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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

JRダイヤ改正 周辺情報

2021-02-11 22:15:05 | 秋田のいろいろ
JRグループダイヤ改正まで、およそ1か月。
秋田地区だけに限っても、公式に発表された以外にも、けっこう変化(一部は2月末や4月付)があるようだ。利用客には大きな影響はなさそうな点が多いが、時代の変化を感じさせられそうなこともある。
労働組合やツイッター等の投稿を元に、まとめておく。
情報を調べ、公開してくれた皆さまにお礼申し上げます。細部まで確定していなかったり、現段階の見込みとは違って実施されたりする可能性もあるので、参考程度にご覧ください。勘違いや間違いがあったらごめんなさい。

ジェイアールバス東北 秋田支店廃止 とはいうものの…
JR東日本とは別会社の、バス部門。以下、JRバス東北と表記。
1月26日に、公式サイトにおいて「【お知らせ】当社秋田支店の廃止について」が発表され、驚いた。
「2021年2月28日をもちまして、全ての業務を当社仙台支店へ統合して廃止いたします。」、廃止後の「お問合わせにつきましては、下記の仙台支店にて承り対応いたします。」などとあった。

秋田県内では国鉄バス時代から、それほどシェアは高くなかった。秋田市進出はJR化後1994年12月(1996年までは営業所)で、仙台への高速バス仙秋号(3社共同)と首都圏への夜行高速バス、それに貸し切り。
秋田支店は、奥羽本線沿いの秋田貨物駅(泉外旭川駅)の秋田寄り、天徳寺地下道の上(所在地としては保戸野桜町のギリギリ端)にあり、奥羽本線の列車からも線路と平行に置かれたバスを見ることができる。
再掲
JRバス東北では、昨年秋に宮城県の古川営業所を、仙台支店に統合している。遠くない距離だから分からなくもない。
でも、秋田支店がなくなったら、高速バスの運行に支障が出そう。仙秋号のJRバス東北担当ダイヤは秋田を拠点にして、仙台へ行って戻る運用。変えるとすれば、共同運行先との調整も必要になる。公式発表にはその言及もなく、しかも2月末という急なことで謎だった。

労働組合報でほぼ解決。
「秋田支店管理業務の仙台支店への移管」「秋田支店が行っている運行および車両管理業務を仙台支店へ移管・統合」という名目だが、
「秋田支店は現業期間として廃止」であり、
乗務員は「仙台支店所属に変更」「出退勤は現行通り」「大幅な人事異動を伴わない」、秋田支店は「秋田乗務員宿泊所となる」のだった!

完全撤退ではなく、見かけ上は秋田支店時代と変わらないようだ。
素人として疑問なのは、まず貸し切りはどうなるか。今のところ公式ホームページの貸切の担当一覧には秋田支店も載っているけれど、営業とか集金とかもあるだろうし。乗務員宿泊所レベルでそれができるのか。
あとは、クリアできるからこうなるのだろうけど、乗務員の点呼や車両整備。バス業界では、泊まりがけの貸し切りなどで、遠隔で点呼できる(2018年から「IT点呼」として認められるようになった。今風ならリモート点呼)ようになった。車両は鉄道でよくやるように、仙台に行った時に車両を差し替えて整備することもできよう。

秋田支店廃止後の状況


●駅窓口の縮小
昨年は東大館駅などがひっそりと無人化されたが、今回も完全無人ではないが類似例あり。
○奥羽本線・二ツ井駅 簡易委託化
2003年から、JR東日本の子会社(JR東日本東北総合サービス)への業務委託。昼間は改札口で改札・集札を行い、近距離券売機とみどりの窓口もあった。直営だった1990年代後半時点ですでに、朝夕などは無人になっていた。

今回、東北総合サービス委託をやめ、地元能代市への簡易委託に。
近距離券売機は撤去され、窓口の発券システムも簡易化(マルス→POS)されるらしい。おそらく、他の簡易委託駅同様、指定席券は購入できず、クレジットカードが使えなくなる。
秋田地区の“風習”として、簡易委託でもきっぷの回収は行う駅も多いので、その点はどうなるか。

このタイミングでこうなるのは、おそらく県立二ツ井高等学校の影響。今年3月をもって閉校(と表現していいはず)となるため【同校の道路標識に関する記事】。
全日制課程はすでに募集停止していて、今春の卒業生が最後。2021年度からは能代高校の定時制分校になる。
ここ数年でも、1990年代後半に比べると、通学時間帯に乗り降りする生徒が少なくなっているな(定員減のため)と感じてはいたけれど、来年度からは激減するのだろう。

