遅ればせながら、三重旅行記をアップします。(気が向いたら随時アップしていくつもりです)
三重県北部~中部の桑名・四日市・津などへは、名古屋から鉄道で移動するのが一般的。路線網はこんな感じ。
青:JR、オレンジ:近鉄、緑:伊勢鉄道
多くの人は、近鉄を使うようだ。
その理由を簡単に言うと、国鉄時代からの経緯でJRの線路設備が充分でなく、列車本数の多い近鉄が好まれているから。
現在は、旧国鉄線を第3セクターに転換した「伊勢鉄道」経由のJRの列車が運行されていて、JRと近鉄で競り合っている。
【2013年1月31日追記】タモリ氏が津に行った際、近鉄がメインであることを知らずにJRの特急を利用したら、津駅で下車したのは3人だけだったという。
遠方からJRで行く場合は、乗車券を通しで計算できるから、費用面ではJR利用の方が割安。
今回はさらにケチって、伊勢鉄道を通らずに全線JRを使う、亀山経由で津まで行った。
名古屋から亀山まで関西本線の快速で1時間、紀勢本線に乗り換えて20分ほどで津に着く。
関西本線快速(帰りに撮影)
途中の桑名・四日市までは1時間に2本の快速が運行されている。1本が伊勢鉄道に乗り入れて津・松阪・鳥羽へ行く快速「みえ」。もう1本が今回乗った名無しの亀山行き。(さらに四日市止まりの各駅停車が毎時2本程度)
2両編成が基本で、ワンマン運転の場合もあり、秋田などと同じ。これが大都市名古屋駅に乗り入れているのだから、そのギャップがおもしろい。
単線区間があって、待ち合わせの停車もあるが、快調に飛ばして木曽三川を渡って三重県へ。
工業地帯の四日市を過ぎると内陸の田園地帯に入る。四日市-亀山間は各駅停車になり、1時間に1本の運行。そうして亀山到着。
亀山駅
自動改札やキヨスクはあるが、平屋の小さな駅で、駅前には昔ながらの旅館と鳥居(市内の能褒野(のぼの)神社のもの)があるくらい。
人口5万人、ロウソクや液晶の産地である亀山市の代表駅としては、思ったよりもこぢんまりしている。
「ろうそくと“世界の亀山モデル”のまちへようこそ」なんていう看板が建っていそうだが、なかった。欧米人と日本人のビジネスマンが英語で会話していたのが場違いだったが、シャープ関係者だろうか?
名古屋からの関西本線は、伊賀上野・奈良・大阪へと続くが、亀山から先はJR西日本の管轄になり、電化されていないのでディーゼルカーが走っている。
乗り換える紀勢本線は、紀伊半島を海沿いに和歌山まで行くが、こちらも非電化。
1両編成のディーゼルカー
【27日追記】↑この車両、「キハ11」形というが、JR東海が自分で1から設計したのでなく、メーカーの汎用製品に手を加えた車両のようだ。
そのため、秋田内陸縦貫鉄道、津軽鉄道、三陸鉄道など、各地の第3セクター鉄道などの車両によく似ている。
山深くはないが、林の中を抜ける。竹林があるのが暖地らしい。

徐々に家並みが出てきて、津市内へ。
近鉄と交差
「つ」
日本でいちばん短い名前の駅、「津」へ到着。駅名標のローマ字は「Tsu」だが、「Z」として、世界一短い名前の駅としてギネスに登録されているという。
両隣の駅名がちょっと変わってる
左の「いしんでん」は「一身田」。そして右の「あこぎ」は「阿漕」。「あこぎなヤツ」などの、“あこぎ”の由来になった地名。
ネットで見ると、「アコースティックギター」の略の「アコギ」をイメージする人もいたが、それはたまたま音が同じだけだ。
津駅は、JR東海・伊勢鉄道・近鉄の3社が同じ駅を共有している。ホームは区別しているが、境界に柵や改札があるわけでもない。
東口側をJR、西口側を近鉄が管理していて、各社の専用改札口みたいに見えるが、どちらの改札口も利用できる。自動改札機も各社のきっぷに対応している(近鉄のICカードも両方の改札で利用可。JRのTOICAはエリア外)。
東側の駅ビル2階にも改札口があるが、秋田駅の駅ビル口みたいな、改札機のない通路1本の改札口。
近鉄の駅名標
黒地なのが珍しい。
「つ」
近鉄の柱にある縦型の駅名標は、JRのと違って枠などがない真っ白のものに「つ」とだけ表示されているので、何かの記号みたい。
近鉄のホームから、JR側を見ると、
「JRがおトクです」
津-松阪間の定期券を宣伝している。JRが安いといっても、列車本数では近鉄の方が有利そうだが…
駅の利用者数としては圧倒的に近鉄の方が多いようで、近鉄はJRを商売敵として見ていないのか、近鉄側にはこういう広告はないようだった。
ちなみに、「つ」の真下に「津」と小さく書かれたJR東海の駅名標、遠目では「?」に見えると話題になったらしいが、上の写真だと、たしかにそうかも。
JR管理の東側改札口
こちらの方が市街地側。よくある地方駅のたたずまいだが、県庁所在地の駅としてはやや小さめか。JR管轄側だが、改札口から少し離れた場所に近鉄の券売機と券売窓口もあった(西側には近鉄のきっぷ売場しかなく、買えるJRのきっぷに制限がある)。
天井に改札口と垂直向きに近鉄の時刻表がぶら下がっている。JRでは見たことのない設置方法だから、僕は現地では存在に気付かず、「改札口に近鉄の時刻表がないとは不親切だ!」と思ってました…
なお、市役所や城趾などは、近鉄で1駅隣の「津新町」駅周辺にある。
続きます。
三重県北部~中部の桑名・四日市・津などへは、名古屋から鉄道で移動するのが一般的。路線網はこんな感じ。

