こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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春がそこまで・・・

2010-01-31 21:59:42 | 草、花、収穫
昨日は、朝1件の緊急訪問はありましたが、そのあとはずっと静かでした。
緊急2番なので、気は楽です。

昨日は、大好評だった夏ミカンのピールを、再度作りました。
夏ミカンは前回の倍の18個。
いやー・・結構きつかったです。
結局丸1日かかってしまいました。
洋間を占領して日がな扇風機をかけ、窓も全開でまるで夏みたいですが、めっちゃ寒いです・・・
時々裏返しながら4日ほど乾燥させます。

その上、今日も10個の夏ミカンのママレードを作成。(おばあちゃんに頼まれた分)
ほかにも15個ほど取りましたが、まだまだ夏ミカンは残っています。

 結局全部で150個位は採れるようです。

残った実は、オリゴ糖かけて置いておくと、みんなけっこう食べちゃいます。

外に出ると、今日はポカポカ陽気で春の兆しがそこここに・・
ラベンダーも元気です。  早咲きのサクラソウ
 キンセンカも一足早く・・
これは何でしょう?亀の手?ではありません。
    枯れ葉の下から福寿草・・・

 これは大好きなバイモユリの苗です。
今年は倒れないように、輪っかをしてみました。
ミモザは、つぼみが黄色になってきました。

午後から、夫と近所の散歩へ行ってきました。

 近くの西勝寺を通るルートです。

大きな巨木がいっぱいあります。 パワーがもらえます!
西勝寺の前を通りすぎると・・・
うっそうとした竹林が・・ その先にはお墓と林・・・
夜ここを通るときは、本当に怖いです。
真っ暗だし、その先に古―い民家があり、裸電球がぼんやり灯ると、これはヤバイ感じです。

でも、そこを抜けると明るい道です。
二ツ橋新明社の前を通たら、梅が咲いていました。
 7分咲きくらでしょうか? 
そして、OKストアでお買い物をして帰途につきました。

まだまだ春は遠いのか、それともすぐそこなのか、どっちなんでしょうね?

お疲れモードかな?

2010-01-29 22:35:08 | 訪問看護、緩和ケア
今日で、1月のお仕事は終わりです。
最後の10日ほどは、かなりのハードスケジュールでした。

今日は、居宅の新規さん1件と新患さん1件を定期の訪問の合間に行く予定でしたが、さらに急ぎのご相談がありました。

95歳のおばあちゃん。
2か所の骨折が見つかりましたが、高齢でもあり、本人の強い希望で自宅でそのまま過ごしていたそうです。
介護者のお孫さんは、ほかにもアルツのご家族と受験生のお子さんを抱え、いっぱいいっぱいだったようで、気がついたら、床ずれから血が流れていたとのことです。

担当のケアマネさんは非常勤であまり気がつかなかったようですが、連絡を受けた主任ケアマネさんが、状況に驚いて連絡をくれました。
かかりつけの医師から、これから往診医の事も傷の事も含めて、メディカルの訪問看護ステーションに相談するように言われたそうです。

これは来週までほっとけないとおもい、主任ケアマネさんと時間を合わせ急遽訪問することにしました。
でも、訪問看護は勝手に行くわけにはいきません。
指示書が無い訪問は違法です。
いつも困った時に助けて下さる理事のお一人、A先生に無理を言って急遽往診を入れ、指示書を書いていただけるようにお願いしました。

訪問入れて良かったです。
真皮に達する褥創が4か所ありました。
仙骨は、真皮に達するものの、きれいな2度の褥創、背骨に沿って黒い痂皮になっていて周囲に発赤を伴う3度と思われる褥創。
さらに両踵部。大腿骨骨折をしている左踵部は、外転した状態で真っ黒に痂皮。
右は、かろうじて水泡が吸収され、そのまま乾燥していました。
全体にドライです。
ケアマネさんも、お孫さんもびっくり。
「えー!?こんなになっているなんて・・1週間前にはこんなじゃなかったのに・・」

お孫さんも良く介護されてはいたのですが、寝ついてしまってからの介護の方法がわからなかったようです。
ただでさえ、単身赴任の夫もいず、一人いっぱいいっぱいで頑張っていた・・。
いまだって放り出さず、本人の便意がある時はトイレまで抱えて連れて行く。
「頑張りましたね。大変でしょたね」

先生も往診に来てくれて、お薬も全部出してくれることになりました。

「もう大丈夫。無理しないでくださいね。私達が出来る事はやるし、うまくサービスも使えば、今より負担は少なくなりますよ。」

即納してくれる業者さんに、高機能タイプのエアマットを入れてもらえるようお願いして、週明けには区変して、入浴サービスも入れてもらいました。
介護の方法をお伝えしながら、状態が安定するまでとりあえず訪問看護も週3回入らせていただきました。

とりあえず、陰部と創の洗浄方法を見ていただいて、皮膚科医の往診をお願いするまでの処置をお伝えしました。

ポリエチレン/紙おむつのパットはオイルを塗った踵部に被せ、ゆったり靴下で保護しました。
足をずっとシーツにズリズリこすりつけています。このせいでしょうね。
後で、アズノールを処方してもらうことになってます。

疝骨部は表皮が無いので洗浄後ポリエチレン/紙おむつパットにユーパスタコーワを塗っておむつで固定。尿取りを蛇腹にする方法で、尿が後ろに回りにくくなるように・・。
次に背中は、黒くかなり大きな痂皮があり、周囲の発赤があります。
とりあえず、薄くて摩擦抵抗の少ないモイスキンパットにユーパスタコーワを塗ってはりました。いずれ、デブリ(壊死組織を切り取る処置)が必要です。
創が多いので、コスト面を考え、パットを2種類使いました。

