こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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緊急当番なので・・・

2010-09-11 23:45:42 | 訪問看護、緩和ケア
先週末もセミナーなどでずっと出ていて、今週もばたばたとした1週間でした。
そして今週は緊急1番の当番です。

要観察者や重症者が多いなかの終末ですが、今朝は朝の5時半からの緊急電話。
そして6時に出動。

9時前に帰宅して、うとつとしているところへ、このところ状態の悪い呼吸器疾患の終末期の患者さんからの電話が・・。
でも担当のナースが、この時は対応して訪問してくれたので助かりました。

そして、夕方からその患者さんの御家族からの電話対応が多くなり、解熱剤の処方が無かったので手持ちのものを届けたりしていましたが、結局先ほど大好きな家で、一生懸命なお子さんたちに看取られて旅立たれました。

呼吸器の患者さんは、終末期にかなり苦しんでしまうので、ご家族も辛かったと思いますが、いつも不安でびくびくしていた娘さんも、今回は動じることなく最後までしっかりとお父様を支えてくれました。
長い介護の中から、何度も何度も危険を乗り越えてきましたから、本当に強くなりました。

一昨日の私の訪問で、『つらくない?食べられている?少しでも休んでね。』と娘さんへ話しかけていました。
彼女は、昔のような不安な様子は無く、笑顔で「確かに、辛いとは思うんですよ。でも、こうして何度も吸引したり、食事を食べさせたりしていると、なんだかそれだけじゃないような気がするんです。」
目に涙をためながら「こんな風にしていると、きっと私が小さいころには、こうやって私がご飯食べさせてもらったり、面倒見てもらっていたんだなって・・・」
「だから、、大丈夫です。ちゃんと看れます。」

「そう。そうですね。大丈夫。ちゃんとお手伝いしますから。」

本当は、みんな体の弱い娘さんが心配で、先生もいつでも入院できるよう紹介状まで書いてくれてたんですが、昨日の時点でも、兄弟全員できっぱりと「ここで、最後まで見ます」と言ってくれました。

担当看護師と私と、兄弟全員で、旅立ちの準備をしてきました。
息子さんも娘さんも、何度も何度もお父さんの顔をなでて、言葉をかけていました。
本当に愛されていたんだな・・と。
こんな苦しい病気になてしまっても、いつも笑顔でニコニコしていた方でした。
やっと、苦しみから解放されたお顔は、とてもきれいで穏やかなお顔でした。


これから、やっと寝ます。
また明日、何があるのかわかりませんが・・・。

在宅医療勉強会その2 「ラップ療法の功罪」?!

2010-09-10 21:34:30 | 訪問看護、緩和ケア
ひき続き、一般講演として、土浦協同病院の盛山先生のお話しについての感想です。

盛山先生は、とても人の良さそうな雰囲気の先生でしたが、「不適切な湿潤方法による被害。いわゆる“ラップ療法”の功罪」という題名で、かなり注目を集めていました。

以下まとめとして。

ラップ療法はMoist wound healingという近代創傷管理の理論にもとずいた治療法であり、適切に施行されれば、
早く治る。きれいに治る。痛みが少ない。手間がかからない。お金がかからない。
という画期的な方法です。

と言う話から始まりましたので、『否定派ではないんだ。』と言う事がわかりした。

現在、ラップ療法と言っても、ラップそのものを貼ると言うよりは、紙おむつをアナ空きポリ袋に入れて使う、OPWTと言う方法が主流になっています。
うちのステーションでも数年前から取り入れていて、現在は商品化されたモイスキンパットも合わせて使用し、効果が上がっています。

で、先生が言いたいことは、最近テレビや雑誌などで、ラップ療法のいいことばかりを誇張するために、医療者の正しい判断が無いまま、何でもかんでもラップを貼って、悪化させてしまうと言う事だそうです。

先生のスライドには、水痘に通販のラップ療法の被覆材を貼って、感染をおこし全身トビヒでとんでもないことになっている写真や、ヘルペスにラップを貼って悪化した例や、ASOの下腿のの創にラップを貼って重症化し、死に至った例などが挙げられていました。
褥創の例では、近医の指示で脊髄損傷のかたの座骨の褥創に、デブリを一切しないでOPWTを継続し、壊死組織が拡大して座骨 が露出している写真もあり、いわゆる悪い例ばかり見せて頂きました。(医師が断固デブリードマンを否定したため?)
(*デブリードマンとは、壊死した組織を外科的に取ってしまう処置の事です。以下デブリに省略)

