田中雄二の「映画の王様」

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『コンティニュー』

2021-05-12 09:55:33 | 新作映画を見てみた

タイムループはゲーム向き

 朝、目覚めた瞬間から謎の殺し屋たちに襲われ殺される元デルタフォース特殊部隊員のロイ(フランク・グリロ)。ところが何度殺されても生き返り、同じ1日を繰り返す。

 ロイは、死のループから抜け出すために何度もトライ&エラーを重ねる中、科学者の元妻(ナオミ・ワッツ)からタイムループの鍵を握る極秘計画「コードネーム“オシリス”」の手掛かりをつかみ、計画の責任者ベンター大佐(メル・ギブソン)を追い詰めていくが…。

 監督はハードアクション系のジョー・カーナハン。グリロが手を変え品を変えながら、タフな動きを披露する。大事を抱えながらどこか能天気な登場人物たち、所々に配された小ネタも含めて、B級アクションのテイストが満載。ギブソンも悪の権化を楽しそうに演じている。

 ところで、主人公が何度も死にながら、そのつど生き返り、同じ日を繰り返すという設定は、トム・クルーズ主演の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)とも通じるが、この映画の方がアクションゲーム的な要素が強く、ロイの行動を見ながら、まるで、リセットを繰り返しながら、対戦型格闘ゲームのステージをクリアしていくような感覚に陥る。

 時のループという題材は、撮り直しや編集ができる映画向きだと思っていたが、こういう映画を、途中で止めたり、巻き戻したりもできるオンラインで見ると、むしろゲームとの相性の方がいいのかもれないと思った。

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7a83ff58615bc68318daa578f6911bb8


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