広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

リンゴ満開

2011-05-21 21:00:28 | 津軽のいろいろ
今週後半、再び弘前へ行ってきました。リンゴの花を見るための「弾丸ツアー」でした…
弘前駅改札内には、恒例の手作り装飾の春バージョンが設置されていた。※昨年秋
リンゴ箱は空で、菜の花の造花が並ぶ
リンゴの花が“咲いて”いた。
つぼみの具合や葉・花の配置がリアル
おばさんが受粉作業中。
左手に花粉が入った容器(ジョアの空き容器かな)を持ってる
さらに片隅には、
マメコバチの巣箱(解説付き)
青森では人工授粉の手間を省くため、「マメコバチ(別名コツノツツハナバチ)」という小さいハチを放して受粉してもらうことが多い。
なお、解説文中に「人はささないよ」とあるが、マメコバチも毒針は持ち、強く触ると刺すことがあるようだ。他のハチ類のように、巣に近づいただけで襲ってきて刺すようなことはしない。
※この記事の後の方に、実物の写真があります。


早速、「弘前市りんご公園」へ。
薄曇りだけど、岩木山はくっきり見えた。
すり鉢山裏側の階段の途中から
リンゴの花は、ほぼ全品種が
満開!
大規模なリンゴ畑で花を見るのは、10年ぶりくらいかもしれない(秋田市泉のハミングロードでは見ているけれど)。そしてこれほどバッチリ満開のタイミングも初めて。

農家のリンゴ畑であれば、1つの花芽から5個程度咲く花のうち、真ん中の1個を残してさっさと摘んでしまう(摘花)が、りんご公園では来園者に見てもらうために摘花を後回しにして、花を残しておいてくれたようだ。

今回見たリンゴの花は、思ったより白っぽくて、淡いピンクが少なく感じた(後日アップしますが、品種による差もある)。
それはリンゴはつぼみのうちはピンクでも、花が開くと白くなってしまうためだろう。満開の少し前、つぼみがまだ残る段階なら、ピンクが多く見えるはず。
でも、丸くて優しい花弁、黄色い蘂(しべ)と緑の葉のコントラストが、リンゴの花ならではの雰囲気を醸し出していて、きれいだった。

ずーっと向こうまで全部リンゴ畑。白い花が点々と見える

さて、こんなものを公園内の木の間で発見。(今までもあったのだろうか?)
積み上げられた箱
若干ブンブンと音がする。
そう。これこそ、弘前駅のオブジェにあった「マメコバチの巣箱」です。僕も初めて見た。
ネットが張られて触れることはできないが、さほど厳重ではない。実際ネットまで近寄っても、ハチはまったくこちらを意識せず、興奮するような気配もない。
ズームレンズで撮影。オレンジ色の円の中にハチがいる
巣箱はリンゴ箱を横倒しした中に、ヨシの茎を切ってストロー状にしたものがびっしり詰められている。そのヨシ1本1本にマメコバチが卵を産み付け、中で成虫になるという仕組みらしい。
ミツバチやアシナガバチのような女王を頂点とする社会性のある集団の巣と違い、マメコバチは単独生活なので、単なる「アパート」みたいなもののようだ。
と、いったような説明を巣箱の近くに掲示してくれれば、来園者の理解が深まり、より楽しめると思う(施設内には展示があるかもしれないが)のだが…
りんご公園はこうした解説が不足気味だと思う。少なくとも弘前駅の方が親切だ。


イベントが行われる「りんご花まつり」は、6日から15日までで、訪れた時は既に終わってしまっており、日常の姿に戻ってしまっていた。
親子連れ、保育園や福祉施設といった弘前市民は多く訪れていたが、旅行客は個人・団体ともまばら。せっかくの満開のリンゴの花なのに、もったいないと思う。
リンゴ畑の中を走る「ためのぶ号」(いすゞ製中型バスが担当しているのは初めて見た)
弘前公園・弘前駅方面行きの「ためのぶ号」の乗客は5人前後だっただろうか。いつもに比べれば多いけれど…

