社会断想

諸々の社会現象にもの申す
中高年者・定年退職者向け

テクノロジ爺生態学

2006年03月30日 09時15分05秒 | 大定年時代
テクノロ爺の生態学
小生は同学OBの中の小さなコミュニティ・グループの2~3に属している。メンバーはほとんど定年退職した人達で年齢63才~75才位である。
元気溌剌であるがその体力よりも口の方がもっと達者という面々である。
グループの一つはもともと放送業界関係に所属していた人達のごく内輪の集まりである。小生はこの業界にはもともと関係ないのだが所属している親しい友人の誘いで 客分的に参加させて貰っている。おおむね月一回のペースで昼食会を持っている。会場はほぼ決まっている。会場の隣には某大手家電量販店のチェーン店がある。
テクノロ爺の面目躍如はここから始まる。昼食会場の日本料理店の一室に入る前に、それぞれが家電量販店に入りパソコン・関連商品売り場を一渡り物色する。別に何か買うわけでもない。店内でメンバー同士がバッタリ会ってお互いの出席を此処で確認する。
昼食時の話題はもっぱらパソコン関係である。誰かがパソコンに関する新しい知見?を披露し、誰かが質問すればそれに対してワイワイガヤガヤとひとしきり盛り上がる。こうして予定の2時間があっという間に過ぎる。
もう一つのグループは或る私鉄沿線に住む人達の会の中の「散歩と写真」のメンバーである。このメンバーもほぼ月1回のペースで散歩会兼撮影会を持っている。時には箱根、伊豆方面まで一泊の遠征をすることもある。
つい先日の散歩会では京王線の1駅から小金井公園まで歩き、公園では図らずも花見会となった。丁度その日の天気予報は午後から雨になりそうな、ならないような曖昧な予報であったのだが、時間とともに晴れ間がひろがって来た。
こんな状況で自然と天気予報の話題となった。某君が気象予報士の資格を持っているとの発言から俄然、気象、天気予報の話題が盛り上がった。気象予報士某君以外にも何人かが気象学について蘊蓄を披露し、ついには「ビブンホーテイシキ」 なる単語(小生にとって悪夢をもたらす単語の一つ)も飛び出すに及んで 、嗚呼此処にもテクノロ爺グループがいると感慨を催すのであった。
この他に同窓のOB(年齢70才前後)で 大学の近隣の子供立ちを対象に「工作教室」と「オモチャ病院」をボランティアとして運営しているグループがいる。(以前このブログで紹介したことがある)
その社会貢献ぶりがはっきりと見えるだけに 彼等はより立派なテクノロ爺であると小生は思うのである。
小金井公園で。松村純氏撮影

宇宙航空開発聞こうとベンチャー企業

2006年03月27日 12時22分17秒 | 社会断層
ベンチャー企業に門戸を開くか宇宙航空開発機構(JAXA)
従来宇宙開発とか宇宙ビジネスと云えばNASAの有人ロケット打ち上げの様子の印象が強い。大方の日本人の関心も日本人宇宙航空士の活動に集中していたと思う。
産官学連携の大きな流れの中でベンチャー企業の関心の中にJAXAの存在はなきに等しいものであったと小生はおもう。
ベンチャー企業側から見るとJAXAイコール大規模プロジェクトのイメージがあり、企業としては一部の巨大企業のみが関係すると思っていた。
ところが、どうやら当のJAXAは「ベンチャー企業 ウエルカム」と手をさしのべてきたようだ。その具体的現れとして同機構内に産学官連携部なる組織が発足している。
その取り組みの具体的な場として「宇宙オープンラボ制度」が設けられ、共同開発テーマを募集し採択されたテーマの第一回成果発表会 があると云うので出かけてみた。
JAXAとベンチャー企業は縁遠いものとのベンチャー企業側の認識ないしは先入観は、どうやらJAXA側にも理解されているようであった。発表会の冒頭にJAXA産学官連携部長の発言に「敷居を下げる」という発言があり、パンフレットにも「しきいを下げる」という文言が出ている。
JAXAとしての姿勢と意欲はわかったが問題はその先にあるように思える。
それはベンチャー企業に接することになるであろう現場のJAXA研究者がどれだけベンチャー企業とその開発意欲を理解し、(この理解には研究者はかなりの忍耐辛抱が求められる恐れがある)自らの敷居を下げることが出来るかである。
産学連携・共同研究が叫ばれて、ぼちぼちその成果も出てきているが、笛や太鼓の音の大きさほどにはなっていないというのが筆者の実感である。それはひとえに大学の教官・研究者に産学連携に今ひとつ意欲が足りない故であろう。
JAXAさんのがんばりに期待します。

猿回しのお猿さんと父の想いで

2006年03月22日 17時22分59秒 | Weblog
猿回しのお猿さんと父の想い出
南大沢駅前広場に土曜、日曜に猿回しがやってくる。
人気抜群で、同じ広場では他にジャグラーなどを演ずる街頭パフォーマーも2組いるが人盛りは圧倒的に猿回しで、他の2組は気の毒に思える。
お猿さんの芸を見ているうちに、ふと子供の頃を思い出した。
子共の頃の実家には沢山の(一般の家庭に比べて)ペットがいた。
まず犬2匹、これは小型犬の狆と雑種の中型犬である。中型犬は私がどこからか拾ってそのまま飼うようになったものである。さらに猫に次いて九官鳥、フクロウ と羽にを負傷して飛べない鳶 がいた。そして本文の首題のニホンサル2匹である。この2匹は山猟師が罠にかかって傷ついたのを父に溜まった付けの飲み代の代わりに押しつけたものらしい。ともかく父も母も動物好きでもあったのだろう。
当時我が家は田舎の駅前によくある何でも屋、土産物屋、食堂を営んでいたので こんなこともあったのだろう。ともかくそんな事情でニホンサル2匹を飼うようになったのだが、どういう訳かこの2匹は父以外の我々家族には絶対になつかず、近くによると敵意を剥き出しにし、つまり歯をむき出して威嚇してくる有様である。
ただ父には畏怖感を露わにして絶対服従で命令に従ったものだ。子供心に不思議で仕方なく父に聞いたことがある。父が云うには2匹が父の元に引き取られたときは首のところの傷(多分罠にかかったときの傷であろう)がひどく化膿していたそうだ。それを父は針金を巻いて首輪を作り彼等の首に巻き付け膿を出させた。随分乱暴な荒療治であったが、ともかくそれで傷は癒えたそうだ。その時の痛さと治療によって「俺に対して絶対服従するようになった」と父は云うのだが、私は未だ半信半疑である。
ともあれ猿回しのお猿さんを見ていて、とっくに忘れていた子供時代の一コマと父を久しぶりに思い出したのである。

僕らはビートルズ時代 団塊の意識調査

2006年03月20日 11時24分26秒 | Weblog
僕らは「ビートルズ世代」
株式会社日本通信教育連盟が団塊世代の意識調査の結果を公表している。
小生自身はこの団塊世代よりも1回り古い世代に属するが、この調査結果に興味を持ったので紹介する。
同社によると、
調査対象:56才~59才の既婚・子供がいるサラリーマン男性(但し公務員・自営業を除く)
調査対象人数(サンプル数):300名
調査方法:インターネットによるアンケート
調査期間:2006年2月13日~2月20日

その結果は下記の通りであるが2,3イチャモンをつけたい。
◆ 今までの仕事で得られたものは「知識、教養と忍耐力」
◆ 「働く」ことを漢字一字で表現すると「忍」が第1位にくる
◆ 仕事も家庭も60点以上の自己評価
◆ 一ヶ月の小遣いは 平均52,590円
◆ 6割近くが子供に経済援助をする
◆ 定年後のイメージは「悠々自適」より「質素倹約」
◆ 一番好きなテレビ番組は「プロジェクトX」
◆ 好きな映画は「寅さんシリーズ」が一位、全体的には洋画志向
◆ 「団塊の世代」のシンボルは「ビートたけし」「星野仙一」「武田鉄矢」がベスト3
◆ 理想の息子は「えなりかずき」娘は「松たか子」
◆「団塊の世代」を言い換えるならば「ビートルズ世代」
◆ 定年後にやってみたいことは「国内旅行」「海外旅行」「パソコン」がベスト3
◆ これから取得してみたい資格の一位は「マンション管理士」
◆ 「ボランティア活動」をしたいと答えた人は6割以上、「宇宙旅行」も約2割
となっている。
全体に高度成長期を頑張ったお父さんのイメージで文句をつけるつもりはないが、仕事も家庭も60点以上の自己採点の家庭向けには少し甘いのではなかろうか。
6割近くが子供に経済的援助とあるが、団塊ジュニアは大半が独立年齢であろう、いい加減子供を甘やかすのは止しなさいと云いたい。
定年後やってみたいことのベスト3の一つに「パソコン」があるが、これから習うという意味か、ゆっくり時間をパソコンを趣味等のために使いたいのか不明であるが、もし前者であるとすれば、小生にとってやや奇異な感じである。
詳細は下記にある
http://www3.keizaireport.com/file/060316_U-CAN_dankai_release.pdf









