A先生も優しくお手伝いして下さいました。

お食事もとれていて、結構予備力はありそうでしたが、微熱が気になります。
「骨折の炎症もあるのかな・・・?」

とにかく、これで環境が整えられ、医療者の目が入ったことで、ご家族もホッとされたようです。
「こんなにすぐに動いてもらえて、集まってもらえるなんて!」と喜んでもらえました。

来週からは、主任ケアマネさんのご指導のもとで、担当のケアマネさんも頑張ってくれることを信じています。

もともと入っていたストマ管理予定の新患さんは、担当予定の看護師が初回訪問も請け負ってくれました。助かりました~。

最後は、居宅の新規のご契約で、必要な福祉用具の手配をして、来週の訪問看護開始のお話もして、外に出たらもう真っ暗でした。

なんだか、毎日目まぐるしくて、ちょっとお疲れモードです。

今朝は、ドリンク剤を飲んで出勤しましたが、職場に来たらK姉さんもリポD飲んでいました。
なぜか、忙しくなるのは月の後半に集中します。
山もりの書類を残し、今日はもう諦めて帰宅しました。週明けはもう2月です。
3月は、市からの委託の作業所の健康相談も回らないといけません。
重要な役員会もあり、もめることと必至です。
子供の受験もあり、2月3月も波乱含みです・・・。

どこか温泉でゆっくりしたいなー。
上げ膳据え膳、マッサージ付きで・・・居睡りしながら、ちょっといい夢見たいですねー。

胃瘻管理の話。その3

2010-01-28 21:45:06 | 医療機器・介護用品
前回、いろいろ書きましたが、私が先生に協力をお願いするにあたって活用した、説得力のある文献をお知らせします。
すごくわかりやすいです。胃瘻からの半固形化栄養材をめぐる問題点とその解決法

この文献に各製品の粘度比較もありますので、是非読んでみてください。

実際の組み合わせですが・・
まず安価な方法からご紹介します。ちなみにこれがすべてではなく、うちのステーションが使っているだけですから、そこのところをご了解くださいね。

固形化の基材は、カルシウムの含有量などの理由から、商品によって違います。


一般的によく飲まれているエンシュアリキッドは、ソフティアENSで固形化します。
  エンシュア250MLに対して1袋入れてかき混ぜます。
NUTORIのホームページから購入可です。30包 1890円 1包あたり63円です。
エンシュアは、処方で出るので、一番安上がりです。
製品化されたものは、リカバリーニュートリート 400Kcalで1個当たり315円です。

ラコールで固めたい人は、イージーゲルで固めます。
単価は120個9480円 1個当たり79円です。
大塚製薬のホームページから買えます。製品化したものはハイネゼリーで、300Kcal315円です。
これは、ツインラインも固まりました。

そして、時間も手間も短縮して、逆流もバッチリ防止したい方。
テルミールPGソフト  400kcal 1個350円です。
写真にあるF2ショットは、粘度が下がりますが繊維が増えるみたいです。

粘度に関しては、PGソフトがダントツです。
細かい比較は先ほどの文献を読んで下さい。

ただし、PGソフトは粘度が高い分、粘りが強く手で注入するのはかなり大変なので、加圧バックを使うと楽です。(3000円ぐらいだったかな・・?)
 使い方も描いてあります。 
こんなものもありますが、みんな使っていないみたい・・

ケースバイケースで、いろんな組み合わせができます。
うちでは、これらをご紹介して、選択をしてもらいます。

長所でもあり短所でもある点としては、便が有形になりどっさり出ます。
排便コントロールは必要です。

これから考えたい方の参考になれば嬉しいです。


話は変わりますが、今日は県看護協会の賀詞交歓会でした。

泉区メディカルの管理者と一緒に食べまくりの飲みまくりでした。
ロイヤルパークホテルの宴会棟で、衆参両議員さんもたくさん見えていました。

同級生だった友達にも久しぶりに会えました。
センタ―病院の救命の師長だったり、船員病院の副部長だったりと、看護一筋頑張っていました。
本当は、看護師の先輩としても人としても尊敬する、現横浜市大病院看護部長 折津さんに会えるのを楽しみにしていたのですが、残念ながら急きょ欠席になったとのことでした。
一緒に働いていたときは、まだ私も若くてずい分わがままを言ったり、まとわりついたりしていましたが、決して怒らずいろんなことを教えてもらいましたし、かわいがってもらいました。
反面、私といえば、ばりばり仕事をすれば格好いいみたいな錯覚に陥っていて、後輩にもあまり優しくなかったな~と後悔しています。
折津さんは、あの頃からちゃんと後輩を育てていたんだなんと、今になって分かります。

またどこかでお会いできることを願っています。

さてさて、もう1月も終わりですね。
今月は6人の方とお別れをし、9人の新しい出会いがありました。
明日も一日スケジュールいっぱいですが、頑張らないとね。それではまた。

胃瘻管理の話。その2

2010-01-27 22:46:06 | 医療機器・介護用品
gitanistさんのコメもあり、胃瘻の話の続きをします。
胃瘻管理を変えたい!(コメに書き込んだアドレス間違ってました。これが正しいです。)
あの時は、半固形化を始める前の準備段階でしたが、現在うちの利用者さんの、胃瘻の方の8割くらいは、半固形化に変えています。

