広く浅く

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続・高校入試あれこれ

2016-03-08 23:43:19 | 秋田のいろいろ
平成28年度秋田県公立高等学校入学者選抜 一般選抜が、今日8日に行われた。
秋田県の高校入試事情は2013年に紹介していた。その続きのような話題をいくつか。

試験前日・7日の秋田魁新報の社会面の下に、こんな広告が。昨年までもあったのかもしれないが、初めて気付いた。
「道は続いていくよ、君の望むほうへと。」
秋田市出身のフォトグラファー(登山家でもある?)小松由佳さんによる「明日の公立高校一般選抜入試に臨むみなさんへ」という文章。
その下に「がんばれ秋田の受験生!」として、複数企業の名前が掲載されている。各社ごとに、メッセージのようなものも出ている。

秋田銀行、秋田信用金庫はあるけど、北都銀行は出していない。高校入試とあまり縁がなさそうな業種も出稿。

真ん中のいい場所には、JR東日本秋田支社、秋田中央交通が陣取り、その下に秋田放送、秋田テレビ、さらに秋田朝日放送、エフエム秋田と県内マスコミが勢揃い。

JR東日本と中央交通は、高校生がお得意様だからでしょう。
ちょっと気になったのが、JRの文章「JR秋田支社は君たちを応援します」の「JR秋田支社」。
マスコミの報道では、JR東日本秋田支社を指して「JR秋田支社」と略記することがある。
しかし、「JR」=JR東日本(東日本旅客鉄道)ではない。秋田では「JR貨物」もあるし「ジェイアールバス東北」もある。貨物もバスも、秋田にあるのは「支店」だから「JR秋田支社」といえば東日本のことではあるのだけど。
個人的には、しっくり来ないというかあまり進んで使いたい言い回しではない。JR東日本自身としても、同じような気持ちではないかと思っていたのだが、自ら使ったのが意外だった。

それとマスコミ各社からのメッセージ。
秋田テレビ(AKT)とFM秋田は、他業種各社と同じような、受験生を激励する内容。
中でもAKTは「志ある者は事ついに成る」と難しい文言。漢時代の歴史書「後漢書」が出典のようだ。
それに対して、秋田放送(ABS)と秋田朝日放送(AAB)は、自社の入試解答速報の放送時間。この2社だけは、激励でなく「番宣」だ。

2013年に取り上げたように、秋田では、民放3局が揃って、試験終了後にその解答や解説を伝える特番をそれぞれ放送している。
だから、この広告において、AKTが他2社と違って入試速報の番宣をしないとは、立派なものだと感心したのだったが…


今日の番組表を見ると、
Yahoo番組表より
ABSが40分(おそらく解答のみ?)、AABが塾による解説付きで54分の放送。AKTは「開運!なんでも鑑定団」の再放送。

秋田テレビが解答速報を放送しなくなった!
昨年まではやっていたと思う。AKTでは昭和から毎年ずっと放送していたはずで、大きな転機ではないだろうか。
スポンサーが見つからないのか、解説要員に公立中学校の先生を出してもらえなくなったのか。
個人的には、3局揃いも揃って同じ内容の番組をやる必要はないから、妥当な判断に思いますが。


【2017年3月8日追記】翌2017年は3月7日が試験。6日付魁26面(社会面)下には、2016年と同様の広告が出た。
文章は、横手出身のシンガーソングライター高橋優さんによる「あなたの夢は強く望めばきっと叶う。」。前年の縦書きから横書きに変わり、背景は能代松陽高校美術部による黒板アートの写真。
下の広告は2016年は「がんばれ秋田の受験生!」だったのがピンク文字で「サクラ咲け! がんばれ、秋田の受験生。」に変更。スポンサーは、「秋田スズキ」がなくなって「秋田ダイハツ」が入った以外は同じ。掲載位置・順番は、一部変更。
各社のコメントはおおむね前年と同じで、「JR秋田支社」「志ある者~」、2局の番宣(ABSは「午後3時50分から」と12時間制に)は変わらず。
7日のテレビの解答速報も2016年と同じ。(AKTでは2016年春から、生放送の帯の情報番組が始まっている。)

【2018年3月8日追記】2018年も前日である6日、25面。文章は秋田出身で秋田で活動するフリーアナウンサー相場詩織さん。
広告は、ダイハツとJR東日本が抜け、「明光義塾」と「八幡平ポークグループ」が新規で、その周辺では前年からの広告主も位置と順番が一部入れ替え。マスコミ各局の文言は変わらず。

【2020年3月7日追記】2020年には、前日の新聞広告は同スタイルで継続。解答速報は、いつの間にかAABもやめてしまい、ABSだけとなった。明光義塾の提供・講師出演で15時50分から16時45分。
【2021年3月9日追記】2021年は新聞広告は継続。解答速報はどの放送局も放送しなくなってしまった。(以上追記)



最後に試験の内容。
2013年の記事では、昔の思い出も含めて、国語の漢字の書き取り問題が易しすぎると指摘した。
文学作品などの文章中から語句を選んで出題する形式なので、制約があると感じていた。

実はその後、昨2015年(年度)入試からは、文学作品とは別に大問を設け、そこで漢字、慣用句など言葉に関する問題をまとめて別立てで出題する形式に改められている。青森県などは以前からこの方式。これなら、出題側の意図通りに自由に問題を設定できる。
今年度は、「告げる」、「軽快」、「混雑」が出題。以前の「美しい」や「遠く」よりは適切ではないだろうか。
【2017年3月9日追記】2017年度は、出題側が作成した短い文章があり、その中から漢字、慣用句、文法が出題される形式。
【2018年3月8日追記】2018年度も2017年度と同じ。
コメント (4)
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