佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

もう一つの北京五輪

2008年08月27日 01時02分14秒 | スポーツ
 
 北京五輪が終わり、
選手のゲストを含め、振り返る番組が放送されています。
 
  
 で、別にもう一つではないんですが、
ここではもう一つの北京五輪、
各局のテーマソングについて触れたいと思います。
皆さん耳にしていると思いますが、どうでしょうか。
  
 
 
NHK ・・・・・・Mr.Children「GIFT」
 
日本テレビ系 ・・・嵐「風の向こうへ」
  
TBSテレビ系 ・・・SMAP「この瞬間(とき)、きっと夢じゃない」
 
フジテレビ系 ・・・レミオロメン「もっと遠くへ」
 
テレビ朝日系 ・・・福山雅治「HIGHER STAGE」
 
テレビ東京 ・・・・ EXILE「Fly Away」

 
 どうですか?
まあ、NHKを見る機会が多いでしょうから、
やっぱりミスチルの曲が印象深いでしょうかね。
 
 
 個人的な分析を入れてみます。
まず、ミスチルの「GIFT」。
この曲の特徴というのは、いわゆる”サビ”じゃないと思います。
皆さん、この曲のサビを歌えますか?
「♪白か~」のくだりですが、非常に難しく出来ています。
音の進行や歌詞の多さ、結構覚えにくいサビだと思います。
その代わり、この曲の一番メインになっているフレーズは冒頭。
「♪いちばん~」のところです。
ここは非常にシンプルなメロディーに、
すっと入ってくる歌詞ですね。
まずここで最初に聴き手に問いかけています。
このフレーズの方が印象に残っているのでは。
面白いつくりの曲だなって思いました。
 
 
 でですね、先に言っておくと、
テレビ東京は見られないので分からないのです。。。
あと、TBSと日テレ、嵐とSMAPの曲は、
僕自身が放送を見ていて、正直ほとんど印象に残っていません。
たまたま見た回数が少ないのかもしれませんが、
少ない回数で印象の残る曲にするのが、
こういうテーマ曲には必要なことなので、、、
残らなかったというのはそういうことなんでしょう。
あくまでtek310の印象です。
 
 
 テレ朝の福山雅治の曲、
手堅いですね。僕がファンということもあるかもですが(笑)、
思っていたより落ち着いた曲だった気がします。
何度聴いてもうるささを感じない曲ですね。
 
 
 そして、今回一番に押したい曲が
フジテレビのレミオロメンの曲です。
この曲、結構印象に残っていませんか?
サビの歌い上げるメロディー、
分かりやすく覚えやすく、すっと入ってきます。
これ、要因の一つにあると思うのは、
「短いフレーズでも伝わる」ところにあります。
どういうことかというと、
CMにいく瞬間に、曲がかかるんですね、一瞬。
まさに一瞬なんです。
で、ここでかかるのがこの曲のサビの冒頭、
「♪あきらめないで~」の部分。
この部分の歌詞とこのメロディーだけで
メッセージがシンプルに伝わりますね。
非常にキャッチーです。
これ、例えば福山雅治の場合だと、サビの冒頭
「♪恋こがれた~」の部分になりますが、
残念ながら、この歌詞だけ取り出すと分からない、
「恋こがれた~。。。ん?何に?」と。
メッセージが伝わりにくいですね。
そういう意味で、レミオロメンのこのサビの冒頭は、
非常にインパクトがあって印象に残りました。
この曲をここでは今回の一押しにしたいと思います。 
 
 
 一つNHKに注文したいことが。
 
 
 スタジオから結果等を放送しているとき、
実はバックで、この「GIFT」の
色々なヴァージョンがBGMとして流れています。
で、非常に気に入らなかったのが、
”早送りして再生している”みたいなのがあったんです。
歌ではなくインストゥルメンタルですが。
このヴァージョン、正直、非常に耳に障りました。
というか、レコード早回しみたいに聴こえて、
最初、間違って早送りしているのかと思ったんです。
でも違うんですね。
非常に好きじゃなかったということを書き足しておきます(笑)。
 
 
 でも実は、テーマソングって、
放送で何度も聴くからだと思いますが、
セールス的にはあんまり影響がないんです。
売り上げは増えるんですけど、そこまでではないです。
今回もそうだと思います。
実は個人的には、今回放送を見ながら、
前回アテネのゆず「栄光の架橋」が結構鳴りました(笑)。
アテネは結果が結構良かったですし、
名実況といわれる体操男子団体の金メダルとリンクしたところが
非常に印象的でしたからね。
 
 
 もう一つ。
 オリンピックというものをテーマに曲を作ること、
これはアーティスト皆悩むみたいですね。
考えたあげくに到達するのは、
 
「自分自身に置き換えたら」
「曲を聴く人自身に置き換えたら」
 
ということですね。
 
 五輪に出るほどのスポーツ選手は、
勿論選抜された、選ばれた人たち。
そういう人しか出られない舞台ですね。
だからといって、そういう選手にしか分からない曲では、
共感を得られないです。
選手の視点も非常に大事なんですが、
それを見る一般市民の視聴者の視点はどうなのか?
何故こんなに応援するのか?
何故こんなに感動するのか?
選手の頑張りは勿論ですが、
自分自身を選手に置き換えること、があると思います。
感情移入というんでしょうか。
肩入れともいいますが。
どういうことに共感したり、どういうことに感動するのか、
それが、テーマソングを作る一つの指針になっている、
そんな気がします。
選手というのはスペシャル(特別)な存在ですが、
特別な選手を通じて見る、むしろ”普遍的”なこと、
ここに共感があるのだと思います。
 
 
 五輪は終わりましたが、
歌詞やメロディーをもう一度追いながら
改めて聴いてみるのも良いかもしれませんね。
五輪のシーンが目に浮かんでくることでしょう。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