天皇陛下の靖国神社御親拝を希望する会会長

日本人の歴史認識は間違っています。皇紀2675年こんなに続いた国は世界の何処を探しても日本しかありません。

私たちは共謀罪法案に大反対です

2017-04-28 13:26:32 | 時事
またいつものレギュラージャーナリスト達に新メンバーを加え
「私たちは共謀罪法案に大反対です」として


田原総一朗、金平茂紀、大谷昭宏、岸井成格、鳥越俊太郎氏、小林よしのり、津田大介、青木理、岩上安身、大谷昭宏、金平茂紀、斎藤貴男、神保哲生、田勢康弘、吉岡忍、安脱肛一、等が会見を行った。

"賛同目線"で『メディア人 共謀罪に「大反対」』として"赤旗"の書いた記事が纏まっているので興味のあるかたはオススメだ。

兎に角酷い、ジャーナリスト達が14人以上も集って同じ共謀罪反対の意見を14回以上も繰り返す
反復訓練の様相の洗脳に近い会見である。

田原総一朗がトップで朝生の番宣にはじまり、法務委員会に参考人として招致された小林よしのり氏までもが反対派に加担している。

この会見で特に目を引いたのが全員の会見が終わって記者達の質問で、フリーの山崎ジャーナルという日本の記事を英語に翻訳して発信している記者が質問せずに、永延と本場アメリカの共謀罪で捕まっている記者の現在進行形の話である。

日本のジャーナリスト達は息を呑んで全員目が点になって押し黙ってしまう一幕があった。
生温い日本のジャーナリストには刺激が強過ぎたようだ。

ここが会見の山場となる位長く退屈な会見であったが、次の山場も記者の質問、保守の反応について教えて下さい?に小林よしのり氏が答える所だ。

つまり、山崎ジャーナルの番狂わせがあったが、この会見でジャーナリスト達が伝えたかった趣旨がこの小林よしのりの答えにあると感じた。

まずは小林よしのり氏の本題の会見の全文を見て頂き、寸評と最後にその記者に答えた小林氏の発言で終わりたい。


『この共謀罪っていうものが国民世論調査とかで取ると、結構もう賛成のほうがパーセンテージ的には多くなってしまうっていう、ここのところを突破しなければちょっとどうにもならないところがあるんですよ。で、だいたい共謀罪反対っていうふうに言っている人は左翼だと、そういう認識になってしまってるんですよね。

 で、保守がこれに反対するはずがないというふうに思われてしまっている。で、一般の人の90、ほとんど90%以上の人が自分は一生、テロとかそんなことやるはずもないし、あるいは犯罪的なこともやるはずがないんだから関係がないと、そういうことをやる人がいるんだったらさっさと捕まえればいいというふうにしか思ってないですよ。だから関心がない、っていうことになります。

 けれども、わしは国会に参考人招致で呼ばれまして、それで話しましたけれども案外自民党の人のほうが多いんですね、本当は。人数構成は。けれども、わしは自民党の議員からとってみたら左翼と思われてないですから、とすると、真剣に聞いてくれるんですよ。で、わしね、もっとやじが来るかと思ったんですね。で、質問ももっと意地悪な質問をわしにしてくるかと思ったんですよ。ところが違ったんですね。で、それはやっぱりどちらかと言うと、右の方向からわしがね、この共謀罪の危険性っていうのを訴えたからなんですね。

 で、それは普段はほとんど、90%以上の人が物言わぬ市民として暮らしていきますよ。それで一生を終えますよ。けれども、何かあったときは例えばわしが関わった薬害エイズ事件のようなことがあれば、やっぱり自分の子供が国家権力から無差別テロのようなことをされてしまっているわけですよね。非加熱製剤入りの注射を打ってしまったりとかして。こういうのと闘わなきゃいけないというときは、権力と闘わなきゃいけなくなるんですよ、これが。そういう場合は。だから物言わぬ市民のはずが、被害を被ったときは物を言う市民に変わったんですね、これが。

 このときのことを想像できるかどうか、一般の普通の市民が想像できるかどうか、ここに懸かってるんですよ。このことをマスコミの人たちがちゃんと伝えてくれないと、誰でも本当は物を言わねばならない市民に変わってしまいますよっていうことね。

