こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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学生さんの、うれしい言葉。

2010-11-30 23:04:34 | 訪問看護、緩和ケア
看護学生さん、今日も3件、4件と同行訪問に回ってからのショートカンファレンス。

二人とも、うれしいことを言ってくれました。

「びっくりしたことは、昨日も今日も患者さんのお尻がきれいだったことです。
どの方もお尻がピカピカで、身体もつやつやで、これぞ看護って思いました。今までの患者さんはなんだったんだろうかと・・。」

「そうなんです。お尻の穴も、耳の穴も、鼻の穴も、穴と言う穴()まできれいにケアをして、お肌もみなさんつやつやでした。病院では、オムツを開けたとたん臭ったのに、昨日も今日も、オムツを開いても嫌な臭いがしませんでした。」
「すごいなって・・。本当に丁寧にケアがされていて、こんな看護がしたいと思いました。」

うれしい言葉ですよね~。よくぞ気が付いてくれました。

在宅は、一対一ですから、きちんと向き合える。

穏やかな時間を送るためには、気持ち良い環境を提供しなければなりませんし、清潔のケアをすることで、気ずくことはたくさんあります。
看護は、医療技術や医療知識だけを提供する物ではありません。

まず、人として対峙して、看護の基本としてのケアができなければ、訪問看護とは言えません。

だからこそ、スタッフがちゃんとした訪問が回れるような件数を考えて、クオリティが下がるような受け方はしたくないなと思います。

そのためにも、うちは基本的には一日3件か4件、多くても5件(休み前や、突発的なことは別として・・)で、スタッフが疲弊しないで、質の良い看護を提供できるようにと考えています。

そうして、スタッフ一人一人が患者さんを大事にして、ちゃんとちゃんと優しい看護を地道にしているのです。

当たり前のようでも、これができない環境の方もたくさんいるのではないかと思います。

忙しいから・・、医療処置さえすればいいから・・では、訪問看護師とはいえません。
フィジカルアセスメントも、高度医療技術も、看護師としての基本の上に初めて活かされるものだと思います。

それを気が付いてくれたことは、もうそれだけで訪問看護ステーションの実習に来てくれたかいがあります。

あと三日、実習は残っていますが、「人と向き合う、家族と向き合う看護」とはなんだろう?
それを考えながら、在宅での実習を頑張ってほしいと思います。

それにしても、うちに来る子は、みんないい子たちだわ~。

喜んだスタッフSと私は、無理やりおやつを山のように押し付け、かわいがりをするのでした。(怖い・・)

引き潮・・そして介護講習会

2010-11-29 22:23:30 | 訪問看護、緩和ケア
昨日のブログを更新してから、朝までに二人の方のお看取りがありました。

先週から5人もの方をお見送りして、結構堪えました。

それぞれの方に、それぞれの人生があって、そして自分の人生と言う物語を終えていきます。

昨夜、旅立たれたAさん。
一番かわいがっていた、年の離れた末っ子の息子さんが来るのを待っていたかのように、駆けつけた息子さんの腕の中で、最後の呼吸をして旅立っていきました。
「お母さん。大好きだよ。お母さん。辛くない?お母さん。お母さん。」
そばにいる私に、息子さんが言ったこと。
「つらいですね。わかっていたけど、母親っていうのは、堪えますね。どうしよう、涙が止まらない・・。」

私も、母にずっと頬ずりしたり、しがみついて離れませんでした。
「お母さん。お母さん。嫌だ。逝かないで。」そんなことを、いい続けていました。
あの時、病院の看護師が「処置をしますから、ご家族は出ていてください。」とワゴンを押しながらやってきて、外に押し出されたことが、すごく悲しかった。

だから、家では気持ちが落ち着くまで、そばにいて抱きしめて、泣いて・・。
気持ちが落ち着くまで待っていることにしています。

でも・・
こう続いては、私の体の周りに『死』の影がまとわりついているようで、どこか不安な気持ちになります。

よく、昔の人は「人は引き潮の時に逝くんだよ。」って言いました。
それが本当なら、この1週間は皆その潮に引かれて逝ってしまったのでしょうか。

そして、今日の夕方にもまた一人、旅立っていかれました。

大きな船が、こちらの岸をゆっくりと離れていくようです。


そんななかでも、毎日は確実に忙しく過ぎていきます。

今日から、看護学生さんの実習も始まり、こんなバタバタのステーションの一日を、最初から見る事になって、二人ともちょっとびっくりしていたようです。

それでも、今日一日3件ずつの訪問と、朝の申し送りを聴いて、在宅だからこその、ご家族への支援もしっかりと気ずいて、反省会で涙を浮かべて話してくれました。
今度の学生さんも、まっすぐな姿勢で臨んでいます。頑張れ~。

私はと言えば、今日は区役所で開かれた在宅介護者さん向けのセミナーの講師として「オムツ交換の方法」についてと、訪問看護についてのお話をしてきました。
最初に、横リハのPTさんによる移動動作や、体位交換などの講習で、実際にグループ分けしてやってもらいました。
参加者は30人くらいでしょうか?
40代ぐらいの方から、80近い方まで、男性も5人ほどいらっしゃいました。

みなさん真剣で、今すでに介護中の方から、これから退院します。という方までで、やはりいろんなことが不安だったり、負担だったりするのでしょうね。

オムツの見本を見せて、いろんなバリエーションの方法と、実際のおむつの当て方、臀陰部洗浄の仕方なども、区役所の職員さんをモデルにして、実際の方法を見ていただきました。

また、今回瀬谷区の訪問看護連絡会で作成した区内の」訪問看護ステーション8か所が入ったパンフレットもお渡しし、訪問看護も上手に使っていただけるように、ちょこっとだけご紹介もさせていただきました。

反響はあって、講習終了後も、何人かの方がご質問に来てくださいました。

いろいろと心配事はあると思いますが、ぜひ声をかけていただいて、訪問看護師が在宅のお手伝いをできればいいなと思いました。
(瀬谷区は8か所もあるんですよ~。県で10か所もないところだって、たくさんあるのに。つかwなきゃ損です!)

明日は少し残務整理ができるといいのだけれど・・・。

さて!元気を出すには、寝るに限りますね。おやすみなさい。

悪徳商法その後・・びっくり回覧板に?!

2010-11-28 16:12:30 | 訪問看護、緩和ケア
以前「悪徳業者の手口?」という題で記事を書きました。

先週末、あの業者のなまえを、とんでもないところで見ることになりました。

あのあと、生活消費者センターに相談したものの、「こういうケースは、自分の意思でお金を払ってしまった場合は合法。今回の支払いに関しては、家族が自分で業者に電話して話し合うように。」とばっさり。

結局、たくさんの相談にいちいち対応していられないから、よほど酷い、歴然たる詐欺行為と判断されなければ、みんな泣き寝入りなのでしょうね。
この会社の名前で、ほかに苦情や相談がないかどうかも、個人情報を理由に教えてはくれませんでした。
何のための消費者センターなんだか・・

でも、ネット上ではこの会社の名前で、あきらかに「騙された!」と言っている人もいましたし、手口から言ってぎりぎり合法で高齢者を言いくるめているのだとおもいました。

で、そのあと警察の「生活安全課」なるところに相談したところ、すごく親切に対応してくださり「書類などもって相談に来て下さい。」といってもらえました。
娘さんがそれまでの、督促状や明細などもって、警察へ行くと警察としてはやはり、ぎりぎり商法として成り立っているから、しょっ引くわけにはいかないけれど・・。
と言う事で、警察官が電話をかけてくれました。

警察の電話とわかると、あきらかに警察対応係みたいな人と変わってきたそうです。

そして、「それは、こちらの手違いで、間違えました。申し訳ありませんでした。つきましては、着払いでご返送ください。」といきなり平身低頭となり、娘さんにも変わって、二度とYさんの家にはちかずかない、電話や送付もしないというう約束をして終了となりました。

娘さんたちは、たいそう喜んでいましたが、結局怖いからと言って電話番号も変え、表札も全部はずしました。これを機に、「クレヨン500本毎月少しずつ送ります。」などという通販も終了して、
本人も、「こんなに怖いとは思わなかった。もう二度とかってにいろんなものを買わない。」と娘さんと約束したそうです。

あれから半年・・・

1か月ほど前に「連合自治会の回覧板を作ります。4ブロックの家々を回す回覧板で、作成のために一口15000円で広告を載せてもらえませんか?」と電話をかけてきました。
すでに、近くの医院や歯科医院も載せることになっているらしく、地域に貢献できるのであればと、承諾しました。

そして、24日金曜日にその回覧板の見本がステーションに届きました。

事務のOが、「これって、あのYさんがひっかった会社じゃない?」と、出来上がった回覧板を見せに来ました。

ええー!?

あの会社に間違いなく、表紙の一番前にでかでかと「来年度の皇室カレンダー・好評受付中」とか書いてあります。

なんで?なんで?なんで?

なんで、連合自治会の回覧板にこんな業者の宣伝が?!
地元の会社や医院とならんで・・?

再度ネット検索したら、地方の自治体ではこの会社を名指しで、「この業者には注意しましょう。ここから電話があったら、○○区役所まで通報しましょう」という広報まででてました。

自治会に電話をかけてみたところ、「かいらんばん?いや~、こちらで作ったことはないよ。あれは、どっかの会社が勝手にスポンサー募って、勝手に作って自治会に送ってくるものなんだよ。だから、まだいっぱい前のも余ってるし、もし、そんな変な会社が宣伝で載っているなら、それはつかわないからいいよ。」って。

・・・。

じゃあ、あれは自治会のためでもなんでもなかったんだ・・。
それで、お金出して広告載せても、自治会が使わなかったら何の意味もないんだ。
え?!
じゃあ騙されたみたいなもの?

この企画会社に電話をしてみました。
出てきたのは女性。
訳を話すと、「あーそうです。すみません、うちは出資頂いた会社の中身までは確認していませんので。それに、もう作っちゃいましたから、今回はしょうがないですね。」と悪びる風もなく。

会社のポリシーも何にもないのか?

自治会の回覧板に、地元の会社と一緒に載っている業者なら、誰も疑わないでしょう?
それで一度買っちゃったら、もうその人は鴨ですよね。

「自治会の方は、そんなのは使わないって言ってますよ。それじゃ地域のためにと出資した人たちは、ばかみたいじゃないですか?会社のホームページくらい見たりしないんですか?
とにかく、うちとしてはもう二度と関わりませんし、知らないで広告載せている先生方もいるので、医師会長にも報告しますから。」そう言って電話を切りました。

たとえば、15000円で10件の広告を出したら、150000円。
4つの自治会に5枚ずつ配っても、原価はいくら??
元のバインダーに広告のシールを張り替えるだけなので、あまたある自治会相手にそれを繰り返していたら、そりゃあ儲かりますわ。
要は、お金さえ集まれば、どんな業者でも広告出すんですよ。
中身は知らない!って言ってましたから。

でも、地域の人はそんなことは知りませんし、自治体の回す回覧板にそんなからくりがあるなんて、知りもしない。

なんだか、モラルもポリシーもあったものじゃないですね。

結局後から、企画会社から電話があって、「社で相談したら、今回はあの会社の広告を抜いて、自治会にお渡しすることになりましたし、来年からはあの会社からの融資は受けないことになりました。」と言っていました。

もうバカバカしいので「はいそうですか。」で終わらせましたが、世の中ってわからないものです。
こんなからくりがあるなんて、知らなかったわ~。
騙された感はあるものの、いい社会勉強になりました。

