田中雄二の「映画の王様」

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『天使にラブソングを…』

2020-05-15 08:54:44 | 映画いろいろ

『天使にラブソングを…』(92)(1998.9.8.)

 ウーピー・ゴールドバーグ主演の尼さんミュージカル。公開時には何だか先が見える気がして見なかったのだが、行きつけの食堂で偶然テレビ放映が始まり、見始めると結構面白くて結局最後まで見てしまった。

 ガラの悪い、売れない黒人ショーガール(ウーピー)が殺人を目撃したばかりに、修道院に身を隠す羽目に陥るが、そこで聖歌隊をショーアップさせて成功してしまう、というストーリー。

 尼さん、教会、黒人と来れば、昔のシドニー・ポワチエ主演の『野のユリ』(63)の流れをくむ映画だと見られなくもない。両作をつなぐのは、黒人音楽のルーツの一つでもあるゴスペルのリズムであり、バラバラの人間たちを音楽が媒介となって結びつけていく変化のさまがストーリーの核になっている点だ。

 とは言え、この映画はガラの悪さや悪ノリぶりが多少鼻に付くが、続編が作られたところを見ると、皆、何らかの形で連帯感や信頼を求めているのだろうなあ、という気がした。


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