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社会断想

諸々の社会現象にもの申す
中高年者・定年退職者向け

わが「ペンだこ」は何処へ?

2008年11月13日 12時44分02秒 | 社会断層
我が「ペンだこ」は何処へ?
最近ふと気がついたことがある。それは今までぷっくりと盛り上がっていた中指の先端部分のペンダコがペッチャンコになり、かっての しこりのような堅さも無くなっていることである。いったい何処に行ったのだろうと考えていたらちゃんと別なところにあった。「ペンだこ」から17センチ離れた右手首の付け根にである。何故こんな処にと考えてみた。早い話が「マウスだこ」である。
ペンを握って字を書く代わりにパソコンを使っているからである。
ペンを握りしめて字を書くことが少なくなり代わりにパソコン(=ワープロ、キーボードとマウス)を使うことは乱筆な小生にとって大いなる助けになっているのだが失っているものも大きい。夙にそのことに気づかされたことが最近にあった。
ある提出書類を係員の面前で自筆で記入する場面があった。簡単な漢字の何字かがすらすらと書けないのである。係員に教わりながら最後の署名の段で係員に「これは今まで一番馴染みの漢字ですよ」と冷やかされて、何とか一件落着したがちょいとした冷や汗ものであった。
「漢字はだんだん書けなくなってもやむを得まい。ワープロで変換される漢字群の中から適切な漢字を選択できる能力があればよい」が小生の持論というものであったが、どうやらそれも間違いだと思えてきた。
ワープロで変換提示される候補漢字群から適切な漢字を選ぶ、或いは似たような漢字群から正しく弁別する能力はある一定レベルの「書く」能力、訓練を必要とするのではなかろうか?
一旦この過程を経ればこそ安心して書き方を忘れられる?

プロ野球の大リーグ流出防止策を怒る

2008年10月08日 14時47分50秒 | 社会断層
プロ野球の大リーグ流出防止策を怒る
プロ野球実行委員会が「日本のプロ野球でのプレイを拒否し海外のプロでプレイした選手が後に日本のプロ野球に入る場合には一定の制限を設けて抑止力を持たせることで一致した」(読売新聞や各紙)と報道があった。
正直この報道には腹が立った。職業選択の自由の基本的人権を無視するものであり、球団側の都合の良さのみが主張されている。一番腹の立つのは一定の制限即ち「該当する選手は2~3年の期間ドラフトの対象にしない」という子供じみた報復的処置案がまかり通った事である。
自分の可能性を信じて敢えて冒険しようという青少年の気概を後押しするどころか水を差すような取り決めは、今まで大人が子供に教えてきたことと全く矛盾する話である。
外に出られるのが嫌ならもっと魅力的な球団環境を構築する努力をすべきではないか?
この問題に関する新聞、雑誌等の報道を見る限り、有望な野球青少年を吸引するにはという視点での議論は見あたらないのだが。
「該当する選手は2~3年の期間ドラフトの対象にしない」という取り決めもUターン選手の中にもまだまだ有望な選手がいれば、この取り決めを自ら破るか抜け穴を通る球団がキット出るような気がする。

