たびびと

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30秒の検温 ホンジュラスの風

2010年03月05日 | ホンジュラスの風
病院に到着し、まず採血をされます。
そして、高熱が続いていたため、すぐに点滴です。

ベッドに横になったまま個室に移動。
いわゆる移動式ベッドです。

そのまますぐに眠りに入りました。

大統領も利用しているこの病因の医療器具等は、日本で利用されているものより高価な機器があるそうです。安心です。

個室は特に豪華というわけではなく、テレビ、電話とトイレだけのシンプルな部屋でした。

30代半ばのベテランらしい女性の看護師さんが入室してきました。
検温の時間でした。
体温計を渡されます。

「これをわきの下に入れてくださいね」
と言って忙しそうに部屋から出て行きます。

この看護師さんは、他のホンジュラス人よりとてもやせています。

ホンジュラス人は、かなり太めの女性、男性がもてる傾向にあります。だから、どのホンジュラス人も喜んで食べ、太っていきます。

ホンジュラスには、朝食と昼食の間、そして昼食と夕食の間にコーヒータイムがあります。
一般的な事務所では、必ず数十分程度の時間をとって休憩します。
そのときに、コーヒー、軽食をとるのです。
クッキーを食べることが多いですが、タコスなどのお腹にたまるものを好む人もいます。

何ともうらやましいですね。

でもこの看護師さんは肥満体ではありませんでした。
太るとことが様々な病気の原因になることを知っているのでしょう。さすがは一流病院の看護師さんです。
とても頼もしく思えました。

「さて、体温は何度あるかな」
わきの下に体温計を入れます。
少しひんやりしますが、さほど寒気は感じません。

すると数十秒後、今出て行った看護師さんか戻ってきました。

「何かの忘れ物かな」
と思っていると、

「はい、体温計を見せてください」
と、僕にニコッと微笑みます。

「えっ、これデジタルではないし、普通は3分程度入れておかない体温はわからないのでは」
と言いそうになりましたが、とりあえず彼女の指示に従います。

そして脇の下から体温計を取り、差し出しました。

体温計を細目で眺めます。
「熱はないわね」
と一言。


熱があるときは、寒気などの体の感覚でわかります。
そのときは、明らかに高熱がありました。
でも、数十秒わきの下に入れただけでは、本当の体温まで体温計が上昇しません。

もう一回計ってもらおうと思ったのですが、その素敵なベテラン看護師さんはすぐに部屋から出て行ってしまいます。

体力を消耗していたので、呼び止める気力がありませんでした。

「もしかしたら、意識がもうろうとしていて、3分経っていたのかもしれない。
それに、ここは開発途上国の病院だ。体温の測定方法も日本と異なるのかもしれない」
と思い納得することにします。

しばらくベッドに横になり、白い天井を見つめます。
「本当に熱はないのだろうか。体温計を借りて自分で確認した方がいいのではないだろうか」
と不安がよぎります。

もしかしたら、最新の温度計で、3分もわきの下に入れておく必要がなかったのかもしれません…。

時折担当ドクターが診察にきます。
明るいカリスマ性のある事務所の顧問医師。

「元気か?大丈夫だね」
励ましの声をかけてもらいます。

高熱の原因は解明されてないとのこと。


多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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