先生は、
ラップ療法の適応は、壊死組織、感染のない増殖細胞である事。かつ、医療者の説明に十分な理解がある場合。

禁忌は、①壊死組織、感染のある炎症期創傷、
    ②末梢動脈疾患
    ③糖尿病などの易感染性の創傷
    ④原因不明のキズ
    ⑤持続的な便汚染のある仙骨・尾骨部褥創
    ⑥洗浄・処置が指示どうり施行できないと予想される場合
と言っていました。

②と③と④はわかりますが、①、⑤、⑥は、ちゃんとした管理をすれば、全然問題ないとおもいます。
むしろ、①と⑤はガーゼで処置するより、かなりの確率で改善しますし、⑥は誰がどんな方法でやっても、なかなか改善しないと思います。

昨日も書いたけれど、『何が何でも、ラップ療法だけでも直す!不良肉芽も自己融解を待てばよりきれいに治る!』という強硬派と、『衛生材料でもないものを使うなんてとんでもない。絶対ダメ!』という否定派のひと、私たちのように『別にこだわらなくても、いいとこどりでいいじゃん!』という中間派がいます。

私たちは、連携する皮膚科の先生とともに、OPWTでの治療法をやっていて、最近ではモイスキンパットを多く使いますが、経済的に大変な方や、浸出液が多かったり創が大きかったりしたときは、紙おむつ穴あきポリエチレンのパットを使用しています。

ただし、壊死組織がある時は皮膚科医にお願いしてデブリをしてもらいますし、このパットにユーパスタやプロスタンディンやその他の薬剤を塗ったりします。
フィブラストスプレーもスプレー後にこれらのパットで覆っています。

ガーゼだと、返ってガーゼ線維で創を傷つけたりしますし、体位交換でよれたりずれたりしますが、これだとあまりずれる事は無いですし、何より傷への摩擦抵抗が減少して、本当にしっとしたお肌になっていきます。

耳下腺腫瘍で、耳の後ろから頚部、顔面の一部の糜爛が広がっていた方の、苦痛の一つは、傷に貼りついたガーゼをはがす時の痛みや出血でした。
初回訪問と同時に、洗浄後モイスキンパットを耳がたにスリットを入れ、アズノールをたっぷり塗る処置に変えさせてもらいました。
奥様は、この方がやりやすいし、傷に貼りつかなくて良かったと、喜んでくれました。
糜爛は、数日で上皮化し始め、10日ほどでほとんど薄い表皮が張りました。

適応と監察、異常時はすぐに対応できる体制をとることが大切だと思っています。


会場は、もちろん県下の皮膚科医がたくさんいましたが、かなりの先生がラップ療法を在宅療養には必要であると感じているようでした。

ある医師が質問として「盛山先生は、悪化した例をたくさん見せて下さいましたが、逆に患者さんにラップ療法での治療を指示したことは無いのですか?」と聞きました。

『僕は、ラップ療法を否定しているわけではないので、もちろん改善例もたくさん持っていますが、今回は時間の関係で悪化例だけを見せるようにはなりました。ただ、自分から指示は…』と言葉を濁されていました。

増田先生の「感染例であっても、軟膏と併用すれば、十分効果は上がっています。」という発言もありました。
私も「医療用として製品化されたモイスキンパットはどうお考えですか?また、在宅では費用面や受診の困難な場合も多く、ラップ療法は在宅では重要な治療法です。」と発言しました。

先生は、「モイスキンパットも悪いとは思っていない。
医者でも、創を診れない医者はたくさんいるので、現場でたくさんの症例から、適応を判断できる看護師がいるのであれば問題ないと思います。」と答えてくれました。

つまり、ラップ療法自体は、皮膚科学会ではかなり認められていると言う事ですね。
ただし、使い方一つで、毒にも薬にもなるよと言う事のようです。

現在、間違った使い方をする人たちは、メディアの影響ををそのまま信じて、即行動に移してしまう方が多いです。
これはが『ラップ療法の功罪』と言う事のようです。
ちょっとばかり、題名が直接的過ぎてるみたいですね。

褥瘡学会でも喧々諤々だったそうですから、かなりホットな話題でした。

そういうわけで、全否定でなかった事は、すごくホッとしました。
あまりこだわりを持たずに、いいものどんどんとりいれたいなと思っています。


在宅医療勉強会その1 「尾道方式」

2010-09-09 22:25:47 | 訪問看護、緩和ケア
今夜は、年にいちどの神奈川県皮膚科学会在宅医療勉強会へ行ってきました。

この会は、毎年皮膚科の往診医である「いずみの皮膚科」の増田先生にお声かけしてもらって出席しています。
神奈川県皮膚科医会の勉強会でありながら、在宅医療の仲間として、訪問看護ステーションも呼んでもらえるのは、すごくうれしいことです。

