社会断想

諸々の社会現象にもの申す
中高年者・定年退職者向け

年賀状を書き終えて

2006年12月27日 08時18分43秒 | Weblog
年賀状を書き終えて
今日ようやく年賀状を書き終えた。パソコンの年賀状ソフトを使っているので、正確には「書き終えた」でなく「作り終えた」であろうか。
終わって気が付いたことがある。年賀状の宛先は●仕事関係●親戚・知人・友人のグループに大別され、それぞれ文言も違えている。
最近までは●仕事関係が一番多く●親戚・知人・友人の倍近くあったが、今年はその関係が逆転した。なかでも友人関係が極端に増えた。それは永年のご無沙汰から復活したり、同窓会でウン十年ぶりに再会しての新規参入組があったからである。そして仕事関係が徐々に減った故の逆転である。
結局トータル枚数はほぼ例年通りである。
そう、もう一つ際だった事がある。それは暮れ近くになると舞い込んでくる「喪中につき年末年始のご挨拶は失礼します・・・・」の文言葉書である。この葉書で初めて知人、或いはその関係者の訃報を知ることもある。今年は例年以上に多かったような気がする。

少子化に歯止めをー子育て支援力を整備

2006年12月22日 10時03分05秒 | Weblog
少子化を防ぐには:産みやすく育てやすく---- 「子育て支援力」を整備せよ

12月21日の朝刊各紙には次のような趣旨の記事が大きく躍っていた。

 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は20日、社会保障審議会人口部会に、長期的な日本の人口動向を予測した「将来推計人口」を報告した。50年後の2055年に、日本の人口は現在から3割減り、9000万人を切る。1人の女性が生涯に産む子どもの推定数を示す合計特殊出生率も前回の1.39から1.26へと大幅に下方修正した。(日本経済新聞)

さあー大変だということである。50年後のことはどうなるものか分からんと気に病むことはないと考えもある。
また年金問題、労働力問題を考えれば、今からきっちり手を打たねばならぬという考えもある。
後者の考えに立てば問題のポイントはただ一つである。
出産適齢期のお母さん方が子供を産みやすく、育てやすい環境を整備すればよい。
家計的な側面援助として2006年度予算に0~2才児の児童手当拡充が盛り込まれている。即ち現行での第1,2子の月5,000第3子の月1万円を一律に1万円にするというものである。しかし、このぐらいではお母さん方は「じゃー、産みましょう、育てましょう」と考えてくれるか、疑問である。いっそ一律に5万円ぐらいに奮発したらと思う。社会保険庁やどこかの地方議員の税金の無駄使い等の蛇口を締めれば、このぐらいの金は浮きそうだ。
しかし、お母さん方の「産みたいけど産まない、産めない」の本音は産んだ後の子育てに自信が持てないからではないか?自信の持てない理由はいろいろあると思うが。
要は、すぐ近くに子育てに頼れる存在、例えば祖母が同居、或いは近くにいるとかではなかろうか?
このことを裏付けると私が勝手に思う統計記事が同日の読売都版に出ている。
「都内の区市町村別合計特殊出生率の順位」である。
数字は順位
1.神津島村2.06 2.利島村2.02 3.八丈町1.94 4.御蔵島村1.81・・14.東大和市1.26
31.八王子市1.07・・・40.大田区1.00 49.品川区0.88 ・・・・62.渋谷区0.70
東京都 平均 1.00である。これは過去最低である由。
概観すると島嶼部や都心より離れた地域で出生率は高く都心部で低いという結果である。
島嶼部や多摩、奥多摩での二・三世代同居率の高い地域(=子育て支援力がある)と都心に近づくほど核家族率が高くなる(=子育て支援力が小さい)を示しているのではなかろうか?
祖母が理想だが代替するものを、例えば小さな保育グループを地域に存在させる制度を設け、そのための公的予算を 措置する。
小さな保育グループについては、スエーデンの家庭型保育所が参考になるかもしれない。
「家庭責任全般に対して支援策が進んでいるスエーデンは、北欧の中でも充実した保育サービスを提供している。
1~5才児の約8割が保育所又は家庭型保育所でサービスを受けており、いわゆる待機児童の問題はほぼ解消している」(八王子市広報12月号特集ページより)

私事になるが近くに娘がおり孫2人を育てているが、何かにつけて愚妻を頼りにしてくる。愚妻も別に嫌なわけではなく、いそいそと面倒を見ている。(私も少しは手伝っている。)
そんな状況を見るにつけ、上記のような環境が私的にも、公的にも整備されればお母さんも育てることに安心感が持て、ひいては産む意欲が出てくるのではなかろうかと思うのである。

晩秋の鎌倉に遊ぶ

2006年12月20日 17時12分51秒 | Weblog
晩秋の一日 鎌倉に遊ぶ
晩秋の一日 同学のハイキング・グループで鎌倉を逍遥した。このグループはほぼ毎月1回のハイキング会を行っている。平均年齢70才超だが年令を感じさせない元気者揃いである。今回は総員7名で私がこの中ではいつもの事ながら最年長である。
鎌倉でのハイキングは2度目となる。今回は鎌倉7切り通しの一つ「釈迦堂切り通し・別名洞門」を皮切りに2,3の寺院を回り展望の開けた衣張山に登り、下山の途中名越切り通しを経て逗子海岸に至り、眺望のよさそうな喫茶店での談話会でもってお開きにしようというものであった。
私は生来の横着者でリーダーの後に何も考えずに随いていくのみで、何処をどう通ったか自分でも良く覚えていないが、まずは釈迦堂切り通しに至る。成る程、平時は通路として、一旦乱が起こったら敵を迎え撃つには絶好の場所である。鎌倉幕府初期の覇権が固まりきらない時期、近隣の諸豪族を滅ぼすか屈服させ幕府の安全のためにこのような防衛点が必要だったのだろう。
杉本寺、浄妙寺、それぞれ由緒ある寺のようである。お寺の最後は報国寺で孟宗竹がびっしりと生えた竹林にビックリする。
いよいよ衣張山に取りかかる。この山は鎌倉をぐるりと囲んだ諸山の内でも高い方とのことで標高約150メートルとか。標高から大した事はないとなめてかかっていたが、なかなかどうして険しい登りが続き諸君からどんどん遅れる。息絶え絶えでようやく頂上にたどり着く。いつもの事ながら途中は先達さんを心中恨んで登るのだが、頂上に立てば、やったという達成感がある。「達成感を呉れて有り難う」とややひにくれた礼を先達に言う。頂上は前面の海に向かっ眺望が開けなかなかよろしい。
この平たい頂上は眺望を眺めながら昼食や休憩を取るのに絶好の場所で、我々が到着した時には先客のシニア男女グループ10余名がいた。我々と同じルートで登ってきたようだ。我々と同じような年格好である。元気爺さん、婆さんがここにもいた。まもなく颯爽と下っていった。
山を下り、住宅地の坂道を下りきると前面が急に明るくなる。海の照り映えである。
逗子の海は波静かで沖合にはウインド・サーフィン・ボートの群れが漂っている。
絶好のサーフィン日和のようだ。
道路を隔ててしゃれたレストランがある。そこで本日の締めくくりの打ち上げをすることにする。
このうち上げが私にとっても、皆にも楽しくかけがえのない時間である。
みんなの雑学知識の豊富なことにいつもながら感心する。私はもっぱら聞き役である。
本日のメーン・トピックは日本酒である。全国の酒どころの銘柄について数人がそれぞれの蘊蓄を披露する。私はただただ感心するばかりである。
ワイワイガヤガヤの時間も経ち晩秋の日の入り時間となって海の向こうに真っ赤な太陽がまさに沈まんとする風情である。プロ級腕前のK君がパチパチとやっていたので、その内何枚かメール添付で披露してくれるだろう。楽しみである。

勤労者に今少しゆとりを

2006年12月20日 11時04分54秒 | Weblog
相変わらずの働き蜂 日本人 続き(八王子市報12月特集ページより)
日本人の労働時間が先進国の中でも一番多いことを前回述べた。(公的な各種調査データによる、八王子市広報特集ページより)
このあたりを何とか改善しようという動きがある。
具体的には「フレックスタイム」、「在宅勤務制」、「ジョブシェアリング」等があげられているが、まだ一部の大企業で採用されているに過ぎないようだ。
しかし、そんな中でインターネットの普及により、働く者が時間と場所を自由に選択できる「テレワーク」の導入も拡がっている。平成11年には1%以下であったが、平成16年には8.5%となっている。(総務省「平成16年通信利用動向調査」)
そこで企業の導入目的についてみると、
「定型的業務の効率性の向上」61%
「勤務者の移動時間の短縮」48.4%
「顧客満足度の向上」21%
「勤務者にゆとりと健康的な生活の実現」10.9%
「付加価値創造業務の創造性の向上」8.9%
「オフィスコストの削減」7.9%
「通勤弱者(身障者、高齢者、育児中の女性等)への対応」2.0%
「優秀な人材の雇用確保」0.7%
「その他」14.6%
(総務省 平成16年通信利用動向より)
となっている。
テレワークの導入に関して進歩が見られるものの小生にはいささか気がかりな点がある。それは企業の導入目的が企業側の論理が優先している諸点である。
労働者側のゆとりや通勤弱者に対する配慮がいまいち足りないと数字は物語つたている。しかし市の広報誌もなかなか参考になると思った。

日本人は相変わらず働く過ぎ?

2006年12月16日 10時50分56秒 | Weblog
相変わらずの働き蜂 日本人 (八王子市広報誌特集 仕事と生活のバランスより) 
住んでいる街の市広報誌に何気なく目を通していたら特集記事に働き蜂の日本人の実態レポートが載っていた。
現役を引退した私の感覚では高度成長期のような、つまり自分たちの経験したような働き方は、もはやしていないと思っていたのだが、この記事を読むとどうやら違うようだ。
正直おやおやと思うデータがずらりと並んでいる。

おやおやのその1:フルタイムの労働者における週60時間以上働く人の割合(男性)が1995年から1904年まで一貫して増えつづけている。20代~40代の平均(大凡)が1995年の20%から約5%増えて25%となっている。
パート、フリータを含めての全体の労働時間は法定労働時間の短縮や労働形態の変化などにより減る傾向にあるが働き盛り、つまり子育て等に忙しい20~40代の男性の労働時間は上記のように増える傾向にある。(総務省の労働力調査による)

おやおやのその2:週50時間以上働く労働者の割合の国際比較データを見ると
日本 28,1%
ニュージランド 21,3%
アメリカ 20,0%
オーストラリア 20,0%
イギリス 15,5%
フランス 5,7%
ドイツ 5,3%
フィンランド 4,5%
イタリア 4,2%
ベルギー 3,8%
スェーデン 1.9%
オランダ 1,4%となっている。
日本はダントツの第一位である。(ILO,工業国における労働時間と生活バランスの変化より。2004年)
「おやおや」というより「やっぱり」のその3:父親の子育て時間では1日平均
日本 25分
イギリス 90分
スエーデン 72分
ドイツ 60分
でここでも日本は短さで群を抜いている。(日本は総務省の社会生活調査、諸外国はOECDのEmployment Outlook 2001より)
続く:

受命Calling 帚木蓬生を読んで

2006年12月11日 16時53分55秒 | Weblog
「受命」Calling (帚木蓬生)を読んで
最寄りの図書館にリクエストしていた「受命」Calling (帚木蓬生)がやっと回ってきた。借り出す本に必ず図書館係員が挟み込んでくれる返却日のお知らせと同時に、この本には「お待たせしました。この本は沢山の方がお待ちです。読み終わりましたら、早めにお換えし下さい。・・・」と朱色の紙片がもう一枚挟んであった。
成る程,ことほど左様に同書は読まれているのだと納得した。
本書は朝鮮人民共和国(北鮮)の現状と現体制の崩壊を扱ったものである。
帚木蓬生氏の作品は医療・医学にまつわる社会事情をモチーフとし、綿密な構成が一特色となっており、小生の好きな作者の一人である。氏の作品はほとんど読んでいると思う。今世界の、とりわけ日本人の関心を引いているのが北鮮の核兵器問題である。
世界で唯一核爆弾を浴びた日本国・日本人にとってはゆるがせに出来ない問題である。
6ヶ国協議に出る、出ないと相かわらずごねまくっている北鮮であるが、いい加減にしてくれと云いたい。
朝鮮人民共和国の一部の人達を除いた他の大多数の人達のためにも、この小説の最後のくだりが現実になり歴史が変わるのを願うのは小生のみではなかろう。
Calling:神の思し召しに応える

