正さん日記

世の中思いにつれて

小沢氏の辞任表明で混迷する政治情勢

2007-11-04 21:26:54 | 政治
 民主党小沢一郎代表が、福田康夫首相との党首会談を行った結果、党内が混乱したとして、その責任をとって代表を辞任する考えを表明した。小沢氏は同日、鳩山由紀夫幹事長に辞職願を提出した。
 小沢氏の辞任表明は正に独り相撲を取った感じでいかにも唐突である。しかし、冷静に考えてみると、小沢氏も安倍晋三前首相の辞任と似たか寄ったかで、自身の考え方に行き詰まった上のことのような気がする。
 そもそも小沢氏は、わが国海上自衛隊によるインド洋での給油活動が中止されたことは本位ではなかったのだろう。国連決議が無かったから反対だとは言っていても、その理屈に余り自信が持てず、それを正当化するために、アフガニスタン国際治安支援部隊(ISAF)への参加なら憲法に違反しないと言った一般には分かり難い理屈を持ち出したが、それも党内ではほとんど支持を受けなかった。
 今回の福田康夫首相との会談でも、なんとかISAFへの参加を始めとした自衛隊の海外派遣についての恒久法を提案し、それと引き換えに給油活動を再開するための新法の承認をして、さらには自民、民主の大連立を持ちかけたが、民主党内の総反発を受けた。
 しかし常識的に考えて、自衛隊海外派遣の恒久法やISAFへの参加などは、絶対に民主党内の支持を受けるわけは無い。
 そんな当たり前のことを平然と提案する裏を返すと、やはり小沢代表は参議院で議席を取り過ぎ、次の衆議院選挙で勝って政権をとった時に、現実的な政策実行に自信を持つことができないと感じているから、この辺で民主党が政権をとるよりも大連立をするか、或いは、がらがらぽんで政党の再編成をしようと策したのではなかろうか。
 小沢氏の変節で、政治情勢はさらに複雑な展開を余儀なくされた。先ずは、当面しているインド洋の給油活動の再開にかんする法案の行方がどうなるのか。民主党内の亀裂が広がっていくのか。それに関連し政界再編に繋がっていくのか。
 この状態のなかで衆議院解散があるのか。にわかに政治が分かりに難くなってきた。「関連:10月14日
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