皆様の地域にも、影のように悪徳商法の業者が忍び寄っています。
重々ご注意くださいませ。

辛い時間

2010-11-27 22:54:31 | 訪問看護、緩和ケア
昨夜のお別れが、ずっと頭から離れません。

昨日は、午後に一度訪問をしました。
主治医から、病状の悪化に伴って、今後の支援体制をみんなで考えましょうと提案があり、ケアマネと私と、主治医で時間を合わせての訪問となりました。

少し遅れて訪問すると、すでに先生もケアマネもおり、ご家族とご本人がお別れの挨拶をされているところでした。


泣きじゃくりながら、娘さんもお別れの挨拶をされました。
妻も、母も。


時として、思いが強いほどに、うまく言葉に出せなくなります。
そして、ほしい言葉が受け取れずに悲嘆することもあります。

それでも、うまく言えなくても、最後には伝わります。
家族だから・・・。


そしてその夜、予期していたとはいえ、時は訪れました。

最愛の一人息子を亡くした母と、最愛の夫を亡くした妻、父を亡くした子供たち。

それぞれの思いは、少しずつ違います。

ずっと、傍らでその光景を見ていました。

死は、誰にでもやってくるし、それが明日の自分の身に降りかかってこないなんて保証はどこにもありません。
いつか私も、家族も死を迎えます。
年だからいいとか、若いから早いとか、私の立場で言ってはいけないのかもしれません。

でも、やはり早すぎると思うのです。

想いが残りすぎます。
どちらにも・・・。

もっと伝えたかったこと、あるはずです。
一緒に行きたいところも、たくさんあるはずです。
ずっとずっと、家族の未来を一緒に見たかったはずです。
家族の生活を支えていきたかったはずです。

その言葉の一つ一つが、ずっと繰り返し私の頭の中で繰り返されます。

夕方の訪問時、帰りがけに玄関先で自分を責めて泣いた妻。
何一つ、だめだったことなんてない。
あなたは、ちゃんと伝えられたじゃないですか。

肩を抱き寄せて、少しすると「気持ちが楽になりました。」と言ってくれました。

どんなにたくさんのお別れを見ても、その度に苦しいです。
旅立っていった人は、もう帰ってこないけれど、残された人たちのこれからがとても気になります。

一つ一つの風景の断片が、断続的に思い出されるのです。

今日、主治医だったO先生から電話がありました。
病状の悪化している患者さんのことで相談した後、昨夜のことを労ってくれました。

「苦しかったですね・・ゆうべは。本当につらいお別れでした。奥さんが、心配ですね。」

先生もまた、同じように苦しかったようです。

苦しくても、逃げない。

それが私たちのキーワードですよね。

最後に「これから、お姉ちゃんは、ママをしっかりと支えてください。」そう言った先生の言葉に、ずっと背筋を伸ばして聞いていた中学生のお姉ちゃんが「はい!」と大きな声で答えました。

死後の処置も、葬儀屋さんか私たちでするかを尋ねた時、「私たちでします!」大きな声で言ったのはこの娘さんたちです。

その姿は、逆に私たちの救いとなりました。

そうです。
あのしっかり者の姉妹がいます。
のんびり天然キャラのママを、きっと支えてくれるでしょう。


今日も、緊急訪問がありました。
状態は低下しているものの、大事には至らずほっとして帰ってきました。

もうしばらく、こんな状態が続来そうです。
眠るのが一番の元気回復法。
これでもう寝ます。おやすみなさい。

無念な想い。

2010-11-26 23:40:51 | 訪問看護、緩和ケア
仕事から8時30分過ぎに自宅に戻り、「ただいま~」と言って靴を脱ごうとした時に、緊急電話の呼び出し音。
あわてて画面を見ると、今一番重篤な患者さんからです。

『はい、緊急1番です!どうされましたか?』

緊張した声で呼吸おかしいと言ったそばで、娘さんの叫び声が聞こえます。
受話器を取り落す音。

きっと、彼は旅立ったのだと、すぐにわかりました。

すぐに行くことを伝え、そのまま玄関でUターンをすることとなりました。

息を切らせ、3階まで駆け上り、ドアを開けると、家族のすがるような瞳。

動かない胸、触れない脈拍、開いた瞳孔。

そして、あの時家族で確認したパパの心臓はもう、なにも伝えてはくれませんでした。

医師の到着はまだかかりそうです。

「脈拍もふれませんし、瞳孔も開いています。そして、心臓も止まっています。
もう・・旅立たれたようです。」

そして慟哭や後悔のなかで2時間を過ごし、帰宅したのです。

心も体も今は疲れてしまいました。

今日はもう…限界です。
明日、気持ちも整理してみようと思っています。

もう、今日は眠ることにします。

朝まで、何もなく眠れますように。


透析と緩和ケアと認知症・・

2010-11-25 23:34:44 | 訪問看護、緩和ケア
在宅でのターミナルケアで、よく経験するのが、いつまで人工透析をするのか?と言う事です。

もちろん、通院での透析が問題ないうちは良いのですが、病状が進んでくると透析をいつあきらめるかで混乱してしまうかたがいらっしゃいます。

昨夜も、午前1時半ごろに緊急携帯の振動で目が覚めました。

あわてて寝室を出て話を聴くと、昨日から意識レベルの下がっていた患者さんの隣人からの電話でした。

患者さん本人は、認知症の進行のため、自分の意思は伝えられません。
よって、ご家族がこれから先どうするのかを決めなければなりません。
でも、妻はご自分で整理することが難しいようでした。

「本人が、眉間にしわを寄せてうめいています。とにかく、奥さんの不安が強いので来てください。」
戸のご要望で、再び深夜の訪問となりました。

認知症の方は、痛みや苦痛を訴えるのが苦手です。

痛みや苦痛自体も、やや感じにくくなっているようにも思えます。
老いて認知症になることは、悪い事ばかりではなくて、死を前にして、死の恐怖や今後の不安に苦しむこともなく、身体的な苦痛さえも、感じにくくなる・・・。
これは、表現ができないのか、本当に苦痛が感じないのかはわかりません。
けれど、重度の認知症の方で、亡くなるまでニコニコとされていたり、表情の変化もはっきりしない方などもよく経験します。
ですから、重度の認知の症の方は、鎮痛剤の使用もかなり少なく経過されています。