半固形化にした理由としては、
1、胃瘻注入時間の短縮
2、食道逆流による、むせこみや誤飲性肺炎の予防
3、消化管の蠕動の改善
4、以上の効果による、家族の介護負担軽減やADLの拡大

などを期待してのものです。

栄養剤に関しては、疾患や消化機能の個人差があるので、必ず主治医の了解を取っています。

方法は、幾つかありますが、うちのステーションではまず、経済状況から考えます。

胃瘻から注入する栄養剤は、医療保険が適応になるエンシュア・リキッドやラコール、ツインラインと、食品として自費購入となるテルミールやメイバランスなどの栄養補助食品があります。
保険が効けば、1割負担で処方箋で出してもらえるので、とても安価に手に入ります。
特に、重度障害などあれば、ほぼ無料です。
ですから、病院ではほとんどの場合、これらが使用され、退院後もイルリガートルと呼ばれる入れ物に入れて、点滴のようにポタポタトゆっくり1時間から1時間半位かけて落とします。
ですが、この方法は時間もかかるし、注入後からゼロゼロする患者さんも多く、吸引も必要になるかたも多く、家族の負担も大きいです。

で、半固形化ですが・・・

これらのものを使う場合は、栄養剤によってメーカーが違いますが、半固形化材を加えて粘度を付けて、カテーテルチップで吸っては、注入するものです。
この場合は、カテーテルチップ(注入用のピストン50cc用)を数本用意しておき、注入する分を吸っておきます。
そして、50ccをゆっくり数分かけて注入します。
最後に水を入れ、さらに酢水を充填して終了です。
全部で30分もあればできます。

このとろみをつける基剤は、とろみ食用のトロミーナとかトロミアップではだめです。

必要なのは、とろみではなく粘度なので、とろみ材では効果はありません。
栄養剤により基剤は違いますので、次回商品名と単価はお知らせしますね。

でも、経済的に余裕があって、もっと簡単に注入したい方は、既成の半固形化製剤を使います。
これも、メーカーによりいろんな種類がありますが、逆流が強い方は粘土の一番高いテルミールPGソフトがお勧めです。
しかし、粘度がかなり高いため、手での注入は大変なので、専用の加圧器を使うと楽です。

粘度が高いほど、胃内に注入されたとき、胃壁抵抗が出来て胃が食品と判断して一生懸命正常な蠕動を始めるそうです。
ですから、自然に十二指腸へと送られ、また粘土が高いため食堂への逆流がしにくくなり、ゼロゼロが無くなります。

粘度は、製品により違いますので、次回商品名と粘土の違い、価格をお知らせしますね。
最後には水の注入と、酢水の充填は同様です。

最初からできているので、ウィダ―インゼりーみたいな形なので、キャップを取って注入するだけで、時間の短縮にもなるし、その分本人も家族も楽です。
なにより、見事に逆流現象が改善します。
ちなみに、なぜか便は増えます。どっさりです。
注入の水もPGウォーターやOS1など既成品もあります。

「施設によっては、全部半固形化でやっています。」と言うところもあるし、「そんなものは知りません。」と言うところもあります。
ショートやデイに行く時は、ケースバイケースで対応して下さい。

速ければその日のうちにゼロゼロが改善し、1ヶ月後にはほとんど吸引の必要が無くなります。

ただし、医師によっては、頑なに拒否する先生もいますので、ご家族を誘導して上手に主治医に持ちかけてくださいね。

また胃瘻自体の管理として、酢水の充填は一般的になりましたが、ちゃんと陰圧をかけないで注入して蓋をすると、全部酢水が胃の中に落ちちゃって何の役にも立たない事がありますので、注意して下さいね。(すぐにカビで黒くなっちゃいますよ)
さらに、ストッパーと挿入部の間ですが、未だにスリットガーゼ毎日消毒して交換している方いませんか?

こういう方、肉芽出来ていませんか?

だいぶ周知されてきましたが、ティッシュのこよりがお勧めです。
日本のティッシュは世界に誇れる清潔なものです。
胃瘻周囲はお湯でそっときれいに拭いて、ティッシュで作ったこよりをストッパーと皮膚との間にくるくる巻きます。以上です。
かなり大きな肉芽もすうじつで縮小します。

旭区にある在宅医ネットという在宅医療の研究グループで「在宅」の胃瘻管理の冊子が出来ています。
希望が丘にある「オカダ外科クリニック」の在宅部門に問い合わせると、1冊500円で分けてくれると思いますので、こより方や酢水充填法を御存じない方は、ぜひご覧ください。

というわけで、次回胃瘻関係の記事を書くときには、コスト面での使いわけと、粘度の違いについてのご紹介をします。

訪看護や在宅緩和ケアを振り返る。

2010-01-26 22:02:01 | 訪問看護、緩和ケア
横浜市の訪問看護ステーション連絡協議会主催の、訪問看護研修の第一回が始まりました。
これは、人材不足を補うために「これから訪問看護をやってもいいかな」とか「、興味があるかな?」と言う人たちを集めて、4日間のプログラムで訪問看護がどういうものか知ってもらうために企画されたものです。
ウィリング上大岡で講義が3日、訪問看護ステーションでの実習が1日のショートプログラムですが、けっこう人が集まったと、執行部のみなさん喜んでいました。

研修受け入れを了解していたので、今日2名の研修生がやってきました。

研修が楽しければ、いずれ訪問看護師をしたいと思う人が増えるんじゃないかと思います。
たっぷり楽しんでもらいたかったのですが、何分一日じゃあどうにもならず、さらにこのところ亡くなられた患者さんも多く、「これぞ訪問看護」というような訪問が少なかったように思います。
時間があれば、今日のめぐみ在宅クリニックの「デスケースカンファレンス」にも連れて行ってあげたかったのですが、それも無理でした。
いずれ、どこかで訪問看護師同志としてお会いできればいいなと思いました。


