こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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年末最終訪問

2008-12-31 00:22:42 | 訪問看護、緩和ケア
うちの訪問看護ステーションは、24時間体制なので重症者も多くて、何よりも長期のお休みでは、排便コントロールの必要な患者さんが一番困ります。
そのため、どうしても必要な人だけ、年末30日と年始3日に、いっせいに手分けして訪問に回ります。
もちろん緊急時は当番が待機していますが、一人暮らしで処置の必要な人や、便を出さないといけない人は、最初から予定に入れます。
今日は、朝ターミナルの患者さんが一人お別れとなりましたが、担当者がお別れのケアに行ってくれたので、私は予定の患者さん二人に行ってきました。
午後に、最終日飛込みで開始になった患者さんにお伺いの電話をすると、便が上手く出ないし、徘徊がひどくで大変との事でそちらも訪問しました。
ついでに、ステーションで年賀はがきも仕上げ、家に帰ったのは3時ごろでした。
そこから、黒豆を火にかけつつ、栗きんとんの為のサツマイモの裏ごしをはじめ、夕飯の支度と片ずけをしてからテレビを見ていたら、いつの間にか爆睡していました。
なんか、今年もこんな生活で最後までバタバタと過ごすのかと思うと、ちょっとむなしい気もしますが・・・・
でも、世の中仕事が無くって大変な時代なので、忙しいって事は贅沢な事なのかもしれませんよね。
今日から、私が緊急1番当番なので、5日まではこの携帯を肌身離さず持っていなければいけません。これって、けっこうストレスなので、なるべく多くのスタッフに持ってもらいたいのですが、今のところ、常勤5名と非常勤1名で、2個の緊急電話を回しています。きっとこれから「持ってもいいよ」といってくれるスタッフが増えてくれる事を信じて。
とにかく、年末年始はみんな穏やかに過ごせ、緊急訪問が無い事を祈っています。良い年をお迎えくださいませ。

とりあえず、仕事納め

2008-12-28 01:42:20 | 訪問看護、緩和ケア
12月26日。とりあえず、仕事納めをしました。
 スタッフ皆で走り続けた1年間も、今日でとりあえず納めましょう。
という事で、「さーて。これから買出しに行くぞー!!」と、午前2件の訪問を終えてかえってきたら、ヒラリとメモが・・・
ギョエー?!新患依頼でした。
2日ほど前からやっとバタバタが収まってほっとしたのもつかの間、最後の最後に・・・しかもターミナルで、認知で、転げまわって痛がっている?!
小澤先生が昨夜から訪問開始したとの事・・ほっとけませんよ。
「わかりました。すぐ行きます。」即効訪問したら、デュロテップパッチも今日から開始となって、少し落ち着いていました。ウンチも出して一安心。

帰ると同時に、即コストコ並木店へ急行。オードブルを買いあさってとんぼ返り、5時までに戻れました。
バカ高い横浜横須賀道路を使えば、片道30分でいけます。
会計士のSさんが、ワインソムリエに選んでもらったというワインを2本さしいれてくれました。ありがとう。


そして、メインはすし竹のおすし。みんなの大好物です。
コストコのサラダや、オードブル、おつまみ、ローストチキン、プルコギビーフのレタス巻きなどなど・・
飲んで騒いで、王様じゃんけんをして・・・
いつもは、おっとりしている人たちが、今日ばかりは大ブレークしてました。
山下さんは、スプーンをグニャグニャと曲げてましたし。
なんでも、マジックが趣味の患者さんのお嫁さんに、毎回指南していただいているとか・・そのお嫁さんは、訪問ナースにマジックを見せるのが、楽しみになっていて、そのうち講習が始まってしまったそうです。いやー。笑いました。
ほんとに、皆楽しそうでした。
11月に北海道から転職してきたMちゃんも、すっかり昔からいる人のようになじんでいて、ほんとに楽しい仕事納めとなりました。

まだ年末年始に、みんなで手分けして訪問回るんだけど、スタッフ同士すごくいい雰囲気のなかで仕事が出来るのは幸せですよね。
みんな、来年もよろしくお願いしまーす。


あちらの世界って信じます?