痛い時は、「眉間のしわを見てください」。と、ご家族にお伝えします。
眉間にしわを寄せていたり、体をくの時にしていたり、突然の不穏状態などは痛みや呼吸苦のサインだったりします。

訪問すると患者さんは、眉間しわを寄せて、時々大きく顔を歪め、目を見開いて唸っていました。

呼吸の間にゼロゼロと痰がらみがあり、うまく喀出できないようです。
爪の色は悪く、酸素飽和度は88%。肺はギュウギュウ、ゴロゴロと悲鳴を上げていましたし、衰弱も激しい状態でした。

2日前に初回訪問をしたときには、「ぎりぎりまで透析をします。通院でできなけれが、入院で透析をしてくれると、病院の先生が言ってくれました。それでもできなくなったら、連れて帰ります。
だって透析をしないとすぐに死んでしまうから。」そう話していた家族です。

もう、食事もほとんど取れず、意思の疎通も図れず、ガン性悪液質の進行した状態で、あくまでも透析を中心に考えることは、緩和ケアとしてはどうかと思ってしまいます。
が、それが、ご本人やご家族の支えてあって、それをすることが希望であるのなら、それもいいとおもいます。この方のご家族は、最終的には家で看取りたいと言う事だけは、決心されていました。

ただ、透析のクリニックの医師が、「それをしないと死んでしまう。寝たきりになったら、入院させてやってあげる。」というのは、いかがなものかと・・。

実際そういったかどうかは、ご家族のお話だけなので断定できませんが、ご自分で決定できない方、さらにどうすればいいのかわからないご家族に、終末期に寝たきり状態で透析をすることは、そのまま帰れなくなるかも知れないという、リスクも伝えなければいけないのではないかと思います。

とにかく、今の苦痛を取るためには、麻薬による鎮静を図るしかないわけで、主治医からの指示もあり、麻薬を重ねていくことをお勧めしました。
夜が明ければ、透析のお迎えが来ます。

薬をかぶせることで、目が覚めないこともあることをお伝えしました。
妻は、自分では決めかねて娘の判断を仰ぐために、娘と電話でやり取りをしていました。

苦しみを緩和する。そこの踏ん切りさえついていない状況は、本当にかわいそうなことだと思います。
最終的には、お薬を使うことで、何とか苦痛の表情が緩和され行きました。

そして、今日ご自宅でご家族の見守る中で、静かに旅立たれたそうです。(私は、今日は肺の定期検査でお休みを頂きましたので、スタッフが対応してくれました。)

本当は、もう少し早く相談してもらいたかった。
なぜ、在宅緩和ケア医につながったかと聞いたら、「ケアマネさんが教えてくれたから・・」と言う事でした。
でも、かかっていた病院の連携室とも、透析の医師とも、往診医ともそのケアマネさんは、関わってくれてはいませんでした。
ただ、「そういう先生がいる」と教えてくれたそうです。
初回訪問に行きますよと電話をしたら、「あ、そうですか。医療保険ですね。わかりました。」状況はご存知ですか?と聞く、「いや、あまりまだ行っていないので・・。」と言う返事でした。

もう少し、順序立てていたら、ちゃんと病院の連携室を通し、病状の予後予測ができて、もっとわかりやすく説明できていたら、ご家族がこんなに混乱することはなかったように思えてなりません。

私たちは、別に利用してもらわなくても、こういうご相談にはいつでも乗れるんですけれど・・。
今日看護師がケアマネさんに亡くなられたことを電話したら、すごくあわてていたそうです。

残念ながら、そういう予測が立てられなかったのですね。
ご家族のキャラクターや、だれがキーパーソンなのかも含めて、残り時間の限られた患者さんのプランは、立ててほしいと願います。

まだまだ、伝えきれないことが多いですね。

ちなみに、私の肺のCTは、今回も変化なしと言う事でした。
6月以降ずっと、呼吸器の調子が悪いので、実はかなり心配していたのですが、ちょっと安心しました。
今後もフォローは必要ですが、これからはこちらの近くの病院でお願いすることになりました。
年とともに、いろんなところに不具合が・・。
修理しながら頑張らないとだめですね。


賑やかな日々

2010-11-24 23:55:49 | 訪問看護、緩和ケア
毎日、わがステーションは賑やかに始まります。
9時の朝カンファを終えると、みんなそれぞれの患者さんに電話をかけて状態を確認したり、ケアマネさんと打ち合わせをしたり、逆にあちこちから電話がかかってきたりと大忙しです。

その間に、訪問準備をして電話や情報交換が済むと、一斉に訪問に出かけます。

直後の静けさと言ったら・・・。

カチャカチャと、事務のパソコンのキーを叩く音が、妙に耳に残ってなんだか落ち着かない気持ちになります。

「急に静かになるよね・・・」「うん・・。」

そんな時間もあまり長くは続きませんが、私的にはスタッフのパワー全開の、朝夕の時間はすごく好きです。
みんなのエネルギー、みんなの力。かっこいいなぁ・・と思ったりします。

結構困難事例が多いうちのステーション。
医療ニードが高かったり、環境に問題があったり、連携の調整段階だったり・・。

でも、スタッフはそれぞれちゃんと対応していきます。

10月に入職したSさんも、私に急患が入ると自分から「私、○○さん訪問しましょうか?」って言ってくれるようになりました。
そして、病状に合わせて主治医に連絡を取ったり、指示をもらったりと、もう十分に一人立ちをしています。