今日は、居宅の配布の合間にデスケースもあり、地域連携の強化のために横浜市民病院の連携室ナースの訪問あり、自分の患者さんの訪問ありと、バタバタしていました。

そして、夕方にはかねてよりお約束をしていた東大大学院生の「在宅緩和ケア」についてのインタビュー調査もありました。

この地域での在宅緩和ケアの現状や、問題点、困ったこと、今後の課題などを話しているうちに、私も改めてこの地域で訪問看護が出来る事のありがたさを痛感しました。

うちのステーションは医師会立ですが、歴代の理事の先生方が、私たちを信頼してくれていて、あまり細かいことも言わずに、好きなことをさせてもらっていると言うことを再確認しました。

理事の先生ばかりでなく、指示書を出してくれる地域の先生も、信頼して患者さんを預けてくれています。
褥創一つとっても、自分ひとりで患者さんを囲ってしまうことなく、皮膚科や耳鼻科の往診を気持ちよく承諾して下さいますし、処置についても私たちの提案や意見を取り入れてくれます。(DRによっては、そんなこと言おうものなら、怒鳴られることもあるとか・・・

おかげで、低コストで早く誰にでもできる処置としてのポリエチレン/紙おむつ療法も効果を上げていますし、胃瘻の半固形かも8割方の患者さんに移行していただき、逆流防止に効果が上がっています。
地域での活動のおかげで、最近ではラップ療法を製品化したモイスキンパッドも比較的安価に入荷することも可能になり、新しいものを取り入れたりすることへの提案が(もちろんエビデンスなど資料は整えますが)受け入れてもらえるのは、すごくありがたいと思っています。

そして、在宅緩和ケアに関しては、カリスマ的存在のめぐみ在宅の小澤先生とタッグを組むことが出来る。

地域も、在宅緩和ケアの連携に積極的に関わってくれる。

地域の中核病院の連携室がきちんと機能している。

これって、当たり前のように思ったら大間違いで、こんな関係で地域で取り組んでいるところは少ないのだ、と改めて感じ、だからこそ、ここだけ特別というのではなく、どこにいても安心して、在宅で穏やかに最後まで過ごせるような体制作りをしていかないといけないな、と痛感しました。

こういう私のとりとめない話を録音して、まとめて研究材料に使うのも、大変なことですよね。
でも、私にっとても振り返りのよい機会になりました。院生の方にも感謝です。

月末の一週間は・・・

2010-01-25 22:18:37 | 訪問看護、緩和ケア
何故か、新患さんは月末もしくは週末に集中します。
最期の一週間で新患さんを回ると、報告書も初回訪問しかしていなくても書かなくてはなりません・・・
でもそんなこと言ってられないので、せっせと回ります。
さらに、居宅の利用表の配布にもまわります。
居宅のご新規さんも混ぜると、何が何だか分からなくなりそうです。

とにかく、毎日一つ一つ書類をまとめてクリアすることに専念です。

でも、今日は朝から悲しい知らせがあって、けっこうめげています。
3年ほどのお付き合いだった患者さんが、入院先の病院で亡くなりました。
末期がんと言われて、8年も頑張った患者さんです。

以前にも闘病日記にかわいいイラストをご主人が描いてくれて、私の似顔絵も描いてくれました。あの患者さんです。(闘病日記の楽しみ方?

ご主人は、本当に奥さまを愛していて、奥さまにうっとうしがられても、よく尽くしていました。
お部屋を、育てた花で飾って、食事も一生懸命作って、IVHのポート管理も覚えました。
いろんな薬や、病状をきれいに表にして、主治医や私にまめにFAXしてくれました。
訪問すると、「元気をもらえる!」と言っていつも歓迎してくれました。

どんなにお互い信じあっていたか。
どんなに大事な人だったか・・。
ご主人の気持ちを思うと、胸が苦しくなります。

さらに、在宅で頑張っていたSさんも病状が急変し、お別れの時が近ずいています。

逝く人ひとと、戻る人と、毎日が大きな自然の流れの中にあります。
止めようのない流れです。
私たちも、確実にその流れの中に乗っっていくんでしょうね。


そういえば、ちょっと腹が立ったこともありました。

冬場になると、閉塞制動脈硬化症の方が増えてきますが、今年も何人かいらっしゃいます。
足の指が紫色になり、氷のように冷たくなります。
さらに強い痛みやしびれも伴い、悪化すると足の先から黒く壊死してしまいます。

糖尿病性の動脈硬化症も同じです。

ちょっとした、足先の傷からどんどん悪化していきますが、早いうちに対処すれば、治ることも多いのです。(手遅れになると切断となります・・)

Aさんは、すでに爪白癬とごっちゃになって、足の指3本と小指の付け根部分が壊死し始めています。
皮膚科の先生からの指示書で訪問が始まりました。

入院を拒否しているため、アンプラーグなどの血流改善剤ととともに、局所の清潔、保温のために、バブによる足浴、洗浄、プロスタンディン処置をしています。
この方は、週に3回のデイケアに行っていますので、どうせなら全身の血流を改善するためにも入浴をお願いしました。
けれど、いつになってもデイでお風呂に入れてくれません。
先日担当者会議を兼ねて、デイスタッフと看護師にも訪問看護師の処置を見てもらいました。(訪問開始時、あまりの足の汚さに愕然としたため、ちゃんと洗浄していただけるように見てもらうことにしました)

