『アンビュランス』(2022.3.10.TOHOシネマズ日本橋)
元軍人のウィル(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)は、がんに侵された妻の手術資金を工面しようと、血のつながらない兄のダニー(ジェイク・ギレンホール)に助けを求める。ダニーが提案したのは、3200万ドル(約36億円)もの大金を強奪する銀行強盗の共犯になることだった。
だが、強盗は計画通りにいかず、警察に追われる羽目になった2人が逃走用に乗り込んだのは、ウィルに撃たれて瀕死の重傷を負った警官を乗せた救急車だった。乗り合わせた救命士のキャム(エイザ・ゴンザレス)も巻き込み、ダニーとウィルはロサンゼルス中を猛スピードで爆走することになる。
デンマーク映画『25ミニッツ』(05)のリメイクだというが、これは見ていないので、比べようがないのだが、監督は大げさな映画が得意のマイケル・ベイだから、恐らく相当なスケールアップをしていると思われる。
また、カーチェイスは『フレンチ・コネクション』(71)、カージャックは『狼たちの午後』(75)、全体としては『サブウェイ・パニック』(74)や『ダイ・ハード』(88)などを参考にしたというが、こちらがイメージしたのは、看護師もろとも救急トラックをジャックする『ザーレンからの脱出』(62)と、民間の救急サービス会社を描いた『走れ走れ! 救急車』(76)というコメディ映画だった。
ただ、この映画はいろいろと盛り込み過ぎて支離滅裂になったところがあるし、瀕死の警官があんなに生きていられるものなのかという疑問が頭から離れなかった。救急車が行ったり来たりするロサンゼルスの道や地形に精通していたら、もっと楽しめたのだろうかと思った。
『ザーレンからの脱出』
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