今は、ターミナルの方がすごく多くて、ますます緊急コールや相談が多い毎日です。

みんな体に注意して頑張ってねぇ。


そういえば、時々ステーションに妙な電話がかかってきます。
今日は、「知り合いの補聴器の雑音がひどいんだけど、治してくれないか?」と言われ、事務のOさんが、「お買いになったところへ、ご相談ください。」って、丁重にお返事してました。

変な業者からも多くて、資産運用しませんか?とか言って、なんで個人を対象にするのに、会社に電話してくるのか不思議です。

事務のOが婦人科のクリニックに努めていた時、「血尿が出たんです!」と言う電話があり、「どうぞ来てください。おいくつですか?」と聞いたら「○才の雌猫です。」っていう返事があったそうです。
「・・・それは、動物病院へ行ってください。」「!・・・あ・・そうですよね。」って電話を切ったとか。
笑い話のような本当のお話ですね。

いろんな話も交錯して、いろんな人も出入りして、にぎやかな職場です。

もっと仲間が増えればいいのに・・。
そう思う毎日です。


真夜中の電話

2010-11-23 22:56:10 | 訪問看護、緩和ケア
昨日は、月曜日だというのにものすごく忙しくて、なんだかヘトヘトニなってしまって、ブログを更新しようとPCの前に座ったものの、朦朧となってしまいました。

そしてそのままパタンと横になって、ホットカーペットに転がり、毛布をかぶって寝込んでしまいました。
こうなると、誰が何を言おうと身動きできず、身体が言うことを聴きません。

ハタと気が付くと、部屋には誰もいず、時計を見上げると夜中の1時30分。

ガーン。
こんなところで朝まで寝たらまずいです。
あわてて歯を磨き、布団にもぐりこみました。

それから3分。

緊急1番の携帯のバイブがブルブルと振るえて、私の枕に振動を伝えていました。

「緊急電話!!」

それは、昨日から昏睡状態になっていた患者さんの娘さんからのものでした。

「今さっき、父が旅立ちました。先生もこちらへ向かってくださっています。」との事。

こちらでの旅立ちのお支度を希望されていました。

「私もすぐに伺います。」そういって再び身支度を整え、夜中のお別れに伺う事となりました。

もう、何度こうして夜中の街を、車で走ったでしょう。

おりしも、冷たい雨が方をフロントガラスをたたきます。

静まり返った街、真っ暗なステーションのオフィス。
何度来ても、夜中のステーションに一人で来るのは不気味なものです。

うっかり、昨日エンゼルセットを持ってくるのを忘れてしまったので、しょうがないです。

そして、患者さんの家の前に来ると、ケアマネさんが自転車で駆け付けていました。

ここのケアマネさんは、夜中でも必ず来てくれます。
まだ、ケアマネとしては新米のAさんと、それを厳しくも優しくサポートしている瀬谷の母も一緒でした。トレードマークの雨合羽を着ての登場です。

そして、O先生もすでに死亡確認を終えて、書類を書いていました。

ベットが嫌ですぐに返してしまって、下で奥さんが手を繋いで寝ていた方です。
譫妄が強くて、ご家族も大変だったっと思いますが、ほとんど緊急電話をかけてくることもなく、見事にご家族だけでお見送りをされました。

眠っているような、穏やかなお顔のお父さんを、みんなできれいにして、お気に入りの山登りのウェアに身を包んで、伸ばしかけのあごひげも、とてもよく似合っていました。

本当にご苦労様。どうかこれからは、あちらから最愛の奥様を、見守ってあげてください。

先生も、半生を振り返ってお別れの言葉を伝えました。

ケアマネさんともお別れをして、車を乗り換え、自宅に帰ったのは深夜3時過ぎ。

シャワーを浴びて、布団のもぐりこむなり、深い眠りに落ちました。

真夜中のお別れは、いつも不思議な時間に包まれます。

静かな町のどこかで、遠くへ旅立つ人を、静かに見守る家族がいて・・。
お別れの悲しみと、自分の手で見送ったという、なかば安堵の入り混じった気持ちの中で、最後の身支度をするご家族のお手伝いをするのですから。

安堵と言うと語弊があるかもしれませんが、お看取りを覚悟された時から、避けられないゴールへと向かって全身全霊で介護されていたご家族には、やりきったという達成感が芽生えることもよくあります。
ご高齢の場合は、特に天寿まっとう、という言葉を耳にします。

逆に、お若くてまだまだやり残したことがたくさんあって、ご家族にとってもあまりにも理不尽なお別れは、身を引き裂かれるような時間となってしまいます。

たとえどんなお別れであっても、私たちも一生懸命向き合ってきた最後の時間ですから、とても大切な時間であることに変わりまありません。

夜中の訪問は、正直言ってとても辛いです。
でも、誰かがやらなければいけないこと。
それをすべき立場にあることを、私の使命とするならば、そこは頑張らないといけませんよね。
幸い、今日は勤労感謝の日で、朝は10時過ぎまで爆睡できました。
また明日から、忙しい毎日が始まります。




三浦半島 三崎漁港

2010-11-21 20:57:13 | 旅行・グルメ
今日は、11時すぎてからではありますが、ドライブがてら夫と三浦半島の三崎漁港まで行ってきました。
時々、ぽつりぽつりと雨が当たりますが、大したことはなく、曇天のドライブとなりました。

行きは横横道路で、途中から縦貫道に抜けて三浦へ。
道のところどころに売っている、三浦大根に心惹かれつつ、三崎漁港に到着。

「三崎港産直センターうらり」に駐車。



とりあえず、「うらり」の中をぶらぶら・・・。

名物まぐろのカマ

家庭では、料理できないでしょう!?

