第100回夏の甲子園で準優勝を果たした秋田の金足農に話題が集まっている。史上初の2回目の春夏優勝の偉業を遂げた大阪桐蔭以上の関心の高さだ。
エース吉田が、秋田県予選から、決勝まで全試合を一人で投げ抜き、決勝では、矢折れ刀尽きて大阪桐蔭の強打線にさんざん打たれ、6回から初めて投手交代を余儀なくされた悲運に対し、判官びいきの同情からか。
また、吉田が、大会随一の実力と認められ、将来への期待と、10月に行われるプロ野球ドラフト会議の目玉になる可能性を秘めていることもある。
金足農が、甲子園代表校としては、数少ない公立の農業校としても、話題を集めている。公立校なので、クラブ活動の予算が限られ、決勝へ進出するだけの予算が賄いきれず、窮余の寄付金集めをしなければならなかったことも話題の種だ。
しかも、この寄付金が秋田県だけでなく、全国から集まって、約2億円にもなったことが、さらに話題に輪をかけた。
はからずも、高校運動部の予算が、私立高校の予算と比べて低いことや、有力選手の集め方も、県内中心の公立と、広く全国から集めることのできる私立とのギャップついても話題になった。
この問題は、古くて新しく、現在の甲子園出場校は、圧倒的に私立校になっている。しかし、私立校が、選手を都道府県外から集めて甲子園へ出場しても、公立校が代表になった時よりも、故郷代表として力の入り方が若干弱いことも偽りのない事実だろう。
そんなことから、高校野球のプロ化や、公平性が危惧されていることも否定できない。今回、総ての選手が県内出身の金足農が、準優勝したことが大きな話題になっていることも、吉田投手という偉材がいることもあるが、高校野球の有り方に、改めて一石を投じた感じもある。「関連:8月22日」
08月23日(木)
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