こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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幻の瀬谷の滝 ??

2008-10-26 00:56:04 | 日々のあれこれ
週末の雨、すごかったです。

ヘルパーAちゃんは、下着までびっしょりで、シャワーを浴びたような状態で帰ってきました。
こんな時のために、私はパンツをまとめて買い置きしてあるので、時々スタッフに譲っています。ちなみに、<L>なので、小柄な彼女には、たぶん大きかったと思いますが、そこまでは責任持てません…
写真は、いつも抜け道にしている、狭い道路の高架手前です。
突然滝になっていて、ごうごうと流れていました。訪問終わって帰りには、雨がやんだせいか、なくなっていましたが、いやーびっくりしました。
そういえば、神社の階段も滝に近かったです。
昔は、瀬谷の一部がよく浸水して、境川のあたりでは、子供が流されたりしたそうです。自然は、時に本当の恐怖をもたらしますね。
これから、地震だってくるかもしれないし、町中だと言って安心できないですよね。私は阪神淡路大震災のときは、大阪の吹田市にいましたので、やっぱり地震が一番怖いです。
せめて、家族一緒の時にしてくださいと祈っている毎日です。



町のお医者さん

2008-10-25 01:13:40 | 訪問看護、緩和ケア
最近、町のお医者さんが少なくなりました。
きれいなビルで、昼間だけ診療して、時間になると帰ってしまうお医者さんはたくさんいます。でも、町の医者さんは少なくなりました・・・。
「オールウェイズ 三丁目の夕日」に出てくるようなお医者さんです。
瀬谷にも、少ないながらも、町のお医者さんがいます。
「先生、うちのばあちゃんが、寝込んじゃったから、よろしく頼みます」と言うと、紹介状だの、何だのと言わないで、昼休みや時間の空いたときに、診に来てくれます。入院がいやだと言うと、「僕が見るよ。最後まで。」と言って、チョコチョコと顔を出してくれます。
そんな何人かの数少ない先生の中に、ご高齢のK先生がいらっしゃいます。
先生は、ずっとその地域で、町の人たちから頼りにされて、今まできました。
若いころから、休みの日でも、夜でもドアを叩くと気持ちよく診てくれたそうです。今では、ご自分が歩くのにも、気を使うほどですが、まだ頑張って診療を続けています。「いつでもおいで」と言ってくれます。
往診も「先生じゃなければいや」という人たちに、定期的に回っています。
うちの患者さんを診てくださるときは、受け持ちの看護師が必ずお供します。
(先生に怪我があったら大変ですし、少しでも先生の負担にならないように)

そんな先生が、今診療を続けるかどうか、迷っていると言う話を聴きました。

今はどこの医院でも、みんなコンピューターでカルテ管理から、保険請求までやっているとことがほとんどですが、K先生のところは、いまだに全部人の手でやっているそうなのです。
K先生のところの事務も看護師も、ずっと変わらず先生とともにその医院にいた人たちです。
つまり、先生もスタッフもコンピューターは使えません。
いまさら、高額なソフトを導入しても、入力できなければどうしようもありません。保険請求がすべてコンピュータを使わなければできなくなれば、それはもう、お手上げなのです。
どうやら、そろそろその時期が来たようで、無理してでもパソコンを覚えるのか、いっそもうやめるのか、悩んでいるようだと・・・

なんだか、ちょっと切ない話だと思いませんか?
そんなことで、町のお医者さんが減ってしまっていいんでしょうか・・・?

