goo blog サービス終了のお知らせ 

広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

時刻表検索

2011-12-16 00:23:10 | 秋田のいろいろ
路線バスの時刻表のお話。
インターネットが普及する以前は、高速バスや観光地の路線バス以外のバスの時刻を知りたければ、バス停の掲示を見るか、バス会社に問い合わせるくらいしか方法がなかった。
今やネットで各バス会社のサイトにアクセスすれば、自宅にいながらにして全国各地のバスダイヤが分かる時代になったのだから、考えてみればすごいことだ。


だから、贅沢は言えないのかもしれないし、各社の事情もあると思うけれど、ネットを使ったバスダイヤの調べやすさ・見やすさは、バス会社によってかなり違う。
過去の旅行記をご覧いただいても分かるように、僕は旅行先で路線バスに乗ることも少なくない(しかも地元の人しか乗らないようなマニアックな路線に)のだが、そのことを強く感じている。

鹿児島県の「鹿児島交通」を始めとする、「いわさきグループ」各バス会社はまったく中身のないホームページで論外。(おかげで昨年鹿児島に行った時、計画が立てらなかった)
秋田の羽後交通、秋北バス、青森の弘南バスなど、多くの地方のバス会社では、路線ごとに起終点と途中のいくつかのバス停の時刻を掲載している。ファイル形式はHTML、PDF、GIFなどの画像。弘南バスのものは、案内所で配布しているカード型の時刻表とまったく同じ形式。
路線網が大きくなかったり、ホームページ制作費用が潤沢でなさそうだったりするバス会社に多いように思える。
これだと、途中バス停の時刻はほとんど分からないし、自分が乗る路線名や運行系統をある程度把握した人でないと時刻表を探せない場合が多いので、遠方から来る旅行者には敷居が高いと感じることもあるだろう。(それでも、昔や鹿児島交通に比べれば…)


そして、路線網や予算がある程度大きい会社(あるいは見栄っ張りの会社?)では、ユーザーが各種条件を指定して全バス停の時刻表、場合によっては運賃や複数路線の乗り継ぎまで調べられる、「時刻表検索システム」(この記事では総称してそう呼ぶことにします)を導入している所が多い。
全国のバス会社を見たわけではないが、少ないステップで時刻表にたどり着け、しかも地図(路線図)をクリックしても検索できる福島交通のシステム、停留所名の部分入力・五十音一覧などさまざまな方法で検索できる、静岡のしずてつジャストラインのその名も「なんじ?君」などは、便利そう。


秋田市の秋田中央交通のサイトでも、何年か前(2008年?)から、ホームページで時刻表検索ができるようになった(五城目・男鹿のローカル路線は検索システムではなく、HTMLのページ)。
特に導入当初は検索結果に平日ダイヤと土日ダイヤが混在して表示されるという、見づらくてしょうがないシロモノだったが、徐々に改善され現在はいくぶんマシになってはいる。
でも、なんていうかクセがあって、イマイチ使い勝手が良くない。現状でも、秋田のバスの路線網や地理に詳しくない人は、使いこなせないと思う。以下に、概要を紹介。


中央交通の検索は、「秋田駅から探す」と「乗り降りするバス停から探す」の大きく2つに別れている。いずれも、プルダウンメニューからマウスで選択し、キーボードでの文字入力を一切要しないのが特徴。(←特“長”とは言いません。理由は後述)

「秋田駅から探す」はさらに2種類あり、「路線名検索」と「バス停名検索」。どちらでも運賃が表示される。
秋田駅を通らない路線は検索対象外だが、秋田市の路線バスはほとんどが秋田駅を通るので、必要性は高いと思う。

「路線名検索」は、路線名→バス停名→曜日の順に選択する。わずか3ステップで便利そうだが、そうはいかない。
まず、路線名は五十音順にプルダウンメニューに出るのだが、路線の命名がメチャクチャで、見つけるのが難しい。
例えば、「桜ガ丘線」や「ノースアジア大学線」は、秋田駅東口発着のものと西口発着(築地経由)のものがある。プルダウンメニューでは、それぞれ「東口発桜ガ丘線」「西口発ノースアジア大学線」などと、頭に東西をつけている。
そしてそれらがプルダウンメニューメニュー内で配置されているのは、「ひ」や「に」の位置。ノースアジア大学線には「西口発手形経由」というのもあり、それは「手形経由ノースアジア大学線」と「て」の位置。
東口発と西口発が離れ離れ
「桜ガ丘」だから「さ」、「ノースアジア大学」だから「の」だろうと探してもそこにはなく、意外な場所に散らばってあることになるので、多くの人が戸惑うに違いない。
バス会社の独りよがりの分類になっているのだ。