 で、団体もそうですよ。結局、わし自身が関わった薬害エイズの訴訟を支える会、わし代表でした。この代表の人間がやっぱりテレビでね、天誅とかってやって出すと、これは普通この事件では殺すってことですよ。ぶっ殺すってことですよ。だからその時点でわしの内心は分からないですよね。これはパフォーマンスかどうかは分からないですよ。でもわしは脅したいんだから、だから殺すっていう意味で、普通右翼が使う言葉を出しちゃったんですよ。だからその時点でわしってやっぱりこの団体が変質したと、変容したというふうに公安から見られますよね、そりゃね。

 そしたらわしはやっぱり監視対象になっちゃうじゃないですか、そうなるとね。それで実際に謀議を企ててるんですから、学生たちとね。なんかうまい、無害なガスはないか、みたいなことで、企ててるわけですから。こういうのも通信傍受されてしまったりとかするわけでしょ。でもそういう切羽詰まった自分たち、子供たちの被害のためにはもう究極のところまで結構、ラジカルに闘おうっていうふうに一般の人が思う時も来るんですよ。そういう人のことを考えないと民主主義っていうのは成立しませんよっていうことを言ってるんです。常に安全に暮らせる多数の人たちだけで民主主義は支えてられているわけじゃない。本当にマイノリティーの被害者、権力の被害者になる人だっている。その人たちをどうやって救うかっていうことを考えないと、民主主義は健全に機能しませんよっていうことを言ってるわけです。

 こういう話をしたら自民党の議員は誰1人、それに首を振る人間なんかいなかったですよ。結構、うんうんってうなずいてましたよ。自民党の議員がね。だからやっぱり説明の仕方に問題があると思うんですね。もっとちゃんとマスコミの人が啓蒙してほしい。全部の人たち、自分たちは関係ないってみんな思ってるかもしれんけど、分からんよと。あなたの子供がどんな目に遭うかも全然分からないんだから。だからそういうときにちゃんと救えるようにしておかないと。

 しかも権力が恣意的な形で、こいつらはもうテロ集団だ、もうテロ集団に変容したと。だから監視してもいいっていうふうに、権力にとってまずければそれはやれるんですから。そういう世の中にするとまずいですよってことをわしは訴えたわけだけれども、マスコミの人たちもみんなそこをもっと啓蒙して、国民に分かるように伝えてほしいと思います。以上です。』



ほぼ参考人で喋った事の繰り返しでオウムの部分をバッサリ落としたショートバージョンだが、物言わぬ市民が物を言わざるを得ない立場になれば粛々と弁護人を雇いデモでも集団訴訟でも権力と対峙する手段はいくらでもあるはずで、犯罪を犯すようなことを意識するほうがおかしいのである。

「マスコミの人たちがもっと啓蒙して欲しい」とあるが、所謂この部分は参考人漫画家としてジャーナリストが言いにくい部分を代弁しマスコミを洗脳しているのだ。



最後に保守の反応はとの小林氏の回答だが、



『保守ってね、もう最悪に劣化してるんですよ今、もう尋常じゃない劣化のしかたなんですよ
これは安倍政権になってねもうとことん劣化していってね、その象徴が結局籠池理事長なんですよ。
もう無茶苦茶になってしまってるんですね、だから本当にあの保守っていうのは権力を守るものだと思ってるんですよ。今の保守って。
だから儂は話ましたけどあの〜国と公がね、一致している時だったら別に権力に逆らうことも何にもない。けど国と公がズレてしまったら儂は公に着くよって言ってるんですよ。ねっこれが本当の保守なんですよだから儂一人しかいないんですね。要するに皆んな国家権力を守ろうとしているからってこれは勿論ね、民進党とか野党が政権を取ったら、一番最初に共謀罪で捕まるのは在特会とかそうゆう組織ですよね。
保守の側にいっぱいるじゃないですかそうゆう
権力に民進党とか野党がなったら反権力になりますよ彼等はその時は。そうすると今度は彼等が共謀罪で捕まっていかなければならないってことになる訳だから、けれど彼等は安倍政権というものの下に永延と居れるぐらい思ってるんですよ。
本当に堕落の極みという状態になってます。
教育勅語の問題なんかも一緒です、道徳って時代によって違いますから、どの時代にも普遍的な道徳なんて作れるわけがない。
それを教育勅語を暗唱すればね道徳が良くなるとかね、もう本当に馬鹿の極みなんですよ。
そういう状態になってしまっていて如何に保守って奴らを叩きのめすか、本当に健全なバランス感覚の取れた保守を作り直すかっていうことが儂の使命なんですよ、だって今天皇陛下にだって逆らうんですよ、天皇陛下が退位したいとか譲位したいとかそれは許さんって言ってるような、そんな馬鹿な連中が保守を名乗ってるてのは頭がいかれてますハッキリ言って、敵ですよ儂にとってみたら本当に。』

