FX寺子屋 by 葛勝老師

残りの人生FXに預けた!

明日から消費税引き上げ、円のファンダメンタルズは変化があるのか。

2014-03-31 13:29:44 | 日記
  今日は少し肌寒さを感じますが、冬に逆戻りしたような気候ではありません。 今週も、今日から工場回りを始めていますが、いよいよ来週からは日本での営業となります。 

<明日から消費税引き上げ、円のファンダメンタルズは変化があるのか>
  いよいよ明日から消費税の引き上げが行われる事になりますが、円の中長期的視野にたってみると、貿易収支赤字、経常収支の悪化、インフレ率の上昇など、円のファンダメンタルズは悪化をたどり、円安基調が継続しそうな雰囲気となっています。 2014年後半には、米国経済の回復基調の強まりを受けた米金利上昇が予想され、日米金利差の拡大が明確化すれば、ドル高・円安のトレンドもはっきりするのではないでしょうか。

  一方で、証拠金取引や海外短期筋などによる円のショート・ポジションは相当程度積み上がっており、これらの巻き戻しによって一時的にドルが100円を割り込むリスクもありそうですが、目先のリスクは日銀による緩和見送りについて、海外勢による日銀の早期緩和期待がけん引したものであり、緩和が見送られれば、円売りポジションの巻き戻しが起きるのではないでしょうか。

  ドル・円は、放っておけば円安というのが基本シナリオのようですが、金利面、需給面からみてドル買い・円売りを示唆しています。 金利面では、先般のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の ”6カ月” 発言を出すまでもなく、追加緩和の時期を模索する日銀と、量的緩和の出口が注目されているFRBでは、金融政策の隔たりが大きいと思われます。 日米金利差の拡大が円安を誘発する可能性も出ています。 需給面でも年度ベースの経常赤字転落が視野に入る日本と、経常赤字の減少が顕著となっている米国という構図を踏まえれば、円の先安感を予想せざるを得ない状態です。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.40~103.20>

今週の為替予想レンジ(3月31日~4月5日)

2014-03-30 05:40:38 | 日記
今週の為替予想レンジ

>ドル・円    101.60~103.80 
>ユーロ・円   140.40~142.50

<今週のテーマ・指標>3つ星以上
31日 独・2月小売売上高指数 ユーロ圏・3月消費者物価指数 加・1月GDP 米・3月シカゴ購買部協会景気指数
01日 日・日銀短観 中・3月製造業PMI 独・3月失業者数/失業率 ユーロ圏・2月失業率 米・3月ISM製造業景況指数
02日 英・3月PMI建設業 米・3月ADP全国雇用者数
03日 中・3月非製造業PMI ユーロ圏・2月小売売上高 米・2月貿易収支 週次新規失業保険申請件数 3月ISM非製造業景況指数
04日 米・3月非農業部門雇用者数 3月失業率

<今週の予想>
  今週は横綱級の指標が週間を通してオンパレード。 特に注意したい指標ーーISM製造業景気指数、ADP全米雇用報告、新規失業保険申請件数、3月の雇用統計、失業率となっています。 3月分の指標は、寒波の影響がはく落した反動で強めの内容となる可能性がありそうです。 雇用統計は、非農業部門雇用者数の市場予想が前月比19万人増となっており、2月の同17万5000人増から改善する予想が立てられています。 

  今週からから4月に入るりますが、ドル・円の値幅は2月が2円08銭、3月も2円50銭程度にとどまりそうです。 2カ月連続で3円未満の値幅となれば、かなりフラストレーションも溜まってきていて、エネルギーの放出で4月は動く可能性がありそうです。

  指標だけの面から判断すれば、上値模索が始まりそうな雰囲気の週ですが、やはりクリミヤ情勢には注意が必要です。 ロシアに対する経済制裁が強化されれば、ロシアも対抗措置をとる可能性があるため、引き続き警戒が必要でしょう。 金相場が伸び悩んでいる面から判断すると、少し緊張が緩んで来たとも受け取れます。