シルバーパスに思う

2008年09月09日 12時17分17秒 | 社会断層
シルバーパスで思うこと
9月になるとあちこちの駅舎や公共施設の一隅で今年10月から来年9月までのシルバーパスの発行手続きがされている。受給資格者は70歳以上で手続きをしている人たちはいわゆる前期・後期高齢者である。小生も馬齢を重ねてこのシルバーパスの利用資格を得てからすでに7回目の更新を行うことになった。
小生自身にとってこのパスは非常にありがたい。特に通常バス料金が高めの、あるいは運賃が走行距離制の郊外バスを利用すると身にしみるほどわかる。
このシルバーパスの受領のためには¥1000円あるいは¥20,510の2段階の手数料がかかる。金額の違いは所得税を払っているかいないかの違いのようである。
これに対して東京都は都内運行のバス会社全体に総額数百億円の補助金を支出しているとパス発行時に渡される利用栞の小冊子に書いてある。
ということで利用の度ごとに感謝しているわけだが、しからば東京都は数百億円を出しっぱなしかというと左に非ずと小生は愚考する。
加齢とともに外出が億劫になるのは一般的であろうが、億劫になる大きい原因の一つは外出に伴う交通費支出であると思う。外出が控え目になれば外からの刺激も少なくなるし足腰の運動量も減る。老化の進度が速くなれば病気にも成りやすい。病気になり治療を受ければ自治体(この場合、東京都)の医療費負担も増える。
高齢者が積極的な外出が外界の刺激、運動量の増加ひいては罹病の減少、治療費負担の減少と好循環すればシルバーパス発行の補助金負担のある部分を治療費負担の減少分が補っているのではないかと思うのである。統計的、数値的な根拠は何もないド素人の戯言だがまんざら根拠がない話でもない。
10年ぐらい前、某大学の教授が調査データの統計処理の結果として 「高齢者の健康状態がX%改善すれば国全体の社会保障負担は数千億円減少する」と発表した記事の記憶が前述の戯れ言を小生に言わしめたのである。

ご近所の城址をたずねて

2008年09月02日 13時00分23秒 | 社会断層
ご近所の城址を訪ねて その1(気が向いたらその2,その3・・・がある)
図書館で新刊書棚に「むさしの城跡・・・・」という本が架かっていた。
パラパラと目次を読むと何と八王子市、多摩市、日野市および町田市の各市域内に合計20あまりの城址の存在が記されていた。
八王子城址や滝山城址はよく知られている。平山城址は京王線の駅名の元になっており又片倉城址もそこそこの存在だろう。
城址名をたどっていくと柚木城址が目にとまった。なんと我が家から2キロ足らずの距離である。しかもいつも通るバス停のすぐ近くのようである。散歩がてら覗いてみるかと出かけてみた。
永林寺という禅寺の寺域にある。この寺の門構えの堂々たるものにまずは驚く。寺の由緒書きによると後陽成天皇の勅願、徳川家康からの朱印等の記述があり、結構の大きさに納得する。寺の裏にある墓地を通り抜けると目当ての城址が小高い丘の上にある。城址らしいものは何もないが城址の存在を示す石碑と約500年前の時の城主大石定久の弓矢を携えた銅像が建っている。大石氏は一時武蔵野の一角に勢力を誇っていた由。銅像の主大石定久は小田原北条氏と揉めて近くの野猿峠付近で自害したと「むさしの城跡・・・・」に書いてある。悲劇の人だろうか。ということで時々覗いて慰めてあげようか?

松下村塾訪問で思ったこと

2008年09月01日 17時51分38秒 | 社会断層
夏が終わり秋本番ともなると来春の大学受験もすぐそこの切迫感をもつ受験生の
今日この頃である。新聞紙上には受験生募集の大学の広告がしきりと眼につく。
眺めると校舎の偉容を誇っているものが多い。これに別段ケチをつけるつもりは
ない。
しかしとも思う。
先日久しぶりに墓参のため郷里の萩に帰った。家内、長女と孫娘を連れてである。
萩観光定番の一つ、松下村塾を訪ねた。長女と孫娘には初めての見学である。
彼女たちの第一声は「まあー、古くて、小さくて可愛い学校ね」であった。
そこで小生としては一言も二言もなくてはならないと思った。
この小さな畳八畳の教室からどれだけの人材が輩出したか、日本を近代化のきっ
かけとなった明治維新の起爆塾で、その塾の主宰者兼教師の29歳で刑死した吉
田松陰先生が如何に偉大な 人物であったかをかいつまんで説明してやったのだ
が、何処まで理解したか分からない。教育とは校舎・建物のようなハードウエア
でなく、教師や学生を包み込むソフトウエアーにあると言いたかったのだが。

世界の大学ランキング さて東大は?

2008年06月02日 14時53分31秒 | 社会断層
世界の大学Ranking さて東大は?