担当者会議で再度ケアマネとともに、入浴をお願いしました。
(これは、医師の指示でもあるのですが・・)

でも、「この方の健康上のことを配慮して、今は入浴ではなくリハビリを優先しています。」とのこと。
担当ナースも、これにはびっくり。
だから、健康上のことを考えると、入浴はぜひお願いしたい。

でも、どうも話が通じず、再度医師の指示をもらうことになりました。

うーん。この施設、膀胱洗浄お願いした時も「詰まったらやってもいい」といったところです。
詰まってからでは、膀胱洗浄の意味がないのに・・
面倒なことはしたくない?
忙しいのは分かるけど、そんなに大した作業じゃないと思うのですが・・・

施設には施設の言い分もあるのでしょうが、特養でもちゃんとやってくれるところはあるのになー
事業所の姿勢なんでしょうか??

施設換えればいいのかもしれないけれど、それじゃあ老健としてはどうなのかな?

責任問題とか、時間の短縮とか、いろいろあるのかもしれませんが、やりきれないこと結構あります。

まるまるのんびり。

2010-01-24 22:17:57 | 日々のあれこれ
今日は緊急当番でもなく、一日好きなことをして過ごしました。

夏ミカンが、まだまだたくさん成っているので、去年頂いたことのある、「夏ミカンのピール」を作ってみました。

ネットでレシピをいくつか検索。
そのなかで、よさそうなものをさらに自己流にして作ってみました。

夏ミカンは8個採ってきました。
それを良く洗って、表面の凸凹の皮を、薄ーくうすーくそぎ取ります。

それを短冊に切って、煮立たせて水を変える。
これを2回繰り返して、昨夜から水につけておきました。

そして今日です。
新たに水を変えて皮が柔らかくなるまで煮たらざるにあげて、重さを測ります。
量の8割の砂糖を3回に分けて投入。
焦げないように、蜜を絡めていきます。
鍋をゆすりながら、汁けがなくなるまでしみこませてからざるにあげ蜜を落とします。

広げて荒熱を取って、グラニュー糖をまぶして、キッチンペーパーに広げます。
 これを扇風機で乾かしていますが、なかなか水分が飛びません。
今はまだこんな感じです。

食べてみると、外側はグラニュー糖でコーティングされていますが、中はまだやや水っぽい感じが残ります。
もっと、乾燥させてピールがギュッとしまって味もギュッと締まればいいんですが・・・

夕飯の支度の前に、夏ミカンのママレードと、すりおろしたニンジン、アーモンドスライスをを混ぜ込んだパウンドケーキも作ってみました。
  ほんのり夏ミカン風味で、好評でした。

結局、今日も一日夏ミカンで遊んじゃいました。
安あがりな楽しみ方ですが、何かを作るってすごく楽しいです。

明日からは、1月最後の週ですが、新患さんが4件退院してきます。
居宅の配布もあるし、退院前訪問もあるし、研修生も来るしで、ちょっと不安が・・
でも頑張らないとねー。
それではお休みなさい。

   

まほろば / さだまさし

2010-01-23 14:39:18 | 日々のあれこれ
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まほろば / さだまさし


彼のどこから、こんなにも美しい語彙があふれ出てくるのでしょうか?
言葉と言葉を紡ぐ・・・

「精霊流し」も22歳で作ったそうです。
今、22歳の若者で、どれほのの語彙を持っているか、どれほどの想像力があるのか?
「まほろば」は27歳の時だそうです。

とてもきれいな文章に出合うと、しばらくうっとりしちゃいます。

眉山・解夏を読む。

2010-01-23 13:40:49 | 読書、漫画、TVなど
だいぶ前に、夫が「やっぱり、さだまさしは天才だな。」と言って私に回してきた小説。
「眉山」も「解夏」もたしか映画化されていましたよね。
見てはいませんが、さだまさしが小説も書いていることはしていました。
BOOK・OFFの値札がついたその小説を、読んでみました。

 やっぱり、天才ですね。

もともとさだまさしの歌は大好きです。
歌と言う短い詩の中に、人生そのものであったり、日常のシュチュエ―ションであったりを、ギュッと圧縮して閉じ込め、旋律の中で、聴く人それぞれが解凍していく・・・。

ですから、小説を書くと言うのは、考えてみれば自然なことなのかもしれませんね。

「眉山」
徳島市内で一人で住む母親が、ある日癌の侵されていることが分かり、女手一つで育てられた娘咲子が、母の生きざまと葛藤しながらも、理解し見送るまでの数か月を描いた短編小説です。
阿波踊りのにぎやかな喧騒と、笛や太鼓、お囃子がBGMに聴こえるような錯覚に陥りながら、古い伝統の街の中で、一人の女性が毅然と生き抜いた姿を、娘の視点からとても美しく描きだされていました。
特に、献体にまつわる肉親の想い、身をささげようと誓った母の想いなど、微妙な心の揺れがとてもきれいです。

「解夏」
この本の中に「秋桜」「水底の村」「サクラサクラ」と4本の短編小説が入っています。
このすべての小説に、涙してしまいました。

「解夏」とは仏教用語で、夏の修行が終わる日を指すそうです。
一人の教師が、ある日突然難病にかかり、失明する日までの日常を淡々と描いています。
けれど、深い絶望に何度も落ち込みながら、周囲の人々や禅寺で出会った林老人との会話の中で徐々に受け入れていくのです。
そして、さだまさしお得意の、故郷の風景が美しくリンクしてやはり歌のように半生が語られていきます。
昨日、最後のほうを駅のホームで読んでいて、電車が来ても涙が止まらなくて困りました。

