沖縄・尖閣諸島周辺で操業していた中国漁船が、海上保安庁の巡視船の停船命令に従わずに逃走し、その際、船体を巡視船2隻に衝突させた事件で、海保は、意図的な妨害行為と判断し、公務執行妨害容疑で船長らを拘束、その後乗組員14名は中国へ送還した。
しかし、船長については日本の国内法により訴追する方向で拘束を続けているのに対し、中国国内では、船長の開放を求めて、一部の過激派が日本に対する抗議行動を行った。これに対し、中国当局は抗議行動の拡大を防ぐため、警戒態勢を強めているとのことだ。
抗議行動が起こった9月18日は、1931年(昭和6年)に中華民国奉天(現瀋陽)郊外の柳条湖で、日本の関東軍が南満州鉄道の線路を爆破した柳条湖事件に端を発して勃発した満州事変の79周年に当たり、ことさらナショナリズムを煽ったきらいがあり、中国政府としても、この行動が反政府デモへの拡大を抑える必要性もあったようだ。
一方、問題の尖閣諸島周辺で、日中両国が権益を主張しているガス田共同開発にからみ、中国の作業船が「白樺(しらかば)」(中国名・春暁(しゅんぎょう))の施設に掘削用のドリルとみられる機材を搬入した。我が国としても対抗処置として、日本単独での試掘に踏み切ることや、国際海洋法裁判所への提訴も選択肢としてあるが、方向性は定まっていない」(外務省幹部)という。
中国側が余りエスカレートすると、共同開発に向け日中両政府が継続中の条約締結交渉は暗礁に乗り上げる。中国側は機材搬入を施設修理のための作業と説明、「完全に合理的で合法」(姜瑜・外務省報道官)とするなど神経戦を展開している。
このような日中間のいざこざについて、アメリカのアーミテージ元国務次官補が、中国は、尖閣諸島問題で、日米同盟の結束力を試していると発言、普天間問題でしっくりいっていない日米間の現状打開について、これ幸いと便乗している感じだ。
我が国としては、尖閣諸島は歴史的にも固有の領土として、中国の 主張や圧力に屈する分けにはいかない。
しかし、中国との友好関係の持続は絶対に必要であり、中国側も同様の認識に立っていると思うので、両国政府は、忍耐強く関係正常化へ向けあらゆる努力を惜しんではならない。「関連:9月16日」
しかし、船長については日本の国内法により訴追する方向で拘束を続けているのに対し、中国国内では、船長の開放を求めて、一部の過激派が日本に対する抗議行動を行った。これに対し、中国当局は抗議行動の拡大を防ぐため、警戒態勢を強めているとのことだ。
抗議行動が起こった9月18日は、1931年(昭和6年)に中華民国奉天(現瀋陽)郊外の柳条湖で、日本の関東軍が南満州鉄道の線路を爆破した柳条湖事件に端を発して勃発した満州事変の79周年に当たり、ことさらナショナリズムを煽ったきらいがあり、中国政府としても、この行動が反政府デモへの拡大を抑える必要性もあったようだ。
一方、問題の尖閣諸島周辺で、日中両国が権益を主張しているガス田共同開発にからみ、中国の作業船が「白樺(しらかば)」(中国名・春暁(しゅんぎょう))の施設に掘削用のドリルとみられる機材を搬入した。我が国としても対抗処置として、日本単独での試掘に踏み切ることや、国際海洋法裁判所への提訴も選択肢としてあるが、方向性は定まっていない」(外務省幹部)という。
中国側が余りエスカレートすると、共同開発に向け日中両政府が継続中の条約締結交渉は暗礁に乗り上げる。中国側は機材搬入を施設修理のための作業と説明、「完全に合理的で合法」(姜瑜・外務省報道官)とするなど神経戦を展開している。
このような日中間のいざこざについて、アメリカのアーミテージ元国務次官補が、中国は、尖閣諸島問題で、日米同盟の結束力を試していると発言、普天間問題でしっくりいっていない日米間の現状打開について、これ幸いと便乗している感じだ。
我が国としては、尖閣諸島は歴史的にも固有の領土として、中国の 主張や圧力に屈する分けにはいかない。
しかし、中国との友好関係の持続は絶対に必要であり、中国側も同様の認識に立っていると思うので、両国政府は、忍耐強く関係正常化へ向けあらゆる努力を惜しんではならない。「関連:9月16日」