保守の立場に立って安倍政権を支える保守を叩きのめすと言っている。薬害HIV訴訟の時の川田氏との決別はゴー宣の企画とはいえ保守としての誇りがあったのではないだろうか。

劣化した保守と何度も繰り返し、その度に薄笑いを浮かべるジャーナリストを見るにつけ、このジャーナリストの集いこそ尋常じゃなくらい劣化し、老いくたびれたジャーナリスト崩れであると若者達は薄笑いを浮かべていると確信した。

いずれにせよ反対だけ表明し、代案を出さない連中は野党共闘とそっくりであり、彼等が国家権力から守ろうとしているのは、今までコツコツとペンの力で築き上げたペン力だけなのではないだろうか。

リチャード・ギアに「高須平和賞」

2017-04-27 14:27:54 | 時事

リチャードギア2号


高須院長がノーベル賞の受賞実績に疑問をいだき自身で高須平和賞なる素晴らしい賞を考案した。
受賞者が素晴らしいのである。



ロブサンセンゲ首相 1号


何故リチャードギアがハリウッドから追放されたのか?

熱心なチベット仏教徒かつ人道主義者であるリチャードは、1993年のアカデミー賞授賞式でプレゼンターを務めた際、台本を無視し、中国によるチベット抑圧は「恐ろしく人権が侵害された状態」だと非難したからだ。

これは事実上チャイナマネーがハリウッドを乗っ取ったことを意味している。

今春公開の映画グレートウォールだが万里の頂上を舞台にした歴史戦争アクション映画だが、中国人の監督とキャストにマッドデイモンが主演だそうだ。




これに登場する群れをなす怪獣は日本人がモデルとはお首にも出ないが、リチャードギアが追放されたのをみると恐らくはそんなとこだろう。


大江健三郎の解釈

2017-04-26 10:18:53 | 歴史
 


現代史家の秦郁彦氏は、1967年の中国の核実験の成功について大江が「(キノコ雲を見守る中国の研究者らの表情を)いかにも美しく感動的であった」と評していることを批判した。



保守の言論でこれが広まっているが、かたやデマであるとして肯定論者も見かける。

大江氏の「世界」その部分の前後から改めて考察したいと思う。



『たとえば、僕はアメリカの最も善良な市民から、パール・ハーバーと広島・長崎を、その意識のうちにおいて相殺しているのではないか、という印象をうけることがしばしばあった。もし、パール・ハーバーの戦闘および、広島・長崎の原爆攻撃を、戦争のもたらす人間的な悲惨において比較するなら、そこにバランスがとりうると考えるものは、きわめて稀であろう。すなわち、そこには戦争の手段の威力の比較の論理しか存在してはいないために、パール・ハーバーと広島・長崎の相殺といったことが可能だったのである。
 それはアメリカのみにとどまらない。中国の核実験を写したフィルムを深夜のテレヴィに見た時、僕をおそった暗い恐怖感のことを僕は永く忘れることがないだろう。中国のある砂漠の一角にキノコ雲がおこった時、