帰りの電車では、「秋桜」涙と鼻水が止まらず、家で「水底の村」「サクラサクラ」を読み、なんだかとても幸せな気持ちになりました。

ちょっと疲れている時、気持ちがささくれ立っている時、やる気がなくて呆けている時、読んでみてはいかがでしょう。
気持ちが上向きになる小説ですよ。

言葉は不思議ですね。
「きれいな言葉をつかいなさい。」小説の中でも出てくるフレーズです。
きれな言葉。
難しいですが、大切なんだなと思いました。

読んでいない方、素直な心で読んでみてくださいね。

横浜市訪問看護ステーション連絡協議会・メルパルク

2010-01-22 23:56:50 | 訪問看護、緩和ケア
今日は、朝から電話攻撃でくらくらしましたが、午前中の訪問と居宅の始末と、新患の初回訪問でステーション連絡会にはかなり遅刻してしまいました。

定例会には間に合わず、特別講演の途中から参加しました。
今日の講師は、テルモの方です。
講演も、後半の「在宅酸素」のお話からになりました。

テルモさんは、酸素の分野では後発隊でかなり最近参入してのだそうですが、コールセンタの機能として日本一に輝いたそうです。
企業努力として、利用者の声を反映させ、5リットル酸素濃縮器の軽量化(最小)、また万が一カニューレに着火しても、本体の接続部にあるセンサーで火が消えるように改良されているそうです。
さらに、内蔵バッテリーにより急な停電にも電源が切れることなく、その上従来の機種より電気使用量が半分に抑えられたエコロジー商品でもあるそうです。

この最新の酸素濃縮器は「いぶき」
軽いしバッテリー内蔵なので、室内を軽々移動することもできます。
煙草をやめられない方には、安心ですね。
 あまり、在宅酸素でテルモさんを使っているのを見たことはありませんが、認知症の方なんかにもいいかもしれません。

そのあとは、7階へ移動して「賀詞交換会」です。

メルパルクの最上階といえば、夜景です。
ブルーライトヨコハマ満喫していただけます。(古いですね・・)

 前面ガラス張りの窓からは、暮れなずむ横浜の街が、一望できます。

お隣は、マリンタワー 近すぎて全景とれず・・・

 左側の奥のほうにみなと未来
  その次に氷川丸    遊覧船がいたり来たりしています。
 右に目を移すと、ベイブリッジが… 
暗くなってからのみなと未来は

和やかなに会も終わり、外に出るとぴゅーぴゅー北風が…

さすがにカップルもあまり歩いていませんでした。

ちなみに、メルパルクは結婚式がリーズナブルでしかもおしゃれな場所なので、横浜の人には人気があります。
今日の同じテーブルの人の中にも、ここで式を挙げた人二人いました。
(私は、もっとマニアックに桜木町の伊勢山皇大神宮でした。

まだ、メルパルクからの夜景見ていない方、是非一度いかがです?
リーズナブルなバイキングとか、あるようですよ。

公表調査が終わりました。

2010-01-21 23:39:11 | 訪問看護、緩和ケア
今日は、居宅部門とヘルパー部門の調査でした。
居宅は1時間ほどで終了。新患さんの初回訪問に余裕で間に合いました。よかったー

でも、調査員さんが変わると、解釈や評価の仕方が微妙に変わります。
すうじつ前の訪問看護の時に指摘された箇所、今度はOKでした。
同じ項目、去年OKだったのが、訪問看護ではだめで、居宅の調査ではOK。
何ですかね~??
別に、うちは、恥じる事はなにもないので、いいですが・・・。
毎回翻弄されますね。

そうそう、毎回認知についてとか、プライバシーについてとか、勉強会をやっているかという項目がありますが、私たちは進歩しているし、もっと前進しながら勉強会なりをしているので、いい加減にしてほしいなと思います。
毎年同じ項目ばかりテーマに勉強会やってるところのほうが、どうかと思うのですが・・

要するに表記さえうまく書いてあれば、OKになってしまうし、ちゃんとやっていても、単語もしくは表現が違うだけで「やっていない」になってしまうんです。

意味ないですね。
内容、もうちょっと進歩すればいいのに・・と思ってしまいます。

調査員さんもかわいそうです。
きっとどこに行っても、ぶつぶつ言われるんでしょうね~。
最初は3人で去年は2人で、今年は1人。人件費削減なんでしょうか?
みなさん、とてもすまなそうに調査されていきます。
ご苦労様です・・・。

でも、これで面倒なことを一つクリアです。

新患さんは、担当ナースを連れての訪問でした。
自転車でやってきたケアマネさんと、患者さんご夫婦と、にぎやかな初回訪問でした。

片麻痺での療養支援、内服管理、リハビリも兼ねてのご依頼です。
長いお付き合いが出来そうです。


そういえば、今朝のカンファレンス。
円背で、身体が小さくなってしまった患者さんのエンゼルケアで、お着物を着せるのが大変だったと言う話が出ました。

うちのスタッフは、着付けのできるスタッフも多いので、あまり困らないのですが、やはり、小さく曲がってしまった背骨や膝の状態で、着物を着せるのは難しいですよね。
しかも、長襦袢が無い。


着付けの師範クラスのナースSが、そこでアドバイス。

長襦袢の見つからないご家庭は何件かあったそうですが、そんな時は三角巾を折って襟元に覗かせると長襦袢を着ているように見えるそうです。
きれいなスカーフなんかでもおしゃれだね。ってみんなで話しました。

