『ドリーム・ホース』(2023.1.5.オンライン試写)
ウェールズの谷あいにある小さな村で、無気力な夫(オーウェン・ティール)と暮らすジャン(トニ・コレット)は、スーパーでのパートの仕事と親の介護という、単調な毎日に飽き飽きしていた。
ある日ジャンは、馬主経験のあるハワード(ダミアン・ルイス)の話に触発されて競走馬を育てることを思いつき、村民に共同で馬主となることを呼び掛ける。
週10ポンドずつ出し合って組合馬主となった彼らの夢と希望を乗せ、「ドリームアライアンス(夢の同盟)」と名付けられた馬は、奇跡的にレースを勝ち進み、彼らの人生も変えていくが…。
実話を基に映画化した、うそのような本当の話。『ブラス!』(96)のブラスバンドや、『フルモンティ』(97)の男性ストリップのように、「片田舎の普通の人々が何事かを成し遂げる」という、イギリス映画お得意のパターンが、ここでは競走馬を媒介にして描かれる。
個性的な村民たちの点描も面白いが、馬やターフコースが美しく映えるレースの様子が圧巻。実際の“ご本人”も登場する、エンドクレジットのカーテンコールも楽しい。
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