社会断想

諸々の社会現象にもの申す
中高年者・定年退職者向け

第2の人生における満足度を如何に高めるか?

2005年05月31日 17時42分11秒 | 大定年時代
第2の人生における満足度を如何に高めるか?
第3回
日米英3ヶ国のプレ・セカンド層(現在既に定年後の第2の人生を歩んでいる人に対して、これからセカンド・ライフに入ろうとする層)に就労意向を尋ねたところ、就労を希望した人たちの割合は日本82%、米国77%そして英国52%であった。さらに日本では「週の何日かの「フルタイム+完全フルタイム就労」の合計が51%であり、これに対して米国10%、英国16%であった。日本が極めて高い。
反対に「仕事をしたくない」は日本18%、米国23%そして英国44%であった。
現セカンド・ライフ層で働いている人たちの「働いている理由」を調査すると、3国共に「収入を得たいから」が半分を超えている。また日米では「社会とのつながりを持ち続けたいから」も過半数を超えている。即ち就労の理由は経済的なものと精神・心理的な側面が重要なファクターであるとしている。
プレ・セカンド層の就労意向を持つ人に「希望する仕事の内容」を尋ねると「今までの経験を生かせる仕事」に日本54%、英国42%と最も高く、米国では「収入よりも好きな仕事をしたい」が45%で高い%を示した。
さらに日本では「職住近接」で収入より「好きな仕事」を希望する率も40%を超えている。
このプレ・セカンド層の就労意向を持つ人に「希望するワークスタイル」を尋ねたところ、「或る程度時間に余裕を持って働きたい」が日本74%、英国50%であった。
余り時間に縛られたくなく、趣味生活もエンジョイしながら、且つ社会とのつながりも長く持ちたい、生涯現役でいたいというのが大半の願いではないだろうかとしている。
我がNPOテクノリンクでの、主としてセカンド・ライフに入った直後の人たちとの面接
聞き取りでも同じような意向がくみ取れたのである。

ハートフォード生命保険株式会社調査報告を参照しました。
http://www.hartfordlife.co.jp




























NPOテクノリンク

生涯現役フォーラムを聞いて

2005年05月30日 11時14分50秒 | 大定年時代
生涯現役フォーラムの講演をきいて
5月28日(土)「生涯現役人生にどう取り組むか」との趣旨によるフォーラムが飯田橋近くの東京都仕事センターであったので傍聴してみた。
主宰団体は「日本生涯現役推進協議会」と関連団体である。
4人の講師が関連したテーマでの話をしたが、正直この手の話は往々にして話し手の自慢噺が多いのだが、講師の一人の話は参考になったので概要を紹介したいと思う。
講師は某大学で「生涯学習」の研究に取り組んでいる、なんと30才そこそこのうら若い女性で博士号所有者である。(紹介パンフレットより)
この年齢で生涯学習の主たる対象である「中高年者の何が分かるの?」と多寡をくくった気分で聞いている内に「おやおやこれは実に真面目な実践による研究結果」であると認識を改め、先入観でものを捉えてはいけないと自戒した。

講師の話の中心テーマは「プロダクティブ・エイジング」である。私は不勉強で今までこの「プロダクティブ・エイジング」なる言葉を知らなかったのであるが、講師の解説によると次のようである。
「高齢者の心身機能の低下や役割の喪失が強調されすぎていることへのアンチテーゼとして、高齢になっても多くの分野で活躍し、成長を遂げる主体的な高齢者」ということで、米国国際長寿センター理事長のロバート・バトラー博士によって提唱されたものである。
換言すれば「生産性を保持した状態で高齢期を生きることである。即ち、有償労働力として働く、またはボランティア活動を推進する、家族を援助する等、個人が可能な限り自分自身の自立性を維持する個人の能力」との考えである。
わがNPOテクノリンクも同じような考えで運営してきている。
次に高齢者に対する従来的な考え方、捉え方に対して「プロダクティブ・エイジジング」の考え方の対比表がありその一部を示す。
    従来の考え          「プロダクティブ・エイジジング」