最近偶然にTIMES誌(英国)上で世界の大学ランキング200位までのリストを見た。このRankingは恒例のもので大学関係者、財界でも注目しているようだ。
ランキング大好きの野次馬である小生は早速中味を見た。
関心の中心は日本の大学がどの位置にあるか、なかんずく東大、京大はどうなっているかである。ランクをピックアップしてみると
1位     ハーバード大学 US
2位 ケンブリッジ大学 UK
2位 オクスフォード大学 UK
2位 イェール大学 US
5位 インペリアル・カレッジ UK
省略
17位 東京大学
25位 京都大学
46位 大阪大学
90位 東京工業大学
102位 東北大学
112位 名古屋大学
136位 九州大学
151位 北海道大学
161位 慶応大学
180位 早稲田大学
197位 神戸大学
となっている。旧帝大クラスと早慶の私学2雄は200位までに収まっている。
しかし小生としては何となく物足りないのである。東大、京大あたりはもっと上位に、少なくともベスト10には入って貰いたいと思うし、評価者がアメリカ、イギリスに依怙贔屓しているのではないかと勘ぐったりもするのだが。
しかし、もう少し評価データを子細に眺めると評価6項目の内の教員・研究者の外国人の割合と留学生比率でスコアー(評点)が上位大学に比して極端に低いのである。これがトータル評価点を押し下げる結果になっている。惜しい!
論文の引用数評価などは上位大学と互角以上に戦っているのだが。

ヘリコプター・ペアレントとは?

2008年05月27日 12時17分21秒 | 社会断層
ヘリコプター・ペアレントとは何?
通学途中で急な腹痛を起こした子供を救うために腹痛薬を押っ取り刀で届けるという薬会社のTVコマーシャル がある。
アメリカではヘリコプター・ペアレト(ヘリコプターに乗った親達)という言葉があるそうである。つまり子供に一旦事が起これば親がヘリコプターで子供の頭上に舞い降りるというものである。ともにマンガチックな状況なり言葉であるがヘリコプターが登場する発想はいかにもアメリカ的ではある。
大学の入学式から就職相談まで付き添う又は口出しする親がこのところ急増しており、大学当局もこれの対応に頭を悩ませているという記事がA紙に出ていた。少子化時代を反映しての親の過保護の結果であろうが、昔人間の小生には何ともため息の出る話である。
ため息ついでに10年ぐらい依前に聴いた話を思い出した。
同窓会か何かの小さな集まりで当時の学長先生が嘆いていた。つまり入学式に付き添ってきた母親がまるで幼稚園児の保護者意識レベルの質問をしてきたそうである。(子供を自転車で通学させたいが交通事故が心配なので安全ルートはないか?等)学長先生は腹立ちを通り越し情けなくガックリした由。
ということは過保護の親とひ弱な学生のペアー現象は今に始まったことではないのだろう。

第2外国語が必修から外される?

2008年05月26日 13時04分16秒 | 社会断層
大学での第2外国語が必修から外れる?
5月26日の朝日新聞に「変わりゆく第2外国語」という記事が出ていた。
つまり教養課程の必修であった第2外国語を必修から外し、もっと英語教育に力を入れようという事らしくこの方向を取り入れていく大学が増えている由。
小生も50有余年ほど前に 第二外国語をとしてフランス語を選択した。当時大学で用意していた外国語授業は必修の英語の他に第2外国語として選択必修一科目のフランス語とドイツ語であった。ドイツ語とフランス語のいずれか選ぶため最初は両方の授業に出てみた。ドイツ語は最初に哲学とドイツ語の関連についての話であったと記憶している。
フランス語の方は先生がポータブル蓄音機とレコード数枚を抱えて入ってきた。何事が起こるのかと眼を見張っていると先生は矢庭にレコードをかけ始めた。
忘れもしない曲目は「ラ・マルセーズ(フランス国歌)」ともう一枚はシャンソンであった。(こちらの曲目は忘れたが)。
ラ・マルセーズの勇壮な響きとシャンソンのもの悲しい旋律を聴かされて「これはいいや」と文句なく第2外国語としてフランス語を選択した。賢明な選択と思ったのはここまでである。いざ本番の授業は文法の詰め込みが約6ヶ月、それが終わると文学書の訳読である。
結局第2外国語は小生にとっては社会に出てからも触れることは殆どなく、無駄であったとしかいいようがないのである。
英語以外の第2外国語を選択した大半のOB諸君は似たような思いではなかろうか?
その結果が冒頭のような流れになったのではないか?
国際化・グローバル化で求められる幅広い教養・国際感覚・知識を云々するならばもっと違った方法があるのではなかろうか。私の提案は、例えばフランス語ならば語学と併行してフランスの歴史、周辺諸国との関係・文学・芸術や現在の社会の問題等を教えるべきではと思う。尤も語学専門の教師には手に余る事かも知れないし従来の授業時間だけでは収まりそうにもないが。

