田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「ザ・シネマ」『ドク・ホリディ』

2022-07-17 13:04:47 | ブラウン管の映画館

『ドク・ホリディ』(71)(1977.11.14.月曜ロードショー)

 トゥームストーンの民選保安官選挙に立候補した司法執行官ワイアット・アープ(ハリス・ユーリン)は、政治的野心と富の獲得を狙って、親友のドク・ホリディ(ステイシー・キーチ)を呼び寄せる。

 道中の酒場でアイク・クラントン(マイケル・ホイットニー)に絡まれている娼婦ケイト(フェイ・ダナウェイ)と出会ったドクは、アイクから彼女を奪い、町の小屋で同居する。そんな中、駅馬車が襲われ8万ドルが奪われる事件が起き、アープはこれを口実にクラントン一家を弾圧する。

 『荒野の決闘』(46)とも、『OK牧場の決斗』(57)とも、全く異なるニューシネマ時代のアープ&ホリディ伝。監督はニューヨーク派のフランク・ペリー。

 史実にのっとって描いたというのが売りだったが、史上最も情けなく嫌らしいアープ&ホリディの姿を見せられて、見た者のほとんどを困惑させたいわく付きの映画。

 約45年ぶりの再見でイメージは変わるかと思ったものの、あまりにもしんねりむっつりとしているもので、途中でうとうとさせられた。

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世界サブカルチャー史 欲望の系譜 「アメリカ 葛藤の80s」

2022-07-17 07:25:07 | 映画いろいろ

 映画を中心に、流行、社会風俗、サブカルチャーなどから時代の欲望を読み解くドキュメンタリーシリーズの第4回は80年代。70年代の停滞からの脱却を目指した葛藤の80年代。強力なリーダー、ロナルド・レーガンの下、復活を果たしたかに見えたアメリカだったが、華やかな時代の底に流れていたのものは…。

登場する映画は、
ベトナム戦争:『地獄の黙示録』(79)
ブラックミュージック:『ブルース・ブラザース』(80)『スリラー』(82)
家族の崩壊:『普通の人々』(80)
スピルバーグ:『E.T.』(82)
主人公の変化:『ランボー』(82)『ランボー/怒りの脱出』(85)
若者の居場所:『愛と青春の旅だち』(82)『フラッシュダンス』(83)
ノスタルジー:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)『スタンド・バイ・ミー』(86)
強いアメリカ:『トップガン』(86)
上昇思考、欲:『摩天楼はバラ色に』(87)『ウォール街』(87)
予見:『タッカー』(88)
人種問題:『ドゥ・ザ・ライト・シング』(89)

象徴的な曲「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」(84・ブルース・スプリングスティーン)「マテリアル・ガール」(84・マドンナ)
そして、ロサンゼルスオリンピック(84)、マイケル・ジャクソン、MTV…。

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「BSシネマ」『ザ・ローリング・ストーンズ レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』

2022-07-17 06:30:43 | ブラウン管の映画館

『ザ・ローリング・ストーンズ レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』(83)

ストーンズのこと
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/41e88430ee0bbef28ff7274464d8ff92

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『ジョーズ』吹き替え版(フジテレビ)

2022-07-16 18:00:03 | ブラウン管の映画館

『ジョーズ』(75)

 久しぶりに見たが、やっぱり面白い。今回は、ブロディ署長:ロイ・シャイダー(谷口節)、クイント船長:ロバート・ショー(内海賢二)、フーパー:リチャード・ドレイファス(堀内賢雄)という吹き替えだった。

「午後のロードショー」『ジョーズ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e3f4e551d4ef9c382ae37997f36f4764

 

 

 

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「ドキュメント72時間」「何を打つのか 雑居ビルのボクシングジム」

2022-07-16 10:58:51 | テレビ

 NHKの「ドキュメント72時間」で「何を打つのか 雑居ビルのボクシングジム」(14年放送)をやっていた。舞台は、五反田のワタナベ・ボクシングジム。以前、五反田に住んでいたので懐かしく見た。

