蛸林 Daily Work

お気楽な絵とグライダーのBlog
Copyright(c) Takorin. All Rights Reserved.

tdw047 【遠望】

2005年08月07日 | 
【遠望】水彩 はがき(WHATMAN)
久々にワットマン水彩紙を使ってみた。風邪をひきやすい紙だ。「パッケージにも高湿度の季節の保存は充分注意して下さい。」との注意書きを書いた紙が入っていた。
以前、風邪をひいたワットマンを使ったことがあるのだが、これはもう描き辛い。
価格は、WATER FORDとそう変わらない。

で、風邪をひいていない時のワットマンの描きここちは・・・

紙を湿らせずに描く最初の一筆は、絵の具をかなり弾く。サイジングが強い感じ。
水持ちもよく湿っている間は、かなり自由に絵の具を動かせる。
そして、滲みも適当にあり垂らし込みも綺麗にでき描きやすいと感じる。また、洗いも効く方だと思う。
絵の具の定着は、WATER FORDよりも良い。(アルシュに近いかも)だから、ウォッシュを掛けてもWATER FORDのように絵の具が再び溶け出してくることは少ない。
だからウォッシュをしたり重ね塗りをすることはとても楽だ。
しかし、描いているうちにサイジングが取れてくるという感じで、徐々に描き味が変わってくる。
サイジングが落ちてくると、染料系の絵の具(Stマークのあるもの)、例えば、プルシャンブルー、アリザリン・クリムソンなどは、絵の具の動きが悪くなり洗いも効かなくなる。
WATER FORDと違って、表面にだけサイジングが乗っている感じなのかもしれない。そして、これが風邪をひきやすい原因かもしれない。

目はコールドプレスで粗めだ。そして定着の良さとあいまって、絵の具の性質差がかなりハッキリ出る。
粒塊状の絵の具(W&NではGの表示があるもの)例えば、セルリアンブルー、パーマネント・モーブ、ビリジャンなどは、ハッキリと粒子が紙の目に集まってくる。
ただ、絵の具の伸びはよく、広い面積のウォッシュもムラなく仕上がる。

賞味期限のある紙(保管に気を使う)のようだが、風邪さえひいていなければとても扱いやすい紙だと感じた。