毎年すごい講師の先生方が、本当に面白い講義をしてくれるので、スタッフも心待ちにしているのです。
憧れの日本褥創学会の真田弘美先生にも、ここで何度かおあいしたり、直接質問できたりと、私たちにとっては毎回すごく勉強になります。

そして今日の講演は二つ。

特別講演 「地域医療連携における在宅医療と多職種協働 ~開業医のチームが可能にする高度在宅医療」
   尾道市医師会会長・片山医院院長  片山 壽 先生

一般公演 「不適切な湿潤療法による被害・いわゆる“ラップ療法”の功罪」
   土浦協同病院 皮膚科医長 盛山 吉宏 先生


面白しろそうですよね~。
題名見ただけで絶対聴きたいと思いました。

一つ目は、地域でかなり完成度の高いチーム医療をしていることで有名な、あの「尾道方式」の先生です。

そして、一般公演のテーマ!

「“ラップ療法”の功罪」という文字に目が釘ずけに。
ラップ療法は、昔は私たちも見向きもしませんでしたが、数年前からそのエビデンスや、実際に活用して成果を上げている人からの話も聞いて、私たちもとりいれてやっていますし、それなりの成果もあげています。

ただ、この療法には「何が何でもラップ療法だけで、デブリもしないで自己融解させて治す!」という強硬派と、「絶対そんなものは認めない!」という反対派と、「うまい具合にいいとこどりで使えばいいじゃん。」という中間派がいて、皮膚科学会でも褥創学会でも論争の絶えない治療法です。

これが最近テレビや雑誌でさかんに取り上げられるようになって、いいことばかりを並べたてるメディアの影響で、かなりの弊害も出てきており、中間派の私たちにとっても興味しんしんのテーマなんです。

・・・が、「“ラップ療法”の功罪」と言う文字には、かなり否定的なイメージがあり、あんまり一方的なら意義申し立てをしようと意気込んで出席しました。

まずは、特別講演。
尾道でのチーム医療のすごいところは、医師会が主体となって地域の中核病院や訪問看護ステーション、ケアマネなどとスクラムを組んで、かなり集中的な在宅高度医療を提供しているところですね。
うちの地区は、医師会がこんなに各科の先生と連携して一人の患者さんのために、何度も会議をひらいたり、在宅医のチームで退院前診察をしたり、何人もの在宅医や病院の医師やレジデントや、複数の訪問看護STの看護師などと一同に会して往診したりはできませんから・・・。
まして、大きな病院の医師が退院した患者さんの家にちょくちょく診察に訪れたり、会議に何度も出席したなんて話はついぞ聞いたことはありません。物理的にも無理があります。

数人の先生が、それぞれのスタンスで在宅医療をやっていますし、チーム医療としてはすごくいい活動をしていると思っていますが、さすがに15分ずつとはいえ、そうそうカンファレンスを全員でするというのは難しい話です。

片山先生は言います。
「在宅に移行する時は、タイミングをはずさない。『もうちょっとこれが落ち着いたら』ではだめ。すぐに動くこと。」と。

これは、確かに同感です。
一日、二日延ばしにしているうちに、結局帰ることが出来なくなってしまった患者さんをたくさん見てきました。
やっと連れて帰ってきても、すぐに亡くなられてしまった時には、「こんなに良く見てもらえるのだったら、もっと早く連れて帰ればよかった・・。」と泣かれるご家族もいます。


「高度在宅医療は、高いQOLを提供できるものでなければいけない。」
本当にそう思います。
QOL。
その人らしい暮らし。いつもの生活。家族の声。穏やかな笑顔。
在宅の一番素晴らしい所は、それを提供出来ることだと思います。

でも、それにはそれを支えるプロがいないと出来ないわけで、そういう試みをいろんなところで、いろんな人たちが頑張っているんだなとおもうと、すごくうれしいことですね。

尾道方式はもちろんすばらしい在宅医療であるとおもいますが、これに関しては地域性や人口、病院の数、エリア、医師のスタンスなどいろんな条件が全く違いますので、そこそこの地域に一番良い方法を模索して、作って行く必要があると思います。

片山先生は、一人15分でカンファをやって、毎日のように往診しているそうですが、たとえばめぐみ在宅の先生方は、一人の患者さんにたっぷり時間をとってお話しますし、往診はあるていど定期的に訪問しています。(病状や経済状態によって、増やしたり減らしたりもしています。)


その地域で一番求められる方法が、あると思うのです。

ただそれには人材の確保と、高い志を持った在宅療養のプロフェッショナルの育成が必須なのだと思います。

高い志といっても、頭でっかちの理論だけじゃなくて、医療者である前に、人としての優しさや想いやりや礼儀がないと、独りよがりの自分のための援助になってしまうので、そこだけ間違えないような教育が必要ですよね。

片山先生の最後の言葉がとても心に残りました。

『医学は科学。 医療は物語』

なるほど。
誰もがみな主人公・・・。っていうことでしょうか?

