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幻の南蛮菓子「ケジヤアド」、佐賀でレシピ発見

2009年04月21日 | Weblog
 江戸時代の書物に名前だけが出てくる幻の南蛮菓子「ケジヤアド」の作り方が、佐賀市の老舗菓子店「鶴屋」に伝わる古文書(鶴屋文書)に記されていることが分かった。
 ケジヤアドの名前が登場するのは、長崎出身の天文学者・西川如見(1648-1724)の談話を筆録した「長崎夜話草(やわそう)」。カステラや金平糖などとともに、長崎土産の南蛮菓子として記されている。
 鶴屋文書は、江戸初期の1639年創業の「鶴屋」に伝わる江戸中期から明治期にかけての4冊で、このうち江戸中期の「菓子仕方控覚」にケジヤアドの記述が出てくる。鶴屋文書で「けし跡」とあるのが「けじあど→ケジヤアド」と読めるといい、材料の分量や形も詳しく書いてある。
 カボチャの餡を、小麦粉やゴマ油で作った皮で包んで焼いたもので、チーズを使ったポルトガルの焼き菓子を日本風にアレンジしたとみられる。
現代語訳を依頼された、江戸期の食文化研究家で元別府大短期大学部教授の江後迪子さんは、チーズを使ったポルトガルの焼き菓子「Queijada(ケイジャーダ)」がルーツに当たり、当時の日本にはチーズがないので、カボチャを使ったのではないかと推測する。
 佐賀は、江戸時代に砂糖の運搬路だった長崎街道沿いにあり、菓子作りが盛んなことで知られる。
 鶴屋は、古文書を参考に1年ほど前から試作に取り組んでおり、この菓子を再現し夏頃に売り出す計画という。
[参考:読売新聞]
備考:
 Queijoはチーズの意味
 Queijadaはtartlet、タルトの意味

幻の南蛮菓子「ケジヤアド」、佐賀でレシピ発見…再現して販売(読売新聞) - goo ニュース

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