衰え               成長・発展
疾病               健康・幸福
収容施設生活と依存        自治、自立、相互依存
変化に対する不適応        変化に対して柔軟に適応
学習意欲がない          知的好奇心旺盛で学習意欲充分
死に対する準備          毎日の生活をエンジョイ
社会からの撤退          社会的従事
チャレンジをさける        チャレンジに向き合う
過去に拘る            これから何をしようかと考える
年齢相応の行動    年齢に拘らない行動
受け身              与える立場、ボランティア活動

講師 聖徳大学生涯学習研究所 専任講師 斉藤ゆか氏の講話及び論文から 

NPOテクノリンク

高齢者運転講習会でわが時代錯誤に気づく

2005年05月27日 14時57分55秒 | Weblog
高齢者運転講習会
そろそろ運転免許の更新が近づいたと思っていたら先日「高齢者講習会」のお知らせが来た。知らなかったのだが70才を過ぎると更新の前にこの講習を受けることが義務づけられたようである。直前の更新後にそうなったようである。
ともあれ講習会の日時を予約し、当日出向いたわけである。
会場は民間の自動車教習所である。 このあたり、何となく胡散臭い感じを持つた。
官と民間業者(=自動車教習所)の癒着でこのような法律をでっち上げたのだとはその時の私の勘ぐりであった。
自動車教習所なるものに入ったのは、実に50年ぶりである。正直いい印象は持っていなかった。50年前の教習所は数も少なく、教習生は多く、つまり寡占状態で、その所為か指導員の横暴、傲慢ぶりは甚だしいものがあった。当時の教習所に通った人は、ひとしく同じ経験をしたのではなかろうか?
しかし教習生は高い受講料を払った手前「ならぬ我慢をするが我慢」と ひたすら耐えたのである。その記憶が50年経っても消えてないので(私はこういう事は執念深くおぼえているたちである)いきおい悪印象を持ったのである。
何はともあれ講習が始まった。この講習は「運転に必要な反射動作時間の測定」、「動体視力の測定」、「夜間視力の測定」=(明るいところから真っ暗い場所に入ると一瞬何にも見えなくなる。ある時間経つとだんだんに見えるようになるわけであるが、この回復時間の多寡を計る)の3種類の測定を行うわけである。
実際の計測に先立ってこれらの計測の持つ意義の説明を教習員が行った。
分かり易い説明で、その紳士的な語り口を聞いているうちに私の悪印象は全くの時代錯誤であると思えてきた。
「運転に必要な反射動作時間の測定」は運転席を模したものでアクセルとブレーキがあり正面の画面に赤信号が出た途端にブレーキを踏む仕掛けの、いわばシミュレータである。府中試験場のコンピュータにON-LINEでつながり測定結果はすぐに返ってくる。
他の2つの測定も無事終わり、年齢相応のデータであったので正直ホットした。
講習料¥6,150ももはや高いものではなく妥当であると思えた。このような測定を実際に受ける機会はまずないであろうし、いい経験になった。
これでゴールドの免許証が貰え、めでたし、めでたし。

第2の人生における満足度を如何に高めるか?

2005年05月27日 09時27分41秒 | 大定年時代
第2の人生における満足度を如何に高めるか?
(ハートフォード生命保険会社調査より)http://www.hartfordlife.co.jp
第2回
前回はセカンドライフに対する期待度の日、米おとび英の違いについて述べた。
特に日本では自己実現と知人・友人関係に対する期待度が現セカンドライフ層とプレセカンド・ライフ層とも米英のそれよりもかなり低いとデータは指摘している。即ち日本ではセカンド・ライフ層の期待とプレセカンド・ライフ層における予測期待も「社会との関わりが希薄である」としている。
米英では社会貢献・地域活動・名声名誉や生涯学習が現在も将来も重視されているが、日本では「家族」中心となっており、セカンド・ライフにおいて自分のあり方へのビジョンを描きにくいのかも知れないとしている。
プレセカンド・ライフ層に来るべきセカンド・ライフに対しての考えを聞くと、日本では「出来るだけ先に延ばしたい」即ちなるべく長く現役に留まりたいとする人が33%、アメリカでは逆に一日も早くセカンド・ライフに入りたいとする人が49%、イギリスでは30%となっている。
セカンド・ライフに対する夢は、日本では「旅行」「趣味を楽しむ」が共に70%以上、アメリカではこのほかに「ボランティア活動 ・地域貢献」も40%程度を示している。
日本における「ボランティア活動 ・地域貢献」は28%。
イギリスでは「旅行」「趣味を楽しむ」および「ボランティア活動 ・地域貢献」も日米に比して極端に低くなっている。夢も特にないとの回答が一番多いのは現役とセカンド・ライフの節目を余り意識していないからか?
第3回は三国のワークスタイルについて。