  今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

来週のドル・円相場の予想推移 <101.60―103.80円>

2014-03-29 20:26:34 | 日記
<来週のドル・円相場の見通し>
  来週の外為市場でドル・円は、102円前半を中心としたレンジ相場を脱し上放れる可能性が出てきたのではないかと思われます。 クリミヤ情勢が小康状態となり、過度な警戒感が後退したことに加え、米景気の改善期待が強まっており、4日の3月・米雇用統計発表に向けてリスクオンムードが強まりやすい環境となってきたのではないでしょうか。

  来週の大きな経済イベントは、ISM製造業景気指数、ADP全米雇用報告、新規失業保険申請件数などに続き、3月の雇用統計が発表が予定されています。 3月分の指標は、寒波の影響がはく落した反動で強めの内容となる可能性がありそうです。 雇用統計は、非農業部門雇用者数の市場予想が前月比19万人増となっており、2月の同17万5000人増から改善する予想となっています。

  イエレン米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で来春の利上げ開始の可能性を示唆されていますが、4月~5月の経済指標の結果次第で流れを決めてしまう可能性が出てくるものと思われます。 これからの2ヶ月間の指標に力強さが戻ってくるようであれば、2015年の第1・四半期に利上げがあるかもしれないとの観測が強まり、2年、5年の米金利が上昇してドルはしっかりした値動きを示すでしょう。

<来週のユーロ・円相場の見通し ユーロにはショートカバーで買われる可能性も有り>
  来週は、欧州中銀(ECB)理事会など、ユーロ圏でも重要イベントがあります。 ユーロ圏のディスインフレ傾向が鮮明になるなかで、ECBが利下げなどの追加緩和に動くかが焦点となりそうです。 ECBは先月6日の前回理事会で強気な見方を示し、金融政策の現状維持を決定し、主要政策金利のリファイナンス金利を据え置くとともに、一部で予想されていた証券市場プログラム(SMP)の不胎化停止も見送っています。

  何らかの追加緩和策を期待していた市場参加者にとってはサプライズとなり、ユーロは主要通貨に対して大きく買われましたが、ECB理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁が25日、ECBがデフレ対策として量的緩和策を実施することは論外ではないとの見解を示し、市場では追加緩和への伏線ではないかとの思惑が生まれています。 同総裁はECBの国債買い入れに反対してきたため、市場は、25日の発言でこれまでの姿勢が修正されたと受け止めているようです。 ECBが意外にタカ派的だったり、追加緩和に前向きでない姿勢を示した場合は、ユーロがショートカバーで買われやすい環境が整ってきそうです。

来週のドル・円相場の予想推移 <101.60―103.80円>

豪ドルの勢いか未だ衰えず、95.00~95.30円辺りが直近の最高値か。

2014-03-28 21:08:45 | 日記
昨夜はお客様の接待で夜遅く迄たくさんのお酒をいただきました。 上海で一番夜景が綺麗だと言われている外灘を眺めながらビール20本、紹興酒6本飲み干してしまいました。 正大モール(浦東サイド)の9階にある小南国と言う杭州料理のお店でしたが、180度のガラス張りに見える外灘の夜景は香港のシーサイドに良く似ていました。 あまりにも素晴らしい夜景であり、ついついお酒の量も増えてしまいました。

<豪ドルの勢いか未だ衰えず>
投機筋が豪ドルの売りポジションを取り崩し、急ピッチな豪ドル高につながっています。 13日のオーストラリアの労働力統計まで立て続けに予想を上回る豪州の経済統計が続いていることに起因されますが、今月中旬は中国景気の下ぶれ懸念やウクライナ情勢への警戒感から伸び悩んでいました。 リスクに対する見方が和らいでいくとあらためて豪州の経済の堅調さに注目が集まって来ているようです。

先月まで豪中銀の利下げ観測が根強く残っていました。 30日の銀行間金利の先物をみると、2月末時点で今年8月までに25bpの利下げがまだ3割の確率で織り込まれています。 しかし立て続けに良好な経済指標が発表されたことで勢いづき、投機筋も観念してポジションを崩してしまいました。

豪ドルの堅調推移は、足元のファンダメンタルズの改善を受けてというよりもポジション調整によるところが大きいと思われます。 豪ドルの上昇が一服するのは近いとみています。 金利先物の動向を見ると、すでに利下げ観測はほぼ払しょくされていて、これまでの勢いで上昇する材料は見当たりません。

豪中銀が年内に利上げに踏み切るほど良好な状況ではありません。 オーストラリアの企業景況感が相変わらず停滞していることも一因。 当面、政策金利は据え置きが続くとみられています。 

今朝、95円で売りに指値をしていたところ、偶然にも上手く引っ掛かっていました。 筆者は、95.00~95.30円辺りが直近の最高値ではないかと思ってみています。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.00~102.85>

豪ドル堅調に推移、昨年11月26日以来の高値をつける。

2014-03-26 20:55:31 | 日記
  この3日間、出張とお客様相手でハードなスケジュールをこなし、やっと上海に戻って来ることが出来ました。 と言うことでブログ投稿出来る余裕が全くありませんでした。 今日は長距離バスの移動中にゆっくり為替情報を目にすることが出来ましたが、いろいろな変化が有ったようです。
 
<豪ドル堅調に推移、昨年11月26日以来の高値をつける>
  今日は東京市場からNY市場(22:10)迄、豪ドルが堅調に推移し続け、昨年11月26日以来の高値を付けることになりました。 オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のスティーブンス総裁の発言が材料視されたようです。 同総裁は香港での講演で、豪ドル高についてコメントしなかったようで、質疑応答でも、交易条件の悪化を前提とすれば、豪ドルは下落するとの見方を示すにとどめていました。

  市場関係者からは、”豪ドルは不快なほど高い” と言ったコメントが出ない限り ”豪ドル高容認” と受け取られると指摘していました。 RBAは昨年12月まで、RBA理事会後の声明で ”豪ドルは不快なほど高い” との文言を使用していましたが、今年最初の理事会となった2月の会合時には同文言を削除していました。 3月4日の理事会では警戒文言が復活していましたが ”歴史的な水準から比べると引き続き高水準” との表現にとどまっていました。

  当面、中国景気がハードランディングするとの懸念が高まらない限り豪ドル高は持続されそうな雰囲気となって来ました。 但し、リスクオンではないので、豪ドルが上がるペースは非常にゆっくりにならざるを得ないように思われます。 また注意しなければならない点として、豪ドル相場の動向によってはRBAの通貨高けん制姿勢は再び強まる可能性が高いとみられます。 マーケットの利下げ予想がなくなっても、RBAがすぐに金融引き締めに転じるとは考えにくいのではないでしょうか。 

  2月中旬に、豪ドル買いを何度も推奨させていただきました。 3月中旬から上値模索が始まると投稿させていただきましたが、予想通りの展開となりほっとしているところです。 筆者も、豪ドルを88.50円で仕込んでいますが、そろそろつなぎで売って行こうかと思っているところです。 クリミヤ情勢いかんによっては大きく相場を壊す可能性も高いので注意が必要です。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.20~102.65>

今週の為替予想レンジ(3月24日~3月29日)

2014-03-23 05:43:35 | 日記
今週の為替予想レンジ

>ドル・円    101.00~103.00 
>ユーロ・円   139.80~142.50

<今週のテーマ・指標>3つ星以上
24日 中・3月製造業PMI ユーロ圏/仏/独・3月PMI製造業・サービス業
25日 独・3月IFO景況指数 英・2月消費者物価指数 米・2月新築住宅販売件数
26日 米・2月耐久財受注
27日 NZ・2月貿易収支 英・2月小売売上高指数 米・週次新規失業保険申請件数 南ア・SARB政策金利発表
28日 日・2月全国消費者物価指数 独・3月消費者物価指数

<今週の予想>
  今週のドル・円は3月末に向けた本邦機関投資家のリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)で上値が重い展開の中、ウクライナ情勢・日米のインフレ率・中国人民元の動向を見極める展開が予想されます。

◎ウクライナ情勢と対ロ制裁強化
  プーチン・ロシア大統領がクリミア自治共和国のロシア編入を強行したことで、欧米英とロシアとの対立深刻化が懸念されています。 オバマ米政権がOFAC規制(米国大統領が国家の安全保障を脅かすとして指定した国、法人などをリストとして公表し、それらが保有する資産の凍結等について規定している)を発動し、ロシア国家及び金融機関の資産凍結を強行した場合、ロシアも米国債の売却などを警告しており予断を許さない状況が続きます。