それを見守る中国の若い研究者たち、労働者たちを揺り動かした喜びの表情は、客観的にいっていかにも美しく感動的であった。



サルトルがわれわれに語った言葉をひけば、《核戦争の脅威に無防備のままさらされていると自覚している国》が自力で核兵器を開発した喜びは、かれらの若い表情から直接につたわってくるものであった。
 しかし核実験の直後、およそ軽装の防護服を身にまとったかれらが、放射能の荒野に、勇んで駆け出すのを見ると、それは不安の念をひきおこさずにはいない。かれらには今、開発したばかりの核兵器の威力についての誇りにみちた知識はあるであろうが、核兵器のもたらす人間的悲惨については、ほとんど知識がないのではないか、と僕は疑った。ありていにいえば、当然、かれらはその知識に欠けているであろう。なぜなら、核兵器の悲惨について具体的に真実を知っている者たちのいる場所は、この核時代にあっても、なお広島・長崎の原爆病院をおいてはほかにありえないからである。』



【民間人への広島長崎の原爆被害と軍事基地を奇襲したパールハーバーが相殺或いはバランスするという考えは稀といっている。

そこには威力の比較の論理しか存在してはいないため、相殺が可能。

中国の核実験を見た時暗い恐怖感のことを僕は永く忘れることがないだろう。

それを見守る中国の若い研究者たち、労働者たちを揺り動かした喜びの表情は、客観的にいっていかにも美しく感動的であった。

自力で絶大な力、抑止力をもった国民はその喜びが表情から伝わる。

彼等がその喜びのまま軽装の防護服で荒野に駆け出す様は不安。

威力という知識はあるが、人間的悲惨の知識がないのでないかとの不安。

率直に言えば、悲惨を知らないのだろう。

それを知っているのは被爆地で死んでいくものを看取った原爆病院だけなのだから。】




まず大変分かり辛い文章であることはわかる。

何度も読めば核心は「戦争は人間の無知から起きる」と言うことが言いたいだけなのでは、と感じる。

それを米国と日本、中国と日本の対比で原爆を論じるから分かり辛くなるのだ。さらに本人の原爆のイメージと中国人研究者の表情と、実態を併記しているのでややこしくなる。

つまり、強さと悲惨さ、喜びと悲惨さを対比させ
悲惨さを誇張させる為に中国人の喜びを美しいと誇張し、あくまでも日本だけが悲惨ということを誇張したかったのだろう。

いずれにせよ戦争を現代文学調で表現するところに秦氏のような誤解を生む者達が続出するのだ。
自業自得だろうが、彼の影響力で核武装と原発は停滞し悪い日本軍もいつまでもその汚名をそそぐことは出来ない。


共謀罪の無い国

2017-04-26 01:46:38 | 政治
国際組織犯罪防止条約

『我が国において,国際組織犯罪防止条約を締結することにつき,2003年5月に既に国会の承認が得られましたが,条約を実施するための国内法が国会で未成立のため,この条約を締結するには至っていません』外務省

イラン、南スーダン、ソマリア、コンゴ共和国、ツバル、フィジー、ソロモン諸島、パラオ、パプアニューギニア、ブータンと日本の11カ国が
未だにこの条約を結んでいません。


法務省見解
この条約は,国際組織犯罪対策国際組織犯罪防止条約的な犯罪集団が関与する重大な犯罪の共謀行為を処罰する罪がない。
その他マネーローンダリング罪,司法妨害罪等の犯罪化等が義務付けられている。

ということです。つまり、共謀罪が無くこの条約を締結していない我が国はテロリストにとってのオアシスであり、捕まえることも出来なければ引き渡す事さえも出来ない珍しい国である訳です。


更に珍しいことにこの法案に反対する勢力が存在します。その理由が監視社会となる、平和を守って権力と戦うと言う理由からのようですが、日弁連などは共謀罪が無くても条約は締結出来る、といった根拠のない法解釈で反対しているのが現状です。

山本太郎などは「酒に酔ったり、ストレスを抱えたりしている人が思わず口走ってしまうような言葉が、(共謀罪の対象になる)可能性があるんです。隣の車、またうちの家の駐車場にとめている。これ、頭きますよね。『頭くるな、あいつ。フロントガラス、割ってやろうか』でも、この時点で犯罪ですか。日曜大工の店に行って、トンカチを買ったと。これ、準備とされてしまう恐れもあるんです。非常に恐ろしい話なんです」と恣意的解釈でトンデモ論を披露しています。