路線選択後、バス停名は、選択した路線に応じた停留所が、おおむね通過順に表示されるが、複数経由がある路線(新屋線の大町経由と卸町経由など)ではバス停の数が多くなって見づらい。

そして、決定的に使いづらいのが、同じ経路でも行き先別に別の路線とされていること。新国道経由だけでも、五城目線・追分線・新国道経由土崎線・セリオン線などなどすべて別路線として扱われている。
例えば、自衛隊入口など新国道内の各バス停に行きたい時は、各路線ごとに検索しなければならず、一度に検索することができなかった。
複数路線が通るバス停の検索には使いづらいというか使えないのだ。

さすがにそれでは使いづらいと判断したのか、システム導入から1~2年経ってから、もう1つの「バス停名検索」が始まった。
(それ以前は、「施設名から探す」とかいうのがあった。施設のジャンル(ショッピングセンターとか官公庁とか)から施設名を選択する(学校→秋田大学など)方法の検索だったのだが、バス停名検索と入れ替わりに廃止された。)
これは、五十音の頭文字→バス停名→曜日の順で選択(し→自衛隊入口→平日)すれば、路線に関係なくその停留所を通るバスが表示されるもの。これはまあまあ使いやすい。

上記の桜ガ丘など東西両方から出るバスの検索もしやすくなった。西口も東口も一括で検索されるので、桜ガ丘のほか、大学病院、御所野など東西両方を始発とする路線の行き先に行きたい時は重宝する。

しかし、バス停名の「頭文字」というのがやっかい。意図したバス停が見つからないことがあるのだ。
例えば、「サンライフ秋田前」というバス停があったはずなので、「さ」を探しても見つからない。なぜなら、そのバス停名は「秋田市保健所・サンライフ秋田前」なので、「あ」の所にあるから。
ほかにも、秋田南高校や秋田中央高校や秋田商業高校のバス停は“秋田”がつかない「南高校前」「中央高校前」「商業高校前」なのに、秋田西高校のバス停は「“秋田”西高校前」で登録されており、一貫性がない。(これは旧市営バスかどうかの違いかもしれない)
「秋田西高校」はあるけれど…
選択方法の1つとして五十音順のプルダウンメニューがあってもいいとは思うが、キーボードから入力する「部分一致検索」がぜひともほしいところだ。(福島や静岡ではそれが使えるので便利)
以上が「秋田駅から探す」。手順が少なく、運賃が分かるのがいい。しかし、逆方向(秋田駅へ向かう)は調べられないので、次の方法を使うしかない。※2015年10月から逆方向も検索できるようになった


もう1つが、「乗り降りするバス停から探す」。
秋田駅以外のバス停から乗る場合は、ここで調べるしかない。
これは乗る停留所と降りる停留所それぞれを五十音プルダウンから選ぶもの(し→自衛隊入口→あ→秋田駅西口→平日)で、5ステップ。選択した2点を結ぶ路線がない場合「データがありません」とエラーが出る。
検索結果には運賃が表示されない。※2014年始頃には、秋田駅以外の停留所相互でも運賃が表示されるように改善された。
秋田駅の西口と東口は別のバス停として登録されているので、両方行きの路線がある場合は、それぞれ検索しないといけない。
乗るバス停と降りるバス停を切り替えられる機能があれば、行き帰りの検索がしやすいのだが。【上記の通り2015年から対応】
ところで、「乗るバス停」は当然だけど「降りるバス停」まで指定する必要があるだろうか。駅前などでない限り通過路線数は限られているのだから、乗るバス停を選択し、路線名と上下を選択して表示される方法で充分だと思う。(自衛隊入口→新国道経由上りなど)


