注目の民主党代表選挙が今日行われ、決選投票で、野田佳彦財務大臣が海江田万里経産相を大逆転、菅直人代表に代わって民主党の代表に選出された。
5人が立候補して行われた代表選挙は、東京都内のホテルで午前から午後に掛けて行われ、先ず、5候補が15分ずつ演説して主張を訴え、その後第1回目の投票に入った。第1回目は、有効投票395票で内訳は、海江田氏143票、野田氏102票、前原誠司前外相74票、鹿野道彦農水相52票、馬淵澄夫前国交相24票となり、結局、1位に海江田氏、2位は鹿野氏の予想が、野田氏になったが、予想通り、決選投票に持ち込まれた。
決選投票では、野田氏が第1回目を113票上回る215票を獲得、第1回に33票上乗せして177票の海江田氏を38票上回り、新代表に当選した。
決選投票については、予め、鹿野支持者は野田氏への投票を決め、前原、馬淵支持者は、海江田氏以外の候補者に投票することを決めていた。従って、決選投票は、投票前から野田氏の勝利が見えていたが、その中で、海江田氏に33票が入ったことは、むしろ意外だった。
今回の民主党代表選挙は、わずかの期間に、国会議員のみの投票という乱暴な方法で行われたが、国会の会期末が迫っていた中で、菅直人首相の早期退陣を求めたこともあって、止むを得ないだろう。
野田新代表は、明後日の国会で新総理に選ばれるが、今日3回に亘り行われた演説からは説得力も感じられ、党内では、融和を強調、国民のための政治に徹したいとする意思は充分に伝わったことと思う。
しかし、海江田氏を担いで破れた小沢一郎元代表一派が、人事などで強要するようなことがあると、さっそく党内抗争が再燃することになる。野田氏のリーダーシップがどのように示されるか、試練の時は直ぐに来る。
(写真:民主党新代表に決まり一礼する野田佳彦氏・朝日)「関連:8月28日」