もっと教育支出を増やせ GDP世界第2位が泣くよ

2008年05月24日 11時51分48秒 | 社会断層
教育振興基本計画がいよいよ動き出すか?
教育振興基本計画に向けて文部科学省の原案が明らかになったと各紙が報じている。
2008年から2012年にかけて教職員を2万5千人増やすなど国内総生産(GDP)に占める公的支出を現在の3.5%から今後10年間のうちに5.0%を上回るようにするという目標を立てているとのことである。
そこで各国のGDP対公的教育支出のデータをOECD「図表で見る教育200年版」でみると次のようになっている。
日本は対GDP公的支出で3.5%OECDの5%に及ばず、私費負担を含む合計対GDP比率で4.8%で OECD平均 5.7%にこれまた及ばない。
資源小国の日本が世界に貢献しながら生き抜くすべては人材力にかかっていると思うのだが、その人材力を支える教育支出がOECDの平均に及ばないというのが現状である。
先頃スイスの経営大学院IMDが世界の競争力ランキングを発表したが日本は22位と低迷している。教育費支出対GDPと競争力ランキングとの密接な相関性を小生は見いだせないがきっと将来反映すると思えてならない。文科省頑張って頂戴。

付表1:全教育段階公的支出対GDP比率順位(国は筆者による勝手なピック・アップ)
1位 アイスランド 7.2%
5位 フィンランド 6.9%
13位 USA   5.1%
16位 韓国    4.4%
24位 日本    3.5%
OECD 平均   5.0%

付表2:私費負担を含む合計対GDP比率順位 (筆者による勝手なピック・アップ)
1位 アイスランド 8.0%
2位 USA    7.4%
3位 韓国     7.2%
9位 イギリス   5.9%
15~16位?日本 4.8%
OECD平均 5.7%
注)付表1,2は「図表で見る教育2007年版」

世界の競争力(IMDの評価)を見て

2008年05月21日 12時54分21秒 | 社会断層
GDPが世界第2位の日本の競争力はなんと・・・

GDP(国内総生産)の世界第2位の日本も競争力では22位であるという。これはスイスの経営大学院IMDが例年発表する世界競争力スコアー2008年版で発表したものである。世界第2位のGDPと22位の競争力には違和感を感じるのは素人の小生のみかなと思ってIMDの2008年版を当たってみた。確かにスコアーボードでは22番目に位置していた。ちなみに2007年は24位で2番上昇はしているもののあまり威張れた話ではない。
IMDの競争力評価基準項目は多項目に亘っているが同ホームページに4つに集約されたデータが記載されている。4つの集約項目と各項目の日本の順位を【】内に示すと
○Economic Performance (29)
○Government Efficiency (39)
○Business Efficiency (24)
○Infrastructure (4)
となっている。
ちなみに競争力上位10ヶ国は
1位 アメリカ
2位 シンガポール
3位 香港
4位 スイス
5位 ルクセンブルグ
6位 デンマーク
7位 オーストラリア
8位 カナダ
9位 スエーデン
10位 オランダ

そのほか アジア諸国で日本より上位にあるのは
13位 台湾
17位 中国
19位 マレーシャ
となっている。
日本はインフラは4位と健闘?しているものの 他の項目が中位から低位に甘んじている。早い話がバランスが悪いということである。
その象徴はGovernment Efficiency 39位である。Government =政・官しっかりしてください。