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新庄から山形

2017-09-05 23:59:19 | 旅行記
東北小回り旅。新庄駅の続き。まず、前回の新庄駅前の風景に補足。
(再掲)
街路灯に何かイラストが描かれている。
下のほうを拡大 上のほう
これって「ぶんぶく茶釜」? タヌキじゃなくキツネっぽいけど。

ぶんぶく茶釜(分福茶釜)は、全国各地で語り継がれていて特定の舞台はないようだが、新庄はキツネが出てくる「金の茶釜」だそう。和尚さんも登場するが、ぶんぶくとはストーリーは異なるようだ。

新庄では「民話のとおり」として、駅周辺の通りに5つの民話(昔話)のタイトルを付けており、この「駅前通り」が「金の茶釜とおり」。
新庄市ホームページには「とおりにはかわいらしいモニュメントや夜になると絵の変わるイラストなどお話を楽しめる工夫がいっぱいあります。」とある。たしかに、街路灯の上部には絵を照らす照明が設置されている。

「新庄駅前通り商店街」が「おかげさまで50周年」との旗も出ていた。旗のキャラクターは前回も登場した「かむてん」。
それから、駅周辺の街路灯のほか信号柱も茶色で統一されているが、そこに設置された信号機は、汎用のグレーのボディ(電球式)。秋田県警でも以前には一部で設置されていたけれど、これじゃあ、ちぐはぐ。



新庄から山形へ。この区間を普通列車で乗り通すのは初めて。
新庄-山形は61.5キロあり、村山、東根、天童と市が並ぶ。山形県内のエリア分けでは、新庄は最上地方で、それ以南はすべて村山地方。対県庁所在地、あるいは最上地方各都市間で、移動の需要はあるように思えるが、列車は山形新幹線「つばさ」が2時間に1本、普通列車は朝夕は毎時1本、昼間は間隔が空いて12時台前後など2時間以上列車がない。ほとんどが新庄-山形通しの列車で、山形-天童/村山の区間運転が数えるほど。
車両は701系5500番台2両編成のワンマン運転が大部分で、4両編成や719系5000番台が運行されるのは、朝夕の限られた列車だけのようだ。
都市間バスも運行されていない(日本海側庄内地方-山形はあるけれど)ようで、この辺りでは県内都市間の交流があまり活発ではないのだろうか。秋田市から秋田県内各方面のほうが、区間運転の列車やバスもあって、交通の便はまだいいと思う。

新庄14時18分発→山形15時32分着の列車も、701系5500番台2両ワンマン。車内はオールロングシート。トイレが車いす対応で広い分、秋田の701系よりも定員は少ない。
前の普通列車は11時40分、間につばさが1本あっただけだが、新庄発時点では、全員が適度な間隔を置いて座れる程度の乗車率。
田沢湖線の5000番台も同様だが、狭軌の701系と比べて、標準軌用701系は乗り心地がいくぶん良い。独特のふわふわ感が少なく、どっしりとした感じ。

大きな駅では、山形市に向かう人が乗りこんできて、席は埋まっていく。
天童の次の天童南駅は、無人駅ながら数人が降り、それ以上が乗ってきて立ち客が増えた。
2015年にできた新しい駅で、2014年に駅のそばにイオンモール天童がオープン(直結ではなく、間に道路があるようだ)している。イオン来店者が、着実に利用していることになる。なお、天童南-山形は20分ほどの乗車。
ぎゅうぎゅう詰めのシャトルバスもしくは、四ツ小屋駅から坂道を20分ほど歩かないとならない、イオンモール秋田の客からすれば、うらやましい立地だ。ただ、列車本数が少ない。休日など山形-天童で列車を増発すれば、喜ばれそうだけど…

この区間は、単線が大部分なので、
途中駅で列車行き違い

「つばさ」と列車交換
【6日補足】「列車交換」とは、単線区間の途中駅や信号場で、反対方向の列車同士がすれ違うこと。かつての「タブレットを交換する」のが語源なんだろうか? 「行き違い」「行き合い」「離合」とも呼ぶ。
「車両交換」だと、車両故障や運用上の都合により、途中駅で別の車両にバトンタッチして運行を続けること。通しで利用する乗客は、乗り換えをさせられる。弘南鉄道では、運用の都合によりたまにあるらしいが、遭遇した経験はない。

山形の2つ手前・羽前千歳駅からは仙山線、次の北山形駅からは左沢(あてらざわ)線が並走。標準軌の隣に狭軌が並ぶ単線並列となる。
左の狭いレールを走るのは左沢線のキハ101
山形城址・霞城(かじょう)公園のお堀沿いを過ぎ、

山形到着。山形駅に来たのも、10数年ぶり。前回は酒田からバスで来て、1泊して列車で福島に向かった。
改札口付近
改札口が自由通路「アピカ」に面した橋上駅舎。造りは秋田駅とさほど違わない。
東口側の駅舎の外には、駅2階から続く屋根がないペデストリアンデッキ(人工地盤)がある。仙台のよりはずっと小さいけれど。屋根がなくて冬は大丈夫かしら。
東口側駅舎
駅ビルは、現在は仙台駅と同ブランドの「S-PAL山形」。コンビニのNEWDAYSは改札口周辺にはなく、S-PALの1階にとっても小さいのが1店しかない。
メインの市街地は東口側。
東口から市街地
「十字屋」とあるのが、百貨店の十字屋山形店。元は全国に店があったそうだが、現在は山形だけで、福島の百貨店「中合」が運営。ダイエー系列で、オーパとも縁があるみたい。地元ならではの商品とトップバリュの飲み物が買えるかと、地下食品売り場に行ってみたけれど、期待外れだった。イオン銀行ATMはあり。
【2018年2月1日追記】十字屋山形店は、2018年1月31日で閉店。建物や跡地の活用は未定。

そういえば、昔はこの通りの少し先、山形交通のバスターミナルにダイエー山形店もあった。
調べると、2ブロック先の「山交ビル」に1972年に東北初のダイエーとして出店。(山形交通が関与したダイエー子会社があった関係で、その後山形県内に何店舗もできた。)2005年にダイエーが撤退し、現在は地元スーパーなどが入っている。


西口側は再開発されて「霞城セントラル」というワシントンホテルなどが入る複合ビルがある。秋田駅東口のアルヴェと同じ位置づけだけど、山形のほうが先にできている。
今回は時間がなくて行かれなかったけれど、24階が展望ロビー。アルヴェのケチくさい展望ロビーとは違って、本格的に市内を一望できたはず。

西口すぐのところ(信号を1つ渡る)にある、マックスバリュ山形駅西口店に行った。
運営はマックスバリュ東北(本社は秋田市、ルーツは山形)だけに、秋田のマックスバリュとそっくりな造りだったけれど、地元の餅や渦巻き形のパンを扱っていて(後日紹介)、十字屋で買い損ねた分を取り返せた。

秋田駅にも、東口のこの辺りにこんなスーパーがあってもいいのではないでしょうか。弘前駅には、佐藤長があるし(昔はそこがマックスバリュだった?)。


東口のペデストリアンデッキの下にあった郵便ポスト。
露出オーバーですみません
朱色の旧式で、投函口2つ・大型だから「郵便差出箱7号」。これはさらに頭の上に巨大な箱が載っかっている。
昭和末期頃に、頭にオブジェを載せたり、音が出たり光ったりするポストを設置するのが流行った。秋田市役所に以前あったポスト(郵トピア記念?)もそれかな。

山形駅のこのポストもその1つではあるのだろうけれど、この箱の役目は何だろう?
地面に垂直な箱型の正面以外の3面と、てっぺんの四角錐の面には、ソーラーパネルらしきものがはめられている。
残り、箱型のうち正面向きの面には、
地図?
「あなたの街の郵便局」らしき文字や、主要施設を示した地図らしき図が、薄れながらも判読できる。途切れ途切れで地図としては役に立たないけど。
薄れているのを別にしても、「あなたの街 郵便 」と文字が枠からはみ出ていて、もともとはどうなっていたのかも不思議。
地図を表示し、夜は照明が灯るってことだろうか。にしては大げさな装備。

ペデストリアンデッキがあるため雨はほとんど当たらず、サビや痛みは少なく、ポストとしてはまだまだ使えそうだけど、てっぺんの物体は既に無用の長物というか…
※ポストは、2022年9月時点でも、変わらず存在しているようだ。


霞城セントラルのほか、霞城公園、山形市郷土館(旧済生館本館)などには以前訪れた。市街地にはほかにも古い建物が残っているそうで、改めて行こうかとも思ったけれど、時間がなくて断念。
山形市で宿泊。格安のプランを取れたので、蔵王温泉へ

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2 コメント

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山形市 (あをによし)
2017-09-11 22:41:29
山形駅前と山形市はこんな発展しているのに、どうして秋田市はこんなに廃れているのだろう…って、
山形市に行くたびに毎回思います。
返信する
人口25万 (taic02)
2017-09-11 23:56:26
人口25万強だそうで、それを踏まえると秋田市よりは活気があるのかもしれません。
市街地がコンパクトな感じもしますが、県庁がやや郊外にあって、少々不便だという話を聞いたこともあります。
山形市は仙台が近いことが、メリットでもあり、デメリットでもありそうです。
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