一般公演の「不適切な湿潤療法による被害・いわゆる“ラップ療法”の功罪」に関しては、明日ゆっくり書きますね。
面白かったので。

役員会帰りです。

2010-09-07 23:05:03 | 訪問看護、緩和ケア
今日も市訪問看護連絡協議会は、白熱のもと閉館ぎりぎりまで粘り、帰宅は23時少し前となりました。
まだまだ週の半ばです・・・。
でも、いろんな人にであって、すごい経歴の人もいっぱいいて、みんなすごいな~って思います。
これも経験。
お勉強だし、いつか必ずプラスになるはず。


でもでも・・・
ステーションでは、今日もいろいろありましたよ・・。

いろんなことがいっぱいいっぱいで、みんなだって自分の事で精一杯だし、それは私も同じこと。

私のキャパは、そんなに大きくないんだけどな・・。

平気な顔しているのが辛いときだってあるんですよ。

ふー。ってため息つきたくなることもあります。

駄目だなー。
ちょっと疲れると、マイナスのほうに気持ちが傾きそうになります。
負の連鎖は、断ち切らなければなりません。

頑張れ自分。

元気出せ自分。

介護保険の中のターミナルケア

2010-09-06 23:10:45 | 訪問看護、緩和ケア
いままでも、何度も介護保険の審査がおかしいことは訴えてきましたが、やっぱり何とかしないとまずいですよ。

通常介護保険は65歳以上が対象ですが、40歳以上の方でも末期がんやある種の特定疾病の方は介護保険を適応できるようになってはいます。

でも、この介護度をめぐっては、いろんな問題が起こっています。

以前にも、「絶対介護度がつきます。」と言われてお引き受けした方が、亡くなってから要支援1で実費負担が出てしまったことをかきましたが、現実問題まだまだこういうことがあるんです。

「認定審査会委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから、市町村長(特別区にあっては、区長。以下同じ。)が任命する。」ことになっていて、医師や看護師、介護施設の管理者や、福祉系の方など多職種で構成されています。

委員は講習を受けて、介護度の決定にあたっては、自分の関係しない事例の審査をしますが、あくまでも客観的に判断して、疾患ではなく身体機能や認知症状など現在の生活上の支障がどれくらいかで判断します。

もちろん、審査基準もありますし、コンピューターでのロジックによる1時審査を見ながらの最終判断になります。

でも実際は、このロジックの作りかたに問題があるし、そもそも進行性の癌や神経難病などにこれを当てはめるのが間違いで、そこには末期がんや神経難病を見るにあたって絶対必要な予後予測がまったく考慮されていないんです
たとえば、申請日が入院中なのか、退院後在宅でなのか。
調査日が、入院中なのか、退院後施設なのか在宅なのか。

医師の意見書には予後予測が書かれているのか。

そしてこの審査会が調査からどのくらいたっているのか。

これだけで、とんでもなく状態は変化しているし、かなりの確率で、審査会の時点では調査日確実に歩いていた人が、すでに亡くなっているか重篤な状態になっているわけです。

しかも疼痛管理は、内服だと加算されないんですよ。
オキシコンチン飲んでても、オプソ何包も飲んでても、鎮痛補助剤やNSAIDS使ってコントロールしていても、介護保険上では疼痛管理ではないそうです。
フェンタニールパッチや持続皮下注ならよくて、内服だと時間としての加算がない。

意味不明ですね。

しかも、片麻痺の人が、杖をついて誰かに見守られてトイレに行けば麻痺はあるし、見守りだし、杖も使っているから介護されているということになりますが、ターミナルの方でも自律の強い方は、どんなに痛くても苦しくても、這ってでも自分でトイレに行きますので、「出来る」と言うことになってしまいます。

これは、呼吸器疾患の人にもあてはまります。
どんなにSOP2が低くて、苦しくて死ぬ思いで着替えても、病態は安定していて麻痺があるので施設で全介助してもらっている人よりも、「手がかからない」と判断されちゃうんです。