昔、私の子供のころはまだ、粉薬を薬包紙に一つずつ包んで、その三角形にたたまれた薬を、その医院の袋に入れて、窓口で渡されたりしました。
なんとなく、薬と消毒薬の混ざったようなかすかな匂いと、しんと静まった待合室の空気や、赤外線治療器の不思議なスタンドや、ぐつぐつをガラスの注射器を煮沸するシンメルブッシュ消毒器なんかを、子供のとき見た目線のままに、思い出したりします。
なんだか、今の日本は、大切なものを切り捨てていくんだなと、思ったりします。医学も進歩して、いろんな検査もできて、きれいなクリニックがあちこちにできて、患者も「今度は、どこにいこうかな?」なんてドクターショッピングがあたりまえで。
なんだか、寂しい気がします。
K先生なんて、親子3代かかってますなんていう、患者さんがたくさんいるんですよ。
クリニックはたくさんできていますが、町のお医者さんは、残念ながら増えていません。
国は、在院日数を減らし、在宅へ送り返すことに躍起になっていますが、それなら、在宅のお医者さんを、もっと増やしてほしいと思います。
頑張って、地域の人々のために、往診をしてくれる先生、看取りをしてくれる先生を育ててほしいと思います。
在宅を支えている町のお医者さんや、私たち現場の人間の現状を知って、ちゃんと国のレベルで支えてほしいと思います。
なんだか、とりとめのない愚痴話になってしまいましたが、在宅で頑張っている同志のみなさま、お互い頑張りましょう。!
瀬谷区内、往診できる先生募集中!!

バックの中身は・・・

2008-10-22 23:47:23 | 訪問看護、緩和ケア
うちのスタッフは、なかなかどうして、みんな個性的です。
昨日、天然純粋培養のKちゃんが、いつものショルダーバックからなにやら取り出して言いました。
「私、いつもこれもっているの!」と・・・
それは、100円均一で売っている「げろ袋」でした。
ピュアな彼女は、「これがあれば、いつでも吐けるでしょ!?」と、誇らしげに言ったのでした。
「もちろん、おしっこもできるのよ!もう、ずっと持ち歩いているの。安心でしょう?」と・・(彼女は至極、まじめなのです)
それを聴いたYさんは、一瞬きょとんとした後、腹を抱えてずーっと笑っていましたとさ。
まあ、私も笑いましたが、正直私も車の中に紙おむつは常備しています。
ちなみに、子供がまだ小さいとき、帰省の渋滞にはまってトイレを我慢できなくなり、子供のオムツ2枚を使って小分けに排尿したことがあります・・
いやあ・・・これは大変に難しい技でした。
で、それからはずっと、車に隠し持っています。
でも、いつ使うかわからない、げろ袋をショルダーバックに入れて毎日持ち歩いているKちゃんはすごいです。家の中の地震対策も万全のようでした。
「備えあれば、憂いなし!」ということですよね。

「うぱこ」です。

2008-10-13 23:44:31 | 家族のこと
娘が、飼っているウーパールーパーです。2匹います。
本当は、学名?「アホロートル」と言う、どちらにしてもまぬけな名前の生物で。我が家では、2匹まとめて「うぱこ」と呼んでいます。
絶対、自分で面倒を見るから飼いたいといって、1年半前にわずか1cmにも満たない状態でつれてきました。
ご多分にもれず、娘はあんまり面倒を見ません。結局私がなんだかんだと世話をしています。アホロートルって、ピンク色のやつ(肌色?)しか知らなかったんだけど、あれは要はアルビノなんですよね。安い事もあったんだけど、なんか、黒い方が日本的で、かわゆい感じがしたので、娘と黒い方を選びました。
こいつはとても、原始的などうぶつで、ある日見たら一匹のウパコの足の指が3本ほどなくなっていました。相棒に餌と間違えて食われたらしいのですが・・・
どうしようかと思っていたら、いつの間にかまた全部生えそろっていました。結局エラとかも短くなったりふさふさになったりで、妙な生き物です。
高校生の時、プラナリアの実験やったことがありましたが、あれを思い出しました。
さすがに頭二つに切ったり、尻尾落としたりは出来ませんが・・
生息地のメキシコでは、トマト煮とかで、食べるそうですが、
日本の湯西川温泉あたりで黒焼きにして食べられているイモリだか、サンショウウオだかは、これの仲間じゃあないでしょうか?
違ったらごめんなさい。
とはいえ、今年も2度目の猛暑を乗り越え、2度目の冬を迎えようとしているので、結構愛着がわいています。
(本当は犬を飼いたんだけど、諸般の事情により、ウパコで我慢しています)
そろそろ、水槽洗ってやらないといけないんですが、なかなかその気にならない、飼い主親子を、どうか許してやってください。