とりあえず、まぐろ中トロ3サク1500円でゲット。ほかにも、中落ちも冷凍で600円。
朝獲れサンマ4匹300円×2(義妹からの頼まれ物)
朝獲れ秋サバ3匹300円(おばあちゃんからの頼まれ物)
購入。

そのあと漁港をぶらぶらウォッチング。


豪華クルーザーも・・。
かっこいい!!こればっかりは、本当のお金持ちじゃないと持てないですね。
昔々、ダイビングのライセンスを取ったばかりの頃、神津島で乗ったのを思い出しました。

小さな漁船が置いてある入江。
駆け上がり、きっとハゼとかいっぱいいるんでしょうねぇ。

岸壁のほうへ回ると、家族やカップルの釣り人がたくさん・・。私もやりたかった~。

この季節、海の透明度も増していて上からのぞくと、小魚や根つきの魚がキラキラお腹を翻してよく見えます。

潮の変わり目なのか、なぶらなのか、さざ波立つ海面にカモメが低空飛行していました。

奥のほうには、大型漁船が停泊中。
秋田県男鹿半島の漁船。
これは鹿児島。
乗組員は、外国人が多いみたいです。きつい仕事、日本人はやらないのかな??

ぐるっと回って、港町の路地裏。

干物をほしてあったり、長蛇の列の食堂があったり・・。

漁港特有の狭い坂と路地です。鄙びた感じです。

そして、漁港と言えば、トンビ。
ピーヒョロロロ~の鳴き声とともに、小魚や釣り人のおこぼれを目当てに飛び交っています。



            

ここでは、電線にとまるのもトンビ。

途中、あまりお腹がすいていなかったので「三崎港」という回転ずしで軽めのお昼にしました。
店内はかなり込み合っていましたが、回転は速かったですね。
回転寿司にしては、まあまあかな。でも、しゃりがちょっと固め・・。
回転寿司なので、しょうがないか、値段も安かったので。
お腹がすいていたら、並んで丼でもがっつり行けてのに・・。残念。

この辺もまだまだ、見ていないところがたくさんあります。
今度は娘たちも一緒に、「ソレイユの丘」とか「金沢自然公園」とかも来てみたいなと思っています。

帰りに再びコストコによってから帰路につきました。

あー、疲れた。

ちなみに、中トロは抜群でしたわ


やっと金曜日。

2010-11-19 22:38:08 | 日々のあれこれ
なんだかんだでやっと金曜日です。

このところのステーションは、なんだかバタバタしていて、みんなそれぞれ抱えている患者さんの対応に追われています。

季節の変わり目、急に寒くなって体調を崩す患者さんも多くなっています。

新任の専任ケアマネのSさんも、最初からターミナルやら困難事例ばかりのステーションに、最初は呆然としていましたが、今ではどっぷりケアマネ業務にはまって奔走しています。

11月から入ったナースも、少しずつ自立しています。

去る人もいれば、来る人もいる・・。

1年なんてあっという間ですね。

ところで、先日久しぶりに南台の中華弁当を買ってきました。

中国人夫婦がやっている小さなお弁当屋さんで、昔と変わらず650円でやっていました。
おかずを3種類選べて、さらに唐揚げ1個のおまけ付き。
     

「久しぶりね」とおくさん。
「あれ?お父さん、今日はいるの?関内の店出ないの?」
「いやー。久しぶり。今日は瀬谷の日だよ。」
「値段、変わらないね。もっと高くてもいいんじゃない?」
「だめだよ、瀬谷では。高いと売れない・・

そんな会話も地元ならでは・・。

久しぶりの中華弁当美味しかったですよ。  瀬谷区南台 「金鳳」
(ご飯だけは・・残念ですが・・

ちなみに厚木街道、ステーションの斜め前にある「萬珍飯店」の
エビチャーハンも絶妙です。
お持ち帰りができますよ。

またまた荒れ模様

2010-11-18 23:06:42 | 訪問看護、緩和ケア
11月にスタッフが一人増えたことで、新患さんOKと言ったとたん、なかなか大変な患者さんのご依頼が続いています。

さすがに、今日お受けした患者さんで、限界になりました。

毎年、年末年始は目が回るような忙しさとなります。

その波が、そろそろ押し寄せているようです。

朝から10年来私の担当している患者さんが、ぐったりして様子がおかしいという連絡で緊急訪問しました。
このところ、徐々に全身状態が低下していたところに、足を骨折した患者さんです。
微熱なのに、顔が真っ赤です。
ボーっとしていて傾眠傾向。
食事も口からはとれていず、発語もありません。

血圧が高めで、特に拡張期血圧が100を超えています。

水分のみに使っている胃瘻があるため、水と内服は継続してもらい、これからどうしようか話し合いました。

微熱程度で肺の音も良好。SPO2もそこそこ。
意識レベルも認知で苦痛の訴えはなく、著しい変化はない。

こういう患者さんを、「どこか変」だからと言って、大きな病院は救急で見てはくれません。
車椅子に乗せて、介護タクシーを頼んで、大変な思いをして外来に行っても、検査結果で大きな問題がなければ当たり前ですが、また必死に連れて帰ってこなければなりません。

それでも、身体が傾く、嘔吐があった・・と言うたびに何度かは緊急に受診をしました。

今度も、きっと帰されてしまうでしょう。

それはしょうがないことだとは分かっています。

ご家族もよくわかっていましたので、往診の先生お願いすることとなりました。

胃瘻が入っているので、今後胃瘻交換の手配をしてもらえて、神経内科も循環器も一緒に看てくれて、今日お願いしたら、何とか遣り繰りして今日来てくれる先生。

情報提供書も後ずけで、事前契約や相談なくて、いきなりお願いできるのは、あそこしかありません。

その場で電話をして、木曜日の担当の医師が、夕方来てくれることになりました。

よかった~。

一度帰って手持ちの基本情報をもって、クリニックへ申し送りに行き、オムツなどの手配をしてステーションにもどると電話のメモだらけ。

午後からは、初回訪問です。
ターミナルの方を受け持つのは初めてというケアマネさんの、心細そうな声。
「大丈夫よ。」と、励ましたものの訪問するとすでに意識レベルが低下していました。
瞳孔不同もあり、左はピンホール。
脳転移によるものでしょうか・・?