こんなバカな審査ってないですよね。
だからこそ医師や看護師が配置されているのだと思うのですが、現状介護保険の審査は、予後予測ではなく調査の結果と医師の意見書のみでしか判断してはいけないんですよ。

区によっては、1次審査で介護度が低い場合は、事務局からケアマネにサービスの利用状況の確認をしてくれたりするところもあるそうですが、残念ながらここでは忙しくてそんなことはできないそうです。

あとは、関わったケアマネや看護師、病院が審査会の日時の確認をして、直近で「現状こういう状況で、こんなサービスを使っていて、このくらいの介護度がないと在宅の継続が困難です。」くらいの情報を提供して、事務局からも働きかけてもらうのが一番確実な方法のようです。
骨折や機能的に問題のあるケースは、入院中のADLが悪くて重い介護度が出たものの、実際は家に帰ると結構動けて次の審査会で介護度が軽くなるケースが多いですが、私たちのケースの場合は、入院中は点滴台ひっぱって自律していた人が、退院後数日から数週間で亡くなってしまい、介護度が何と出ようと、区分変更することもできないのが現状です。

出来ることなら、機能障害か内部障害かでロジックをわけるか、病状の進行やADLの予後予測が、少なくても1ヶ月以内で悪化する可能性のある人は、1次判定から考えていかないと、現実離れした結果になってしまうと思うのです。

ハ‐ハ‐ゼーゼー

と声を大にして、叫んでいますが結局何にも変わりませんね。

看護協会でも、ターミナルを介護保険に組み込むことには疑問の声が多いです。

たしかに、2号被保険者の方にとっては3割負担は重く、出来れば介護保険で1割のほうがいいように思えますが、じゃあ39歳のひとはどうなの??

医療保険の中で、末期がんに関しては1割に減額できるとか、特定疾患に準ずる事が出来るとか、ほかにも考えられないんでしょうか・・?
国の予算、無駄なこと、まだまだたくさんあるでしょうに。

何とかならないものですか???


訪問看護セミナーお知らせ & 看護師さん募集

2010-09-06 22:51:18 | 訪問看護、緩和ケア
再度、訪問看護セミナーのお知らせです。

横浜近郊の方で、訪問看護に興味のある方、今は離職中でも大丈夫です。
この際、受講して訪問看護ってどんなものか体験してみてください。


横浜市と横浜市訪問看護連絡協議会の協働で訪問看護セミナーが開催されます。


セミナー名称:『訪問看護の役割』  

期間:22年10月5日、12日、18日、27日の計4日間全日出席できる方。
   このうち1日は訪問看護ステーションでの見学実習があります。

場所:神奈川県総合医療会館(伊勢佐木長者町)、ウィリング横浜など

時間:10時から15時(実習に関しては、施設により異なります。)

先着30名  要看護師免許  無料

申し込み方法:Eメール jimu@yns-net.com
または045-750-5124 横浜市訪問看護連絡協議会事務局まで

Eメールの場合のみ、セミナー名称、名前、住所、連絡先、職歴(あれば)、希望の働き方
を明記して下さい。
問い合わせは、上記  まで。

締切:9月24日



ちなみに、うちのステーションでも訪問看護師さん募集中です初めての方でも、ちゃんと在宅が分かるようになります。
一緒に、お仕事しませんか?
マイカー通勤もOK。
こちらの連絡は、瀬谷区メディカルセンター訪問看護ステーションまで。
045-302-5607

お茶の水駅(呼吸器セミナー)から

2010-09-05 20:58:39 | 日々のあれこれ
今日は、朝から人工呼吸器のセミナーに、お茶の水に行ってきました。

この前呼吸リハのセミナーでの帰り道、次回来たら湯島聖堂によって帰ろうと思っていたので、今日はちょっと寄り道してきました。
湯島聖堂は、お茶ノ水駅のすぐそば、聖橋を渡ったところにあります。

ここで、思い出すのは、さだまさしの昔の曲「檸檬」。


  あの日 湯島聖堂の白い 石の階段に腰掛けて
  君は 陽だまりの中へ 盗んだ 檸檬 細い手でかざす

  (省略)

  食べかけの檸檬 聖橋から放る
  快速電車の赤い色が それとすれ違う
  川面に 波紋の広がり数えた後
  小さな ため息交じりに 振り返り
  捨て去るときには こうして出来るだけ
  遠くへ 投げ上げるものよ


そうか、ここで作ったのか・・・
聖橋の下は、中央線の線路が通っています。

そして、線路に沿って神田川

こちらは、聖橋の上から東京方面

そして、ホームから見た聖橋

ここの駅、大好きです。

神田川は、深い紺色の水をたたえ、緩やかに流れています。

拝観時間は5時までですが、入ったのは4時45分。

やっぱりパワースポットでしょう!