◎中国人民元の動向
  中国人民銀行が、中国人民元の許容変動幅を拡大(±1% ⇒ ±2%)したことで、中国人民元が、レッドラインと見なされていた6.20元を超えて続落しています。 中国政府は、理財商品などのデフォルト(債務不履行)を容認する姿勢を見せており、約5000億ドルとの見方もある投機筋の人民元買いポジションの手仕舞いの有無とこの動きに絡んだドル・円の売買動向を注視する必要があります。

◎日本の3月上旬貿易収支(28日)
  日本の貿易収支は、20カ月連続して貿易赤字を記録しており、3月も21カ月連続の貿易赤字が予想され、貿易赤字の継続は、ドル・円を下支えする要因となります。

◎リパトリ(外貨建て資産売却・円買い)
  3月期末決算に向けた本邦機関投資家によるリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)により円買い圧力が強まることが予想されそうです。

筆者個人的には、年度末決算に向けたリバトリも重要な事ながら、中国の人民元の動向や米国の株価がザラ場で過去最高を記録している事も有り、危険因子がかなり増大したのではないかと思っています。 今週は慎重に対応しなければならない週であり、ドルの高値は売ってみたいところです。

今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

今年の中国は非常に厳しい経済運営を余儀なくされるのではないか。

2014-03-22 17:25:47 | 日記
<今年の中国は非常に厳しい経済運営を余儀なくされるのではないか>
  最近、中国で始まったと言われるバブル破綻に関する兆候が幾つか見受けられます。 筆者の勤務する無錫地区の工場ですが、この数ヶ月間で閉鎖に追い込まれた中小企業が続出しています。 新聞・ニュースではバブル破綻の兆候が現れて来たと目にしますが、近くでこのような現状を見てしまうと、やはり厳しい方向に向いかけたと言わざるを得ません。 工場の空き家が増え続け、誰も新規の借り手がいない状況に陥っています。 

  筆者が勤務している工場の3・4階部分も昨年末に廃業に追い込まれ、新規の借り手がいなく、大家さんが何とか3・4階を使って欲しい旨の要望が入ってくるような状態となっています。 大家さんも投資して工場ビルを建設したものの、未だ半分しか回収出来なくて苦悩の毎日が始まっているようです。

  最近、中国での大きなニュースは、中国・浙江省の不動産開発会社が事実上破綻(負債総額 35億元/575億円)しました。 影の銀行(シャドーバンキング)の深刻化や社債のデフォルト(債務不履行)に続き、 中国経済最大の病巣とされる大手不動産にも破綻ドミノは及んできているようです。  これを受けて中国市場では、不動産関連企業の株式や債券が売り浴びせられています。

  破綻劇の背景にあるのが不動産市場の異変によるものとされています。 浙江省や江蘇省などではマンションの値下げが相次いでおり、 浙江省杭州では新築マンションを発売後に値下げしたことで当初の購入者が抗議の座り込みをする騒動もあったと聞いています。。

  18日に中国国家統計局が発表した2月の新築住宅価格は、主要70都市のうち69都市で前年同月と比べ上昇したものの、 大半の都市で上昇率は縮小し、投資用マンションが雨後のタケノコのように建設された浙江省温州では下落に転じています。  景気の先行き懸念や供給過剰を背景に、全国的に住宅価格が下落し始めるとの観測も台頭しています。

  このところ、中国の金融市場では信用不安が拡大する一方です。 影の銀行を代表する高利回りの ”理財商品” で期日通りの償還ができないケースが相次ぎ、 李克強首相は一部のデフォルトを容認する姿勢を打ち出しています。 今月7日には太陽光パネルメーカーが初の社債デフォルトを引き起こしたのも記憶に新しいところです。

  製造業の景況指数や輸出統計など経済関連の指標も軒並み低調に推移。  中国商務省が18日に公表した1~2月の海外から中国への直接投資は前年同期比10・4%増にとどまっています。  1月単月の数字が同16・1%増だったことを考えると、2月は大幅に落ち込んだとみられています。 旧正月の影響があるとはいえ、景気減速は否定出来ない状態のようです。