おむつの当て方も、体位交換の仕方も、すべてが今日からです。

契約も含めてケアマネさんと環境調整などをしました。

朝まで譫妄がひどく、今やっと鎮静されています。

これからどうしたいのか・・?

寝かせて、楽にしてあげたい?
譫妄があっても、起きていてほしい?

思いにこたえるために、私たちはそこにいます。
主治医に状況を報告し、主治医も、家族が選択できるように処方をしてくれました。

お薬は、薬局から薬剤師さんが持ってきて、全部説明もしてくれます。

服薬管理指導は、在宅にはなくてはならないサービスです。

4時からは、瀬谷区のステーション連絡会の予定でしたが、4時にさっき頼んだ往診医の診察に同席を依頼され、そちらに向かいました。

その後も連絡調整やらなにやらでバタバタしましたが、7時半には変えることにしました。

だって、今日は「医龍」だし。

今週はずっとばたばたとしていて、ほっとする暇もありません。
うーん。なんでこんなに波があるんだろう。

週末は、また寝たきりおばさんになりそうです。

事例発表会&ホスピスの話

2010-11-17 23:13:44 | 訪問看護、緩和ケア
昨日は、横浜市訪問看護連絡協議会の事例発表会でした。
数か月前から入念に準備をして、発表者も何度も何度も作り直し、抄録も訂正を繰り返し、発表に至りました。
当日は、午前中から役員も気合を入れて準備を行い、緊張の中の開催となりました。


おかげで、発表7例はどれもレベルの高い内容となり、参加者も発表者もともに良い勉強の機会となりました。
 

参加者も100名を超えて、立ち見の人も多く、役員も対応に追われていました。 

内容も、神経難病の呼吸ケアに関するものから、精神疾患看護、在宅緩和ケア、認知症ケア、ASO患者の家族支援、在宅膀胱カテーテル管理に関する統計調査など、どれも在宅看護では注目すべき内容で、質疑応答も活発で、時間が足りないような状況でした。

講評は、横浜市立大学医学研究科・医学部 地域看護学教室教授の田高 悦子先生にお願いしました。

7事例もの発表に、一つ一つ丁寧に公表頂いて、今後の課題も含めとても勉強になりました。

私も、「終末期の自己決定を支えるアプローチ」という題名で発表させてもらいましたが、今後は対人援助に関するアプローチに関して、具体的に言語化して行くことという課題を頂きました。

実際、15分の持ち時間のなかで、どこどうを伝えるのかはとても難しくて、当初対話も入れて作成したPPを、あえて発表用に作り直した経緯もあり、伝え方の難しさを実感しました。

緩和ケアなどスピリチュアルな内容であればあるほど、やはり対象者との対話は重要になるわけで、実際はそこを重視しての訪問を心がけていますし、勉強会でもそこがテーマになっています。
でも、それをプレゼンするときに、「正しい事例発表の仕方」にはめ込むことは困難であり、一つはそこを打ち破っていかないと新しいプレゼンはできないのではないかと改めて思いました。

そして、そのあとはウィリング上大岡に移っての第2部があったのですが、私は瀬谷区医師会の学術集会に出席するために職場にもどりました。

いつも医師会の学術集会までは出席することはなく、めぐみ在宅クリニックの緩和ケア研究会に出席していたのですが、今回は座長が瀬谷在宅クリニックの大村先生で、講演が横浜甦生病院ホスピス病棟長の日下部明彦先生であるため、お声がかかりました。
共済は、日本新薬株式会社で、ガン性疼痛の非オピオイドの新薬トラマールカプセルの紹介があり、緩和ケアのお薬もどんどん進化しているなぁ・・と感心。
そういえば、最近ではガバペンに似た薬で、リリカなんて薬も使われるようになって、おもしろいですね~。

もちろん、めぐみの緩和ケア研究会は、スタッフがちゃんと出席してくれました。

そして驚いたのは、学術講演会の出席者の異常な少なさ・・。
日下部先生がかわいそうなくらいの出席者でびっくり。
開業の先生たちには、あまり興味のないことなんでしょうかね。ホスピスとかって。

日下部先生のお話も、分かりやすくてとてもよかったです。

今や二人に一人はガンになり、3人に一人はガンで死ぬと言われている時代。
最後をどこで迎えたいかと聞けば、やはり家と答える人が圧倒的に多いのだそうです。
けれど、いろんな事情や、緩和ケアをちゃんと受けられるような緩和外来がないことから、最後はホスピスでという事になっているのだそうです。

しかし緩和ケア病棟(ホスピス)は、圧倒的に少なくて、神奈川県では全部合わせて99床しかないそうで、こうなると希望者の6%くらいしか、ホスピスには入れないと言う事でした。

ぎりぎりまで家にいて、いよいよ入院したくなったらホスピスもある。

そういう形が恒常的にできればよいのですが、とても難しいのが実情です。

横浜甦生病院では、他のホスピスと違って、電話予約から面談までを2週間程度とし(通常数か月待ち)面談から入院までは病状に応じて考えるのだそうです。
一般的には、申し込み順がほとんどの中で、病状の悪い順にしてベットがなければ2階の一般病棟のベットで待機する形をとっいます。

料金も、個室料金を有償個室にするか無償個室にするかで大きく変わってくるそうで、かなり大きな幅があるようなので、よく相談すれば思ったほど法外な値段ではないようでした。

近隣の某大学病院のホスピスでは、有料の個室だと1か月約80万くらいだったと患者さんのご家族から聞いたことがあります。
ホスピスでは、国の定めによって有料個室と無料個室を半々に作らないといけないのだそうです。

甦生病院の在院日数は22日と、他のホスピスより圧倒的に短く、短期間最後の時だけの入院ににする事で、よりベットを稼働させているため、「あそこなら入院できる」と言ううわさで、他区や遠距離からの希望者が増えているそうです。
でも、本来地域の患者さんを受け入れるべきであることや、遠距離では通院や入院に関して患者さんサイドの負担が大きいことから、あまり遠距離の受け入れはしないようにしていると言っていました。

