広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

続・大森山動物園

2011-06-19 21:32:11 | 動物・植物
前回に続いて大森山動物園。
「チンパンジーの森」そばの「サル舎」には、マントヒヒなど4種がいる。前回の旧新世界サル舎同様、僕は今まであまり見ていなかった。
ワオキツネザルの檻
檻までが遠くて見づらい構造なのだが、上の写真の通り、上部に箱状に檻がせり出している。
現地には「わぁおトンネル」、公式サイトでは「観察バルコニーと出窓」となっているが、入園者の頭上にかかる檻が後付けで設置された。
サルたちもここがお気に入りらしく、
座って尾を投げ出して空を見上げる
床面は透明板なので、真下からもじっくり観察できる。
べー?
既存の施設を工夫して活用しているこれも楽しいが、前回の「さるっこの森」みたいに季節や天候を問わず観察できる施設があっても楽しいと思う。


動物園はサル類、コクチョウなどなどベビーラッシュ。
ニホンコウノトリ
ニホンコウノトリを飼育する施設は国内に13あり大森山が最北。繁殖に成功したのは7例目とのこと。
4羽が孵化してうち3羽が生育し、親と変わらないほど大きくなっていた。
子どもたちは巣に座り、親のつがいは巣から少し離れた所にいることが多く、わりと放ったらかしのようだ。上の写真は親が巣に帰ってきたところ。


子ども動物園みたいな一角には今までほとんど入ったことがなかったけれど、行ってみた。
シバヤギ
最近新しくやって来たらしい。真っ白な小型品種。九州原産で雌雄とも角があるとのこと。
最初は親子1頭ずつ屋内から顔を出して外を見ていたが…
子ヤギが1頭
続いて
ぞろぞろ
大人も子どもも続々と外に出てきた。
真っ白できれいで、「んめぇ~」と鳴いて、かわいい。
アニメ「世界名作劇場・ふしぎな島のフローネ」で無人島にいたヤギみたいだな。

それにしてもヤギの名前。(大人は首から名札を下げている)
シロ

バニラと…
左の黄色い名札のヤギは「ヤムチャ」だって!
シロとバニラは白ヤギらしい名前だけど、ヤムチャって、飲茶?
【7月28日追記】今日付の秋田魁新報によれば、シバヤギは9頭いて、子どもは5頭とのこと。


今回動物園に行った目的の1つが、新しく来たピューマ。
高齢で死んだ「王者の森」のユキヒョウの後に入った。
トラやライオンはヒョウの仲間(ヒョウ亜科)だけど、ピューマはヤマネコ(ネコ亜科)の一種。大きいけれどネコに近く、「ニャー」と鳴く。
ピュー子
「ピュー子」という名前は、前いた名古屋の東山動物園時代からの名前。
声を聞くことはできなかったが、身のこなしや雰囲気はネコっぽかった。


そしてこの記事などでも紹介している、おなじみの動物たち。
シンリンオオカミ
大森山では、3頭を2つに分けて展示(見られるのは片方だけ)しているが、キララ&シンのきょうだいが出ていた。
うちのご近所のわんこ同様、換毛期でボサボサだったけど、相変わらずきょうだい仲良し。



カリフォルニアアシカ
オスのマヤがぐるぐる泳ぎ周り、メスのスミコ(上の写真)が岩陰から外をきょろきょろ覗く、いつもの光景。
スミコさんは6月12日で24歳になったが、お元気そうでなにより。


チンパンジーは、ジェーンとボンタが屋内で仲良く毛づくろいしていた。(他のメンバーは屋外)
僕がガラスに近づくと、ボンタさんが立ち上がって奥の方に行って、隠れちゃったのかと思うと、ガラスへ急接近!
「どーん」とアクリルガラスが割れるのではないかと思うほどの勢いで突進して来た(寄って来た?)。

ボンタさんは檻に入れられていた若い頃は、入園者に水だかツバだかを吹きかけるイタズラ者だった。当時遠足などで大森山に来た人は思い出に残っているはず。
伸び伸びとした「チンパンジーの森」に移ってからはしなくなったようだが、相変わらずボンタさんらしい歓迎をしてくれた。
その後、
ガラス越しにしばし見つめ合う