  筆者も30年間中国経済を見て来ましたが、以前にも2度ほどこのような状態に陥りましたが、その時代は世界の工場と言われ急成長を遂げていた時代であり、今回の状態とは幾分違うように思われます。 先月は輸出に急ブレーキがかかってしまい、貿易収支が大きく赤字に転落しました。 上記にも記載しましたが、それによって工場が空き家状態に陥り誰も新規の借りてがいない状態が始まっています。 筆者の会社も今迄は求人に苦労していましたが、付近の工場閉鎖により職を失い、毎日のように求人は無いかと尋ねて来る有り様となっています。

  工場の空き家状態から推測すると、マンションの暴落が近いのではないかと思うしだいです。 以前にも何度か紹介させていただきましたが、上海の住居は東京よりはるかに高いと言わざるを得ません。 円安に振れているだけに特に高く感じるのかもしれませんが、上海の平均賃金からしてみれば生涯2人で働き続けても完済出来ない金額のものが軒並みです。 合わせて10年もすれば住居がお化け屋敷化する、この上海の価格を見て個人としてはとても買う気にはなれません。  

  中国政府も危機感を感じたのか、金融政策において人民元安に誘導しているようですが、後手にまわりバブルが崩壊すると日本より問題は深刻化するのではないかと思うしだいです。 

イエレンFRB議長会見から、2015年度は金利引き上げの可能性が高まる。

2014-03-20 08:00:00 | 日記
  今週は無錫地区の工場で業務に当っています。 無錫に入った日は27度迄温度が上がり、暖かいを飛び越えて初夏のような気候でしたが、逆に昨日は雷を伴う大雨で13度迄落ちてしまいました。 今日は風が強いようですが快晴です。 中国は日本と違い春を感じられる時間が本当に短いとつくづく感じさせられます。

<昨夜のイエレンFRB議長の会見から>
  イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は19日、就任後初めて臨んだ連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、FRBは今秋に資産買い入れプログラムを終了させるとの予想を示し、その6カ月後に金利の引き上げを開始する可能性があると述べています。 FRBはこの日まで開催したFOMCで緩和縮小の継続を決定。 しかしまだ金融危機の影響が長引いているとして、経済が健全な状態に戻った後も低金利を維持する必要がある公算が大きいとの認識を示されています。

  市場関係者からコメントが出ていますが、大方は来年半ばに金利を引き上げる可能性を示唆しているような内容に読み取れました。 資産買い入れプログラムを終了させ、いよいよ金利引き上げ時期が大きなポイントとなって来たようです。 いずれにしても2015年度中には何らかのアクションが取れれる可能性が高くなったのは明白であり、ドル・円相場においても緩やかながらドル高傾向になりやすいと見ておいた方が良いでしょう。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.10~102.80>

今夜、イエレン議長の発言に注視。 テーパリング継続で100億ドル圧縮か。

2014-03-19 12:00:00 | 日記
<今夜、イエレン議長の発言に注視>
  米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は議会証言で、足元の景気指標ではなく、先行きの経済の見通しが大きく変わらなければテーパリング(緩和縮小)をやめることはないとの意向を示していました。 そのため、今回のFOMCでは3回目となるテーパリングを決め、購入額を650億ドルから550億ドルに縮小する公算が大きい思われます。

  市場は、ゼロ金利継続のフォワード・ガイダンスが修正されるかどうかにも注目されています。 形骸化しつつある失業率6.5%という数値基準を取り除き、より質的なフォワード・ガイダンスに転換するとの見方も出ているようです。

  市場では、よりハト派的スタンスが鮮明になれば、米株式市場にとっては追い風となり、欧州や主要な新興国株式にもポジティブな影響を与え、クロス円を中心に円安トレンドが加速する展開が想定されるように思われます。

<ウクライナ情勢>
  ロシアのプーチン大統領は18日の演説で、クリミアでの住民投票ではロシアへの再統合を望む声が圧倒的だったと指摘し、同地域をロシアに編入する条約に署名し、また一方で、ウクライナの他の地域を占領する考えはないとも述べています。 これに対してウクライナや欧米諸国から批判が相次いでおり、米ホワイトハウスはロシアに追加制裁を科す方針を明らかにしています。
 
  市場では、ロシアがこれ以上の行動に出ないとしても、欧米諸国は一度振り上げた拳を簡単に下ろすことはできないので、当面は両者のにらみ合いが続くことが想定され、こうした環境下では為替市場はリスクオンになり難いと見た方が良いでしょう。

