こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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今年最後の実習生が来ました。

2009-11-30 23:00:07 | 訪問看護、緩和ケア
今年最後の実習生が来ましたよ。
女の子二人、明るいいい子たちですね。
また、良い経験をして、何か一つでも学んでくれたらうれしいです。

今日は、入院していたMさんが帰ってきました。
Yナースと新人Mナースが行ってきましたが、かなり大変だったようです。
環境の整備や、清潔の保持、物品の調達から毎回始めないといけないので、かなりの困難事例です。さらにIVHポートに気切に離解創・・・
それでもなんでも、帰ってきたからには少しでも気持ちよく過ごしてもらいたいなと思います。
手続りの気切用エプロン付けてもらいました~

帰ってくる人あれば、入院する人もあります。
寝たきりでずっと一人暮らしだったTさんは、朝訪問すると暗い部屋で辛そうにしていました。
尿のバックを見るとおしっこがたまっていません。
ノートを確認すると、昨夜の夜8時に息子さんが捨てて以来誰も捨てていません。
また、詰まっていました。
下痢もしていて、バルンカテーテルを変え、残った便を出してもすっきりしない・・
血液中の酸素飽和度も90パーセントと下がっています。
息を吸うと気管がぺこぺこひっこみます。
肺の音も悪い…
むくみもひどいし、尿量も減っています。

病院へ行くことをお強く勧めして、娘さんにゆだねました。
午後から救急車で入院されたそうです。
「なんだかほっとした顔をしていました。」と、後から娘さんから連絡をいただき、私たちもほっと一安心です。

そして夕方になっての初回訪問。
素敵なおじいさんでしたよ。
自分の病気も全部知っていて、かくしゃくとしてこれからのことを受け入れていました。
これから、いろんなことを教えていただけそうです。
良いかかわりが出来そうな予感です。

月曜日、始まったばかりですが、今週も頑張らないとね。

あっという間の日曜日

2009-11-29 21:06:16 | 日々のあれこれ
お休みはあっという間に終わります。
冬は、暖かいお部屋で、ホットカーペットの上でゴロゴロしているのが一番幸せですね。ぬくぬく・・

夕方、台所に降りていくと、隣の義姉さんから、カワハギとサザエが届いていました。
つぶらな瞳と、かわいいお口

ちょっと、お洋服を脱がせていただきました。 いや~ん
          
3枚におろして、身は薄作りに・・
肝はお酒で洗って、おいしい椒房庵のポン酢で溶いて、薄作りを付けていただきました。
もっと食べたいところで、おしまいです。

カワハギ君の服を脱がせる時は、いつもゴメンナサイと思いつつ、一気にべりべりっとはがせるので、結構快感だったりするんです。
一説にはフグよりおいしいという話も・・。
ウマズラカワハギも同様に調理しています。
みなさんもいかがですか?

ところで・・・
ボクシング、内藤選手負けちゃいましたね。
残念ですが、あれだけいい試合をしたんだし、全部を出しきってあっぱれだったと思います。
それにしても、顔がどんどん変化していく様は恐ろしかったですね。
今晩は、寝てて窒息しないといいんですが・・・
あと、亀田君も大人になりましたね。
この2年間、猛烈なパッシングに耐えて、どん底から這い上がってきたんだし、これからは、暖かく見守ってあげてもいいんじゃないかと思いました。
勝った瞬間の涙は、この2年間の彼の苦しみを物語っていましたよね。

ただし、あの弟たちは、もう少し躾をしないと恥ずかしいですよね。
マスコミが小さい時から持ち上げて、ちやほやして勘違いさせちゃったんだから、もう少しお行儀を教えてあげないとね。

内藤選手は、あのキャラクターがあれば、タレントとしてもやっていけるんじゃあないでしょうか。

実は私、大の格闘技好きなんです。
年末は、ダイナマイトで魔裟斗とアンディ・サワーの試合がありますよね。
もちろん、魔裟斗を応援しますよ!
残すところあと1か月ですが、カゼひかないようにがんばりましょうね!