加えて、昔は旧・二ツ井町の中心駅だったのが、能代市への合併で格が下がってしまったこともあるだろう。観光地・きみまち阪へは最寄り駅ながら、けっこう遠い。ほとんどの乗降客が地元の人の駅になってしまうのか。
【3月19日追記】ダイヤ改正直後に二ツ井に行く機会があった。窓口が開いている時間帯でも、改札業務は行っていなかった(秋田地区では簡易委託駅にも関わらず集札をする駅も一部ある)。したがって、ワンマン列車では、先頭車両後ろドアがら乗車、前ドアから車内で乗車券・運賃を渡して降車。他のドアは開かない。なお、二ツ井周辺に住み、能代市内の高校へ通う人は今もかなりいるようだ。

以下2駅は、とりあえずは大きな不便にはならない。
○男鹿線・男鹿駅 日勤化(営業短縮)
2018年に直営から子会社委託になっている。
改札口での集改札は、現行の終日(始発~最終まで)→6:50~18:10で早朝夜間無人に。指定席券売機の稼働は現行4:45~18:50→4:45~18:30とわずかに短縮【12日補足・考えてみれば改札開始は2時間も遅くなるのに、券売機稼働が変わらないのはおかしいかも。労働組合報のミスプリントの可能性があるかも?】【2023年1月12日訂正・この時点では、5時00分の始発に合わせて、4時45分から稼働していた。2023年春改正で6時30分からに変更。またSuicaは2023年5月から導入】。
新車両・全列車ワンマン化に加えてこれでは、早朝深夜に戸惑う客が多発しそう。やっぱりSuica導入が必要では?

労働組合報には、男鹿駅「下り1番線が使用停止」になるとの記述もあるが、これは1番線ホームということでなく、ホームがない車両留置用の線路を指すらしい。
【3月31日追記・ホームは1番線と2番線があるが、充電設備は1番線側にしかないので、EV-E801系は基本的に1番線にしか入れない。すべてEV-E801系になる改正後は、2番線に入る定期列車はなくなったことになる。】
今は、翌朝の2本の列車が男鹿駅で夜明かし(夜間滞泊)しているそうだが、車両もダイヤも変わることだし、そこも変わるのかも。

○奥羽本線・湯沢駅 業務委託化
4月1日付で、直営から子会社委託へ。2018年の大館駅などと同じ形で、駅長がいなくなる。
2004年の早朝夜間無人化の時は、地元の反発が強かったが、労働組合報によれば、今回は営業時間は変わらないこともあり、理解を得られているようだ。


客としてはまったく関係ない、乗務員行路の変化。
●東能代運輸区 乗務拡大?
秋田車両センター入区(出区はしない?)と、車掌が大館~弘前も担当。運転士からは大館方面乗務希望の声も。

奥羽北線を長年利用する客として、複数の運輸区が担当していることは知っていたし、運輸区によって運転操作(ブレーキのかけかた等)や車内放送の言い回しが違うのは分かっていた。でも、どれがどの区かは完全には把握できていない。
てっきり、東能代運輸区も、五能線のほか、車掌・運転士とも奥羽本線を大館か弘前くらいまでは乗務していると思っていた。今回の変化からすれば、改正前時点では、車掌は大館止まり、運転士は大館方面は担当していないのか。
五能線の減便と新車両によるワンマン拡大の影響もあるのだろう。【18日補足・車両センター入区は、五能線用気動車の整備回送を兼ねて、奥羽本線・東能代~秋田を営業運行する列車が、1往復から2往復へ増えることによるものか?】

労働組合報には、(東能代区に限らず)秋田~弘前間のワンマン運転について「150kmなので通しでは今のところ考えていない」と会社から回答を得たような記述。
でも20年前(1998~1999年頃)は、昼前の弘前発新屋行きで、弘前から秋田まで、交代なしの通しでワンマン運転の列車がありましたよ。いつ復活してもおかしくないかも?!