空気が違います。
こんな見事な木がいっぱい。
さすったり見上げたり、パワー頂きました。



杏壇門ここをくぐると大成殿があります。



中には、孔子が祀ってあります。
学問の神様なんですね。
学問成就のお守りや絵馬も売っていましたので、うちの呑気な受験生に絵馬を買いました。

そして孔子の大きな銅像にもご挨拶です。
なんだか、目が合うんですよ。
「うちの呑気な長男坊を、よろしくお願いします。」と頭を下げてきました。


楷 かい 学名 とねりばはぜのき うるし科

楷書の楷は、この木が由来だそうです。
孔子の墓に植えられていた楷の木の種を持ち帰り、育苗して植えられたものと書いてあります。
すごいですね~。
すりすりして、パワーを頂きました。

すごいわー。気持ちいいわー。
と思いながら、階段を上がっていたら、突然強烈なかゆみが・・・
そう言えば、ため水がありました・・。
足首周辺と腕は、蚊の晩御飯になったようです。

駅の反対側には、ニコライ聖堂もあります。

このあたり、史跡がいっぱいですね。

次会来た時には、神田明神まで行ってみたいと思います。

今日も、残念ながら感度の悪い携帯写真だったので、今度こそはカメラ持ってきます!。

ところで、今日もセミナーは、とってもおもしろかったです。
在宅だと、人工呼吸器はあまり多くないので、ついついスル―しちゃいますが、たまには勉強しとかないと、本当に分からなくなっちゃいますよね。

そうそう、前回のセミナー報告で、Yamamoto先生にもコメントを頂いたバイパップですが、商品名としてのバイパップと換気モードとしてのバイパップの違い、というか、区別の仕方分かりました。

換気モードはBIPAP。
BiPAPがRespironics社の人工呼吸器の商品名でした。

Iが大文字か小文字かの違いで、全然違うのに、なんでこんな迷惑な名前つけたんでしょうね。

でも、人工呼吸器エピタなどのBIPAPシステムは、高低の二つのPEEPレベルと持続時間を自由に決めることが出来、どこでも自発呼吸ができるすぐれものらしいです。

そう言えば、医学用語にはこんなの良くありますよね。
略して書くから、言葉で言うとどっちか分からなくなっちゃう略語。
Pao2とPAO2とか、afとAFとか、何のこっちゃ?聴いただけでは分かりませんよね。

最後の事例の演習の時は、徐々に指される順番が近ずいてきてビビりましたよ。
普段使うことのない肺胞方程式やらA-aDO2やら・・・
でも、あと数人でタイムアップでした。あ~よかった・・。
でも、たまには頭の体操。
たくさんの症例のスライドや最新の治療法など、とてもわかりやすく教えて頂きました。

とはいえ、どこまで分かったかどうかは、かなり怪しい私です。

つづき区医療センター15周年に行ってきました。

2010-09-05 00:14:55 | 日々のあれこれ
横浜市内には、各区の医師会で医療センターとかメディカルセンターがあって、その関係で今日は都筑区の「15周年秋の会」にお招きいただきました。
場所は医師会御用達ランドマーク、ロイヤルパークホテルの鳳翔の間。

美味しいお食事は、すでに秋のメニューでとってもおいしかったです。

で、途中馬頭琴の演奏がありましたが、この奏者がすごく素敵だったんですよ~
哲子の部屋にも出演した人で、もちろんモンゴルの人でした。

名前は、セ-ンジャーさん。



馬頭琴の演奏を生で聴くのは今日で2回目ですが、すごく良かったです。
酔っぱらって、演奏なんて聴いちゃいない伯父さまたちをしり目に、一人優雅に演奏していました。



私の携帯でとったので、いまいちですが、実際はなかなかのイケメンで、笑顔が素敵でしたよ~
同じテーブルの他区の管理者と、前まで行って撮ったんですが・・・

顔が見えないー!!