めぐみ在宅クリニック[追想の集い」に行ってきました。

2008-10-12 19:50:22 | めぐみ在宅緩和ケア関連

今年も、献杯の挨拶を指名されましたが、なかなかタイミングが難しいですよね。
昨年は、うっかり乾杯と言いそうになって、冷や汗をかきましたが・・
今年は、献杯の後の着席の声をかけ忘れ、佐藤さんにフォローしていただきました。すみません・・
とはいえ、お見送りした、たくさんの患者さんのご家族と久しぶりにお会いできて、泣いたり笑ったりの3時間でした。
今でも、ご家族から「逢いたかったー!」と言って頂けることが、何よりうれしかったですね。
それぞれのご家族に、それぞれの思い出があって、旅立った人々のあれこれを懐かしみながらも、今、元気に毎日を過ごされているご家族の姿に、ほっとしたり、励まされたりでした。
サーファーに愛された、Yさのお孫さんは今日も元気に、小澤先生に話しかけたり、テーブルの間を行ったり来たり、周りの人たちと人懐こくお話していました。最後は、お皿まで配ったりで、みんなも元気をもらったんじゃないでしょうか。
彼は、Yさんが亡くなった時、看護師のお手伝いをして、「おじいちゃんの爪は僕が切る」と言って自分から手をとった優しい子で、将来は「小澤先生みたいなお医者さんにんなる」と言って、今でも小澤先生からプレゼントされた、看取りの本を繰り返し読んでいるとの事でした。
この子の書いた、先生への手紙は、おじいちゃんへの想いと共に、本の内容を自分なりにちゃんと解釈して感想を述べていて、みんなびっくりしたものです。
(きっと、アホな医学生や、看護学生でも気ずかないだろうな、と言うことまで書いてありましたよ)。こんなふうに、将来を担う子供たちが、目標も持って、歩き始めてくれることは、すごくうれしいことですよね。
今日の、参加者のご家族の中に、看護職の方もいて、訪問看護に興味をもって下さった方もいて、なんかすごくいい時間を過ごせました。
NHKの「最後の願いをかなえたい」で、患者さんに「何もしてあげられない」と涙していたうちのS.Kも、そのご主人に再会して、また何かを得たようです。
本当に、患者さんや、その御家族から、たくさんの事を学ばせてもらっています。
これからも、いろんな出会いと、別れがたくさん待っているのでしょうが、私たちもその中で成長しながら、いい看護ができたらいいいな・・とあらためておもう私でした。

「お別れ」のタイミング

2008-10-11 01:50:28 | 訪問看護、緩和ケア
本当に、たくさんの患者さんとお別れをしました。
いろんなお別れがありました。
みんな、それぞれの舞台でそれぞれの物語の幕を閉じるのです。
私たちは、その舞台裏の、云わば黒子です。
舞台の裏から、そっと穏やかに幕が降りるように、お手伝いをするのです。
でも・・・時々考えてしまうのです。
この、幕の降ろし方でよかったのだろうかと・・・
早すぎはしなかったのだろうか?遅すぎはしなかったのだろうか?
いつもいつも、感動的でみんなが納得できるお別れができるとは限りません。
良いお別れには、良いタイミングが必要だとおもうのです。
早いとか、遅いとかではなく・・・。

つい数日前まで、元気に何でもできた90歳のおばあちゃんがいたとします。
家族ももう、家で看取るときめました。そのあとの筋書きは2通りあります。
ひとつは、静かにこのまま、自然にまかせてお別れをする。
もうひとつは、鼻からチューブを入れて、栄養を入れたり、点滴をしたりして、少しでも長く生きていてもらう。
皆さんは、どちらを選びますか?

でも、もうすでに取り戻せない脳の障害があることや、意識の無いまましばらくはもつが、近い将来にお別れは来ること、など知っていたらどうでしょうか?

