第208通常国会が1月17日開会した。会期は6月15日までの150日間で、夏の参議院選挙は会期の延長がなければ、公職選挙法の規定により7月10日に行われる見通しだ
岸田文雄首相にとっては、就任初の本格的な国会になる。また、先の衆議院議員選挙により与野党の議員数や、一部野党の代表者も代わって、どのような国会運営になるのか、先ずは今日から衆参両院における代表質問と、その後行われる予算委員会等の質疑から推し量れる。
岸田首相は昨年10月4日首相指名後3か月半が経過したが、その間、臨時国会を経て新型コロナウイルス対策を中心に政権運営を進めてきた。
新内閣発足当初は、内閣支持率は歴代新内閣の中でも最低クラスだったが、その後、じりじり支持率を上げ概ね50%台とまずますのすべり出しになっている。
支持率が上がってきた要因は、当初は知名度が低かったこともあったが、これまで「決められない政治家」という印象が強かったが、首相就任後は、一挙一動からその印象が見直されたようだ。
岸田氏が得をしているのは、長期政権だった安倍晋三元首相、短期で終わった菅義偉前首相がともに傲慢不遜の印象が強かったのと比較して、比較的ソフトな印象を持たれたことだろう。
前任の二人がヒールな感じに比して、岸田氏は言動などから善人の雰囲気を持っていることも見直された理由だろう。
ただ、現在は、印象と実像とはまだよく分からない。政策についても「新しい資本主義」を掲げているが、その中身は明確ではない。
内政、外交をみても安部、菅政権とほとんど変わっていない。安倍元首相が執念を燃やしている憲法改正についても積極的のように見える。
菅前首相が行った学術会議の6名の氏名拒否についても、学術会議側の強い要請にも関わらず改めて承認する気配はない。
こう見ると、現段階では岸田首相と安倍元首相、菅前首相との政治姿勢や政策面の相違はほとんどない。
しかし、甘いかも知れないが、同じ与党で政権交代直後に政策が変わることはないのが当たり前と言えば当たり前だし、初期段階では、党内の力関係で不本意な方針や政策、姿勢でも容認せざるを得ない事情があることは認めざるを得ない。
そのような中で、今のところ岸田内閣の支持率向上は、同首相の誠意を感じる人柄によるところが大きいと思う。「関連:1月1日」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます