秋田県内各地の小正月行事に合わせて、毎年恒例の3つの臨時快速列車が運行された。
秋田発大館行き(下りのみ)の「大館アメッコ市号」、上り大館発秋田経由湯沢行き(=秋田まではアメッコ市号の復路を兼ねる)・下り湯沢発秋田行きの「犬っこまつり号」、秋田・横手間の「かまくらまつり号」の3列車。
いずれも、昨年12月まで特急「かもしか」に使われていた485系電車3両編成を使った列車だが、来年はこの車両はなくなっているかもしれない。どうなるのだろう?
湯沢へ向かう列車。表示は「臨時」
さて、駅で列車の発車時刻やホームを案内する装置である「発車標」。
秋田駅中央改札口の上に設置されているものは、時々おかしな表示がされる。
以前も何度か紹介しているが、特定の列車が特定の位置に出た場合に英語表示にならなかったり、「弘前さくらまつり号」を往年の名列車「さくら」と表示したり、なかなか楽しませてもらっている。
臨時列車の発車標を見てみた。
まずは「犬っこまつり号」。
秋田以南の奥羽本線(通称“奥羽南線”)は、朝の下りに1本ある無名快速以外は普通列車(各駅停車)しか走らなくなった。愛称の付いた列車は1本もない。そこを久々に(夏の大曲花火の臨時以来か)走る名前付き快速列車だ。(名前付きとしては「こまち」を除く)
表示は、
「犬っこ」!
表示スペースに充分に余裕があるのに、なぜか「快速」や「まつり」を省略している。
それに2段目が空白になっている。通常はここには次の列車が表示されたり、特急の場合は途中停車駅がスクロール表示されるのだが。
空白になっているということは、おそらく臨時列車用にスペースは確保しているが、何らかの手違い・不具合で停車駅など案内データが表示されないのではないだろうか。
そして英語表示は案の定、
「犬っこ Yuzawa」
しかも、「Yuzawa」と下段の「Shinjo(新庄)」とで書体が異なる。
以前の記事で、JR東海興津駅の「Atami」だけ文字が違うことを取り上げたが、秋田駅はそれ以上ですな…
改札口内の新しい発車標も、
同じ(上段の酒田行きが日本語なのは、タイミングがズレているだけ)
そして、「大館アメッコ市号」もなんとなく想像できてしまうが、
やっぱり「アメッコ」(英語表示もなし)
しかも「Odate」と「Oga」でやっぱり字が違う。
改札内も
「臨時快速「大館アメッコ市号」の停車駅は…」
ただし、この列車では改札口の装置2行目に停車駅案内がスクロール表示され、その中で正式列車名が出た。
秋田弁では、名詞の後に親しみを込める意味などで「っこ」を付けることが多い。だから、「犬っこ」「アメッコ(飴っこ)」なら、単に「犬」「飴」という意味。
イベントの名前は「犬っこまつり」「大館アメッコ市」なのに。

(列車名でなく車両の名称だが)「アンパンマン列車」を「アンパン」とするようなものじゃないだろうか。
最後に、「かまくらまつり号」。
今回のパターンでいくと、「かまくら」と表示されるだろうから、あまりおもしろくないかと予想していたが、さすが秋田駅。そうはならなかった。
まずは英語表示
「RAPID KAMAKURA」
あれ?
相変わらず2行目は空白で、英語表示も「まつり」は無視されているが、「かまくら」はしっかりローマ字になり、「快速」を意味する「RAPID」も表示され、意外にマトモ。
じゃあ、日本語は?
「快速KAMAK」
なんじゃこりゃ!?
なんて読むんだ? 「カマクッ」?
これは斬新! アルファベットの愛称の列車が誕生した!
別の列車に乗るついでがあったので、改札内に入ってみたが、ホームにある発車標も含めて、すべてが「快速KAMAK」だった。(車両の表示は、最初の写真と同じ「臨時」でした)

「快速KAMAK」は、けっこうお客がいたようだ。
改札口でホームを確かめていた女性2人連れは、「快速KAMAK」に一瞬戸惑ったようで、「……、横手行き…3番線か」と若干間があってから、改札を通っていた。
新しい方の発車標は明るくて見やすい
ユニークな表示を次々にやってくれる秋田駅。
今後とも期待したい、と言いたいところだが、不特定多数の利用者がいる鉄道。分かりづらい案内をすることがあってはならないだろう。
しかもこれらのおかしな表示は、機械の故障というより、データ作成時の操作ミス(余計な文字を入れたとか入力位置を誤ったとか)のような気がする。
慎重なデータ作成と事前チェック、運行当日の充分な案内をしていただきたい。
【2013年3月15日追記】これらの臨時列車は、かもしか編成廃車後は「クルージングトレイン(旧リゾートしらかみ青池編成)」に車両を変更して運行。
そして、翌々年2013年も「犬っこ」「KAMAK」表示だった。う~ん。
※2014年には「かまくら」と日本語で表示された(リンク先後半)
※2016年には発車標が新しくなった。この記事末尾。
秋田発大館行き(下りのみ)の「大館アメッコ市号」、上り大館発秋田経由湯沢行き(=秋田まではアメッコ市号の復路を兼ねる)・下り湯沢発秋田行きの「犬っこまつり号」、秋田・横手間の「かまくらまつり号」の3列車。
いずれも、昨年12月まで特急「かもしか」に使われていた485系電車3両編成を使った列車だが、来年はこの車両はなくなっているかもしれない。どうなるのだろう?