日米英三国の定年前後の意識

2005年05月24日 18時11分26秒 | 大定年時代
第2の人生における満足度を如何に高めるか?

最近偶然にある外資系保険会社が行った、「日本、米国および英国における定年後のセカンド・ライフ」についての意識調査の結果をWEB上で発見した。調査は2004年。
(注) ハートフォード生命保険会社 http://www.hartfordlife.co.jp
それによるとこの三国の定年世代の勤労観、人生観や各国の社会保障制度の違いからくるセカンドライフのとらえ方が大きく違うところ、似通った点などが浮き彫りにされ、非常に興味深いものがあったので爾後3回にわたって紹介します。、且つ私見をまじえます。
第一回
セカンド・ライフの現在の満足度とプレセカンド・ライフ層の期待満足度の各国の違いと、日本特有の意識

この 調査は日本、米国及び英国の45才~64才の男女を対象としている。この年齢にした理由はセカンド・ライフに入った直後の人と 直前の人(プレ・セカンド・ライフ)のセカンド・ライフ満足度と直前世代の予測満足度をを比較しようとの意図があったとしている。
又この先進三国を選んだのは、ともに高齢化率が10%を超えており、且つ年金制度を中心とした社会保障制度がそれぞれ異なり、この違いがセカンド・ライフに対する意識にどう反映するか、有意の考察が出来るとしている。
現在セカンド・ライフを送っている人とこれからの所謂プレセカンド・ライフの生活満足度をアンケート調査をしたところ
セカンド・ライフの満足度は 日本73%、イギリス76%、米国 68%となっている。これに対してプレセカンド・ライフでは 日本25%、英国29%、米国46%となっている。各国ともセカンド・ライフ層とプレセカンド・ライフ層とのギャップが大である。
各国とも年金の今後がやかましく論議され、先行きを厳しく考えているのだろう。
特に日本と英国はこのギャップが大きい。
経済的満足度以外の自己実現面の満足度を一例として見ると、米英のセカンドライフ層と、プレセカンド・ライフ層のそれは余り差がなく且つ日本のそれに比べて倍近く高い%が出ている。これは日本において自己実現の出来る場が求められていることを示唆しているとこの調査は述べている。
このことは我々の主宰するNPOテクノリンクでの就業希望者との面談を通じても実感できることである。NPOテクノリンク

アフリカン・フェスティバル

2005年05月23日 04時42分34秒 | Weblog
アフリカン・フェスティバル
5月21,22日、日比谷公園で行われたアフリカン・フェスティバルに行ってきた。
毎年この時期 行われるのだが、天気の良いせいもあって、大変な人出であった。
大噴水の回りをぐるっとNGO,NPOのブースが囲み、広場の外周をアフリカ各国の店が並んでいる。
一角にあるメイン・ステージではアフリカ各国のダンスと音楽がかかり、その強烈なビートと振りに圧倒された。
アフリカ大陸各国は他の諸大陸の各国と比べて日本人にはなじみが薄いと認識をしていたが、それはどうやら私の認識不足のようだった。アフリカ各国を支援する、或いは友好関係を推進するNPO,NGO組織も30組を数えていた。中でも面白いと思ったのはアフリカに野球を定着、普及させようとの趣旨の「アフリカ野球友の会」であった。
これだけの人出を呼び込み、各食べ物屋には2~30分待ちの行列が出来るのは、この行事が定着し、それなりにアフリカ・ファンが沢山いるのだと思った。