本日のドル・円相場の予想推移 <101.20~101.95>

クリミヤ問題では、プーチン大統領に軍配が上がりそうな雰囲気を呈す。

2014-03-18 12:00:00 | 日記
<クリミヤ自治共和国は独立国家として承認されるのか>
  ロシアのプーチン大統領は17日、ウクライナからの独立を宣言したクリミア自治共和国を独立国家として承認する大統領令に署名し、ロシアはクリミア併合へのさらなる一歩を踏み出したようです。 米・欧が打ち出した対ロ制裁の第1弾に動じず、ロシアが譲歩しなれば追加制裁を科すとの米欧の警告も無視する姿勢を示しています。

  ロシア、ウクライナ政府当局者は、制裁の第1弾について制裁対象者の多くは海外に資産を保有しておらず影響はないと軽視していているようであり、ロシアの株式市場も値上がりしています。 投資家は制裁が懸念されていたほど強硬なものでないと安堵した兆候があるのでしょうか。

  クリミアが16日の住民投票で、ウクライナから離脱しロシアへの併合を求めることを圧倒的多数の賛成で承認したのを受けて、ロシア大統領府はこの日、プーチン大統領がクリミアの独立を承認したと発表しました。 ロシアの法律では、独立国家だけがロシアへの併合を求めることができるようになっています。 プーチン大統領は18日、上下両院に対し演説を行い、クリミア問題に対する自らの立場を明らかにする予定との事。 一部ロシア当局者によれば、ウクライナ政府や西側諸国が激しく反発しているものの、クリミア併合のプロセスは数日で完了するようです。

  ロシアが西側の制裁を真剣に受け止めない姿勢を示したことで、西側はプーチン大統領に対する有効な対抗策について再び難しい調整を迫られていますが、EUは、冷戦後最悪の東西対立が一段とエスカレートすることを懸念しているのでしょう。 EUは、エネルギーの多くをロシアに依存し、ロシアとの貿易上の結び付きも米国よりはるかに深いのも事実であり、アメリカと違い軟弱だと言わざるを得ないのかも知れません。 貿易上の利害を大事にしているEU諸国にはアメリカの同調しきれない部分が浮き沈みしている現状でしょう。

  クリミヤ問題では、実力行使したプーチン大統領に軍配が上がりそうな雰囲気になって来ているのは明白であり 為替に与える影響は徐々に薄まって来そうな様相を呈しています。 流血問題に発展しない限り、クリミヤ問題で急激な円高に振れることは無くなって来たようです。 クリミヤ問題では、個人的には円高への期待が高まりましたが、残念ながら大きく下押しする機会はなさそうな雰囲気となりました。

本日のドル・円相場の予想推移 <101.40~102.00>

 

今日はクリミヤでの住民投票の各種情報に一喜一憂の展開か。

2014-03-17 08:00:00 | 日記
三寒四温とはよく言われていますが、昨日はポカポカ日和で街を歩いていても汗ばむ陽気でした。 また寒い日が訪れるでしょうが、日差しが幾分活気を帯びてきたように感じられます。

<今日はクリミヤでの住民投票の各種情報に一喜一憂の展開か>
今朝の東京市場はクリミア半島での住民投票を受けた各種報道と各国株価にらみとなりそうな様相です。 ウクライナ南部・クリミア半島で16日実施されたロシア編入の是非を問う住民投票は、開票率50%以上の段階で95.5%がロシア編入を支持したとの反応です。

しかし、オバマ米大統領は米国や国際社会はクリミア住民投票を ”決して認めない” と伝えるとともに、ウクライナの主権侵害に対して欧米はロシアに ”経済制裁を科す” 用意があるとプーチン大統領に伝えたというニュースを目にしました。

クリミアでの住民投票を受けて米欧とロシアの対立が激化し、各国の主要株価指数が下落すれば、ドル・円は101円割れが視野に入るのではないでしょうか。 

しかし100円台では実需の買いが流入すると予想され、最悪な事態に突入しない限り100円割れはないように思われます。 2月4日の安値100.75円がサポートラインとして意識されていて、昨日投稿させていただいた通り、今週の最安値は100.50と言ったところではないでしょうか。

