『クロコダイル・ダンディー』(86)(1987.7.25.大井ロマン 併映『オーバー・ザ・トップ』)
『マッドマックス』シリーズをはじめ、最近のオーストラリア映画の躍進には目を見張るものがあるが、この映画も“オーストラリア版のフランク・キャプラ”みたいな味があって、なかなか楽しめたし、最近では珍しい単純なハートウォーム映画として好感が持てた。
都会に出てきた田舎者が巻き起こす珍騒動、そこから見えてくる都会人の嫌らしさや文明批判というストーリーは、キャプラの『スミス都へ行く』(39)など、古き良きアメリカ映画が好んで描いた題材だが、いまさらそんな話が正面切って描けるはずもない。
それを、見事に現代によみがえらせてくれたポール・ホーガンに拍手を送るとともに、オーストラリア映画の可能性の高さには、今後も注目していかなければと思う。
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