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広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田 みちのく 西馬音内?

2011-10-05 22:50:24 | 秋田のいろいろ
秋田を舞台にした“ご当地ソング”といえば、最近は「五能線(青森と折半だけど)」(水森かおり2005年)、「男鹿半島」(北山たけし2007年)、あとは秋田出身の藤あや子もいろいろ織り込んだ歌を最近歌っていた。
そして今年7月20日には、元おニャン子クラブの城之内早苗が歌う「西馬音内 盆唄(作詞:喜多條忠、作曲:田尾将実)」がリリースされた。
秋田県内陸南部の雄勝郡羽後町西馬音内(にしもない)地区で行われる、幻想的な盆踊りをモチーフにした歌。

遅ればせながら、昨日の「NHK歌謡コンサート」で初めて聞いた。
しかし、相変わらず些細な点なのだけど、ものすごく気になってしまった点があり、ストーリーとかメロディはまったく記憶に残らなかった。それは、次のようなフレーズ

「秋田 みちのく 西馬音内」


皆さんはいかがですか?
僕は不自然に感じてしょうがなかった。

ちなみに、「みちのく」の定義はいくつかあり、南東北や太平洋側のみを指す場合もあり、この場合、秋田はみちのくではない(青森に「みちのく銀行」があるのもおかしくなる)。
しかし、現在では、東北地方全体を指して「みちのく」とする場合も少なくないので、この点はいい。
「秋田」というのは、「秋田県」ととらえていいのだろう。

気になるのは、3つの順番。
範囲が広い方から狭い方に並べると、「みちのく(複数県の地域)>秋田(県)>西馬音内(地区)」となる。
しかし、この歌では、秋田→みちのく→西馬音内、つまり 県 → 複数の県が集まる地域 → 特定の地区名 と、画角というか視点が広くなったり狭くなったり、ズームレンズを使いすぎているような状態。

名曲「女ひとり(作詞:永 六輔、作曲:いずみたく)」の歌い出し、「京都 大原 三千院」に置き換えれば、「大原 京都 三千院」となってしまう。


この歌を作詞した喜多條忠(喜多条忠)氏は、「ハロー・グッバイ」「神田川」「暑中お見舞い申し上げます」など、昭和時代から名曲をいくつも作詞しておられる。
そんな方だから、何か理由・必要があって、順番を入れ替えたに違いない。
理由を考えてみると、
1.「秋田」を最初に持ってきて、「秋田」をPRしたかった?
2.最近の歌は「曲先(きょくせん)」と言って、先に作曲が行われ、そのメロディに合わせて歌詞をはめていく(適切な表現ではないかもしれません)のが主流だという。この曲も曲先であり「みちのく 秋田」では、収まりが悪かった?
このどれかだろうか。

※もしかしたら、僕が知らないだけで、「秋田 みちのく 西馬音内」が正しいという明確な理由があるのかもしれません。何かご存知なら、教えてください。



ところで、日本では、場所を特定する時、広い範囲から一点へ絞り込んでいく。
秋田県>雄勝郡>羽後町>西馬音内>○番地といったように。
「京都>大原>三千院」も、そのルール通りだし、まるでGoogle Earthか何かでズームインしていくような感覚にもなる。日本人の感覚に、とてもマッチする表記だと思う。

一方、英語圏などでの住所表記は、逆に狭い方から広い方への流れになる。
もし、「女ひとり」の歌詞を英訳するなら、順番を逆にしないと、ネイティブの方々には意味が通じない(あるいは違和感を感じる)のだろうか。
コメント
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