2008-12-25 23:44:43 | 訪問看護、緩和ケア
昨日、今日と3人の患者さんが旅だちました。
退院してきたときは、あと数日かなと思われる状態でしたが、皆さんとても頑張られました。ご家族も、本当によく看られて、それぞれ精一杯一緒の時間を大切に過ごされたと思います。
Yさんは、大好きなディズニーランドに行ってきたし、Oさんは、血圧が60に下がっても、ご本人の「自分でトイレに行きたい」という思いをかなえるために、ご主人が何度でも抱えて連れて行きました。最後はご主人の腕の中で息をひきとったそうです。
それから、私がお見送りしたおばあちゃんは、食べるのが大好きで、イレウスの状態でしたが、おじいちゃんが家族に内緒で食べさせているのを皆で見て見ぬふりをしていました。もちろん、結局吐いてしまうのですが、本人も食べたいし、おじいちゃんも食べさせたいのだから、「ダメ!」と言うより、納得するまでやってみればいいわけです。だって、家にいるんだから。
食べれば吐いて苦しいことがわかって、それでも食べさせて、本人も食べて、むせてしまったけれど、そこでおじいちゃんも本人も「もういい。わかった」と納得。
おじいちゃんに至っては「もう、思い残すことはない。いつ逝っても覚悟はできた」と腹をくくれて。息子と嫁はやさしくそれを見ていましたよ。
3人とも、本当に良いお別れでした。
それぞれの人生を精いっぱい生きてこられたのですね。本当にご苦労様でした。
おばあちゃんは、三味線と民謡が好きな粋なおばあちゃんで、「私が死んだら、これを着せて」と言っていた萌黄色の素敵な着物を着せました。とてもきれいでかわいらしくて、おじいちゃんは「きれいだね」と言ってぽろぽろと涙をこぼされていましたっけ・・

この仕事をしていて、よく思うのですが、患者さんが亡くなるときは、何故か次々と亡くなってしまいます。
もしかしたら、やっぱり死後の世界があって、同じステーションを使ったよしみで、声かけあって一緒に行くんじゃないでしょうか。
不思議なくらい、同じ時期に連れ立って行かれるように思えます。
船が、出るのかもしれません。
それに、逝かれる時期も、ご家族の都合や、周囲の都合なども考えていい時期を選ばれて逝くような気もします。
残されたご家族の気持ちも考えているような事もあるし・・・

夏ごろ、どうしても近所を散歩したいという患者さんがいて、時間がない事がわかったので、依頼があったその日に訪問して、翌日散歩にお連れしました。
彼は、すでに呼吸状態も悪く、痛みも強かったのですが、朝の4時頃から楽しみに待っていたということで、酸素をもって、オプソをもって、さらにクッキーやら傘やらいろんなものを持って出かけました。小雨が降っていたものの、すぐに止んでくれました。彼のもう一つの望みは、写真を撮る事でした。
息子さんの買ってくれた一眼レフのデジカメを胸に抱えて、車いすの上でも頭を起こしていることができないほど弱っていたのに、下瀬谷の川沿いの道で、おもむろに体を起こしては、何枚かの写真を撮りました。
その時、奥さんとも私とも写真を撮って、3人で撮れいることを確認したのですが・・・
(彼とは、連休を挟んだ3日後に、次の散歩の約束をしていましたが、残念ながら約束の日の朝方、旅立ってしまいました。)
後日、奥さんより、「あの写真、一枚も撮れてなかったのよ。カメラ屋さんに持っていっても、どこにも残っていないって。でも、あの時はちゃんと確認したのにね」とのこと。
「きっと、お父さん気に入って持って行っちゃったのよ。」
みんなでそう話しました。きっとそうです。

だから、今頃は、きのう亡くなった3人もいろんなおしゃべりをしながら、連絡船に乗っているんじゃないでしょうか?
それぞれの家族のじまん話に花を咲かせて。

冬本番

2008-12-22 00:21:59 | 日々のあれこれ

昨日、娘と映画に行ってきました。
海老名のマイカルシネマで、娘は「252生存者あり」
私は「K20怪人20面相」
なぜか、別々の映画を見ましたが、ほぼ同じ時間に終わるようにチケットを買っておいたので、あまり問題もなく、夕方二人で帰ってきました。
すっかり暗くなってしまった街は、クリスマスモードで、ビナウォークのイルミネーションに大喜びでした。
この頃、すごく穏やかになった娘と、あれこれ買い物をしながら、ブルーのきらめきを眺めていると、とても幸せな気分になりました。
冬本番ですが、今年はけっこう暖かいみたいです。

