コバエ大戦報告書

もし戦争をしているとして、敵の本拠地を発見したなら、間違いなくそこを強襲するでしょう。

我が家には数は少なくなったとはいえコバエが部屋の中を飛び回っています。

初期はめんつゆトラップ（液状洗剤数滴、めんつゆ数滴に水を足したもの）により３日で１００匹近い戦果をあげたのですが、敵も賢くなったか今では一日に１匹かかるかどうか……

逆に考えればそれだけ敵に兵士が少なくなったともいえる。戦力が激減したコバエ軍は、人が作った料理の中に自爆するがごとき突撃しか攻撃手段を持たないところを見ると、これは連中もあせっているのではないかと首脳部は判断。

これは今、本拠地を叩くチャンスなのでは？　と斥候を放ち探らせた。

斥候といっても、この斥候は突撃兵も指揮官も首脳部も兼ねる、すなわち私のことなのですが。斥候は見つけました。排水口の周囲に群がるコバエたちを……このような場所に隠れていたのか。敵軍の兵糧倉庫「生ゴミ袋」は厳重に封をすることで兵糧攻めにしていたのだが、コバエの生命力は凄まじく辟易していたのです。

首脳部は奇襲を判断。化学兵器「キッチンハイター」の使用により敵軍本拠に壊滅的損害を与える。

全滅かどうかはわからない。しかし、ある程度はせん滅できたとする。