嬉しい記事 マナちゃん募金目標額突破

2006年03月18日 08時53分18秒 | 社会断層
嬉しい記事 マナちゃん募金目標額突破
今朝は久しぶりに嬉しい記事を読んだ。
それは心臓移植の必要な「愛(マナ)ちゃん」のための移植費用の募金が目標額1億3600万円をついに突破、手術を受けるために4月中旬にも渡米できるというものであった。 2月末より多摩センター駅、新百合ヶ丘駅前広場でのボランティアの人達の懸命な募金活動が 実を結んだわけである。
小生も恥ずかしいほどの少額の寄付をさせて貰ったが、正直言って1億3600万円の目標は難しいと思っていた。もし目標に達しなくとも手術が受けられる手段はないものかと思ったが、如何せん医学門外漢の小生には思いつくすべもなかった。
がともかく目標額が達成でき手術を受けられることになった。
めでたし,めでたしであるが、この上は是非にも手術の成功を祈りたい。
また募金活動に携わったボランティアの人達に他人の身ながら御礼を申し上げたい。
最後に、今後も似たようなケースが発生することがあると思う。このような高額の費用がかからない、国内での手術が出来るよう法改正なり特例を認めることを当局に望む。

南大沢に空港直行バスが・・・

2006年03月09日 10時21分49秒 | Weblog

私の利用する京王線南大沢駅前でチョット珍しい風景に出くわした。
数名の駅員さんがティッシュペーパーを乗降客や通りがかりの人に配っている。
人出のあるところでティッシュ配りは別に珍しいことではない。
普通駅員さんやバス運転手がチラシ等を配ると「ストライキ」の予告かと思うのだが、今回はどうやら違うようだ。
ティッシュといい、にこやかな態度といいストライキなど物騒な話ではなさそうだ。
手渡されたティッシュを見ると1枚の名刺大の紙片が挟んである。
読んでみると「南大沢駅⇔成田空港」多摩地区から成田空港へのアクセスがますます便利に!3月16日より・・・・とある。
成る程多摩センターでの出発・到着が南大沢まで伸びたということである。
私も高速空港バスは時々利用するが、最初は八王子、次に多摩センター線がサービスを開始して多摩センターと変わってきたが、南大沢が出来れば南大沢、多摩センターの2駅の乗降が省け荷物一杯の身には大変ありがたい。
こうなると欲が出るもので羽田線も是非早くお願いしたい。

この赤ちゃんを救おう

2006年03月06日 11時12分14秒 | Weblog
「まなちゃんを救おう」キャンペーン
よく利用する京王線・小田急線多摩センター駅前広場にさしかかると、数人のグループがしきりに訴える声がした。この場所は選挙時期には候補者が入れ替わり立ち替わり声を上げる場所でもあるので、いつものことかと思い、何気なく通り過ぎようとしたが、いつもとは違う雰囲気なので足を止めた。
どうやら生後間もない赤ちゃんが重病なのでその赤ちゃんを救うための募金キャンペーンであった。そう云えば朝刊多摩版に記事が載っていたことを思い出した。
渡されたパンフレット(といってもワープロでのコピーだが)によると、この赤ちゃんは多摩市に平成17年6月生まれ、生後8ヶ月、名前は「愛 、マナ」ちゃんである。元気で生まれたものの生後5ヶ月で「拡張型心筋症」であることが分かり、心臓移植をしないと余命半年との宣告を受けている。
日本の臓器移植法では、15才未満の小児からの臓器提供は認めていないため、両親は海外での移植手術を決断し、関係者の尽力により米国カリフォニアの某大学病院が受け入れることに決まった。しかし海外での治療には日本の健康保険は適用されず、手術代、滞在費や渡航費等合計1億3600万円がかかる、これは一般家庭では到底用意できない金額であるため、マナちゃんを助けるためにこの募金キャンペーンをしている。皆さんのご協力をお願いしますとのことである。
私にも三人の孫がおり、それぞれ元気に育っているだけに、ささやかに募金させて貰った。
しかし考え込んでしまった。このようなケースは非常に希なことでもあるが、全然無いわけではない。過去にも何度か似たようなケース、難病と治療に伴う超高額費用が報道されたことを記憶している。
このような事態に対して国や地方行政は何も出来ないのだろうか?
15才未満の臓器提供禁止の法の考えは漠然と分かるのだが、特例法は立法出来ないのか?超法規的解決を時々行う国なのに。
詳しい情報は
http://ameblo.jp/save-mana/