マニュアル活用管理者研修

2009-11-28 22:41:21 | 訪問看護、緩和ケア
今日は午後から、神奈川県の訪問看護連絡協議会主催のマニュアル活用管理者研修会でした。
訪問看護は、医療保険と、介護保険があって、しかもかなり複雑な決まりがあります。
本当に、何回聞いてもよくわからない事が多くて、今日も30問の間違いやすい問題を自分なりにやってみましたが、かなり間違えていました。
それをグループワークで調べて発表するというもので、「へー」っていう感じでしたよ。よく知っている人は、本当によく知っていますよね。
うちのステーションは、何かあると事務のOさんに聴くとすぐ答えが返ってくるし、わからなければすぐ調べてくれるので、なかなか自分の身に付かない・・
なんか、こういう法的なことは苦手です・・・

たとえば「介護保険で特別管理加算を算定していない利用者に特別訪問看護指示書と在宅患者訪問点滴注射指示書の交付を受け、点滴を5日間施行した。
この場合、重症管理加算が算定できる」
イエスかノーか。
イエスなんですよ。
介護保険で特別管理加算を算定していなければ、特別指示書の間は医療保険になるので、その間重症管理加算(24時間対応契約をしていることを前提です)を算定できるんです。
まあこんなことを、30問やってきました。

でも、ちゃんと知っておかないとね。管理者なんだから・・・

気を取り直して、家に帰ると木村信至先生からうれしいメールが。
12月の先生のバンドのワンマンライブに子供も一緒に招待していただけるというもの。
でも残念・・・
11日は、聖マリ西部での医療福祉セミナーです。

でも、来年には絶対いきますからー。
インディーズで3位になったんですよー。すごいです!!

まだまだ、年末にかけて、やらなきゃならない事がいっぱいありますが、なんとか今年も無事終われるように、頑張りましょうね!




ちょっと暖かな冬

2009-11-27 23:57:57 | 訪問看護、緩和ケア
今日は暖かかったですね。 あっというまに11月も終わりです。

妙に暖かかったり、急に冷え込んだりしながら、冬になってしまいました。
訪問の道すがら、境川沿いのイチョウの木が黄金色に輝いてきれいでしたので、車の窓から携帯でパチリ。

合間に、12月の在宅緩和ケア研究会でのプレゼン準備のため、事例をまとめてみました。
8月に訪問看護を開始して、9月に亡くなられた患者さんです。
まだ若く、これからもっと輝いていくはずだった人です。

私たちにとっても、病院の医師も、連携室看護師も、めぐみの人達にとっても、忘れえぬ人となりました。
その振り返りを、記録を見ながらおこしていると、彼女の笑顔が蘇ってきます。
研究会では労災病院からも、担当の医師や看護師が来てくれることになっています。

緩和ケア研究会に興味のある方は、めぐみ在宅クリニックのホームページから申し込みをしてくださいね。

それから、今日家に帰ったら、これが出来上がっていました。
これはなんでしょう??

これは、月曜日に退院してくるMさんのために作った気切孔用のエプロンです。
Mさんは、気管切開のあとが、ぽっかり空いています。(ちょうど、左右の鎖骨の間です。)
1センチ弱のその穴から、たえず痰が吹き出るので、すぐに周囲がベタベタになってしまいます。
介護力のある介護者もなく、経済的にも困窮しているため、ちょっとした備品も手に入りにくいため、手近にあるものをいろいろ工夫して使います。

昨日、ステーションにあったシーツを切って家に持ち帰りました。
そして、蛇の目ミシンの社員である夫に頼んで、袋に縫ってひもを付けてもらいますた。全部で12枚。
いつもティッシュをまるめて気管のところに置いているので、すぐにベタベタになって、シャツも汚れてしまうので、吸湿性があって、通気性もあって、洗って繰り返し使える気切用のエプロンを作りました。(夫が、ですが・・・)

使ってくれるといいのですが・・・

以前、腕の骨折のおじいさんが、すぐに手を下に下げてしまうので、息子の小さくなったトレーナーを改造したベストを作ったことがありました。
頭からかぶせて腕を胸に縫いつけた袖で固定して、脇はマジックテープでとめたベストを、おじいさんはすごく気に入って、急変して入院するまで、洗うから脱いでといっても脱いでくれず愛用してもらったことがありました。

胃瘻をいじっていしまうおばあちゃん用に改造したつなぎは、おじいさんにはあまり評判が良くなかったのですが、効果はあったと思います。

いろいろ工夫をするのは、結構面白いですよね。

古いシーツも使いようです。

明日は、看護協会の管理者マニュアル活用研修会に行ってきます。
来週からは、また看護学生さんも来ますので、きっと今年もあっという間に過ぎていくのでしょうね。

サービス公表センターって??