アフリカン・フェスティバル

2005年05月23日 04時35分58秒 | Weblog
アフリカン・フェスティバル
5月21,22日、日比谷公園で行われたアフリカン・フェスティバルに行ってきた。
毎年この時期 行われるのだが、天気の良いせいもあって、大変な人出であった。
大噴水の回りをぐるっとNGO,NPOのブースが囲み、広場の外周をアフリカ各国の店が並んでいる。
一角にあるメイン・ステージではアフリカ各国のダンスと音楽がかかり、その強烈なビートと振りに圧倒された。
アフリカ大陸各国は他の諸大陸の各国と比べて日本人にはなじみが薄いと認識をしていたが、それはどうやら私の認識不足のようだった。アフリカ各国を支援する、或いは友好関係を推進するNPO,NGO組織も30組を数えていた。中でも面白いと思ったのはアフリカに野球を定着、普及させようとの趣旨の「アフリカ野球友の会」であった。
これだけの人出を呼び込み、各食べ物屋には2~30分待ちの行列が出来るのは、この行事が定着し、それなりにアフリカ・ファンが沢山いるのだと思った。

ビジネス・ショウを見学

2005年05月23日 04時27分58秒 | Weblog
ビジネスショウを見る
久しぶりにビジネス・ショウ(5月18日~20日・東京ビッグサイト)を見学した。
私の記憶にあるビジネス・ショウはお祭り騒ぎでパソコンが主体であったと思うのであるが、暫く間があいたのか、今回は地道で専門的な展示が多かったと思った。
平行して行われていたセミナーのうち、e-文書法関連のセミナーを覗くと会場は満員で急遽椅子を追加しているようであった。さすが新しく制定された法律に関する関心の深さが見えた。

久しぶりの秋葉原

2005年05月18日 10時08分33秒 | Weblog
久しぶりの秋葉原
今日久しぶりに秋葉原に行った。
毎度の事ながら、この街の短いインターバルでの変貌ぶりに驚かされる。
表通りの大規模店に混じって一間、二間間口の店がひしめいている。
店の入れ替わりも相変わらず激しいようで、アレ!こんな店があったのかと驚く。
外国人も相変わらず多く、店を背景に記念写真を撮っている様はこの街が電機製品のショッピングセンターであり且つ観光スポットであることを物語っている。
店員にもアジア系やヨーロッパ系をとわず外人がいるようである。またアジア系の専門店も発見した。
まさに秋葉原は国際街と感じた。
大小取り混ぜての店舗がそれぞれ活況を呈しているのだが、この秋口には家電量販店の雄であるヨドバシカメラの大店舗が秋葉原駅に隣接してオープンするようだ。
ますます競争が熾烈になり我々消費者には歓迎すべき事かも知れない。
私の肝心の買い物液晶モニターは目当てのモデルでの各店舗による価格比較が出来なくて今日は引き上げることにした。どうも店により微妙に品揃え(モデル)が異なっているように感じた。こういう時にはあの価格.COMが参考になるのだが残念ながらウイルス攻撃を受けたとのことでホームページが閉鎖になっていた。

本当のお笑い芸

2005年05月16日 09時56分15秒 | Weblog
お笑い芸の神髄
一昨日久しぶりに国立演芸場に行った。
落語、奇術、漫才および講談とそれぞれ中堅クラス以上の芸達者が笑わせてくれた。
その中でもトリをつとめた文五師匠の大工が溜めた家賃のカタに商売道具の大工道具を大家に差し押さえられ、それを取り返す すったもんだの いきさつ噺に感心した。

この噺はいろんな師匠が演じるお馴染みのものであるが、噺が終わりに近づくにつれ客席はシーンと水を打ったように静まりかえったのだ。そして一瞬後の落ちで客席はわっと沸いたのである。たかがお笑い、落語という忽れ、客席を一瞬とはいえ静まりかえらせる、この芸こそ本当のワザであろうと思った。

最近の若手芸人、特に漫才・コント系のつまらないギャグの連発、相方を無闇にたたいたりして、無理矢理客席の笑いをとるやり方にうんざりしていたところであったので救われた気分になって帰路についた。