馬頭琴の奏でる、草原や馬の疾走する音を感じながら、モンゴルの大草原を風邪が吹き抜けるような演奏でした。

馬頭琴と言えば、日本でおなじみなのは「スーホの白い馬」ですよね。
私が子供のころからの、学校推薦図書で、今は小学校低学年の国語の教科書で必ず読みます。

とても、悲しい話だったと記憶していますが、最後の演奏はその物語を曲にしたと言うことでした。

最後に、悲しげなスーホの愛馬の鳴き声が響き渡り終わりになりました。

ほ~。いいものを聞かせて頂きました。イケメンだったし。

帰りは桜木町までの動く歩道からの景色にうっとり。

何回見てもいいですよ。このあたりの夜景は・・・。


カップルばかりが目につきますが。

遠方の方、横浜にいらした際は、是非桜木町周辺の夜のお散歩をお勧めします。

ということで、明日は朝からお茶ノ水で、呼吸器のセミナーに行く予定です。
朝早いのが辛いです。

やっぱり家がいいんだね。

2010-09-03 22:20:28 | 訪問看護、緩和ケア
入退院を繰り返すうちに、だんだん病状が悪くなって、今度の入院では「在宅はもう無理」と家族が考え始めたころに、そのおじいさんは食事をほとんど食べなくなりました。
いつもにこにこして、とても穏やかなお爺さんだったのに、清拭も処置も、おむつ交換も拒否するようになりました。
怒ったことなどなかったのに、病棟ナースに怒って処置を拒否したりします。

「どうしちゃったの?」家族はびっくりです。

本当は、なにより自分の家が大好きで、ずっと家にいたいのはみんな分かっていたのですが、娘さんも在宅で看る自信が持てずに不安定でいました。
いままで在宅で支援してきたケアマネや訪問看護師も、娘さんの体力や気力が心配でした。

そんな話を、ご家族や連携室看護師から聞いて、「家に帰れないからかも・・・」と話していました。

転院先も決まって、もう戻ってこないのだと、私たちもあきらめかけた時、「家に連れて帰ります!」の連絡。

うーん。それは嬉しいけど、大丈夫なの?
身体の弱い娘さんです。
今回の入院も、自分の注意が足りなかったと、自分を責めて泣いていました。
でも、決心したのだそうです。
なんども、医師や連携室ナースや、在宅のスタッフとも連絡をとって、今度は最後まで家で看ると。

そして帰ってきました。

お爺さんは再びニコニコ顔で、食事ももりもり食べ始めました。
熱が出たりもしましたが、今度は娘さんも落ち着いてしっかり対応が出来ました。

「やっぱり、家がいいんだね。」みんなの言葉は同じです。

確かに、ご家族にとっては一大決心ですよね。
ご兄弟ともよく相談して、役割分担もして、何より自分一人で頑張らずに、サービスを上手に利用して、お爺さんの気持ちに沿ってあげられるといいですね。

往診のドクターも私たちも、ケアマネさんも、入浴サービスもヘルパーさんも・・・みんなで応援するから、きっと大丈夫だと思います。

「家にいたい」は、ほとんどの患者さんがそう願います。

なかには、家より病院のほうが安心、という方もいらっしゃいますが、苦痛がないのなら、やっぱり家がいいですよね。


これから、体に起こるだろう変化や、病状の予測を聞くこと。

これから必要な治療や、その治療の効果の予測を聞くこと。

そのうえで、今後の治療の方向を本人も交えて決めること。

これから、どこにいたいか、それが可能なのか。

どんな問題があるのか、それは改善できる方法があるのか。

病状の悪化時に延命を希望するのか、在宅で出来る範囲で静かに見送るのか。

家が可能なら、どこの誰にどんな支援をしてもらえば良いのか。


「家にいる」事は、ほとんどの場合可能なんですよ。
要は、ご本人と家族の意思がそこにあって、在宅を支援できるチームがあれば・・・の話ですが。

幸い私たちのいる地域はすごく恵まれて、例え独居で身寄りがなくても、本人の強い意志があれば、家で私たちが最期を看とったりもできます。
まして、ご家族もご本人もそれを望むなら、それは難しいことではないのです。

でも、地方出身のスタッフが言うには、「まだまだ田舎じゃ家で死ぬなんて、とんでもないことなんですよ。だいたい、在宅の体制が全然違うんです!」とのこと。
小澤先生も「ここが当たり前と思ったら、大間違いですよ。」ってよく言いますよね。
たしかに、いろんな事例を聞くと、「なんで、この人が在宅で看れないんだろう??」と、不思議に思うこともよくあります。

この地域で、良い医師たちや連携先、良いスタッフに恵まれたことに感謝ですね。
でも、まだまだ問題は山積み。
人材育成も含めて、これからまだまだ頑張らないといけませんね。



ところで、話は全く変わりますが、私のブログ記事がトラックバック先のブログに丸ごと載せられていました。
もちろん、このブログの題名や概要説明URLも一緒に。

それだけなら良かったのですが、何故かものすごく大きなフォントで、強調のアンダーラインや文節ごとに色まで付けて、そのうえ
間に日章旗と日ノ丸が何個もレイアウトされて・・!