あとは発表や動きがあると期待しているのに、まだないこと。
●男鹿線 中編成ワンマン用の無人駅運賃箱(回収箱)
これは見に行っていないだけですが。
車内で運賃収受をしないので、無人駅に「運賃ほ脱対策として強固な運賃箱」を設置するとのことだったが、どんな箱か。→この記事にて


●秋田駅にSuicaチャージ機設置???
改正時から、JR東日本エリアすべての新幹線の自由席(こまち等は空席に着席できる特定特急券/立席特急券)に、Suica(カード、モバイルとも)で乗車できるようになる。「タッチでGo!新幹線」というサービス。
在来線ではまだだけど、ついに秋田駅でも、事前予約なしにSuicaで改札を出入りして、乗車できるようになる。

そのために、「拡大したSuicaエリア外の新幹線停車駅にも入金(チャージ)ができる自動券売機などを設置いたします。」と発表された通り、秋田駅などでもチャージできるようになる。
※チャージ自体は、コンビニやセブン銀行ATMなどで、すでに可能。
また、初回だけ、自動券売機を使って、そのカードや端末の「利用開始登録」手続きが必要(モバイルは近日、アプリ上でもできるようになる)なので、その対応機も必要。

盛岡駅では、1月中旬に、新幹線改札内にチャージ機が新設されたとのこと。ピンク色パネルの、現金チャージ専用機。改札内ということは、残高が足りない状態で乗ってきた客が、改札を出るためのチャージ用か。【12日補足・改札通過時に自動的に指定額をチャージする、オートチャージは、新幹線改札ではやっていない。】

秋田駅では今のところ気配なし。
実は1年かそれ以上前から、秋田駅の新幹線改札内に、新しく券売機っぽい機械が設置されている。でも、その向きが絶妙で、在来線側や改札外からは、裏面と側面しか見えず、機能は確認できず。おそらく乗り継ぐ在来線用の近距離券売機かと思う。その隣にでも置かれるか?
改札外にも必要だろうけれど、既存の近距離券売機を改造しても対応できるはず。あと1か月、注目。→さっそく変化があった


●泉外旭川駅の距離???
新駅のダイヤは分かったから、あと知りたいのは運賃。そのためには駅の距離(キロ程)が必要。
近年のJR他社の新駅では、開業1月前でとっくに発表されているのに、泉外旭川駅はまだ。

ところがWikipediaには、2019年1月18日の日本経済新聞を出典として、キロ程が出ていた! あくまで非公式ではあるが。
それによれば、奥羽本線起点の福島から301.8km地点。
秋田駅が298.7、手形陸橋の下が300.0、秋田貨物駅が302.3だから、辻褄は合いそう。

秋田-泉外旭川は3.1キロ、泉外旭川-土崎は4.0キロ。
運賃計算では、小数点以下の端数は切り上げとなるので、運賃表に当てはめると、どちらも初乗り(3キロまで150円)の次の190円。
秋田からだと、土崎までと10円違い、新屋までと同額と思うと、ちょっと高い気もしてしまう。あと100メートル秋田寄りにあったら…

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12 コメント

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Unknown (FMEN)
2021-02-11 23:09:49
いまだに土崎までは190円の印象。
20年前のお値段です。
JRバスは車検や所属だけ入れ替えですか。
東京付き社員が秋田でテレワークみたいな感じかと。

NHKも人事改定情報がでました。
秋田から出世するアナ、今回はいないみたいです。
列島ニュースが残るため昼は秋田からのままなようです。
反対に夜中のニュースが5分で終わりに。
返信する
JR運賃 (taic02)
2021-02-11 23:49:44
今でも、バスに比べればずーっと安いですけれどね。
事故がないなど実績のあるバス会社限定みたいですが、「テレ点呼」はコロナ以前から実現できていたようです。

オリンピックをやる場合の放送態勢を、多少は意識した人事なんでしょうか。全体に控えめな印象がします。
秋田局ローカルの改変はまだ明らかになってないと思いますが、今年はあまり変わらないでしょうかね。
返信する
速報ありがとうございます (あんなか)
2021-02-12 00:23:29
何時もお早い情報ありがとうございます。
秋田市住にはあまり関係が無いようでまずはホッと。
あとは奥羽本線の減本ですが・・今回は余り心配しなくても良さそうです。
NHKテレビ、実は最近NHK秋田を視てないんです。
ネットサービスのNHK+は東京(JOAK-DTV、JOAB-TV)がそのまま視られるので首都圏のローカルニュースなど重宝しています。
障害者の受信料免除が受理されたので文句が言えない身分なんですね。
返信する
本数は (taic02)
2021-02-12 00:45:55
本数はがんばって維持してくれているようです。
よその話ですが、二ツ井高校閉校と結びつければ、はっとさせられ、将来は他の土地でも同様に…などと考えてしまいます。きっぷは余裕を持って用意しないといけません。

