社会断想

諸々の社会現象にもの申す
中高年者・定年退職者向け

大いなる、そして滑稽なミスマッチ: 就活学生と求人企業

2011年01月24日 11時18分55秒 | 社会断層
大いなる、そして滑稽なミスマッチ 就活学生と求人企業

就職内定率7割を下回り過去最低と云う情勢の中で就活学生の就職先人気ランキングには大手安定企業(と就活学生は考えている?)がずらりと並んでいる。
ところが、それら就職人気企業では外国人留学生または外国の著名大学 卒業生を積極的に採用または過去実績の採用枠を大幅に拡充するとの報道がなされている。
それはひとえに益々進展するグローバリズム、世界市場での競争を見据えてのことである。それら企業のトップには自社が大企業であることは自認しても未来に向けても安定企業との意識は無いのではないか?
グローバル市場での既存有力競争相手、近未での競争相手と目される企業群と新興市場でのシェアーの獲得等等の意識と就活学生の内向き安定志向意識には大きなギャップがあり滑稽ですらある。
求人意欲の高い中小企業と就活生の希望とのギャップがよく知られているがグローバル競争を念頭に置いた大企業と就活生との意識ギャップをもっと問題にして良いと思う。

留学生減少歯止め策

2011年01月14日 11時06分16秒 | 社会断層
日本人留学生減少に歯止めを

過日さる全国紙夕刊に米国のNPO 米国際教育研究所が過去10年に亘り行ってきた日本からの留学生募集のための「留学フェアー」開催を2011年には中止することを決めたという。
理由は日本からの留学生が減少の一路をたどり、もはや市場としての魅力がなくなったということらしい。主な留学先の米国をはじめ欧州、アジア諸国及びオーストラリア等軒並みに減少しており将来の国際人材の不足が憂慮される。
それに引き替え中国、インド及び韓国からの米国をはじめ諸外国への留学生の数は鰻登りであるだけに焦燥感をその記事はにじませていた。
いったい全体どうなってるということでその理由がいろいろ取りざたされている。
●若者の内向き、安定志向
●保護者自身の少子化による過保護感情
●就職活動に不利
●長引く不況による留学費用の負担力不足
その他諸々が絡み合っていると思われる。
しかし嘆いてばかりはおれないので小生としても打開策を考えてみた。
キーワードは「金」と「箔」である。
明治以来の留学生の留学のモチベーションは「向学心」(好奇心めいたものをふくめて)と「箔」を付けたいという功利心が大きかったのではないか?
このあたりの心情、心理は今時の若者にも充分残っていると思う。
(全然そのような気持ちはありませんという若者たちはこの議論の対象外である)
留学のための資金援助と箔付けで誘導すれば若者は集まる。箔付けは難関大学を目指す心理と同じであろう。
資金ソースは政府系、地方自治体系及び民間(企業及び個人冠財団ら)とちゃんとある。だがたっぷりという感じではないのも確かだ。これらのソースをもっと拡充出来ないか?また学債の一種として留学債のようなものは考えられないか?
「箔付け」はさしあたり文科省が 「箔付け」の見本になる留学経験者実例を収集しPRする、必然的に留学経験が目先の就活のみならず本人の将来にとってきわめて有利であることを宣伝したらどうだろう。