国家権力に対して火炎瓶やゲバ棒という暴力をかつて使っていた団体の思考は現在もかわらず、権力の抑圧と捉えてしまうのでしょう。民主主義を完全に履き違えた者達が存在することも含めて平和であった日本が普通の国となる第一歩から足踏み状態にあるのが現状です。


衆院法務委員会 小林参考人 全文と寸評

2017-04-25 23:37:07 | 政治
漫画家小林よしのり氏



 おはようございます。今日はですね、共謀罪を考えるにあたって、二つの事案を直接体験した事がありますので、その話をさせていただきたいと思います。

 一つはですね、1994年、坂本弁護士一家の事件が迷宮入りしていたときにですね、『ゴーマニズム宣言』という漫画で、わしはこれに対する“推理“を描きました。それは限りなくこれはオウム真理教による犯罪ではないか、ということを匂わせるような漫画を描きましたので、オウム真理教の方からたちまち抗議がやってきました。何度も交渉しまして、その度にわしは謝罪をはねつけました。そうすると、オウム真理教が名誉毀損で裁判に訴えてきまして、それから裁判闘争になりました。

 それと同時に、実はこれは後からわかったことなんですが、麻原彰晃の方から「小林よしのりを暗殺せよ」という指令が出まして、それでVXガスを持った暗殺団が常にわしを尾行するという状態になってしまいました。

 それでわしが明確に察知したのはですね、ひとつはわしの仕事場のマンションの下に山形明という、元自衛隊の信者がVXガスを持って待っているという状態になりまして、わしは最後に職場に一人で残っていたんですけど、先に帰ったスタッフの方から電話があって「下に怪しい奴がずっと待っている」と。「これは危ないぞ」と。「だから今変えるのは止せ、出て行くな」ということを言われて、実際スタッフがその山形というのに声をかけて、撃退してしまいました。

 それ以外には、わしが書店でちょっと立ち読みしていたら、その書店の外側にずっとわしを見ている男がおりまして、なんでわしを見ているのだろうと思って外に出て歩いていくと、ずっと尾行してきましたので、市場の中に逃げ込んで、ぐるぐる回りながらパッと外に出て、タクシーを拾って逃げていったりとか、そういうこともありました。

 一番危険だったのは、喫茶店に入ったときに、わしと秘書で話をしていたんですけれど、信者たちが5、6人、真後ろの席に座ってしまってですね、喫茶店の中はガラガラなのに。真後ろに座ったもんだから、正面に座っている秘書が「あまりにも不気味だ」と。薄汚れた服を着た男たちの集団がわしの後ろに座っているということで、その信者たちをずっと睨みつけてたんですよね。それで結局犯行に及ぶことができなかったんですよ。結局彼らは喫茶店から立ち去っていきました。

 これらは認知されたもので、他にも尾行されたりしてたのかもしれません。非常に危うかったのですが、でも何者かはわからないわけですよ。ただ尾行されていると。それを常に察知している状態ですから。

 それで玉川警察署に行って、「怪しい奴がずっと尾行しているから、これをなんとかしてくれ」という風に頼みました。すると全然請けあってくれない。わしは小沢一郎さんと対談した雑誌を持ってたので、それを見せびらかして(笑)、「ちょっと聴いてくれんか、わしはこういう知り合いもいる」みたいな事を言ったら、個室の方に通されましてね。それで上の人達が出てきまして、話を聞いてくれました。

 けれども最終的には「あなたのところの玄関の中に一歩でも入ってきたら電話してくれ」と。そうすると警察は対処できると。そうでなければ対処できないと言われたもんで、わしはすごく腹が立って、一歩入られても、そこで殺されるかもしれないのに、冗談じゃねえよと思いましてですね。

 非常に危ない状態だなと思って逃げ回る日々が続いていたんですけれども、95年の元旦に、オウムの上九一色村からサリンが検出されたという報道が出て、3月に地下鉄サリン事件が起こりました。そうすると上の方から指示があったんでしょう、玉川警察署とかそういうところから、わしに挨拶に来て、これから巡回パトロールをするということになって、一日に2、3回くらい、郵便受けの中に「異状なし」みたいなメモを入れてくれるようになりました。まあそれとてね、パトロールしてないといきにわしが襲われたらどうなるんだという話にもなるわけですけれども。

