蛸林 Daily Work

お気楽な絵とグライダーのBlog
Copyright(c) Takorin. All Rights Reserved.

tdw048 【山麓】

2005年08月12日 | 
【山麓】水彩 SM(SENNELIER)
セヌリエという水彩紙を使ってみた。荒目の300gだ。
一言で感想をいうと、濡らしっぱなしで描く場合は、私の手にはおえない。

滲むけど、暈せない紙。そんな印象。

紙が湿っている時に絵の具がよく動く。とにかくよく滲む。湿っている範囲で、どこまでも絵の具が滲んでいくという感じ。乾いた後は、強めのウエットエッジがでる。
さらに、紙が湿っている時は、濡らした筆で触っただけで絵の具が筆に戻ってきてしまうので、暈すのは難しい。だから、ウォッシュは、とてもやりにくい。
サイジングが強いのかというと、洗いがあまり効かないのでそうでもなさそうだ。

一旦描いたら、紙に任せて(せいぜい垂らし込みで調子をつけるくらい)乾くまで次の筆を入れるのを待つという感じでしか私には描けなかった。

ただし、乾いた後の絵の具の定着は良いので(洗いは効き辛い)ウエット・オン・ドライで描くには、下の絵の具が溶け出しにくいので向いているかもしれない。
ただし、ウエットエッジの位置を下の色と合わせるのは至難の技。

まぁ・・・あまり画面上で筆をこねくり回さないということを覚えるにはいいかも(^^;)

発色が良いとの評判だが、私は、それほど良いとも感じなかった。
それよりも、薄く溶いた絵の具を扱うのが難しいので、私の描き方には向かない。
薄く溶いた絵の具が伸びないのだ。(伸ばせない)
この紙は、薄く溶いた絵の具を使うのが苦手だから、濃い絵の具を使うので、あるいは、均一に伸びずに色が濃くなった箇所が、色が鮮やかになってしまったと感じるだけなのではないのだろうか?

SENNELIERでできることは、WHATMANやWATER FORDでできてしまう。しかし、その逆は難しそうだ。
もちろんアルシュならそれも可能だが。

使いこなせる人には良い紙なのだろうけど・・・
高価なSENNELIERは、その価格に見合った使いこなしが出来ない私には、期待外れというのが正直な印象だった。


水彩紙

2005年08月12日 | 芸術、技法
先日の【tdw047】で使い心地を書いたWHTMAN水彩紙ですが、少し弱点があったので追記です。
紙の表面が少し弱いようです。
以前、使った時にも感じていたのですが、他の感じが良かったのでつい書くのを忘れてしまいました。
絵の具を洗い落としたりするときに表面を擦ったりすると紙の繊維が薄く剥がれてくるようです。マスキング液を使った時も同様です。
ただ、消しゴムは練り消しを使って押すように消している分には弱さは感じませんでした。

WATER FORDの表面の強さとコントロールのしやすさに、WHTMANの定着の良さと味があればなぁと、考えたりします。
そう考えると、ARCHESは良くできているなぁ。
とっても高価だというたった一つの欠点を除けば。
世の中、そう うまいこと行かないようにできているようです。(^^;)

ところで、発色が良いと評判のセヌリエ(SENNELIER)を試しているのですが、どうも私にはコントロールできません。どうやら、紙を常時湿らせて描くのは難しい紙のようです。
フランス製となっているのですが、あるサイトによると、ファブリアーノ社のファブリアーノ・クラシコ(イタリア)の紙になっているらしいのです。
イタリア(暑く乾燥した場所)では常時濡らして描くような方法は適さない為なのかな?

高価な紙なので勿体無いから、なんとか使ってしまおうと思うので、ドーサ液をひいたりしているのですが・・・どうなることやら。
詳しい使い心地は後程。