こんなふうに書いたこともあった。「ボクシングジムが見える(2005.3.5.)」

 五反田駅で電車を待っていると、雑居ビルの窓ガラス越しにワタナベ・ボクシングジムが見える。なんだか『Sall We Dance』みたいだが、別にオレはいまさらボクシングをしようとは思わない。けれども格闘技の中で何が一番好きかと問われたら、迷わずボクシングだと答えるだろう。

 日本に世界チャンピオンが同時に5人もいた70年代前半、モハメド・アリ、あるいはマイク・タイソンをめぐるヘビー級のさまざま、ロベルト・デュランやマービン・ハグラー、トーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナードたちの闘い…。

 ジムの練習風景を遠目に眺めていると、彼らの雄姿がよみがえってくる。元東洋太平洋ウェルター級チャンピオンで世界ランカーだった吉野弘幸もこのジムの出身。世界チャンピオンはまだ輩出していないが、結構頑張っているみたいだ。

【その後】2010年に、内山高志がこのジム所属の選手としては初の世界チャンピオン(WBAスーパーフェザー級)となり、女子の世界チャンピオンも輩出。河野公平(WBAスーパーフライ級)、田口良一(WBA・IBFライトフライ級)と続き、京口紘人(IBFミニマム級、WBAライトフライ級)、谷口将隆(WBOミニマム級)という現役の世界チャンピオンもいる。大出世だ。

あしたのためにその1
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b9041039318a845210e0a7db28bb6889

『東京暮色』(五反田)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7e5dbf1237deaf82faf7de898d758917

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「土曜プレミアム」『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』

2022-07-16 07:33:54 | ブラウン管の映画館

『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』(90)

これはあっぱれな詐欺だった
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/0b639abc6055ff7b3428aaf0cfc7f1b8

 『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』を再見
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f896271ff494e62cb8d0ee1ac18da457

『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』とコメディ西部劇
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8e52d896ba911d132c7892170f3ef2c9

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が愛され続ける理由とは?
https://screenonline.jp/_ct/17345757

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【インタビュー】「もぐもぐ」「オカルトの森へようこそ」飯島寛騎

2022-07-15 07:06:24 | もぐもぐ HABATAKE

  白石晃士監督によるオリジナルPOV(ポイント・オブ・ビュー=主観視点)ホラー「WOWOWオリジナルドラマ オカルトの森へようこそ」が、7月22日(金)午後11時30分から放送・配信。映画版『オカルトの森へようこそ THE MOVIE』が8月27日(土)から、新宿ピカデリーほかで公開となる。このドラマで、名無しの金髪ホスト風カリスマ霊能者を演じた飯島寛騎に、ドラマへの思いや、食に関するこだわりなどを聞いた。

やっぱり、見えない敵と戦うところは大変でした
https://bentounohi.jp/mogumagazine_22/

『オカルトの森へようこそ THE MOVIE』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8b534f5a29d42bce848a57e0f28ef139

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『野球部に花束を』

2022-07-14 16:39:40 | 新作映画を見てみた

『野球部に花束を』(2022.7.14.オンライン試写)

「野球に狂え!」

 中学時代の野球部生活に別れを告げ、青春をおう歌するため、茶髪にして高校に入学した黒田鉄平(醍醐虎汰朗)。ところが、夢に見たバラ色の高校生活は、うっかり野球部の見学に行ってしまったおかげで、あえなくゲームセットに。

 新入生歓迎の儀式で早々と丸刈りに逆戻りし、コンプライアンスなど全く無視の原田監督(高嶋政宏)の下、先輩の奴隷と化す、地獄の日々が始まる。

 ごく普通の都立高校野球部で、助け合ったり、いがみ合ったりしながらも生き延びていく黒田ら1年生部員(黒羽麻璃央、駒木根隆介、市川知宏、三浦健人)たちは、次第に、恐れていたはずの“野球部の伝統”に染まっていく。

