実は、わたしが人生で初めて文庫本を買ったのが小松左京のショートショートでした。懐かしくて読んでみたのですが、自分がいかに小松左京に影響を受けていたのか確認できた次第です。
文章が読みやすくて、話の展開とか落ちへのもっていきかたとか、無意識に影響を受けていましたね。
若い頃の読書体験、恐るべしです。
と、自分語りはこのくらいにして、本の内容ですが、ホラーっぽいショートショート集となっています。
昭和の香りがして、まだ戦争の名残も濃い時代の話です。
SFタッチのものや考古学ネタもあって、レパートリーに富んでいました。
名作の「くだんのはは」は、予言をする妖怪、件(くだん)ネタです。
件は、日本を代表する妖怪で、いろいろな作家さんが書いていますが、その中でも出色の出来です。
コロナ禍についても、件がどこかに現れて予言をしているかもしれません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます