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キャッシュレス還元あれこれ

2019-12-22 00:19:59 | その他もろもろ
キャッシュレス決済ポイント還元、前回は情報提供について。今回は、秋田を中心にいくつかの店舗の対応。
●ミスド
今回の還元事業は、中小事業者対象。
例外として、大手3社のコンビニエンスストアチェーンでは、直営店では各社が自腹を切って、客としてはフランチャイズか直営か問わず2%の還元を受けられる。これはあくまでも、コンビニ各社の判断によるもの。

青森県弘前市で、
「ミスタードーナツ」が2%還元
弘前市内には、駅ビルアプリーズとイオンタウン弘前樋の口の2つの店があるが、キャッシュレス還元情報では店名(ショップ名)が登録されていない。
所在地で分かるとおり、樋の口のほう。ショップ名は「イオンタウン弘前樋之口ショップ」だそうで、「の」や「ノ」でなく「之」表記が珍しい(間違いでは?)。

青森県内では、五所川原のエルムの店も還元対象だが、弘前駅の「弘前ステーションショップ」など他の店は対象外。秋田県内はすべて対象外。
秋田県内のミスドは、フランチャイジーであった「KAMADAスマイルコーポレーション(旧・鎌田会館)」の倒産後、残った各店舗はダスキン直営になっている。
つまり、(中小事業者が経営する)フランチャイズのミスドだけで還元されるのだろう。

KAMADAスマイルコーポレーションの資本金は1000万円だったので、今も存続していたら還元が受けられたはず。
青森県でも、一部は鎌田会館運営の店があったと聞いていたが、それ以外の企業がフランチャイズ契約している店が現存するようだ。


●セブンやイオンじゃないのに
中小事業者かどうかは、資本金や従業員数が基準(中小企業基本法の定義に準ずる?)。もちろん、該当しても、その企業がキャッシュレス決済を導入し、還元事業者として申請して、審査を通らないといけない。
地方の小さなスーパーでは、予想した以上にキャッシュレス決済が導入され、還元の対象となっている。この点は、本事業の功績と言わなければならない。
マルダイの店頭ポスター。クレジットではJCBは使えない
秋田市の「マルダイ」では、交通系、楽天Edy、iDはもちろん、nanacoとWAONまで、多くの電子マネーが一気に使えるようになった。セブンアンドアイともイオンとも関係がない、むしろライバルのスーパーで、大手2強の電子マネーが使えるとは信じられなかった。
各種電子マネーをひとまとめにして対応させるシステムのようなのがあるそうで、それを導入したようだけど、それを聞いてもにわかには信じられない。
マルダイのほか、秋田ではナイスとタカヤナギ、青森ではベニーマートや佐藤長なども同様に対応しているようだ。【22日補足・ベニーマートと同じく紅屋商事が運営する、秋田にもあるドラッグストア「メガ」も同じ対応。自社電子マネーでのみ還元されるように受け取れるテレビCMや告知をしているが、実際にはそれ以外でも対象となる模様。】
※決済、ポイント還元を受ける際は、各自最新の情報で確認してください。


●ユナイトホールディングス
秋田県地盤のスーパーとしては大きめなのが、北の「いとく(伊徳)」、南の「タカヤナギ(店舗ブランド・グランマート)」。両者は2012年に持株会社「ユナイトホールディングス」を設立して経営統合している。
しかし、客としては、共通仕入れなどで多少のメリットは受けているのだろうが、明確な実感はない。「統合前と変わらずにお買い物できます」ということがメリットなのかもしれないが、例えば2020年1月1日は、いとく全店で休業するそうだが、タカヤナギはしないようで、足並みがそろっていないともとらえられる。キャッシュレスでも同様で…

2社そろって2016年に導入したCGCグループの電子マネー兼ポイントカード「CoGCa(コジカ)」も、両者でポイントカードとしての互換性はなく、どちらの店も利用する客は2枚持たないといけない(両社の店舗が共存するのは、秋田市だけではあるが)。
上記のように、タカヤナギではコジカ以外の電子マネーも対応させたようだが、いとくはおそらく未導入。

さらに、キャッシュレスポイント還元事業も、タカヤナギは対象で、いとくは対象外。
株式会社伊徳の資本金は5000万円ちょうどだから、おそらく条件は満たしており、申請すればコジカで対象にしてもらえるはず。あえて申請せずやっていこうというつもりなのだろうか。

