FX寺子屋 by 葛勝老師

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世界経済危機克服に向けた中国の役割。

2011-09-28 06:00:00 | 日記
世界同時金融危機を向かえている現状で中国はどのような役割を果たすべきなのであろうか?

欧州諸国の債務危機の深刻化により、ドル建て外貨準備高3兆1900億ドルを抱える中国政府が、この度の危機をどう乗り切るかが世界から注目を浴びている。

中国国務院の温家宝首相は大連での演説において、 ”中国は難局に直面している欧州諸国に支援の手を差しのべることに異存はない” と表明している。 先だって、イタリア政府が中国に支援を求めたことが海外メディアにより伝えられている。 その内容によると、国債購入および投資による中国のイタリア債務危機克服への支援を求めたもので、温首相の今回の演説の内容にはそれに対する回答の意味が含まれているのは明らかである。 世界的な経済協力体制を強化していくことは、経済危機の泥沼から抜け出すための第一歩となっている。

2008年の世界金融危機の当初、中国が世界経済を救うと言われていた。 当時、米国・欧州などの西側諸国では、中国に経済支援を求めるべきだとの意見が多く出された。 あれから3年、結局、中国は米国債一辺倒の運用から脱却しておらず、今、大損害をこうむる危険に直面している。 世界経済の回復スピードは一向に上がらず、経済構造も本質的には何ら変わっていない。 世界経済の政策面において、中国の発言権は低い。 欧米諸国との貿易摩擦問題は深刻化し、緊迫した情勢が続いている。 経済的支援を政治的取引の対象とする外交策の効果はまだ現れていない。

為替市場ではこのところ中国によるユーロの買い支えの話題がトーンダウンしているように見受けられます。 公約通りもっと具体的に踏み込んでユーロの立て直しをはかっていただきたいところですが、1ユーロ=100円に向かっている現状では怖くて、やはり成り行きを静観しているのでしょうか。