バス路線どうしの分岐点にあり、バス停のポールが分散して設置されているバス停でも、基本的には同じバス停として検索される。
「豊町」
「豊町」「山王十字路」「自衛隊入口」いずれも、1つの登録。豊町は新屋西線、船場町経由川尻割山線、商業高校経由川尻割山線それぞれに停留所があり、通過本数も同じくらいなので、利用の際は路線名をよく確かめないといけない。
しかし、新屋線の大町経由と卸町経由が分岐する「ハローワーク秋田前」だけは、
なぜか別々に登録
一貫性がない。【2015年10月26日追記】後に、豊町なども路線名で区分されるようになった。

以上が、公式サイトでの検索。
秋田駅のバス乗り場周辺の3か所に、秋田市が設置した時刻表検索端末があるが、これも、おおむねこのシステムの秋田駅から探すのと同じ検索方法で、データが共通のようだ。
これらの使いづらさについては、それぞれのシステム導入間もない頃に、バス会社と秋田市に要望というか苦情を送ったことがあった。それから何年か経って(一部改善されたが)ほとんどがそのままの状態ということは、変更する意志がないととらえるべきだろう。




そして、この12月から、秋田ケーブルテレビのコミュニティチャンネルのデータ放送でも、中央交通のバス時刻が分かるようになった。
まずは地上デジタルのリモコンボタン「12」を受信した状態で、「d」ボタンを押して、データ放送のメニュー画面を出す。
右下に「路線バス時刻表」
そこで、黄色ボタンを押すと、時刻表の画面になる。他のデータ放送同様、場合によってはデータ読み込みに時間がかかる。
時刻表トップ
ここでは「路線から探す」「停留所から探す」の2つの方法で検索でき、よく使う停留所を3つまで「My停留所」として登録できるらしい。
左下に「秋田中央交通」のロゴがあるが、表示されているだけで、カーソルを合わせるとどうこうなるというわけではない。

使ってみると、元データはサイトのものと共通のようだが、リモコンだけで操作するという事情もあってか操作方法が異なり、表示方法も異なる。
まずは「路線から探す」。
左から右へ順に選択
五十音の行→路線名→曜日・上り下りの順で選択する。
行の選択は上下方向にカーソルを移動していくわけだが、レスポンスが悪い。また、「あ行」から上矢印で「わ行」には移動しないので、「わ行」にたどり着くには下矢印を9回押さなければならず、時間がかかる。
行選択後の路線名も同様にもたつく感じ。複数ページにまたがる場合は、「前へ」「次へ」にカーソルを合わせて「決定」ボタンを押さないとならず、操作性が悪い。4色のカラーボタンやリモコンの矢印ボタンで選択できるといくぶんスムーズになりそう。

そして、路線名の命名も、相変わらず独特。(サイトのとは微妙に違う)
上の画像では「飯島北発将軍野線」なる路線がある。平日朝に片道1本だけある系統。
普通の人は「将軍野線」の一部ととらえて「さ行」を探すだろう。
(上から3番目の「秋田高校線」というのは、秋田駅を通らず秋高入口と御所野を結ぶマニアックな路線。)

「さ行」の一部
桜ガ丘線が「桜ヶ丘線」となっているのは、誤字ですね。秋田市に桜“ヶ”丘という地名はありませんので。
でも、サイトと異なり、末尾にカッコで「西口/東口発」をつけているので、きちんと「さ行」で分かるように改善されている。
「将軍野線」を「組合病院行き」と「市民生協行き」と分けるのはどうなんだろうか。現在は、市民生協行きはすべて通町経由、組合病院行きは原則県庁・寺内経由で一部が新国道経由と分かれていて、別路線のような扱いだから、これでいいのかもしれないが。

路線と上下・曜日を選ぶと、時刻表が表示される。
新屋線の時刻表
交通新聞社とかJTB発行の冊子の鉄道時刻表のようなスタイルで、全停留所の時刻が分かる。
秋田のバスの時刻表において、このような形式が採用されたのも、全停留所の時刻が分かるのも、初めてではないだろうか。そういう意味では、画期的だ。
上から2番目に「注釈」という行があり、そこで曜日別運休や経由地が分かる。新屋線では、新屋高校行き、大森山行き、卸町経由が区別されている。
上の画像で、秋田駅9:00発の時刻表が少しおかしく見えるが、これは卸町経由だから。画面を下に移動すると分かる。
まだまだ下に続きます
鉄道の冊子時刻表の東北・山形・秋田新幹線のページのように、通過しない区間は空欄になっている。
ページの移動は、画面上部の矢印にカーソルを合わせて決定しなければならず、リモコンの上下左右ボタンは使えなくて直感的ではない。
新屋線の場合、新屋高校や大森山までが表示されるので縦に長くなって一覧性が低いので、もうちょっとなんとかできないものか。