本来、自分の終末は自分で選びたいですよね。
今まで誰の手もかりず、元気に暮らしてきたおばあちゃんは、何を望むでしょうか?すでに意識は遠く、家族が選択するしかないのです。
何もしなければ、脱水は進み、どんどん病状も悪化して1週間と持たないかもしれません。

どちらが、悪いと言うのではないのです。
でも、その選択が、どういう経過をたどるかはを、医療従事者はちゃんと説明する義務があると思います。

私だったらの、話ですが・・私が家族だったら、何もしないことを望みます。
意識の回復が望めないのなら、いままで、十分すぎるほど頑張ってくれ人だから、
針で刺したり鼻からチューブを入れたりしません。
長い道のりを歩き、十分に年を重ねた、おばあちゃんの尊厳のために・・・
家族の結束のために・・
ケースバイケースですが、何もしないことが、一番苦しくないこともあるのです。
自分が死を迎えるとき、どんな死に方がしたいか・・?
考えても、答えはなかなかでません。でも、痛かったり苦しかったりは嫌です。
ちょっとかっこつけて、あとで「すごくかっこいい死に方だった」と言われてみたい気がします。(実際は、最後までじたばたするやもしれませんが、それもまたいいじゃなですか)
「死」を考えると、いつも取り止めがなくなってしまいます。
でも言える事は、上手に幕を引いた人は、残されたものの悲しみが、緩和されると言うことです。よく考えて、本人の意に沿って、家族にとって一番納得のできる形を見つける。
その手伝いを上手にしたいと思っています。
*主治医とよく話しあわないと、あらぬ方向に行ってしまうこともあるので・・

寝不足の原因

2008-10-06 00:06:12 | 日々のあれこれ
寝不足の原因・・・いろいろありますが、今は小説です。
いやー、はまっています。浅田次郎「プリズンホテル」。私の悪い癖で、一度はまるとなかなかやめられず、昨夜は結局第2巻を最後まで読んでしまいました。
真夜中に、泣いたり笑ったり、最後は「かっこいい~!!」と、鳥肌ものです。
「蒼穹の昴」も長編ではまりましたが、「プリズンホテル」大好きです。
小説は、私的には読んだ後に、穏やかになったり、満たされたりしないといやです。読んでいて、情景や自分なりのキャスティングを描くのはもちろんですが、本当にうまい人の作品は、匂いまで漂ってきますよね。(これは、歌でもそうだけど、サザンの歌なんか聴いてても、江ノ島の灰色の焼けた砂が、お姉さんの小麦色の肌から、はらはら零れ落ちて、サンオイルの甘い匂いまでしてきますよね。あと、クーラーのキンキンに冷えた海辺のホテルの白いシーツとか・・・エッチですよね~)
とにかく、妄想逞しい私は、小説の世界へドッペりとはまり込んで抜けられなくなるのです。「プリズンホテル」あと2巻あるので、もうしばらくは寝不足が続きます・・・
うちのステーションの会計のお姉さんSさんは、まるで私設本屋さんのような人で、要望に沿っていろんな本を貸してくれます。さらに本好きのスタッフに渡っていくので、私とSさんと、K.Sとで、いつも内容について大騒ぎをして盛り上がっています。
宮本 輝もほとんど、Sさんからかりて、はまりまくっていました。
「オレンジの壷」から始まって、数十冊。
宮本輝さんの描く、日本海の風景が大好きです。深く垂れ込めた灰色の空や、激しく打ち付ける波や、寒々とした村はずれのバス停なんかが、私の網膜に映し出されます。そこで、私とは正反対の美しいほっそりとした、女性が・・・
あ~!!!もうたまりません。妄想です。「焚き火の終わり」なんかは、けっこう生唾ものでした。(変体ではありません。文学的?興味です)
そんなわけで、ジャンル問わず、いろんな本を読めるので、妄想癖が抜けません。
読みたくないのは、どんなに名作でも、後味の悪いやつ。どこにも救いが無いような作品は、呼んだ後、しばらく自分がどんよりしてしまいます。
だから、「ほたるの墓」は、二度と見ません。(アニメ)原作も読んだけど、辛すぎます。
しばらくは、佐久間ドロップの缶見ただけで泣いてましたから。嫌です。
読んでいて、心温まるもの、ハッピーエンドじゃなくても、心が感動で満たされるもの、が好きです。あとは、表現がきれいな作品。あと、すごく疲れているときなんかは、内田康夫さんの「浅見光彦」シリーズをよく読みます。安心して読めるので、疲れないし、よく現地取材をされているので、まるで小旅行に行ったみたいです。そんな私ですが、どなたか、面白い本あったら教えてください。