正さん日記

世の中思いにつれて

リニア、27年開業困難に、大井川水量減は周辺80万県民の死活問題 トップ会談もまとまらず

2020-06-27 10:37:23 | 政治

 JR東海のリニア中央新幹線は、2027年に品川―名古屋間で開業を予定しているが、南アルプス下を通すトンネル工事について地元静岡県と合意ができず、予定通りの開業が難しくなった。

 この問題について、昨日、静岡県庁で川勝平太知事と、JR東海の金子慎社長が1時間以上に亘り初の会談を行われた。

 トンネル工事の結果、大井川水系の流量が減ることについてJR側から明確な改善処置が示されず川勝知事は、JR側が要望したトンネル工事に先立つヤード(作業場整備)などの準備工事についても「認められない」と明言した。

 開業が遅れれば、総事業費9兆円の巨大インフラ事業は軌道修正を余儀なくされそうだ。最速で37年の大阪延伸開業の計画にも影響がでる可能性がある。

 南アルプスを貫くトンネルの静岡工区(8・9キロ)で、飲料水や工業用水に使う大井川水系の流量が減ることを県側が懸念し、着工に同意していない。

 工事には河川法にもとづき知事の同意が必要となる。同工区は屈指の難工事だが、計画より3年近く遅れている。

 双方の隔たりを埋めようと、国土交通省は4月、工事が大井川の水に与える影響などを検証する有識者会議を立ち上げ議論が続いている。トンネル本体の着工も先が見通せていない。

 リニアは開業から半世紀余が経過した東海道新幹線を補完し、東京、名古屋、大阪の三大都市をつなぐ大動脈を二重にすることを掲げ、JR東海が14年に着工した。

 最高時速約500キロで品川―名古屋間を最速40分で結ぶ。9兆円全額をJR東海が負担し、国も財政投融資から約3兆円を貸し付けた。

 静岡県としても大井川水流は全県の6分の1の生活、工業用水をもたらし、水量が落ちると周辺住民80万人の死活問題になる。

 従って、静岡県としれは、最低限トンネル発掘による出水を大井川に戻してほしいと要望しているが、現在それができる確証はない。

 また、リニアが通っても静岡県は南アルプスを通過するだけで、何らのメリットはない。

 このような、静岡県側に不利な条件になっているのにも関わらず、今までJR東海側は静岡県に対し誠意ある対応を見せてこなかったという。

 しかし考えて見れば、何故今になってトンネルの話で揉めているのかと思う。計画初期の段階で総てのコースに工事が可能な見込みを立てていなかったのか。杜撰な計画だったようだ。

 問題点は、トンネルの水を大井川に戻せるのか。戻せるとしたならばどの程度の水量になるのかの一点だ。

 JR東海側は、早急に見通しを立てなければならない。それなくし2027年に間に合わせたいので何とかしてくれだけでは、静岡県側は納得しないだろう。

 今まで、静岡県、JR東海、国土交通省で何度か突き合わせ作業をしてきたはずだが、ポイントは水量問題であり、極めて単純明快だが、これが最大のネックになっている。

 

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