日系米人収容所を公園として保存・・・

2006年12月07日 13時52分45秒 | Weblog
米日系人収容所を公園として保存・・・・
12月7日読売朝刊にワシントン発で小さな記事が出ていた。
記事は「米下院は5日、太平洋戦争中に米政府が日系人を敵性人種として住まわせた強制収容所10ヶ所を国立公園局の管理下で復旧・保存する法案を可決した。上院も同法案を可決しており、ブッシュ大統領の署名を経て発効する見通し。
この法案はダニエル・イノウエ上院議員やマイケル・ホンダ下院議員らが中心になって提案した。以下省略」というものである。
私は50数年前、米シカゴ市で日系二世の家庭に数ヶ月下宿していたことがある。
この下宿のおじさん、おばさんとおばーさんをはじめ年かさの子供達(当時15才から25才位?)は全部この強制収容所に入れられ、戦後になって、元の居住地カリフォーニアに帰れず、やむなくシカゴに移住してきたとの事である。そんな経緯を聞いていたので日系人の歴史や事情に関心があったので、こんな小さな記事にも目がとまったのであろう。
記事中に強制収容所10ヶ所とある。今まで迂闊にもその場所を地図上で確かめたことはない。その一つであるマンザナール収容所の名前は知っていたが 。
そこで思い立って10カ所の収容所の場所と名前を調べてみた。案外簡単にWikiPedia 上にそれらの場所と名前を示す地図が載っていた。
以下場所、名前、地図を転記する。

地名     英語名       州
ツールレイク  Tule Lake      カリフォルニア
ポストン   Poston    アリゾナ
マンザナー   Manzanar      カリフォルニア
ヒラ・リバー  Gila River      アリゾナ
ミニドカ   Minidoka     アイダホ
ハート・マウンテン Heart Mountain   ワイオミング
アマチ    Amache     コロラド
トパーズ   Topaz     ユタ
ローワー   Rohwer     アーカンソー
ジェローム   Jerome     アーカンソー

年賀状されど年賀状

2006年12月01日 12時52分54秒 | Weblog
年賀状されど年賀状
街にクリスマス・ツリーのイルミネーションが輝く季節になると心せかされる気持ちになる。一日のばしにのばした年賀状書きも月半ばにはなんとかせねばならないと気持ちは焦る。
丁度そんな時期、セイコーエプソン(株)の年賀状に関するレポートが目についた。
それは2007年にちなんでの「団塊世代の年賀状に対する意識調査」レポート(インターネットによる全国アンケート調査レポート)である。
それによると、現役から定年を迎えるはざまでの心情が滲んでいる。
曰わく、
1)少ない枚数でも、気心のしれた人と”深く関係を築く”年賀状を送りたい
2)退職を機に年賀状は、送る相手を”絞り込む”傾向がある
3)昨年までは年賀状を送っていなかった”友人や知人”に新たに年賀状を送り、連絡・再会のキッカケを作りたい
4)会社人から個人になる退職者(又は予定者)では写真を使って近況を報告
5)省略 というものである。
1)~4)で今までの会社関係から個人になる寂しさと同時に今まであまり念頭になかった過去の友人・知人えの回帰を求める心情が窺える。
私ごとになるが、つい先だって高校時代の同窓会を箱根で行った。郷里、関西および東京在住者の合同会である。郷里を出て60年近く経っている小生および同様な立場の人には
高校卒業以来初めての再会となる何組かがあった。お互い名乗り合えば名前と顔が段々に一致してきたのだが、今度の年賀状の宛先リストには彼等の名前を加えようと思っていた矢先なので、このレポートは甚だ納得のいくものであった。(団塊世代よりは遙かに年寄りだが)
結局のところ、小生の年賀状の枚数は”絞り込み ”と”新たな追加”でプラス・マイナス 例年と変わらないか。
エプソンレポートは下記にある。
http://www3.keizaireport.com/file/newsletter061128.pdf