続・てんしん日記2022

teacapブログから引っ越しました。
花の写真、本の感想、日々のできごと等々かな。

「死刑について考えてみよう」講座4回目

2012-01-21 23:00:00 | 勉強会
 氷雨の降る土曜日、立川で「永山事件と永山基準が現代に持つ意味」 (彼はどのように裁かれ、執行されたのか)という講座を聞きました。講師は弁護団だった大谷恭子弁護士です。
 立川シビルの連続講座の4回目でした。私は2回目の「死刑判決と死刑囚のいまー日本ですすむ厳罰化の波」田鎖麻衣子弁護士の講座を聞いて2度目の参加です。

 そもそもこんな重いテーマの講座に参加したのは、最後の講師である森達也さんに興味があるからで、全くミーハーな動機からですが、2回の女性弁護士の仕事の内容に触れ、ただただすごいなあと感じ入ってるところです。この社会の負の部分ともいえる殺人犯罪と死刑と更生とを見えないようにするのではなく、見えるところに置いておくだけで、もう少しは風通しがよくなるのでは、と漠然と考えています。

 後半の質疑コーナーで、オウム事件の林被告の本を読んだ参加者が「反省が感じられたからよしとしたいが、感じられない場合は云々」の質問に対して、大谷さんは「私の弁護している広瀬君(オウム事件の)は物理が専門で、琴線に触れる言葉が全く出てこないが、反省してないわけではない」ときっぱり言われたことにはすごいなあ、と思いました。永山事件、永田洋子死刑囚、オウム事件などの側にいて「大変なことをした」という人と向き合う仕事と、死刑を執行しようという量をはかる力との中で、死刑、いる・いらない?と問われたら。私には残酷だからいらないと漠然と思うだけで、人を説得するすべは何もありません。

 第5回は「アメリカ・癒しと和解への旅からージャニーオブホープの試み」坂上香さん、第6回目が「お話と討論ー死刑 いる・いらない?」森達也さんです。詳しくはシビルへ

 雨にもかかわらず、20人以上の参加者でした。

 写真は去年の今頃泊った恩納村のカーラヤー。寒いと泣き言だらけになります。せめて写真だけでも。 
 

当事者で福祉を学び居場所をつくった渡井さん

2011-09-10 23:30:00 | 勉強会
 児童養護施設を出た若者たちの居場所「日向ぼっこ」の試みという講座が立川駅南口のシビルでありました。
 これは「家族って何だろう?~突き抜ける試み」第2回目の講座でした。1回目は少年院を出た若者たちの居場所「セカンドチャンス」の中村さんのパワフルな話を聞きました。今回の「日向ぼっこ」を運営している理事長の渡井さゆりさんは自らが社会的養護を受け、大学2部福祉学科で学び、自ら特定非営利活動法人を立ち上げ、東京都や厚労省の委託事業として認めさせて活動している多分20代の若者でした。
 私の今の仕事で、身寄りがまったくないという方が何人かいらして、日々感じるところがあります。その当事者の声を聞きました。大学の福祉学部の先生より実際のことをよく知っているわけですから、渡井さんの目指す道に狂いはありません。
 大震災があり、孤児になった子どもが1,000人以上もいると聞きました。社会的養護とは戦災孤児から始まった制度のようですが、当時者が声を上げることで血の通ったものになっていくし、周りの人が親の保護を受けられないで成長していく子どもがいることを理解していることも大事だと思いました。

写真は母が参加している聖餐会。讃美歌はタンバリンでリズムをとっていました。