さて、駅で列車の発車時刻やホームを案内する装置である「発車標」。
秋田駅中央改札口の上に設置されているものは、時々おかしな表示がされる。
以前も何度か紹介しているが、特定の列車が特定の位置に出た場合に英語表示にならなかったり、「弘前さくらまつり号」を往年の名列車「さくら」と表示したり、なかなか楽しませてもらっている。
臨時列車の発車標を見てみた。
まずは「犬っこまつり号」。
秋田以南の奥羽本線(通称“奥羽南線”)は、朝の下りに1本ある無名快速以外は普通列車(各駅停車)しか走らなくなった。愛称の付いた列車は1本もない。そこを久々に(夏の大曲花火の臨時以来か)走る名前付き快速列車だ。(名前付きとしては「こまち」を除く)
表示は、

表示スペースに充分に余裕があるのに、なぜか「快速」や「まつり」を省略している。
それに2段目が空白になっている。通常はここには次の列車が表示されたり、特急の場合は途中停車駅がスクロール表示されるのだが。
空白になっているということは、おそらく臨時列車用にスペースは確保しているが、何らかの手違い・不具合で停車駅など案内データが表示されないのではないだろうか。
そして英語表示は案の定、

しかも、「Yuzawa」と下段の「Shinjo(新庄)」とで書体が異なる。
以前の記事で、JR東海興津駅の「Atami」だけ文字が違うことを取り上げたが、秋田駅はそれ以上ですな…
改札口内の新しい発車標も、

そして、「大館アメッコ市号」もなんとなく想像できてしまうが、

しかも「Odate」と「Oga」でやっぱり字が違う。


ただし、この列車では改札口の装置2行目に停車駅案内がスクロール表示され、その中で正式列車名が出た。
秋田弁では、名詞の後に親しみを込める意味などで「っこ」を付けることが多い。だから、「犬っこ」「アメッコ(飴っこ)」なら、単に「犬」「飴」という意味。
イベントの名前は「犬っこまつり」「大館アメッコ市」なのに。

(列車名でなく車両の名称だが)「アンパンマン列車」を「アンパン」とするようなものじゃないだろうか。
最後に、「かまくらまつり号」。
今回のパターンでいくと、「かまくら」と表示されるだろうから、あまりおもしろくないかと予想していたが、さすが秋田駅。そうはならなかった。
まずは英語表示

あれ?
相変わらず2行目は空白で、英語表示も「まつり」は無視されているが、「かまくら」はしっかりローマ字になり、「快速」を意味する「RAPID」も表示され、意外にマトモ。
じゃあ、日本語は?

なんじゃこりゃ!?
なんて読むんだ? 「カマクッ」?
これは斬新! アルファベットの愛称の列車が誕生した!
別の列車に乗るついでがあったので、改札内に入ってみたが、ホームにある発車標も含めて、すべてが「快速KAMAK」だった。(車両の表示は、最初の写真と同じ「臨時」でした)


「快速KAMAK」は、けっこうお客がいたようだ。
改札口でホームを確かめていた女性2人連れは、「快速KAMAK」に一瞬戸惑ったようで、「……、横手行き…3番線か」と若干間があってから、改札を通っていた。

ユニークな表示を次々にやってくれる秋田駅。
今後とも期待したい、と言いたいところだが、不特定多数の利用者がいる鉄道。分かりづらい案内をすることがあってはならないだろう。
しかもこれらのおかしな表示は、機械の故障というより、データ作成時の操作ミス(余計な文字を入れたとか入力位置を誤ったとか)のような気がする。
慎重なデータ作成と事前チェック、運行当日の充分な案内をしていただきたい。
【2013年3月15日追記】これらの臨時列車は、かもしか編成廃車後は「クルージングトレイン(旧リゾートしらかみ青池編成)」に車両を変更して運行。
そして、翌々年2013年も「犬っこ」「KAMAK」表示だった。う~ん。
※2014年には「かまくら」と日本語で表示された(リンク先後半)
※2016年には発車標が新しくなった。この記事末尾。
「KAMAK」は確かにおかしいですけど^^;
「犬っ子」なら、正面の表記に秋田犬の雪像の絵なんかを載せてほしいと思いますね。
おもしろいですよね。
来年は本当に「KAMAK」号にすればもっとおもしろいかも…
>りおさん
駅名標の表記にも使われるヘボン式では長音の上に棒(マクロンというらしいです)を付けるのが原則みたいですね。
たしかに、長音がある駅名では、この書体になっている気がします。
紹介していませんでしたが、実は、長音がない行き先でも書体が違う場合もあり、要は列車ごとにテキトーということみたいです。
毎年同じ列車が運行されるのだし、今はシール印刷して貼る方法もあるので、絵入りマークがあると楽しいですよね。
来年以降は、車両が変わると思うので、どうなる(表示スペース自体ないかも)でしょうか。
しかしながら2/9か2/16(うる覚えですが水曜日には違いありませんでした)に、青森~大館間の臨時つがるに同車両が緊急登板していました。急行よねしろ用キハ58がいまだにリゾートしらかみの補佐のため待機しているように、かもしか編成も暫くはその姿を見られるのかもしれませんね。
臨時列車としては、大型連休の弘前さくらまつり号までは使用されることが確定していますが、E751系投入後、そして来年の今頃はどうなっているでしょうか。