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むぎわら日記

自然、読書、模型のことなど

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『深海の使者』吉村昭(文春文庫)

2018年02月28日 | 読書

第二次世界大戦中、連絡路を断たれた日本とドイツ/イタリアの間を結ぶ細い一本の糸が潜水艦で喜望峰沖を回るルートでした。

インド洋からドイツまで港によらず、連合軍の厚い哨戒網の下を通っていく過酷なルートです。

60日間、風呂に入らず、顔も洗わず、酸素を節約するために運動も読書もご法度。

ただひたすら耐え続ける日々がつづきます。

敵に発見されないために自分からは電波を出すことなく隠密に進んでいきます。

そんな任務についた潜水艦には、それぞれの運命が待ち受けているのした。

任務達成寸前で機雷に触れて轟沈するもの、途中で撃沈されるもの、無事に日本に帰投するもの、途中で終戦を迎えるものなど。

そこには、地味で静かで壮絶なドラマが待ち受けていました。

とにかく耐える潜水艦の過酷な試練が満喫できます。

風呂に入れるって幸せだな~。

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