NHKはローカルでは、ドラマ作りには力を入れるのに、報道はさっぱりと感じます。
全国放送や昔のアーカイブのほうが、見るべきものが多いのは、喜ぶべきでなく悲しむべきかもしれません。
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泉外旭川駅で思い出したんですが…。 (編地 耕部、)
2021-02-12 22:49:26
来月の3月13日にJRの新しい駅として、泉外旭川駅が開業されるのですが、その駅前広場の状況はどうなっているんでしょうか?
泉側と外旭川側で、もしかして進行具合に差が出てしまったのでしょうか?
開業日が待ち遠しいと期待しているのに、心配でたまりません…。
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駅前広場 (taic02)
2021-02-12 23:43:28
泉側は順調でしょう。すぐにも開業できるのでは。
外旭川側は、機会がなく、ずっと見ていないので分かりませんが、極端に遅れているわけではないと想像します。

※以前、外旭川側で運行される循環マイタウンバスは、「反時計回りの片方向だけ」とコメントしてしまいましたが、勘違いによる間違いでした。両方向でほぼ同本数になるそうです。
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Unknown (FMEN)
2021-02-15 22:06:51
地震でまさかのJRバス東北が東京や仙台便増発。
交通は何があるかわかりません。
こまちは盛岡まで区間運転。全車自由席。
E6化後は初の自由席こまちとなりました。
航空ネタはあまりでませんがずっと運休してた朝7時台の全日空の復活など、増発がある他、南東北の空港の羽田便が設定されてます。
リモート支店になっても、これでは潰せない。
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Unknown (Unknown)
2021-02-16 20:57:04
ジェイアールバス東北秋田支店は、自社高速路線の座席予約を支店で一切受付しない稀有な支店でもありましたからね。

仙秋号は共同運行会社(秋田中央交通及び宮城交通)が担当し、ドリーム秋田・東京号は、電話予約については仙台駅東口高速バス案内所が予約番号を発行してコンビニ発券するという形式なので、一般顧客が支店に連絡する用事もないといえばない状況でしたから(かつての、本荘・東京間の路線を担当していたときも、共同運行会社であった羽後交通の横手の高速バスセンターが担当して、本荘自動車営業所での発券を行っていた)。

高速バス乗車券の旅行会社発券が1100円かかるというご時世なので、バス会社としても、営業拠点を減らしたいところでしょうし、旅行会社も法人特化に動いているので、やむを得ないかも(JTBの個人向け窓口は、イオン秋田中央とイオンモール秋田はあるけど、地域会社がジェイティービー本体(当時)に吸収されて、(社名変更後の)JTB本体の運営になりましたし、KNT-CT系の近ツー東北や日旅系の日旅東北も事実上法人特化になっているので、個人利用はしづらいので、コンビニやネット中心の状況)。ただ、コンビニ発券は、便変更ができないのと、キャンセル料がバス会社発券よりかなり高額になるのが面倒ではありますが(天気が荒れて不可抗力の場合は、話は変わりますが)。

と考えると、駅窓口の委託化はますます進みそう。今や、びゅうプラザも絶滅危惧種ですし。
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Unknown (Unknown)
2021-02-16 22:44:16
委託化とSuicaはセットでとらえていただいた方が理想的ですが...

そうはいかないんでしょうねぇ...
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コメントありがとうございます (taic02)
2021-02-17 00:12:40
>FMENさん
地震の後の爆弾低気圧で、増発便がまた運休・欠航になったり、各社も旅人も振り回されてお気の毒です。JRは羽越本線の活躍の可能性もあるのですが、この天候では。
中央交通&小田急のフローラ号は、運休のままなんですよね。各社の判断基準が違うのでしょうけど。
受験シーズンでもあり、影響が最小限になってほしいものです。

>Unknownさん
JRバス秋田支店は、大昔はきっぷの販売もしていたようなことを聞いた気がします。近年は、客としては接点がなく、車庫同然でした。
JRの鉄道のきっぷでさえ、ネット販売が増えているご時世、より価格を重視し、客層も若い高速バスでは、やむを得ないのでしょう。仙台から秋田をうまく管理統括できるかは分かりませんが。

駅業務の縮小は、Suicaあってこそだと思うのですが。
その設備投資さえしたくない、取りっぱぐれや不正乗車の損失も見込み済みなのかもしれませんが…
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