ドル・円が100円を割れない(特別な事態に突入しない)と仮定し、最安値を100.50~70とみた場合、今週は豪ドル・カナダドルを積極的に買ってみたいと思っています。 豪ドル 90.00~90.50  カナダドル 90.60~90.80 を考えています。

本日のドル・円相場の予想推移 <100.90~101.70>
本日のユーロ・円相場の予想推移 <140.30~141.50>

今週の為替予想レンジ(3月17日~22日)

2014-03-16 16:16:21 | 日記
今週の為替予想レンジ

>ドル・円    100.50~103.00 
>ユーロ・円   139.20~143.50

<今週のテーマ・指標>3つ星以上
17日 米・3月ニューヨーク連銀製造業景気指数 1月対米証券投資  2月鉱工業生産
18日 豪・RBA議事録 ユーロ圏・3月ZEW景況感調査 米・2月消費者物価指数 2月住宅着工件数
19日 英・2月失業保険申請件数 2月失業率 BOE議事録 米・FOMC政策金利発表
20日 NZ・第4四半期GDP 米・週次新規失業保険申請件数 3月フィラデルフィア連銀景況指数 2月中古住宅販売件数
21日 加・1月小売売上高 2月消費者物価指数

<今週の予想>
昨日にも投稿させていただきましたが、今週の大きなテーマは ”クリミア状勢 & 米・FOMCの政策発表” となりそうです。
 
今週のドル・円は、16日のクリミア自治共和国での住民投票の結果を受けたウクライナ情勢の進展、イエレン第15代FRB議長の下での初の連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)の継続を見極める展開となります。

イエレン第15代FRB議長も、現在、ウクライナ情勢の緊迫化により株式市場の暴落に遭遇しつつあることで、テーパリング(量的緩和縮小)の継続か中断か、という決断を迫られるのでしょうか。

今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

来週のキーポイント、クリミア情勢 & FOMC。

2014-03-15 13:53:01 | 日記
上海にもやっと春が訪れて来たようです。 この2~3日は春の陽気となって来ており、出張の移動もだいぶ楽になって来ました。 もう少しの辛抱で本格的な春となるでしょう。 

<来週の値動きから>
来週の外為市場は、引き続き神経質な動きとなりそうです。 ウクライナ情勢や中国の景気鈍化懸念でリスク回避の動きが広がればドル・円で円高圧力が高まると警戒されそうです。

来週の注目は何と言っても米連邦公開市場委員会(FOMC)の会議ですが、FOMCで量的緩和縮小が継続された場合、日米の金融政策の違いがあらためて意識され、ドル高圧力が発生しそうです。 情勢が流動的なだけに、振れが大きい相場展開が続く可能性がありそうです。

<クリミア情勢 & FOMC>
ウクライナ南部のクリミア自治共和国では16日にロシア編入の是非を問う住民投票が予定されている。 米国のケリー国務長官は、住民投票が予定通りに実施されれば、米国と欧州連合(EU)は17日に一連の重大な措置を発動させるとしているようです。

住民投票が延期される場合もあるため予断を許しませんが、ロシア編入が決定された場合には、欧米諸国が制裁措置に踏み切るか、ロシアがどのような態度を示すのかがポイントになりそうです。 米国とロシアの ”経済制裁合戦” の様相を呈しそうな雰囲気となって来ています。

ウクライナ情勢がさらに緊迫化した場合は、地政学リスクが意識されユーロ・円相場において、ユーロ売り・円買い圧力がかかりやすく、ドル・円も円高に進む可能性がありそうです。 市場では、100円半ばまで進んでもおかしくはないようですが、2月初旬に100.75円近辺で3回跳ね返されている経緯もあり、100円台ではドル買い意欲も強く、100円を一気に割り込むような展開にはならないのではないかと思われます。

ロシアも経済を優先させようと一旦はクリミヤから撤退したかのように見えましたが、まだ結論は先送りされただけとなっていたようでです。 軍事演習を取りやめロシアへ撤収したことで、リスク回避からドル高が強まりましたが、来週はウクライナ状勢には目が離せない展開となりそうです。

