マンチュリアン・リポート（浅田次郎）

・「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」「中原の虹」に続く４部作ともいえる小説だ。
＜　私は、幼年学校からずっと教えこまれてきた私の仕事--「戦争」というものの実相を知りました。
　戦闘能力にまさった軍隊でも、戦わずに負けることがあるのです。すなわち先人の言にある通り、戦争は究極の外交手段であり、究極である限りめったに戦争は起こらない。軍隊は本来の実力を発揮せずに、国威と国家の意志を表明する存在であればよいのです。＞
・張作霖爆殺事件。昭和史の闇に迫る。
・核をどうとらえるか、全ての国、人類全ての課題である。なくせばいい、なくてもいいという机上の空論でなく、プロセスや指導者の役割が大きい。
・２４のドラマではないが、テロリストでも入手可能な時代だとうい認識にたった解決策がほしい。
・チエ・ゲバラがお忍びで広島の原爆ドームを訪れたことがあるという、お忍びでもいいから世界の指導者には、自分の目で見てもらいたいものだ。
・軍隊が不要な世界、警察が不要な世の中が理想ではあるが・・・・・
・著者： 浅田次郎
・講談社