小出郷文化会館へ、
アヌーナの演奏会に行ってきました。
アイルランドの中世の音楽を現代に蘇らせる、
とのことで作曲家のマイケル・マクグリンが結成した
この混声合唱団の「アヌーナ」。
来日は12名でした。
率直に言って、素敵な演奏会でした。
アイルランドに限らず、イングランド他の民謡、
オリジナルなどいろいろな曲目がありました。
ともかく、小出郷で良かった、と思わせる演奏。
皆ソロを張れるだけの声を持ちながら、
アンサンブルの時は本当に繊細な表現をしていて、
ソロを歌う時は全く違う声で表現する、
客席を使ったり立ち位置を変えたり、
女声だけ、男声だけなど飽きさせないアレンジ、
恐らくホールの音響も分かってのことで、
でも普段からそういうスタイルでやっているのも分かるし、
ともかく、最近特に感じていたんですが、
合唱団における声というものへの考え方を
改めて問い直す演奏でした。
一つの声を作ってしまい、演奏より声が聞こえる合唱団、
日本には非常に多いと思うんですね。自戒を込めて。
使っちゃいけない声・音量なんてない、
ということですね。
あと、それにも関係しますが、
「ジャンル」ということの無意味さみたいなものですね。
良い感じで存在しているのがこの「アヌーナ」だと思いました。
ヒーリングミュージックというほど軽くなく、
でもクラシックの合唱という枠組みは外れていて、
ジャンルを超えた新しいものを創造しようという感じが
自然に出ていたと思います。
惜しむらくは、
客席にもう少し聴衆がほしかったことと、
拍手のタイミングが早すぎる!
曲に応じた拍手をしようよ!って強く感じました。
そういう素敵な空間だっただけに。
でもわざわざ足を運んで良かったです。
ぜひ聴いてみてください。