帯は後ろで結ぶわけにはいかないので、畳んで身体の上に置いたりしています。

やっぱり旅立ちですから、きれいにしてあげたいですよね。

みんないろいろと工夫をしています。

午後からは、今日は篠笛のお稽古でした。
花粉が飛んでるみたいで、くしゃみと鼻水をすすりながらのお稽古となりました。
薬飲んでるのにな~。

あすは、夕方から横浜市のステーション連絡協議会の定例会と、賀詞交歓会でメルパルクです。
明日は書き込みできないかも・・・。




今日もあれこれと・・・

2010-01-20 23:11:26 | 訪問看護、緩和ケア
明日の、居宅の調査の準備やら、たまった書類の整理やらで、唸っていたとき患者さんの娘さんから一本の電話が・・・
「お母さんが、ちょと様子がおかしい。手の先が紫色になってきました。」と。
朝ちょっと吐いてからとのこと。
これは・・・とおもいました。
「すぐ行きますからね!」
駆けつけると、やはりすでに永い眠りにつかれていました。

このところ、弱ってきていましたので、担当からも可能性はお話していたのですが・・

3日続けて患者さんに逝かれてしまいました。
淋しいです・・・。
今日の患者さんとも、長いお付き合いでしたから、あまりに突然のお別れになってしまいました。

呆然としていた娘さんが言いました。
「母と、ずっとふたりだったんです。」そう言ったとたん涙があふれました。
「もっと、やさしくしてあげればよかった・・・。怒ってばかりで・・・」
「ひどいことばかり言って・・今朝も、あんなこと言わなきゃよかった!」

みんな・・・同じですね。

私も、同じことを思いました。
「何でもっと優しくできなかったのか。なんであのときあんなこと言ったのか。何でもっとそばにいてあげなかったのか。何で。何で。何で。」
「お母さん、ごめん・・」
今でも思います。「何で」と。

リリーフランキーの「東京タワー」にも、そんなシーンがありましたよね。
そのページを読みながら、ボタボタ涙が落ちました。

でも、親子だから。親子だから言える言葉。
怒ったって、喧嘩したって、親子だから安心していたと思います。
だから、もう自分を責めないでほしい。
「だって、こんなに穏やかなお顔で、眠っているみたいでしょう?」

担当ナースと主治医に連絡をして、私はそっと失礼しました。


ステーションに帰ると、ヘルパーSさんが、キッチンで奮闘していました。
先月から始めた、治療食試食会のための調理中でした。
調味料も全部は買っています。減塩食ですね。
  
茹でキャベツの甘酢ずけ、卵入り油揚げの煮物おくら添え、白菜と春雨と肉団子のスープです。
塩味はほとんどしませんが、素材のお味が生きていて、すごくおいしかったです。

味見をしてから審査会へ行き、そのあとはひたすら書類整理に没頭しました。
私、苦手なんですよ。書類整理。
特に介護保険のケアマネのファイル・・・
何でこんなに書類書かせるの??もうやだ。
ぶつぶつ言いながら、抜けてた記録や看護計画もまとめてやっとかないと、後でまた辛くなります。

なんか要領わくるて、駄目ですねー。

明日の居宅の調査は、絶対短時間ですませます。
だって、ギリギリの時間に新患さん入れちゃったし・・・
そして午後からは、笛のお稽古です。

何だか今日もあれこれと・・・そんな一日でした。



33回めぐみ在宅緩和ケア研究会

2010-01-19 22:56:00 | めぐみ在宅緩和ケア関連
今日、午前中は訪問看護の調査でした。
そう、あの公表制度の・・・
前日、ほとんど人任せにしてしまったので、カルテ出すのにちょっとあたふた。
挙句、カルテ庫の開き戸の角に、頭をしこたまぶつけ、血が出ました。
おかげで半日、ズキンズキンして、ボーっとしてました・・バカです。

結局去年と同じ「衣服」と「睡眠」の言葉が入る計画書と、看護記録があるかというところで、時間をロスしてしまいました・・
学習効果がないみたいです。

調査の途中に、あの、お母さんを自然に家で見送る決心をした息子さんから、お母さんの呼吸が止まったという知らせが来ました。(家族の決断
本当は昨夜には旅立ってしまうのでは、と思われていましたが、1年半担当だったYを待っていてくれたみたいです。
ちゃんとお別れできて、良かったです。
息子さんは・・・
近くになかなか行けないような感じで、ボロボロ泣いていたそうです。
でもよく頑張りました。みんなにほめられ、ねぎらわれちょっと照れてもいたようです。
これからは、自分の人生を歩いて行くんですね。

夜は、めぐみ在宅の緩和ケア研究会でした。
2か月続けて、うちからのプレゼンテーションになりました。

でも、今日は担当の矢吹さんがほとんど頑張ってくれました。すごく良かったです。

「豪放磊落我が道を行く!」タイプの患者さんで、大の愛妻家でした。

今回は奥様が、急激に悪化した病状にパニックになり一時「入院させて!」と緊急電話に連絡をくれてから、その後薬の増量で落ち着きを取り戻し、看護師に確認しながら最後を見送るまでの経過をお話ししました。
ケアマネさんたちにも看取りの過程がよくわかったと言って頂きました。