2009-11-26 23:24:00 | 訪問看護、緩和ケア
そういえば、今日西部訪問看護ステーション連絡会で、話題になったのですが、
そろそろ公表制度の調査が始まりますよね。

うちのステーションにもお達しが来ましたよ。
うちは、ヘルパーと居宅もやっているので、3事業での調査になります。
そのための費用は、なんと3事業で7万円近くかかります。
(最初は、もっと高かったけど、あまりの悪評で毎年さがってはいます。)

これは絶対拒否できないことになっています。
サービスを受ける側の人達が、客観的に事業所のサービス内容や充実度を判断できるように、インターネット上に情報を公表するというものです。
で、毎年その内容に嘘偽りがないかどうかを、調査員が数人つれだって片っ端から項目ごとに確認をし、突っ込みを入れるというもので、ものすごい悪評のもとに、ごり押しで行われているお検査です。

何で悪評かというと、実際介護をうけるお年寄りの、果たして何人がインターネット上のサイトを開いて検証するのかということです。
ちなみに、うちののご利用者様では、いまだかつて一人もいません。
一般の人は、そんなもの知らない人のほうが、絶対的に多い。

もちろん、ケアマネも利用者の対象ですが、ケアマネは地域の中でもっとタイムリーにホットな情報を交換しているので、どこの事業所がどんな特徴があるかなんて、いちいちネットで見なくても、もっと詳しいんです。
私も、まず見ません。役に立ちませんから。

この業界では、もっぱら情報公表センターという、天下り先を作るためものという話がまことしやかに語られています。
だいたい、この忙しい年末に迷惑以外の何物でもありませんし、マニュアルどうりに形だけ整えば、まず問題なくクリアされます。
毎年やる意味が、どこにあるのかよくわかりませんが、公表センターのページにはいろいろ書いてありますね。

今、さかんに事業仕分けをやっていますが、この制度と公表センターは対象にはならないのでしょうか?
地方に投げているから、だめなのかな??
一度、蓮舫さんによーく調べてもらいたいものです。

A型インフルエンザ予防注射

2009-11-26 21:42:43 | 訪問看護、緩和ケア
やっと、コメディカルまでA型インフルエンザの予防注射がまわってきました。

            
でも、超ケチケチ注射で、4バイアルで9人打って下さいという、理事長のお達しで、0.5㏄きっかり吸って少しずつ余らして寄せ集めるのに、変な気を使いました。
どこかのクリニックでは、0.4㏄ずつにしたとかしないとか・・

とりあえず、希望者全員接種できたので、ホッと一息です。

でも、ほとんどが子供に発症しているので、やらないでもよいのではないかという、話もあるとか・・・
などと話していたら、予防接種も受けた30代の看護師が、インフルエンザ脳症で死亡したというニュースがあり、びっくりしました。

実際何がよいのかわかりませんが、少しでもリスクがさがればいいと思っています。

年末は、健康診断もあるし、これから十分に体調管理をしないといけません。
皆様も、体調に十分気を付けてくださいね。

今はぶきみに静かです。

2009-11-25 22:56:01 | 訪問看護、緩和ケア
いつもそうですが、忙しさはかなり偏りがあります。

忙しい時は、患者さんの顔と名前がごちゃごちゃになるほど次から次へと新患さんが来ます。
でも、何人かが入院されたり、亡くなったりすると次々と減っていきます。

それは、まるで潮が満ちてひくように毎回起るんです。

そして今は引き潮。

今週はかなり穏やかに過ぎていき、忙しい時はびっしり書き込まれた勤務表に、受け入れOKの丸がぽつぽつと・・・・

こうなると、それまでフーフー言ってたくせに、なんだか淋しくなります。

なんて思っていたら、夕方6時半ごろになって「今から行ってくれますか?すごく悪いです。」と小澤先生から。
「行きます!」そして夜の初回訪問となりました。

いつも突然の往診のお願いに、気持ち良く診て下さる先生からのご依頼。
当然即対応です。
かなり厳しい状況の中、酸素の調節とオプソの追加でなんとか落ち着かれました。
今晩、またコールがあるかもしれません。

来週初めからは、入院中の方も退院される予定がぼちぼち入ってきています。
そして、例年年末にかけては、殺人的な忙しさに見舞われます。

でも、やっぱり患者さんがあってこその訪問看護ステーション。
頑張りますので、みなさんお家に帰ってきてください。

(今夜は、先ほどの患者さんからのコールがありそうなので、この辺で寝ます。
おやすみなさい


自律する人

2009-11-24 21:55:50 | 訪問看護、緩和ケア
うちのステーションから、開設当初から訪問している患者さんがいます。
その人は、上位頚椎損傷のかたで、動かせるのは、肩と口、顔のみです。

以前にもホームページをご紹介した伊藤さん(伊藤道和の部屋)といいます。
ホームページを持ち、あちこちに公演にも行っているし、一時はタウン誌にエッセイも載せたりしていましたので、あえて実名で載せちゃいます。