 結局、6月くらいに暗殺計画が新聞にダーッと載りまして、それで「ああ、やっぱりそういうことだったのか」っていうことが発覚したということですね。

 それともう一つですね、薬害エイズ事件にわしが関わっておりまして、ちょうどそれは同じ年に並行してやってたんですけれども、薬害エイズ事件というのは、子どもたちが非加熱製剤を注射されまして、それでエイズを発症してしまったと。

 わしにとっては、子ども漫画でデビューして『東大一直線』『おぼっちゃまくん』とヒットを出しておりましたのでね、子どもに対する思い入れというのが人一番強いんですよ。だから子どもたちが仕事場にやってきて頼まれたら引き受けざるを得ないということで、「救う会」の代表に就任しまして、そのために自分の読者の学生たちを先導しましてね、厚生省の周りを取り囲んだり、そういうことをやっておりました。

 それでもなかなかこれが打開できない。「郡司ファイル」と当時言われていたファイルを厚生省が出さないんですね。非加熱製剤が危険であるかどうかの認識を証明するファイルだったんですけど、これがなかなか出てこない。非常に行き詰まっているところで『朝まで生テレビ!』に出て、この問題を訴えたんですけれども、知識人たちがですね、「国家というのは隠さないかんこともある」とかですね、「なかなか謝罪できないもんだ」とか、あるいは「これ共産党が関わっているんだ」とかですね、真面目に考えてくれないんですよ。それで頭にきましてね、番組の最後にパネルに「天誅」って書いて、ドカンと出したんですね。「今年の目標、これは厚生省に天誅を加えてやる」ということを宣言してしまったんですね。毎日毎日、子どもが死んでいきますので、わし、その葬式なんかにも出かけていて、たまらない思いになってしまってたんですね。

 それで年が明けてから、厚生省になんか一泡吹かせてやろうというふうに考えて、学生に電話しましてね、「とにかく人畜無害な、例えば色がバッと出るとか、匂いが出るみたいなガス、そういうものがないのか」と。「わしが厚生省にそれをばらまいてきてやるよ」と。「それで逮捕されようじゃないか」と。そうすればマスコミが注目するだろうと。わしがどうしてそこまで考えなければならなかったか、ということを国民に啓蒙するしかないと。だから、そういう薬剤はないものかと。

 第一、非加熱製剤をエイズ入りなのにバラ撒いているということは、これ、子どもたちに対する無差別テロですよね、国家による。っていうことになるわけですよ。だから権力に一矢報いるためには、まったく無害な、そのくらいのパフォーマンスをやったっていいでしょう、って言う風に思いまして、そういう相談もしていたりとかしました。これが盗聴されていたりとかすると、わしはちょっと大変なことに、何もやらない間に逮捕されていたかもしれないっていう気もしますが。

 結局のところ、1月に菅直人さんが厚生大臣に就任しまして、それで厚生省から一括して資料を出させてしまった。それで謝罪に結びついたんですね。菅直人って、なかなか最近評判悪いみたいだけど、とっても良いことしてるんですよ、あの人は。

 あの人のおかげで、わしはテロをやらずに済んだんだから。テロって言ったって、人を傷つけるようなものじゃないですから。パフォーマンスですよ。表現者としてのね。

 結局、わしのような人間っていうのは、基本的に権力を持っているわけじゃないですから。一市民ですよそりゃ。それで「物言う市民」です。わしはね。ほとんどの人は「物言わぬ市民」です。だから普段、自分たちがまさかね、そういう切羽詰まった状況に追いやられてね、何かやらなきゃいけないようなぐらいの感覚になるとは誰も思ってませんよ。ほとんどの人間がね、自分たちはただ安全に暮らしていくだけだから、たとえ監視されていたって、安全な方がいい、と思っているでしょう。