ここでも「苦しみはなにか」「支えは何か」「どうすればその支えを強くすることができるか」というグループワークをしました。

うちのステーションでは、お別れが近くなると、現在の状況を記入した用紙をお渡しし、最終的にご家族みなさんに在宅か入院かの最終確認を取ります。
あとで、ご家族の中でいさかいが起きないように、よく話し合ってもらいます。
そして、ご家族に説明を受けたというサインをいただきます。
最後までご自宅を選ばれた方には、「お別れ」までの経過と、その時の対応、連絡先を書いた紙をお渡しします。
お別れまでの、経過を説明することで、ご家族は心の準備をし、今の状態が自然の流れの中にいる事を理解し、安心して見ていることができるようです。
もちろん、そこには主治医の予測指示があってこそですが・・・

同じグループのみなさんも、とても興味を持って賛同もしていただきました。

こんな風に、地道ではありますが、少しずつこの地域での看取りが、自然で当たり前のことになっていくのは、うれしいことだと感じました。

まだまだ、こんな風に理解し合えることは少ない世の中です。
これが当たり前と思っていると、時々とんでもないことが起こったりします。
(現に今、一件振り回されています・・・

大きな病院の中には、まだまだ死ぬときは病院が当たりまえだと、純粋に思っている看護師さんもたくさんいます。
在宅に帰るということを、「ちょっと帰って気が済めばいいでしょう?」というとらえ方をしていることも珍しくないんですよね。

そういうわけで、今日も新たな出会いや、地域の人達との交流もしながらの研究会となりました。
明日は審査会もあるし、やること山積みですが、今日はもう寝ちゃいます。


感謝

2010-01-18 22:37:11 | 訪問看護、緩和ケア
「ありがとう。私、幸せ。」
看護師が行くたびに、その手を取って万面の笑顔をくれたご婦人が逝きました。

いつも、感謝の言葉とおおらかな笑顔。

退院してきたときも、SPO2は80%位しかなかったのに、本当に彼女は「苦しくないのよ」って言っていました。
それでも酸素が入るとやっぱり楽になったようでした。
痛みも吐き気も訴えずに、でも、看護師が行う排せつ援助も気持ち良く受け入れてくれました。
口腔ケアの後は、決まって「あー気持ちいい。ありがとう!」って。

最初にあった時でさえ、彼女は私を見たとたん手を振って、手を差し出して「よろしくね。」って握りしめました。
そして、最後まで誰にでも感謝の言葉と握手を忘れませんでした。

こんなに、明るく最後まで「ありがとう!」「私、幸せね。」っていい続けた方は初めてです。
訪問した誰もが、幸せな気持ちをもらって帰ってきました。

そんな彼女が、逝きました。
とてもきれいな、笑顔だったそうです。
夫も、娘も、息子も、みんなで交代できれいにしたそうです。
本当に幸せだったんでしょうね。

自分が最後の時に、「ありがとう、幸せだった。」と言えるでしょうか?
言えたらいいなと、思います。

さっき、テレビの番組で、夫婦の間で、3行で相手への想いを表現する詩を紹介していました。
その中で、80代のご婦人の詩がとても印象的でした。


   「辛かった」 と言う前に
   「辛かっただろう」と言う・・
    あなたと暮らして 50年


素敵だな~。旦那様の温かな手の温もりが感じられるような・・・
いつも感謝しながら寄り添う、老妻の想いが伝わるような・・

涙でました。
どんな、50年だったんでしょうね。
苦労もきっと、「しあわせ」に変えられる。
そんな50年だったんじゃないでしょうか・・・。


なんとか復活です。

2010-01-17 21:11:16 | 日々のあれこれ
昨日は一日寝たきり生活でしたが、夕方からはなんとか復活。
夕飯もちゃんと作りました。

でも、喉が痛いし鼻水も出るしで、やっぱり風邪何でしょうね~。
本当に皆様もご注意くださいね。

ところで、昨日の「神戸新聞の7日間」を見ていたとき、うちの夫が「神戸新聞社があの年に出した写真集買ってあるよ。20年ぐらいしたら見ようと思って・・・」と言いました。
「えー?!みたいみたい」と娘。
今日荷物ひっくり返して探し出しました。
うちの旦那のまめなところです。感心・・・

1995年3月30日発行で、大阪のミナミの本屋で買ったものでした。
 中は、ドラマでも紹介された数々の写真が載っていました。
そして、社説も。ドラマにあった「被災者になってわかったこと」もありました。
読み直して、胸が詰まりました。

今、ハイチでは略奪が激しく物資が奪われ無法地帯と化しているとか・・

この本の中で、神戸の震災にも世界各国から救援隊が来ましたが、日本の震災ではただの一度も略奪などと言う行為はなく、世界の救援隊を驚かせたそうです。

どんなに地獄の中でも、日本人はお互いを助け合い、救援物資を順番を守って待ったそうです。
これは世界に誇れることですね。

確かに、なかにはペットボトルの水を法外な値段で売ろうとしたり、自分の携帯電話を1回5000円とかで貸し付けたりしようとした人がいたそうですが、そういう奴は、あとでかなり痛い目にあったようです。

私も有事の時は、看護師として駆けつけるつもりではいますが、それは家族の無事が確認できてからだと思います。
もし、だれか一人でも家族が負傷したり万が一にも亡くなるようなことがあったら、できないかもしれない・・・
でも、そこでできる事をなんとかやって見ようと思います。

この日一日で、また来年まで忘れられる話題です。
せめて、今日だけは書き記したいと思いました。

そして、あしたからは、また忙しい日々の始まりです。

ちなみに、公表制度の調査もあります。
この忙しいさなかに、勘弁してほしい、あの悪評高い公表制度です。
高いお金払って、貴重な時間を費やしてやるのですから、もうちょっと納得できるもにしてほしいのですが・・・
できれば、今度の事業仕分けで廃止にしてほしい制度です。

でも、でも、ファイト一発がんばりましょう!