忘年会と緊急電話

2008-12-15 00:08:04 | 訪問看護、緩和ケア
昨日は、瀬谷区医師会の忘年会でした。
毎年、横浜のシェラトンホテルでやっていますが、ここ数年緊急電話が増えてきてどう対応するかがなやみの種です・
昨日は、昼のうちに要注意の患者さんの状態を確認して、皆さん落ち着いていると想い、当番二人は出席する事にしました。
でも・・・1番担当桜井さんが着物を着て横浜駅に着いたとたん緊急電話が・・・
「おばあちゃんが胸が苦しいって言っています。来てください!」
ずっとぎりぎりのところで、頑張っている患者さんです。
桜井は、そのまま引き返しました。
その直後には、「おしっこの管を昨日入れ替えてもらったけど、痛いといっている。おしっこの量も少ないようなので、見に来てほしい」との事。
桜井さんにそのまま一緒に回ってもらう事になりました。
わーん。桜井さんごめんねー。
気のいい桜井さんは「大丈夫です!気にしないで下さいね。」といってくれましたが・・・
やはり、最初から待機しとけばよかったかな・・
めぐみ在宅クリニックの小澤先生は、往診のあといったんは忘年会会場に顔をみせたけれど、直後に呼ばれて引き返して、「二次会会場教えてください!又引き返しますからー」といって去っていきました。
さすがに、もう来ないだろうと思っていたら、11時近くになって携帯に電話が。
「どの部屋ですか!」「え!?先生店わかったんですか?」「入り口にいます」
との事。あわてて見にいくと、奥様と二人でニコニコたっていてくれました。
すごい根性です。身体壊さないで下さいねー。
(小澤先生は、私たちの社員旅行の時も、「僕が瀬谷の平和を守りますから、皆さん行ってきて下さい!」といってくれたりするので、ありがたいのですが、そうそう甘えてばかりはいられませんよね。)
すぐに解散となりましたが、ほんとに律儀な先生です。
理事の高畑先生もぎりぎりまで、付き合ってくれて「涙を拭いて」をかっこよく歌って去っていきました。
本郷クリニックの川口先生もむりやりつき合わせてごめんなさい。「長い夜」聞けてうれしかったです。
天野先生は、最後までいつも紳士的に付き合ってくれて、電車に乗る時いつの間にかいなくなります。どこいっちゃうんでしょうか・・?歌うまいです。
そして、理事長 田村先生、取りまとめありがとうございました。
とにかく、その間も緊急電話は手放せませんが、桜井さんが戻っているので、心配はいりませんが。
そんなわけで、初めてビンゴがあたったものの、ウィーフィットが当たったわたしは、我が家に2台もいらないので、桜井様に進呈する事といたしました。
ソフトは自分で買ってください。よろしくね。

年末はいつも地獄です。

2008-12-07 02:01:36 | 訪問看護、緩和ケア
年末に近くなると、いつもたくさんの患者さんが病院から送り出されます。
病院も、満杯で大変なんでしょうが、在宅はさらに満杯です。
11月の終わりに、一人スタッフが増えて「バンザーイ!これで少しは楽になるぞー」と思いきや、次から次へと患者さんが増えて、「もはやこれまで」状態になってしまいました。
それも、結構大変な患者さんが多くて、マンパワーが圧倒的に不足しています。
NHKで「さまよえる癌難民」とかいう特集をやっていましたが、確かに地域によっては、受け皿が極端に不足する事があるのだと思いました。
瀬谷区は、5つの訪問看護ステーションがあり、在宅の先生も何人かいらっしゃるので、なんとかなっているようです。
それにしても、終末期の患者さんが増えたのは事実です。
10年前、訪問看護師になりたてのころは、こんなにターミナルの患者さんはいませんでした。まだまだ、在宅緩和ケアが普及していなかったのでしょうね。
どちらかというと、慢性期で片麻痺のかたのリハビリや、ゆっくりと経過する寝たきりの老人などが多かったような気がします。
訪問看護の依頼も、医師から直接来ていたので、すごくシンプルに訪問看護が行われていましたよね。
介護保険が始まってから、なんかすごく複雑怪奇になって、依頼はどちらかと言うとケアマネからくるようになりました。
だから、当初医師から訪問依頼があって、ケアマネに連絡取ると、「え、訪問看護ですか?単位がないんです。じゃあ30分で御願いします」なんて、ちょっと嫌な顔される事もありました。
今は、双方歩み寄りで結構うまくいくようになりましたが、最初はトラブルも多かったです。
ただ、少ない介護保険の単位のなかで、いろんなサービスをやり繰りするので、単位の高い訪問看護は敬遠されるようになり、したがって、軽症の患者さんや落ち着いている患者さんの訪問依頼はめっきりと減るところとなったわけです。
ただ、最近はまた、よく勉強しているケアマネさんから、服薬管理や病状管理目的で安定期のの患者さんも少しずつ増えているようです。
とはいえ、IVHにポートの刺し換え、バルンに腎ろう、PTCD、胃瘻にストマに気切、果ては人工呼吸器まで、多種多様の医療機器をつけ、緩和ケアの麻薬もどんどん新しいものが作られる状況の中で、スタッフのスキルアップもし、高度医療に対応していかなければならず、常にアンテナを張っているのもしんどかっったりします。
なんか、ぐちぐちいっているとますます疲れてきました。
週明けには、新患さんが5人ほど待っているので、何とか順番に回って、担当を決めなければなりません。
スタッフも、毎日遅くまで頑張ってくれているので、皆であと一がんばりして年を越したいと思います。
来年には、あと一人増える予定です。
それまで、頑張るぞー!