入院開始後、数日が経ちました。
ある朝のこと。
首都テグシガルパはその日も快晴です。
窓からは、明るい太陽の光がさしこんでいました。
看護師さんが、いつもの明るい笑顔で入室してきます。
「これから検査をしましょうね。検査のため、この水を全部飲んでください」
何と手に持っているのはガラスの大型ピッチェル!
1リットル以上あります。
コップに入れて、とりあえず少しばかり飲んでみます。
「もしかしてこれ全部飲むのですか?」
「そうよ」
ニコニコしながら答えます。
再度頑張って飲んでみます。
ようやく3分の1ほど減りました。
特にのどが渇いているわけではありません。
「今すぐでないと駄目ですか」
「ええ。これから検査だもの。今すぐ飲んで」
とりあえず数分かけながら、すごい量の水を飲みました。
まるで拷問です。
「さあ、すぐに行きましょう」
彼女は急いでいるように見えました。
水を飲むのに時間がかかってしまい、検査の予定時間が迫っていたのかもしれません。
用意されていた車椅子に座り、病室の外に出ます。
エレベーターで地下の検査室まで降りました。
ホンジュラスでエレベーターに乗ったのは、この病院が初めてでした。
当時はエレベーター自体が国内にほとんど存在しないのです。当然、高層ビルもありません。
大量の水を飲みました。
地階についてすぐにトイレに行きたくなります。
「ちょっとトイレに行かせてください」
「いいわよ」
大量の小便が出ました。
半端な量ではありません。
トイレから戻ります。そして検査室に入ります。
検査技師さんがニコニコしながら僕を待っていました。
彼は医師であったかもしれません。
みな笑顔が素晴らしいです。
そしてスペイン語特有のフレーズで会話が始まります。
「調子はどうだい」
「まあまあですよ」
そして彼は続けます。
「水は全部飲んだ」
「はい。辛かったですよ」
「よく頑張ったね」
「トイレには行ってないよね」
「え? 今行ったばかりですけど…」
「それじゃ検査できないよ。もう一回同じ量の水を飲んでくれるかな」
「…」
沈黙の中、数秒が経過します。
多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
応援のクリックをどうもありがとうございます。
ある朝のこと。
首都テグシガルパはその日も快晴です。
窓からは、明るい太陽の光がさしこんでいました。
看護師さんが、いつもの明るい笑顔で入室してきます。
「これから検査をしましょうね。検査のため、この水を全部飲んでください」
何と手に持っているのはガラスの大型ピッチェル!
1リットル以上あります。
コップに入れて、とりあえず少しばかり飲んでみます。
「もしかしてこれ全部飲むのですか?」
「そうよ」
ニコニコしながら答えます。
再度頑張って飲んでみます。
ようやく3分の1ほど減りました。
特にのどが渇いているわけではありません。
「今すぐでないと駄目ですか」
「ええ。これから検査だもの。今すぐ飲んで」
とりあえず数分かけながら、すごい量の水を飲みました。
まるで拷問です。
「さあ、すぐに行きましょう」
彼女は急いでいるように見えました。
水を飲むのに時間がかかってしまい、検査の予定時間が迫っていたのかもしれません。
用意されていた車椅子に座り、病室の外に出ます。
エレベーターで地下の検査室まで降りました。
ホンジュラスでエレベーターに乗ったのは、この病院が初めてでした。
当時はエレベーター自体が国内にほとんど存在しないのです。当然、高層ビルもありません。
大量の水を飲みました。
地階についてすぐにトイレに行きたくなります。
「ちょっとトイレに行かせてください」
「いいわよ」
大量の小便が出ました。
半端な量ではありません。
トイレから戻ります。そして検査室に入ります。
検査技師さんがニコニコしながら僕を待っていました。
彼は医師であったかもしれません。
みな笑顔が素晴らしいです。
そしてスペイン語特有のフレーズで会話が始まります。
「調子はどうだい」
「まあまあですよ」
そして彼は続けます。
「水は全部飲んだ」
「はい。辛かったですよ」
「よく頑張ったね」
「トイレには行ってないよね」
「え? 今行ったばかりですけど…」
「それじゃ検査できないよ。もう一回同じ量の水を飲んでくれるかな」
「…」
沈黙の中、数秒が経過します。
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