米国では18~19日にFOMCが開かれます。 米連邦準備理事会(FRB)がイエレン議長体制となって初めて行われるため、市場参加者の注目を集めています。 FOMCでは、量的緩和の縮小を継続していく可能性が高さそうであり、金融緩和の出口が全く見えない日本と、粛々と緩和縮小に動く米国という構図が再確認されそうです。 ドル・円は、ウクライナ情勢にからんだリスクオフの円高圧力と、日米の金融政策の違いが再確認されることによって発生するドル高圧力とが綱引きする状況になるのではないでしょうか。

来週のドル・円 予想レンジ <100.50―103.00>
来週の投資目標 クリミヤ問題で大きく下値模索が始まるようであれば、豪ドルを90.00~90.50で積極的に買ってみたいと思います。

ニュージーランド準備銀行(中銀)の利上げ決定。

2014-03-13 12:00:00 | 日記
先週から来客が続き、今週も無錫・江陰地区をワンラウンドして来たところです。 明日は南通へ日帰り出張となり、お客様のアテンドで忙しく走り回っています。 今日1日だけは上海の本社でお客様との連絡、業務報告書のまとめを行っています。

<来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目>
ウクライナ情勢と中国経済をめぐる不安がくすぶっているものの、決定的なリスクオフになってはいません。 このところ米国の経済指標が比較的強いので、為替については一方的なリスクオフになかなかなれないというのが現状ではないでしょうか。

実体経済が強いのではないかという思いと、ウクライナ情勢や中国経済への不安に挟まれ、ドル・円は小幅な値動きとなっています。

11日の黒田東彦日銀総裁の会見後には、もう少し円高方向に動いてもよいかと思ったが、意外に動かなかった。 市場参加者には、日銀の次の金融政策が来月以降あるかもしれないという思惑があるのでしょう。 なかなか円高方向に思い切って動かすという気持ちにはなれないのではないでしょうか。

いよいよ来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えています。 注目点は、もはやテ―パリングではなく、フォーワードガイダンスとなっているようです。 

<ニュージーランド準備銀行(中銀)の利上げ決定>
NZドル・円 が88.00円まで上昇して2008年2月以来の高値をつけました。 早朝のニュージーランド準備銀行(中銀)の利上げ決定に続き、オーストラリアの強い雇用統計、上海株高がNZドル買いにつながっています。

<2月のオーストラリア雇用統計が市場予想を上回り、豪ドル・円が急伸>
2月のオーストラリア雇用統計で就業者数が前月比4.73万人増となり、市場予想(1.8万人増)を大きく上回ったことが好感されています。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.40~103.00>

上海にもこんな美談がありました。

2014-03-12 12:00:00 | 日記
上海にもこんな美談がありました。 

上海で一緒に暮らしている下の娘が先週末、手帳を無くしたと大騒ぎして勤務先の学校から電話がかかって来ました。 家の中を探してくれと言うので、細部に渡って手帳探しをしましたが見つかりませんでした。 手帳には、ビザカード・中国の銀行カード・現金元100が入っているとの事でした。

自分のカバン・教員室の机の中・家にもありません。 意気消沈している姿がありありでした。 最後にお金を使ったのが、地下鉄2号線の威寧路駅のビンゴー(ショッピングモール)のパリと言うパン屋だったような気がすると言うので、大慌てでパン屋さんに行きました。 店員さんに娘の手帳が無いか尋ねたところ、そんなものは無いと素っ気ない返事でした。

中国で現金を入れたような手帳など返って来る事は99%無いと信じており、早々にカード関係の紛失届けを出しました。 娘はボランティアのような安月給で働いており、少しながらの貯蓄も全て無くなり意気消沈して諦めていました。 また一からやり直すしか方法が無いと思っていたようです。

ところが、一昨日のお昼過ぎにパン屋の店員さんから筆者のもとへ電話がかかってきました。 娘さんの手帳がお店に保管されているとの話でした。 たまたま手帳には住所と父親の携帯電話番号を書いて有ったので、電話を掛けて下さったとの事。 中にはカードや現金が入っているので、出来るだけ早く引き取りに来て欲しいとの有難いお電話でした。

当日、仕事が終わりしだいパン屋さんに出向き、店員さんから手帳を返していただく事が出来ました。 何一つ欠ける物は無く、筆者自身も驚いてしまいました。 お礼をしようとしましたが、お店がごった返していたので丁重にお礼だけ言って帰りました。 中国では驚くような美談となりました。