天気が良かったので、ZOZOマリンスタジアムに千葉ロッテマリーンズと東北楽天ゴールデンイーグルスの試合を見にいった。
楽天の先発は広島から移籍した福井だったが、相変わらずの制球難でフォアボールを連発して自滅。嗚呼。ロッテの先発石川の出来も良くなかったので、結果的には打撃戦となり、5本のホームラン(浅村、ウィーラー、鈴木、レアード(2本))を見ることができた。いい天気の中、潮風に吹かれながら見る野球は格別だった。
マリーンズについては、オリオンズ時代に本拠地を仙台、川崎と渡り歩きジプシー球団と呼ばれた頃を知っているだけに、今はすっかり千葉になじんだようで、よかったなと思う。駅前のマリーンズストアのショーウインドーにはオリオンズ時代の写真やグッズ、選手のサインが飾られていた。
ところで、マリンスタジアムといえば、幕張周辺が舞台となった『ゴジラvsメカゴジラ』(93)ではラドンが飛来し、ゴジラに壊されていた。同じく野球場としては、『ガメラ大怪獣空中決戦』(95)で、ギャオスをおびき出し、ガメラに壊される場所として福岡ドームが登場したことを思い出す。さて、ハリウッド版の新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の出来はいかに。
取材で訪れた六本木ミッドタウンで、羽佐間道夫さんらの声優口演『キートンの探偵学入門』(24)のポスターを見つけた。
https://mouvement.jp/series/2019/05/07/39778/
「声優口演」は10年ほど前(2007.10.30.)に一度見たことがある。その時のメモを。
先ごろ、ポール・ニューマンの吹き替えについてのインタビューをさせていただいたご縁で、渋谷オーチャードホールに羽佐間道夫さんプロデュースの「声優口演」を見に行った。サイレント映画であるチャップリンの『犬の生活』(1918)と『キートンの探偵学入門』に羽佐間さんたちが声をあてるというもの。映画の前に山下洋輔カルテットの生演奏(『私のお気に入り』『五つの銅貨』『スターダスト』など)があった。
映画の方は声優さんたちの力量のすごさをあらためて思い知らされた。今回気が付いたのは、チャップリンとキートンの違いは、共演者たちとの交わり方、というか生かし方にあるということ。チャップリンは相手の芸も利用して自分を引き立てるのだが、キートンは一人で浮いていて孤独な感じがする。まあどちらもすごいんだけど。

土曜の夜に、夢中になって見ていた「傷だらけの天使」の放送が終わったのは今からちょうど44年前の1975年3月29日だった。
しばらくして、同じく「傷だらけの天使」を夢中で見ていた井のさんから「修(ショーケン)と亨(水谷豊)が住んでいたペントハウスの場所が分かったから行ってみないか」と誘われた。
ペントハウスは代々木駅にほど近い「代々木会館」の屋上にあるという。行ってみると、会館の内部はまるでラビリンスのような不気味な雰囲気で、中学生にはいささか刺激が強過ぎた。ボロボロの階段を上がってやっと屋上に着くと、確かにペントハウスはそこにあった。
中に入ってみると、最終回で、修が死んだ亨の体に巻きつけたヌードグラビアのようなものや、ゴミが散乱していたが、何だか最終回のタイトル「祭りのあとにさすらいの日々を」そのままの、空しく寂しい気分になって、早々に立ち去ったことを覚えている。
風の噂では代々木会館はまだ取り壊されていないらしい。井のさん、元気か。ショーケンが死んじゃったよ。

ショーケンには一度だけ会ったことがある。彼が『日本映画〔監督・俳優〕論』という本を出した時に、出版記念会見の模様を、取材、撮影し、記事にしたのだが、かつての憧れの人を目の前にして、仕事とはいえドキドキした覚えがある。(2010.10.18.)


エチオピア人の女性が、コーヒー豆をフライパンで焙煎した後、マスターが小さな臼を使って豆を棒でたたいてひいていく。そして、出来上がった粉を、彼女が湯の入った壺?に手分量で入れ、1杯目は濃いストレートで、2杯目はハーブを入れて、3杯目は岩塩を入れて、と別々の飲み方で3杯味わった。普段は、コーヒーは胃にくるので、あまり飲まないのだが、今回はおいしくいただけた。
コーヒーや自国に関するさまざまなことを日本語で説明してくれるこの店のマスターは、自国では映画製作に携わっていたらしい。エチオピア映画といえば、未見だが『テザ 慟哭の大地』(08)などが日本でも公開されているようだ。今度映画についてゆっくり話してみたいと思った。



熱海に一泊し、伊豆山神社を参拝。調子に乗って本宮まで行ったら、まるで登山だった。
ここは、伊豆に流罪となった源氏の御曹司・頼朝と、地元の豪族、北条氏の娘・政子が逢瀬を重ねた場所として有名。1979年の大河ドラマ「草燃える」では、石坂浩二が頼朝、岩下志麻が政子を演じたが、裏の主役は松平健が重厚に演じた北条義時だったような気がする。
その原作となった永井路子の『炎環』は、異なった人物の視点で同時代を描いた4編からなる連作小説。どれも読み応えがあるが、とりわけ、頼朝の異母弟・全成の目を通して語られる「悪禅師」、いつもは憎まれ役の梶原景時を気骨のある人物として描いた「黒雪賦」が出色。直木賞受賞も納得の出来だ。
熱海が出てくる映画
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7e51f84f28f222f3152849918a2262ed