ちなみに、以前紹介した、末端で環状運行する「二ツ屋福島線」は、
下りは「二ツ屋中丁」まで表示(実際には先の南部公民館前まで運行)

上りは「二ツ屋中丁」始発(これは正しい)
右端の列は、南高校始発の別系統のダイヤ。これは別路線として分けた方がよかったのでは?

もう1つの「停留所から探す」。
手順としては路線から探すのと同じ
この後にもう1ステップあり、上下と曜日を選ぶ。降りるバス停を選択しないで済むのが、いい。
上の画面では、神田線の「梶の目」を選択している。前から思っているのだが、「神田旭野線」と「神田土崎線」を分けても意味がないと思う。特に秋田駅まではまったく同じルートなのだから。
時刻はこのように表示
かつての市営バスの時刻表のように、1時間ごとに1行を使う方式。
個人的には、バス停や駅ごとの時刻表は、この形式であるべきだと思う。時間的な便数の配分が視覚的に分かるから。
注記の「組」は組合病院始発ということだが、ここでは意味がない。
7時30分の「直」は、秋田駅へ行かない県庁経由臨海営業所行き。「直通」の「直」だろうけど、これって直通とは違うんじゃない? これこそ、別路線扱いにするべきだろう。

た行に「中央郵便局前」というバス停を見つけた。新国道のバス停だから、たくさんの路線が通るはずだが…
「土崎ノースアジア大学線」だけ!?
これは、AKTハウジングプラザから秋田大学附属学校へ向かう通り側に設置されているの同名の別のバス停の時刻だ。
じゃあ、新国道の方は??
「“秋田”中央郵便局前」ですか!
う~ん。分かりづらい。
正式なバス停名は「秋田中央郵便局・社会保険事務所前」かな。※より正確には「社会保険事務所」ではなく「年金事務所」なのですが…
サイトの検索では、どちらのバス停も「秋田中央郵便局前」で統一されている。(昔はサイトの方も別々の名称だったような気がする)

今までとは違う形式の時刻表が、しかもテレビで見られるという点では評価したい。この形式をサイトの方で採用してもいいと思う。
でも、テレビの時刻表検索を使うかと聞かれれば、動作が遅くて使う気がしない。(これはデータ放送全般に言えることだけど)
そして、相変わらずの統一感の低さ&使いにくさ。
バス会社のせいか、ケーブルテレビのせいか知らないが、もう少し乗客の立場・操作する側の立場になってほしいと思ってしまった。登録名や分類の見直し、操作体系(特にリモコンの4色ボタンや矢印ボタンを使えるように)の改善をお願いしたい。


「長崎屋経由大川反車庫行き」のダイヤを検索しようとすると、どうやっても表示できないような気がするのだけど、僕の操作が悪いのかしら…
あと、10月から満を持して(?)導入した「系統番号」はこの時刻表には表示しないんですね…

【16日夜追記】考えてみれば、テレビの検索ではどちらの方法にしても路線名の指定が必須で、路線に関わらず目的地のバス停を指定して時刻を検索することができない。
それを考えると、やっぱりとても使いにくい。

※2016年9月にケーブルテレビでの時刻表サービスは終了した。(この記事にて若干)



以前、秋田空港リムジンバスのうち、秋田駅東口行きの便が“復活”することを紹介した。
ところが14日付で、公式サイトに「運行経路は、以前運行しておりました秋田自動車道を利用した運行経路ではなく、『秋田空港発⇒空港アクセス道路⇒イオンモール秋田前交差点右折⇒横山金足線⇒城東十字路左折⇒秋田駅東口』の経路となります。」という告知がアップされていた。
要は仁井田・卸町を通らずに、横金線経由で東口へ直行するということか。だから高速経由よりは時間が余計にかかるわけだ。
せっかくなら、途中の桜とか広面の辺りで降車扱いをすれば、新たな利用者も出てくるかもしれませんよ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 源たれパン | トップ | 大絵馬(と日本昔ばなし) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