彼は、熱血体育教師時代、前転の模範演技を失敗して頚椎損傷になってしまいました。
以来二十数年、ベットの上で暮らしています。

彼には素敵な奥様と、素敵な奥様のお母さんがいて、ずっと彼を支えてきてくれました。

伊藤さんのすごいところは、全く動かせない体でありながら、常に自律されていることです。
自立と自律は違います。
彼は自分でトイレには行けませんが、自分でどの方法で排せつをすれば良いかを考え、自分の選んだ人にゆだねることが出来ます。

彼は、良い状態でコンスタントに排便コントロールが出来るように、普段から水分を取り、繊維の多い食事を取り、緩下剤の量もコントロールします。
そして、今自分がどういう状況化をちゃんと把握できています。

もちろん、薬は口に入れてもらわなければなりませんし、排便介助は私たちが定期的に行います。
でも、選ぶのは彼です。
私たちもアドバイスはしますが、彼が納得しないとしません。

それから、彼は人のせいにはしません。
たまにショートステイで褥創を作ってきますが、だからと言って施設を非難したりしませんし、それはそれとして対処します。
「こういうところを気を付けてくださいね。」
とはいいますが、命令したり威圧したりもしません。

長い付き合いの中で、いろんなことを話しました。
私は排便介助をしながら、彼とポツリポツリ話をするのが好きです。
お互い情報交換になりますし、時には子育ての相談なんかも聴いてくれます。
ダイエットの筋トレのしかたとかも・・・

それから、彼はハワイに行ったり、京都に行ったり、沖縄に行ったりします。
おいしい店があるよと話すと「車椅子入りますか?」と必ず聞きます。
だからコストコにも行きますし、みなとみらいあたりは、しょっちゅう出没しています。
もちろん、ボランティアの人と一緒ですが・・・

そういう人だから、自然と人が集まります。
ボランティアさんが、サポートしてくれるのです。

彼は、周囲にとても気を配りますし、さっらとお礼の言葉もいいます。

やってもらってあたりまえ。という態度はありません。
常に、対等でいて、感謝の気持ちをもっています。

なんというか、やってもらうことが当たり前になっている人達が多い中で、かれのそんな生き方が人を呼ぶのかもしれません。

「だれも助けてくれない。どこにも行けない。自分はこんな弱い立場なのに。」
そういうことをいくら言っても、自分で努力したり、周囲に気を配れなければ、たぶん人は集まって来ないと思います。

手足が自由でも、自律できなければ、何よりも不自由なんじゃないでしょうか。

伊藤さんは、そういうことを教えてくれました。

今の彼に至るには、ものすごい苦しみと絶望を乗り越えて来たであろうことは言うまでもありませんが、彼の奥様とそのご両親の深い愛情もあって、こうして子供たちの育成に今も携わっている姿は、やっぱり尊敬してしまいます。

彼は、絵を描きます。
彼が口に筆を口にくわえ、奥様が色を混ぜます。そして、点をつなげて描いていくのです。
気の遠くなるような作業を、根気ずよく妻と二人で続けて行くのだそうです。

本当に、すごいなあと思います。
自分は何が出来るだろうか?
何を伝えられるだろうか?と・・・

今日「お互い年を取りましたね」と話しながら、あらためてそう思った私です。




今日は、うだうだ、ごろごろです。

2009-11-23 14:11:16 | 草、花、収穫
快晴です。 皇帝ダリアが空に向かって両手を広げています。

昨夜は、娘と夫と瀬谷のはずれにある銭湯に行ってきて、ホッと一息入れたところで緊急電話が鳴りました。
夕方亡くなったとのことで、あわてて着替えて担当とご挨拶に伺いました。
宗教上の理由でエンゼルケアはしないとのこと。
ごあいさつを終えて帰ってきたら、体が芯まで冷えきっていました。

結局寝つけずに午前3時過ぎまでジタバタ・・・

10時近くに目が覚めたら、外は快晴でした!!
ちょっと庭を眺めてみたら、こんな寒々しい季節でも、植物はそれぞれ元気に息ずいていましたよ!

赤い鳥小鳥、なぜなぜ赤い 赤い実を食べた

黄色い鳥小鳥 なぜなぜ黄色い  黄色い実を食べた

そんなうた、ありましたよね?