 クロマツテツロウの同名野球漫画を映画化。監督・脚本は飯塚健。元千葉ロッテマリーンズの里崎智也が野球部あるある解説者役、小沢仁志がキャプテンのカリカチュアされた姿として登場する。

 自分自身の経験でいえば、小学生の時に少年野球のチームに所属したが、中学校には野球部がなかったので代わりにバレーボールをし、高校になってもう一度野球をしようかと思ったものの、丸刈りになるのと先輩後輩の関係が嫌で、結局諦めたという苦い思い出がある。

 だから、この映画の鉄平たちの気持ちはよく分かるし、運動部に付きものの縦割り構造と理不尽さといった、時代錯誤的な図式は決して好きではないのだが、この映画を見ていると、ばかばかしいのだけれど、いつしか彼らの姿が愛おしく見えてくるという、少々困った感覚に陥る。

 部員役に誰一人として本当の高校生はいない。一見おっさんたちの草野球かと見紛うばかりのメンバーだが、不思議なことに見ているうちに違和感がなくなっていく。カリカチュアされた描写に大いに笑わされながら、ふと切なくなったりもする。やれコンプライアンスだ何だと、何かと生きづらくなった今の世の中では、逆に彼らの姿が痛快に見えるところさえある。

 これは、原作者、監督をはじめとするスタッフ、キャストが、高校野球に対する愛と憎しみを、照れることなく表現した結果だろう。久しぶりに、くだらないけど面白い映画を見た。原田監督の「野球に狂え!」は名言だ。


『逆境ナイン』(2010.2.2.チャンネルNECO)

この映画のことを思い出した。

 久しぶりにくだらないけど面白い映画を見た。何より主人公・不屈闘志(玉山鉄二)の勘違いゆえの前向きさが笑える。そして『巨人の星』『侍ジャイアンツ』『アストロ球団』『男どアホウ甲子園』など懐かしのスポ根野球漫画のエッセンスが満載されている(透明ランナーには笑った)。「知らぬが仏」「それはそれ、これはこれ」「自業自得」「二者択一」「恋に恋して恋気分」などの迷言集も楽しかった。

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【ほぼ週刊映画コラム】『炎のデス・ポリス』

2022-07-14 07:02:22 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は
70年代のB級アクションのにおいがするサバイバル劇
『炎のデス・ポリス』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/?p=1339519&preview=true

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「BSシネマ」『暗くなるまで待って』

2022-07-14 06:14:01 | ブラウン管の映画館

『暗くなるまで待って』(67)(1975.4.13.日曜洋画劇場)

 空港で謎の女性から人形を預かったサム(エフレム・ジンバリスト・Jr )は、目の不自由な妻スージー(オードリー・ヘプバーン)の待つアパートに持ち帰る。ところが人形には麻薬が隠されており、サムの留守中、人形を狙う3人の男(アラン・アーキン 、リチャード・クレンナ ジャック・ウェストン)が、たった一人のスージーのもとへやってくる…。

 『ダイヤルMを廻せ!』(54のフレデリック・ノットの舞台劇を映画化。閉ざされたアパートの部屋で繰り広げられる傑作サスペンス。『シャレード』(63)同様、本来ならヒッチコックが撮りそうな題材だが、暗闇では盲目の方が有利という、ハンデを逆手に取ったアイデアが秀逸。監督は『007』シリーズなどのテレンス・ヤング。彼はもっと評価されてもいい監督だと思う。

 オードリーはこの映画で一度引退を宣言したが、『ロビンとマリアン(76)で復帰した。復帰後は精彩を欠いた感があるのが残念だったが、女優としてではなく、一人の人間としてのオードリーとして見れば、復帰後の方が人間味を感じさせるのだから皮肉なものだ。

「ちゃんと観たことありますか?」オードリー・ヘプバーン
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f64acdf38588e036985f3da44701ca89

 

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