いろんな問題がありますね。

ただ、今後増え続ける在宅患者サンが、安心して緩和ケアが受けられ、QOLを維持できるようにするための、基盤を作っていく必要があると言う事でした。

本当に早急に望まれますね。



インフルエンザ

2010-11-15 23:05:48 | 訪問看護、緩和ケア
今年はすでにこの近辺でも、インフルエンザが流行り始めているそうです。

高齢者や免疫力の低下しているかた、呼吸器疾患の方などなどにとっては、これからの季節危険な病気ですね。
下手をすると命とりですから・・。

私たちも、インフルエンザは怖いです。
万が一にも、私たちから患者さんにうつったら、責任問題ですからね。

実は、インフルエンザとか流行る病気は、病院でうつってくることが多いのです。
通院してたら、周りでゲホゲホしていて、自分がもらっちゃったとか、よく聴きます。

昔、ちょこっとだけ耳鼻科の外来でパート勤務していてことがあります。
(結婚してすぐ、名古屋の市民病院で・・・)

その時は、最初の半年はしょっちゅう風邪ひいてました。
風邪のウイルスの巣窟ですよね・・・。恐ろしい・・。
主任さんは「そのうち慣れるわよ。」(慣れるもの?!)って言ってましたが、私はなかなか慣れませんでした。
ただでさえ、上気道弱いんです。

あるとき、急性副鼻腔炎になって、あまりの辛さに朝外来の始まる前に、自分で吸引管を鼻の奥へいれようと、涙目でチャレンジしてたところを、代行の若いドクターに見られました。
「えー!?何してんの~?!」と先生びっくり。
「無理だよ。僕がやってあげるから。あらら・・ひどいね。」
なんてことがありましたが。

とにかく、病気はもらわないにこしたことはありません。
(関係ありませんが昔「染るんです」とかいうシュールな漫画がありました。知る人ぞ知る・・・)
脱線しましたが、そういうことでなるべくインフルエンザの予防接種は、したほうがいいと思います。

でも、体質に合わない人もいるので、そこは十分注意が要りますが・・。
うちの息子は、卵にアレルギーがあって、今は平気ですが昔タラコでアナフィラキシーショック寸前になったことがあるのでしません。

今年は、季節性インフルエンザA・Bと新型インフルエンザの3種混合で、1度に接種することができます。
去年までは、インフルエンザの料金は自由診療で、いくらに設定してもよく、下は1500円から上は5000円くらいまでの幅がありました。
今年は、横浜市では3600円が上限です。
ただし、これは予防接種協力医療機関での話で、それ以外での接種は任意です。
ちなみに、協力医療機関で接種し重篤な副作用が出た場合、治療が保証されるそうです。
これは保険ですね。
ちなみに値段は、それ以下ならいいのだそうです。
なので、3600円以上のところは、協力医療機関じゃないと言う事でしょうね。

詳しくは、横浜市からのお知らせに書いてあります。

うちのステーションでも、スタッフの注射が始まりました。
はいはい、腕出して~!
お尻でもいいよ~!
と、パワはらともセクハラともとれる掛け声をかけている私です。

ゆず 虹(高音質)

2010-11-14 23:55:55 | 日々のあれこれ
おなかの風邪頂きました・・・。とほほです・
お腹かいたい・・・

なので、今日は、ぬくぬく寝て曜日です。

でも、明日からまた頑張らないといけないので、元気になる曲を聴いています。

私の元気になる歌。

最近はずっとこれ。一緒に歌うとすっきりです


ゆず 虹(高音質)


力出た!


来週も、めっちゃ忙しそうなので、もう寝ます。

何もしたくない日

2010-11-13 23:25:31 | 日々のあれこれ
この週末は、何もしたくないです。
なんだか疲れた~。

一週間長かったこと・・。

で、水曜日に謎のお土産をもらいました。
韓国に行った人から、「なんだかよくわからなかったけど、買ってみた。」というもの。



塩?砂糖?スープ?ドリンク?

カニの絵が描いてるし、野菜の絵も描いてあるので、きっとスープだろうと思い、お湯割りで飲んでみました。

うまい!
カニの凝縮したお味。カニ鍋にカニみそまで溶け込んだような・・

後味もピリッとしていておしい。

学童時代の仲間で、韓国語の翻訳もできる友人に、聴いてもらったら

「ウサギ」「ウサギ」「ウサギ」
天然の材料で味を出した無添加天然だし「サンデュレ」海鮮味  なのだそう。
しかも、その成分まで細かく長々と書いてメールで送ってくれた・・。
事務のOが、写真を撮って送っただけなのに、なんでこんな細かいことまでわかるんだ?!
と悩んでいたけど、本当にびっくり。

でも、安心して美味しくいただくことにしました。

金曜日の昼前の10分で鍋に材料を放り込んで、このだしで味付け。



ワタリガニが安かったので、入れてみました。
マロニーちゃんも。

みんなで頂きました。美味しいー。
ご馳走様でした。

そして今日は、2時過ぎから娘とコストコに買い出しです。

ついてすぐ、お昼にコストコのホットドッグ頂きました。

アツアツのホットドッグに、トッピングし放題。
ピクルス、オニオンのみじん切り、ザワークラウト、ケチャップ、マスタードてんこもり。
マスタードが、ドバっと出てしまい、あまり美しくないですが、トッピングとの相性抜群でお気に入りです。

      

これに、ドリンク飲み放題で200円。

今日は、これにシーザーサラダ600円を足して、二人で1000円のお昼です。

 サラダ多過ぎ・・。
もちろん、頑丈なトレイごとお持ち帰りで、最後までいただきました。

夕飯は、チーズホンデュ。
写真はありません。
たまには、こういうのも楽しいみたいで、大好評でした!