 けれどもね、「物言わぬ市民」は、あるとき「物言う市民」に変わってしまうことがあるんです。それはやっぱり、子どもが被害に遭うとかね、いろんな切羽詰まった状況になれば、物言わざるを得なくなるんですよ。そういう「物言う市民」をどう守るかっていうのはね、これは民主主義の要諦ですよ。これがなかったら民主主義は成立しませんよ。そうでしょう。だからわしは民主主義を守るためにもね、わしは自分のような「物言う市民」が必要だと思ってます。この世の中に必要だと思ってます。そういう人たちはですね、自分の言論を萎縮させるというようなことがあると、非常に困る。健全でない。

 わしは、自分は「保守」という立場だと思ってます。「保守」という立場は、決して権力を守るための存在ではありません。「公」を守るための存在だと思ってます。権力と公というのは、合致している時はとても良いんです。公を達成するために権力がちゃんと政策を実行していってくれれば。そうすると、わしも大変助かるんです。

 けれども、往々にして権力と公というのは分離して、ずれていくんですね、そういう時にですね、わしは権力と公、どっちにつくかっていうと公につきます。それで世の中の最大多数の人々がなるべく幸福になるような方法というものを見つけて、そのために闘わなければなりません。わしは今後も闘いますよ。これは宣言しておきますけど。この権力を自民党が握ろうと、民進党が握ろうと、共産党が握ったらもっと闘うかもしんないんですけど。(会場から笑い)

 とにもかくにも、権力に対してわしはなびくことはない。従順になることはない。公のためならば闘う。こういう、わし自身の宣言をしてるわけですから。そのためには、けっこうラジカルな手法もとるかもしれませんよ。こういうことを宣言するんだから、今から公安はわしのことを盗聴したり、メールを調べたりしますか?

 “組織ナントカ“というのは、わしも『ゴー宣道場』という、組織という風に見てしまえばそういうものになるようなのを経営してますから。ここで誰かと相談していたって大きく網をかけて、この組織の中で共謀しているのかって言われればね、なんだかんだでわしの情報が盗まれてしまうこともあるでしょう。

 大体、オウム真理教ほどのテロなんて、もう起こりませんよ。あれほど壮大なものはね。結局、オウム真理教問題でサリン等禁止令みたいな法律がもう出来ているわけでしょう?そういう部分でもかなり封じられている。日本国内で中核派がやるしょぼいテロなんて、火炎瓶吹っ飛ばすくらいなもんでしょう。大体、テロなんてものは海外から入ってくるもんですよ。そしたら水際で止めないとならないでしょう。本当だったら飛行場を民間の管理だけに任せていていいのかとか、国家がそこ管理しなければいけないんじゃないかとか。わしもしょっちゅうハワイとかに行きますけど、ものすごく入国のときの管理が厳しくなってしまいましたね。あれ、国家がやるようになったからでしょう。

 それよりも、共謀罪の非常に危険なところっていうのは、「物言う市民」というのが萎縮してしまって、民主主義が健全に成り立たなくなるんじゃないかっていうことなわけです。わしはその事を、自分自身が監視されないかっていうことを非常に危惧しております。

 一般国民は気づかないでしょう。「物言わぬ市民」である限りは、権力に対して従順な羊でいるかもしれません。だけどそのくらいエスカレートして、自分の情念がほとばしってしまうことはありますよ。それで権力と闘わなければいけないこともあるわけです。

 だから、そういう権力と闘う「物言う市民」を守ること自体が民主主義です。それを、今現在の短期的なことだけ考えたってだめ。政治家というのは、将来ずっと先にわたってこの国の民主主義が健全に発展するかどうかを考えて決断してほしい。ということをお願いして、わしの発言を終了します。以上です。

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物言わぬ市民が物言う市民になれば正当な集団訴訟なり、デモ等の市民運動をやれば良いのであって、その言論、表現の自由は保証されているのだから小林氏の言う物言う市民が萎縮することは考えられないし、いらぬ心配である。

厚生省に無害の煙を撒く妄想の話をされてもあぁそうですかとしか言いようがない。

自身のオオム関連の話も必要性を感じない。

漫画家はやはり漫画で表現することがベターであり、彼を参考人として招致した民進党、特に山尾しおりの杜撰な人選に国民の多くは共謀罪への反対に首を傾げていることだろう。