以前から気になっていた谷中の「朝倉彫塑館」を訪れた。ここは明治から昭和の彫刻家(彫塑家)朝倉文夫の自宅兼仕事場を改装し、美術館としたもの。鉄筋コンクリート作りの旧アトリエ部分と、丸太と竹をモチーフにした数寄屋造りの住居という、和洋折衷の特異な建築は、朝倉本人が自ら設計したものだという。
旧アトリエに鎮座する彫塑群。代表作とされる「墓守」はもちろん素晴らしいが、中でもワシントンのリンカーン像をほうふつとさせる「小村寿太郎像」の巨大さに、思わず圧倒される。
天井までぎっしり本が並ぶ書斎も圧巻。洋書のほとんどは、東京美術学校での朝倉の恩師・岩村透の蔵書で、恩師の没後、本の散逸を防ぎたいと考えた朝倉は、自分の家を抵当に入れて、恩師の蔵書を買い戻したのだという。
また、中庭の池と巨石を中心とした日本庭園と、大きなオリーブの樹が印象的な屋上菜園もユニーク。家と仕事場をトータルで一つの芸術作品とした感がある。素晴らしい。
東洋ランの温室だったサンルームは、今は「猫の間」となり、猫をモチーフにした作品が一堂に会している。
ところで、朝倉文夫の長女は舞台美術家の朝倉摂。篠田正浩監督の『写楽』(95)では衣装デザインを担当している。彫塑館に展示されていた、日本画家としても著名な彼女のデッサンなどを見ると、やはり血は争えないものだと思った。



ルートは、京成金町→(京成)国府台→(徒歩)里見公園→(徒歩)矢切→(北総線)新柴又→(徒歩)八幡神社→白秋住居跡→(徒歩)金町。どうやら8キロぐらい歩いたようだ。いい運動になった。
白秋が柴烟草舎と名付けた住居を小岩から移築した里見公園には「華やかに さびしき秋や 千町田の ほなみがすゑを 群雀立つ」と記された看板があり、八幡神社には「いつしかに 夏のあはれと なりにけり 乾草小屋の 桃色の月」の歌碑があった。
【インタビュー】『この道』大森南朋
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6a0357d45424357d96e2762f539ce774
妻の実家がある広島へ行く途中、8年ぶりに尾道を訪れた。駅前は再開発され、泊まった海沿いのホテルもその一画にあったが、尾道唯一の映画館、シネマ尾道は健在だった。
ホテルの窓から見えた船は、大林宣彦監督の『さびしんぼう』(85)の主人公ヒロキ(尾美としのり)の初恋の人、百合子(富田靖子)が住む向島へと向かう船だ。あの映画では、百合子が通学で乗る自転車が重要な役割を果たすが、今や尾道をゆく自転車は、しまなみ海道を目指す、サイクリング車の方が有名か。
https://www.youtube.com/watch?v=T7zB17PvTiY
夜、偶然立ち寄った千光寺山ロープウェイ山麓駅のすぐ横にある艮(うしとら)神社で初詣。本殿の回りには樹齢900年といわれる県の天然記念物の大きな楠が茂っていた。後で調べたら、ここは、大林監督の『時をかける少女』(83)のロケ地としても知られる尾道では一番古い神社であり、この辺りの鎮守さまとのこと。言われてみれば、確かに芳山くん(原田知世)がタイムスリップする時に映った神社と同じ所のようだ。それにしても、いまさらながら尾道は大林映画関係の宝庫だと感じた。
https://www.youtube.com/watch?v=eY5umPSARZk

主な展示は



『東京祭』(33・牛原虚彦・夏川静江)
『百万人の合唱』(35・冨岡敦雄)
『浅草の灯』(37・島津保次郎・上原謙)
『泣蟲小僧』(38・豊田四郎)


『神の娘』(16・ハーバート・ブレノン)
「チャプリン大会」『チャプリンとデブ(アーバックル)=両夫婦?』(14)『チャプリンのスケート』(16)『チャプリンの酩酊=午前一時?』(16)
「ニコニコ大会」『担え銃』(18・チャールズ・チャップリン)『デブ君の入院』(18・ロスコー・アーバックル)『ビリイ・ウエストの友愛』(チャップリンのそっくりさん)



『ビッグ・パレード』(25・キング・ビダー、主演ジョン・ギルバート)
『オペラの怪人』(25・ルパート・ジュリアン、主演ロン・チャニー)
『ロイドの福の神』(26・サム・テイラー、主演ハロルド・ロイド)
『南北珍勇腕競べ』(26・クラレンス・G・バッジャー、主演レイモンド・グリフィス)








『(間諜)マタ・ハリ』(31・ジョン・フィッツモーリス、主演グレタ・ガルボ)
『FP1號應答なし』(32・独カール・ハートル)
『無敵タルザン』(33・主演バスター・クラブ)
『コングの復讐』(33・アーネスト・B・シュートザック)
『不思議の国のアリス』(34・ノーマン・Z・マクロード、シャーロット・ヘイリー、ゲーリー・クーパー、ケーリー・グラント)
『コスモポリス』(34・独カール・ハートル)
『コンチネンタル』(34・マーク・サンドリッチ、主演フレッド・アステア&ジンジャー・ロジャース)
『トップ・ハット』(35・マーク・サンドリッチ、主演フレッド・アステア&ジンジャー・ロジャース)
詳細は
http://www.nfaj.go.jp/exhibition/chiyoda2018/





『トイズ』(92)の撮影にコレクションを提供し、『トイ・ストーリー』(96)の製作にも影響を与えた北原照久氏のコレクション。
お得意のブリキの玩具のゴジラたちやロボットのほか、『メトロポリス』(27)のアンドロイド・マリアのフィギュア、『地球の静止する日』(51)のパンフレットや、『禁断の惑星』(56)のポスターなども展示されていた。