15日までのまつり中、東北新幹線で新青森まで来た旅行客向けツアーを呼びこんだり、出店やねぷた運行などのイベントを増やすなどして、前年を8100人上回る2万2400人が公園を訪れたそうで、弘前市はご満悦のようだ(19日付陸奥新報サイトより)。
しかし、その2万2400人の人たちには、満開のリンゴの花を見てもらえなかったわけだし、団体客が増えたのを喜ぶのはいいけど個人旅行客には来てもらわなくてもいいのだろうか。

個人的には、弘前市りんご公園には、まだまだ改善の余地があると思う。
例えば、開花状況をホームページに載せて毎日更新すれば「見頃なら行ってみるか」と前日や当日に思い立って、秋田など近隣から出掛ける人が増えるだろう。
商工観光部管轄の弘前公園(弘前城)と違い、りんご公園は農林部管轄であるためか、宣伝が下手なような気がする。
リンゴ畑の中を気軽に散策できるのも、岩木山とリンゴのコラボレーションを眺められるのも、ここだけなのだから、そうしたりんご公園の魅力をもっと広めてほしい。

後日、もう少しリンゴの花を紹介します。

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5 コメント

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コメントありがとうございます (taic02)
2011-05-23 20:14:32
>たむたむさん
それは残念でしたね。
花自体の数が少ない年だったこともあるでしょうね。摘花作業が進んでさらに少なく見えたのかなと思います。
農家の皆さんは計画に従って作業しているし、天気もあるし、本当にタイミングです。
曇っていても岩木山がちゃんと見られただけで、ラッキーだったと思うことにします。

ここにも赤い花のリンゴがありましたが、終わりかけでした。(後日紹介するかもしれません)

>りみさん
19日でしたので、花は見頃だけど何もやってませんでした。

ありがとうございます。
やっぱりどうしても岩木山を入れて撮影したくなってしまいます。マンネリ構図と言われようが、弘前に来たからには岩木山がないと!
返信する
りんご公園 (りみ)
2011-05-23 17:59:11
イベントが終わったあたりにいらしたのですね?
15日行った時はあまり咲いてなくて残念。イベントだったから花より団子でしたけど

岩木山とりんごの花の写真、どれもとても気に入りました!これぞ津軽ですよね。
返信する
岩木山へ (たむたむ)
2011-05-23 10:30:53
この土日・・・
岩木山のふもとに行っていたのですが・・・
今年のリンゴの花数すくないな~って。。。
花がたくさん咲いていない(T_T)
って思ってしまったのですが、
摘み取り作業後なのですね・・・。
タイミングが悪かったのですね~。
しかも、土日は天気が良くなかったし・・・
(日曜日の午後は晴れてきましたが)
同じ場所へ、ちょっとの違いでかなり違うものですね~。
返信する
りんご色のまちにふさわしい (taic02)
2011-05-21 22:56:43
地元の方には当たり前でも、よその人にはとても魅力的な光景に感じることがあります。ミカン畑、茶畑、田んぼ、そしてリンゴ畑など。
でも、一般人がそうした場所に無料で立ち入ることができるのは、弘前市りんご公園以外にないかもしれません。「りんご色のまちHIROSAKI」に恥じない、素晴らしい施設ですが、もっと活用できるはずです。

マメコバチは単独生活だし、活動期間がとても短いようですので、ついつい食べ過ぎてしまうんでしょうかね。
返信する
改善の余地あり (とびいり)
2011-05-21 21:47:37
おっしゃるとおり、弘前市は「りんご公園」に対しての商魂というか集客に対する欲が少なく、またブキッチョだと思います。
正直、市民でも行ったことの無い人が結構居ると思いますし、もっと上手に宣伝すれば良いとおもうのですが。
磨けば、もっと光るイイ施設だと思います。

マメコバチはなかなか面白いやつで、リンゴの花だけでは飽き足らず、近隣の花壇や野花にも出張している様子を目にします。
で、余りにも蜜を吸い過ぎて動けなくなり、地面にゴロゴロと転がっている姿をよく見掛けます。
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