これでは、私が伝えたかったニュアンスが、全く違ったものになってしまいます。
少なくとも、日の丸や日章旗は要りません


文章は受け取り手によって、感じかたが違うのとは思いますが、それならばリンク先を貼るだけにして頂きたいのです。リンク先を開いたときのショックは、かなりのものでした。

私は、特定の思想を込めて書いたつもりはありません。

ただ、人生の先輩が潜り抜けてきた、「そういう時代があった。」と言う事だけを伝えたかったのですから。

そして、そのブログにはコメント欄もメールの宛先もありませんでした。

きっと、私の記事に共感して下さったのだとは思いますが、どうかそこにご自分の思想などを付け加えないで頂きたいと思います。

トラックバックは、保留にさせて頂きました。

ときどき、業者さんのCMみたいなトラックバックが送られることもあります。
内容にもほとんど関係のない・・。

こういうのって、どうなんでしょうね・・・。

9月だというのに・・・看護師さん来て!

2010-09-01 22:50:44 | 日々のあれこれ
9月に入ってもなお、猛暑。
過去最悪の酷暑らしいですね。
この辺りは、雨が全く降らずに、日照り状態です。
おかげで、庭もベランダも草花はカリカリになってしまいます。
そしてこの暑さの中、とてもじゃないけど休日庭に出る元気はなく、なるべく体力の温存のみとなっています。

ちなみに、訪問看護師さんも求人広告出してもだれも来ません。
こちらも、ひどい日照りです・・・。
おかげで、この1週間で5件ほどの新患さんのご依頼をお断りしています・・・。
この間、亡くなられた患者さんや、入院した患者さんも多いのですが、なぜか訪問が増えても減ることはなく、なんでだろ??と頭をひねります。
みんな重症化している事、入院していた方が急に退院になる事が多い、などの為でしょうね。

申し訳ない話ですが、瀬谷は他にも頼りになるステーションがいくつもありますから、きっと大丈夫だと思います。
でも、どこも人材不足は同じですが・・。
昨日の記事にも書きましたが、潜在看護師さんの為の訪問看護セミナーありますので、「ちょっといいかな?」と思っている方、ぜひ受講してみて下さい。
なんなら、うちのステーションに直接見学に来てもらっても  です。


でも、でも・・・ここ数日でやっと咳が止まりました!
長かったですよ~。2か月以上かかりました。たまに止まっても、3日ともたず・・・。
咳喘息と言われ気管支喘息に移行したらどうしようかとびくびくしていましたが・・。


一番苦しかったのは、ステロイドと気管支拡張剤と、シムビコートとという吸入剤を使っていたころですね。
気管も喉もイガイガで痛いし苦しいし、咳は相変わらず痰とともにきれずに、参りました。
ステロイドで咳が止まるはずが、悪くなるなんて事、あるんですねー。びっくり。

これは絶対、何か悪いものがあるんじゃないかと思っていましたが、ステロイドの内服が終わるのを待って、一つずつ内服を切って行きました。(自分かってにですが・・どれが悪いのか、知りたかったので・・。)

結局、気管支拡張剤と吸入剤もやめて、今はオノンだけにしていますが、この数日ほとんど咳が出ません。
気管のむずむずも、イガイガもなく、断続的に喉を締め付けられるような痛みもなくなり、思い切り息を吸っても全然平気です。
何だったんですかね~???あの咳。
こんなひどいのは、初めてです。薬も合わなかったんでしょうが・・。
一つわかった事は、私の咳にステロイドは効かない。ってことですね。
そんなのがあるのか知りませんが…。

なので、3週間前の笛のお稽古は、咳がひどくてとても吹けませんでしたが、明日は思い切り、へたくそな笛を吹いてきたいと思います。

そういうわけで、元気を取り戻したので、またアクティブに頑張りたいなーと思っています。
目下の目標は、人材確保です。
それから、ほかにもやりたい事というか、目標が定まったので、その実現に向けて少し動きだしてみようかと考えています。
まずは、いろいろリサーチをして、うまく目標行きの列車に乗る事が出来たら、ご報告します。

まだまだ、残暑と言うには厳しすぎる暑さですが、それでも夜には秋の虫が鳴き始めましたね。
あと少しの我慢です。
皆様も、お身体大切にお過ごしください。