しばらくすると、奥のジェーンの所へ戻り、
再び毛づくろい
大森山動物園といえば、なんといってもボンタさんだ。
6月30日でジェーンさんは44歳(人にすると66歳とのこと)になり、今度の日曜に誕生祝いが行われる。ちなみにボンタは39歳。


最後に、最近気になっている動物。
ニホンアナグマ
秋田市中心部でも見かけたし、御所野に出没して新聞記事になっていた。
さらに先週、また新聞に出た。今度は秋田大学医学部近くの広面(ひろおもて)地区。溝にはまったところを小学生に発見され、救出。医学部の裏山に放されたとのこと。

大森山動物園のはぐるぐると歩きまわってうまく撮影できなかったが、なんとか観察できた。
御所野と広面のアナグマの新聞の写真と、大森山動物園のはたしかに同じ種だと分かる。
でも、僕が中心部で見たのとを比べると、
大森山動物園のアナグマ

 (再掲)中心部にいたもの
冬毛と夏毛の違いなどがあるのかもしれないが、中心部のは毛色が淡く、太っていた。毛並みなんか金色に輝いて見えた(一瞬、手入れのいい犬かと見間違えたほど)。
でも、アナグマでない動物にも見えないから、中心部のはよほどいいモノを食ってるんだろうか?


ボンタさんなどいつものメンバーに会えたのも楽しかったけど、今まで気に留めていなかった小型のサルやヤギなどがかわいかった。行くたびに違う発見があるものだ。

ところで、先週の報道によれば、市民レベルで大森山動物園を支援する「大森山動物園応援会」という組織が発足するそうだ。
その会長予定者(元秋田大学学長)は、「将来的にはパンダを呼びたい。実現の可能性を探りたい」と記者会見で言ったとか。
「大森山にパンダを」というのは、この会としての最終目的なのか、あるいは会長予定者の個人的願望なのか、そして秋田市側はどうとらえているかといったことは分からないし、実現するにしても遠い将来のことだと思う。

いずれにしても、個人的には大森山動物園にパンダなどいらないと思う。
そんな「人寄せパンダ・客寄せパンダ(by田中角栄)」などいなくても、大森山動物園には個性的な動物たちと楽しませる工夫がたくさんある。
応援するというなら、それらを充実させる方向で進めていくべきだと思う。

【2017年8月27日追記】この後、数年後(2013年頃?)には、パンダを呼ぶ話はとんと聞かなくなって、立ち消えたようだ。応援会は2017年でも存続していて、樹木の寄贈などを行っているようだが、ほとんど知られていない。

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2 コメント

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賛成! (たむたむ)
2011-06-20 09:32:45
私も、パンダはいなくてもいいと思う。
パンダは上野動物園に任せておきましょう!

大森山動物園には、「ぶた」さんを導入してほしいかも~。(笑)
身近なようで、近場にいないですよね?
ふれあいあたりにいてほし~い(^m^)
馬や牛は、いるんでしたっけ?
牛もいなかったかな~?
家畜として身近な存在なのにね!
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ご賛同 (taic02)
2011-06-20 20:50:19
ご賛同ありがとうございます(笑)
パンダは現状では中国に高いおカネを払って“レンタル”させてもらうしかないようですし、エサと飼育場所の確保など、相当おカネがかかりそうですから、厳しいのではないかと。

大森山には「ミニブタ」がいますよ!
シバヤギのお隣りで日向ぼっこしてました。一時、「お手」をするとしてこちらでは話題になったのですが、今はどうなのかな? 馬も小さいのがいたはずです。

中仙のジャンボウサギってご存知ですか? それもいるのですが、場合によってはリクガメと同じ場所に放すことがあるようです。「うさぎとかめ」ということで。どっちもぼーっとしていて競争にはなりそうにもならないのかもしれませんが…

以上の動物たちがいるのは、園内の隅っこの子ども向けスペースですが、初めてじっくり見て、意外に大人でも楽しめる場所だなと思いました。
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