多くの人は、近鉄を使うようだ。
その理由を簡単に言うと、国鉄時代からの経緯でJRの線路設備が充分でなく、列車本数の多い近鉄が好まれているから。
現在は、旧国鉄線を第3セクターに転換した「伊勢鉄道」経由のJRの列車が運行されていて、JRと近鉄で競り合っている。
【2013年1月31日追記】タモリ氏が津に行った際、近鉄がメインであることを知らずにJRの特急を利用したら、津駅で下車したのは3人だけだったという。
遠方からJRで行く場合は、乗車券を通しで計算できるから、費用面ではJR利用の方が割安。
今回はさらにケチって、伊勢鉄道を通らずに全線JRを使う、亀山経由で津まで行った。
名古屋から亀山まで関西本線の快速で1時間、紀勢本線に乗り換えて20分ほどで津に着く。

途中の桑名・四日市までは1時間に2本の快速が運行されている。1本が伊勢鉄道に乗り入れて津・松阪・鳥羽へ行く快速「みえ」。もう1本が今回乗った名無しの亀山行き。(さらに四日市止まりの各駅停車が毎時2本程度)
2両編成が基本で、ワンマン運転の場合もあり、秋田などと同じ。これが大都市名古屋駅に乗り入れているのだから、そのギャップがおもしろい。
単線区間があって、待ち合わせの停車もあるが、快調に飛ばして木曽三川を渡って三重県へ。
工業地帯の四日市を過ぎると内陸の田園地帯に入る。四日市-亀山間は各駅停車になり、1時間に1本の運行。そうして亀山到着。

自動改札やキヨスクはあるが、平屋の小さな駅で、駅前には昔ながらの旅館と鳥居(市内の能褒野(のぼの)神社のもの)があるくらい。
人口5万人、ロウソクや液晶の産地である亀山市の代表駅としては、思ったよりもこぢんまりしている。
「ろうそくと“世界の亀山モデル”のまちへようこそ」なんていう看板が建っていそうだが、なかった。欧米人と日本人のビジネスマンが英語で会話していたのが場違いだったが、シャープ関係者だろうか?
名古屋からの関西本線は、伊賀上野・奈良・大阪へと続くが、亀山から先はJR西日本の管轄になり、電化されていないのでディーゼルカーが走っている。
乗り換える紀勢本線は、紀伊半島を海沿いに和歌山まで行くが、こちらも非電化。

【27日追記】↑この車両、「キハ11」形というが、JR東海が自分で1から設計したのでなく、メーカーの汎用製品に手を加えた車両のようだ。
そのため、秋田内陸縦貫鉄道、津軽鉄道、三陸鉄道など、各地の第3セクター鉄道などの車両によく似ている。
山深くはないが、林の中を抜ける。竹林があるのが暖地らしい。

徐々に家並みが出てきて、津市内へ。


日本でいちばん短い名前の駅、「津」へ到着。駅名標のローマ字は「Tsu」だが、「Z」として、世界一短い名前の駅としてギネスに登録されているという。

左の「いしんでん」は「一身田」。そして右の「あこぎ」は「阿漕」。「あこぎなヤツ」などの、“あこぎ”の由来になった地名。
ネットで見ると、「アコースティックギター」の略の「アコギ」をイメージする人もいたが、それはたまたま音が同じだけだ。
津駅は、JR東海・伊勢鉄道・近鉄の3社が同じ駅を共有している。ホームは区別しているが、境界に柵や改札があるわけでもない。
東口側をJR、西口側を近鉄が管理していて、各社の専用改札口みたいに見えるが、どちらの改札口も利用できる。自動改札機も各社のきっぷに対応している(近鉄のICカードも両方の改札で利用可。JRのTOICAはエリア外)。
東側の駅ビル2階にも改札口があるが、秋田駅の駅ビル口みたいな、改札機のない通路1本の改札口。

黒地なのが珍しい。

近鉄の柱にある縦型の駅名標は、JRのと違って枠などがない真っ白のものに「つ」とだけ表示されているので、何かの記号みたい。
近鉄のホームから、JR側を見ると、

津-松阪間の定期券を宣伝している。JRが安いといっても、列車本数では近鉄の方が有利そうだが…
駅の利用者数としては圧倒的に近鉄の方が多いようで、近鉄はJRを商売敵として見ていないのか、近鉄側にはこういう広告はないようだった。
ちなみに、「つ」の真下に「津」と小さく書かれたJR東海の駅名標、遠目では「?」に見えると話題になったらしいが、上の写真だと、たしかにそうかも。

こちらの方が市街地側。よくある地方駅のたたずまいだが、県庁所在地の駅としてはやや小さめか。JR管轄側だが、改札口から少し離れた場所に近鉄の券売機と券売窓口もあった(西側には近鉄のきっぷ売場しかなく、買えるJRのきっぷに制限がある)。
天井に改札口と垂直向きに近鉄の時刻表がぶら下がっている。JRでは見たことのない設置方法だから、僕は現地では存在に気付かず、「改札口に近鉄の時刻表がないとは不親切だ!」と思ってました…
なお、市役所や城趾などは、近鉄で1駅隣の「津新町」駅周辺にある。
続きます。