深大寺 だるま市のダルマの運命

2006年03月04日 09時30分25秒 | 社会断層
深大寺ダルマ市 用済みダルマの運命
3月3日、4日と調布市深大寺でダルマ市が行われているというので物好きな小生は出かけてみた。
出かけるには一つの魂胆があった。それは用済みになったダルマさんが如何なる処遇を受けるのか興味があり、それを見極めたいと思ったのである。
一月の終わり頃川崎市麻生区の麻生不動尊のダルマ市を同学のOBと散歩を兼ねて見に行ったことがある。小生にとってダルマ市なるものは初めての経験で麻生不動尊の人出にまずビックリした。此処ではダルマを売る商売人は1ヶ所つまり本堂前の広場に集り、1ヶ売れる毎に景気のよい掛け声が響き渡った。
その広場の裏手をヒョイと見ると用済みのダルマがうずたかく積んであった。前年に買い求めた願主が願いが叶ったので両眼に眼を入れたダルマを納めに来たのだ。
係の人が受け取り積み上げていた。しかし無造作にぶっ積んでいる感じは紛れもなく、ダルマさんも可哀相だとその時は思った。
深大寺ではダルマはあちこちの店で売られており店が一カ所に集まってはいない。
さて深大寺はどんな扱いを受けているか?此処では納所に高さ2米以上の衝立が設けられ願主達は「エイヤ」と衝立の向こうに放り投げていた。
少なくとも、ここまでの扱いは麻生不動が丁寧だと思うが、さて納所に納められ、集められたダルマさん達は最後にどうなるのだろう?
願主がダルマをここまで納めに来るということは、ダルマは願主にその願いを叶えたからこそだと思う。それに相応しい最後を迎えさせて欲しいと思った。

日米中韓の高校生の意識調査に一言

2006年03月03日 10時04分11秒 | 社会断層
高校生意識調査の各国比較に注文
3月2日付け各紙に日、米、中、韓の4ヶ国の高校生の意識調査の結果を大々的に報じている。
日米中韓の4ヶ国の中で、日本の高校生は学校の成績や進学についての関心がもっとも低いという実態が文部科学省の教育研究機関による意識調査で明らかになった。
(読売新聞3月2日朝刊)
日本の高校生の勉強離れが際だっている結果が出ているようだ。この結果をふまえて親たちのやきもきが又始まり、ゆとり教育の見直しが叫ばれることになりそうである。
小生も古い人間であるから、この結果には大変な憂慮を感じざるを得ない。
ただ即学歴至上主義に逆戻りはして欲しくない。いい大学、いい会社に入ることが一番の選択であると親や学校の押しつけはやめて貰いたい。
この調査の質問項目の詳細が分からないのだが、「好きな仕事、得意な分野で報酬を得る、報酬が水準以上でなくとも 、それで結婚出来、家族を養える ことに人生の価値観を見いだす」ということについて関連した質問項目が欲しいと思った。
どういう設問が相応しいかよく分からないが。
「そこそこ食えれば何でもよいから楽な仕事をしたい」 というのは全く困るのだが、この手の調査は質問のあり方でかなり結果が変わるのではなかろうか?
もっとも高校生の中でどの程度の割合で自分の将来のあり方について明確な意識を持っているのかどうかは分からないが。全然いないわけでもなかろう。

吊り橋の花束

2006年03月02日 10時00分54秒 | Weblog
吊り橋脇の花束
春は未だ浅いが好天に恵まれたある日、同学のOBで伊豆城が崎海岸にピクニックに行った。
さすが有名な景勝地だけに入り組んだ海岸の景観はさすがである。
多様に変化する景観を楽しみながら最後に辿り着いた橋立吊り橋からの眺望も又見事なものであった。
渡りの往復のスリルを楽しんで、ふと 気がつくと橋のたもとに花束が置いてある。
こういう場所での花束が意味するものはただ一つである。どんな人がどんな気持ちで橋上より投身したのだろうか?背負いきれない重荷と共に遙か下に渦巻く海面に我が身を投げ捨てたのか?
花束は比較的に新しいものであったが、事件が最近であったのか或いは命日が直近であったのか確かめようもなかった。冥福を祈るのみである