●タカヤナギ シルバー倶楽部“便乗改悪”?
もう1つユナイトホールディングスのタカヤナギ。ポイント還元事業と直接の関係はないが、10月に“便乗改悪”されたのではと勘ぐることができる変化が生じた。
タカヤナギでは、65歳以上の人が毎週木曜日に5%引きになる「シルバー倶楽部カード」制度がある。「カード」といっても、通常の電子マネー兼ポイントカードCoGCaに、シールを貼るだけ(レジ担当者の目視とボタン操作で割引を適用しているのだろう)。

これまでは、CoGCaのチャージ済み残高で支払っても、現金で支払っても、どちらでも5%引きになっていた。

で10月の増税後。上記の通りタカヤナギでのCoGCa払いは、キャッシュレスポイント還元の対象となった。
ならば、10月以降、木曜にシルバー倶楽部カード会員がCoGCa決済すれば、5%引き&5%ポイント還元が両方受けられ、実質10%引きになる!


実際にはそうならなかった。
10月から木曜にシルバー倶楽部5%引きを受けられるのは、現金払いのみにされてしまったという。しかも、その変更の周知はほとんどない。

とあるシルバー倶楽部カード会員は、そんな変更点を知らずに10月最初の木曜にグランマートへ行き、コジカで支払ってしまい、レシートを見て割引きされていないことに気付き、その点をレジ係だかサービスカウンターだかに指摘した時に説明され、初めて変更を知って驚いたとのこと。
その話を聞いて、次の木曜日に店へ行ってみたが、サービスカウンター周辺(CoGCaチャージ器周りなど)に2枚ほど、手書きポスターで告知を見つけただけで、やはり周知が足りないと感じた。
10月の木曜のグランマートの前
上の写真の通り、木曜日の店舗前では「シルバー倶楽部カード会員様本日5%引き」ののぼり旗と「コジカのお支払いで5%還元」の立て看板が並ぶ。両方適用できるととらえることができよう。

まず周知不足については、マックスバリュ東北が、今年春に毎月第2日曜の5%引きを廃止した時と同じ感覚。
企業にとっては、客に対して大々的に知らせたいことではないだろう。これまでよりマイナスにとらえる客がいることだから。
でも、だからこそ、しっかりとはっきりと知らせるべきである。

そして、マックスバリュ東北の5%引きは、代わりにポイント5倍デーが増えたし、企業内での何か考えがあっての判断ということは、理解はできる。
しかし、このタカヤナギの対応は、なんかおかしいというか理解できない。以下に箇条書き。

・電子マネーカードを提示させておきながら、それで支払えないというのは、矛盾というか本末転倒。

・電子マネーを使いこなしている高齢者だって少なくはないのに、これでは「高齢者はキャッシュレス決済するな」と言っているようなもの。

・外部のクレジットカード払いではシルバー倶楽部対象にならないというのは理解できるし、他社でも例がある。クレジットカードの手数料を店が負担しなければならないから、5%も引いてやれないということで。
しかし、CoGCaは自社の電子マネーであり、客に使用を勧めている決済方法のはずで、手数料云々はおそらくない。本件は、CoGCaをすでに所持しているシルバー倶楽部会員に対して、使えない方向に誘導するものであり、逆行している。

・5%分の原資は、シルバー倶楽部値引きはタカヤナギ自身の支出、ポイント還元は国と、別物。それなのに、シルバー倶楽部でCoGCa対象外になったのも、ポイント還元が始まったのも、同じタイミングなのは、偶然だろうか。
それを踏まえると、CoGCaでの値引きを受けられなくするけれど、同じ割合のポイント還元制度はありますよと言うのなら、本来自腹を切るべき5%分を国に肩代わりさせているようなもの。もしくは、うまく表現できないがある種の「便乗値上げ」のような気もする。

ポイント還元事業実施期間中なら、キャッシュレス払いする人は、年齢問わず誰でも毎日5%引きだから客としては構わないのだけど、なんかもやもやする。
ちなみに、上記のCoGCaを使うシルバー倶楽部会員は、10月以降は木曜日にグランマートへ行く頻度が減って、他のスーパーへ行くことが増えたという。
タカヤナギホームページではコジカで払っても対象になる表記のまま

【2020年7月2日】その後、キャッシュレス還元が終了するより先に、タカヤナギのシルバー5%引きが廃止されたらしい。後継企画を検討するという説明もされたらしいが、2020年7月時点ではホームページでは終了すら告知されていないし、後継企画も未実施。

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