  帝王貝細工。
青空の向こうに、シオン教会の十字架がきれい・・・

庭の夏ミカンの木。収穫の時を待っています。

 今年は、キンカンもやや大粒。

年末年始は、ジャムや甘露煮作りが待っています。

写真、なぜか妙に青っぽい・・・
なんでなのかな?変なモードになったちゃった?
でも、それなりに空の色がきれいなので、そのままアップしちゃいます。

そして、
ホットカーペットを出して、あとはうだうだ、ごろごろします。

明日から、また忙しい日々の始まりですから。



介護の自信

2009-11-22 23:52:07 | 訪問看護、緩和ケア
ご家族を自宅に連れ帰って、誰もがみな不安でいっぱいになります。

自分にできるのか、どうすればいいのか、何がわからないのかもわからない介護の始まり・・・。
特に、お看取りを意識すればなおのことです。

そのために、私たちがいるわけなんですが、なんでも私たちがやればいいってわけではないことを、時々経験します。

介護にあたって、一番ご家族が苦手なこと、それは排泄です。

尿に関しては、それでもなんとかなりますが、便となるとなによりご本人もご家族にゆだねるのにためらったりします。

「看とりまでなんて、できないかもしれない。」

そう思っている方が、ある時すごく吹っ切れて「最後まで見れそうです。」そうおっしゃることがあります。

何が自信をつけてくれたのか・・・

「昨夜ね、便ですごく汚してしまって、すごい量でシーツまで出てしまって。で、大変だったけれど、私ひとりで全部きれいに取り替えて、拭いてあげたのよ。」

ご主人を見送った時、そう話された奥様は、とても満足げに話されました。
ご主人も、奥様が一生懸命自分の汚れた体をきれいにしてくれたことを、きっとありがたく、うれしく思ったのではないでしょうか。
この妻でよかったと、安心されたのではないでしょうか。

以前、離婚の話まででていたというご夫婦がいました。
奥様が末期癌となり、最後を看とりたいと夫は心に決めましたが、ご夫婦の心はどこかすれ違ったままでした。
私が、なるべくお身体のこと、排せつのことをしていましたが、衰弱の進んだある夜、私が会議で不在の時でしたが、大量に便で汚染してしまったのです。

妻は、もうどうにもならない自分の体を、夫にゆだねるしかありませんでしたし、夫は慣れない手つきで、それでも一生懸命妻の体をいたわり、汚れた体をきれいにしました。

次の日、夫は「そりゃあ、大変だったんですよ。でも、きれいに出来ました。すごくありがたがってくれて・・」とうれしそうに話していました。
妻は、「すごくうれしかった。夫が全部きれいにしてくれて・・。夫はやさしくて、今はずっと私のそばにいてくれます。」と。

妻は、夫への信頼を取り戻したようですし、夫も妻を愛おしく思ったようでした。
その翌日でしたか、静かに妻は旅立ちました。

ついさっき、また一人旅立たれた患者さんがいらっしゃいました。
奥様は、やはり今日の夕方、ご主人の便の介助をやり、「たくさん出してあげたんですよ。」と、笑顔で話されていました。

みなさん、やり遂げられた思いを持たれるのでしょう。

それを思うと、全部を私たちがやってしまうことが、いいわけではないと考えさせられます。
普段の援助の中で、その方法はご家族に伝えておくことも大切だと思います。
そして、いざというときには、ご家族が頑張る。

介護負担の軽減としての、排せつの援助は絶対必要ですが、ご家族もできることが大切ですよね。

もちろん排泄にかかわらず、普段のケアの方法も一緒に見てもらうこと、それはとても必要なことです。
それが、介護の自信となっていくのですから。





昨夜は忘年会!

2009-11-21 15:15:19 | 訪問看護、緩和ケア
昨日は、4時からの定例カンファのあと、ステーションの忘年会でした。
理事の先生もお招きしての、ステーション行事です。もちろんステーション持ちのため、スタッフは無料です。

場所は、私がネットでみつけました。
今回は、大和でいろいろ探しましたが、私はおいしいものには異常に敏感なので、ホームページなどで「ここは!」と思ったところはまず外れません。
そして今回も大当たり!!でした。

大和は瀬谷の隣町ですが、横浜市ではなくなり大和市です。
駅前はかなりごみごみとしていて、飲み屋や風俗やらパチンコ店なども立ち並び、けっしてお上品とはいえない街ですが、師走などは妙に活気ずていて、ちょっと郷愁??も・・・・(大和の方ごめんなさい・・

で、見つけたのはユザワヤのうらから、さらに怪しくもうらぶれた感じの飲み屋街
を通って、路地に入ったところです。(理事長いわく、「途中でカップルが2組消えていった」というようなところです)

隠れたところに、あるもんですね。
かなりこだわりのおいしいお店でした。
スタッフの感じもすごーくいいです。旬菜 筑前という、こじんまりとした料理屋さん。

みんな、道に迷って行き過ぎたりして、ちょっと気がつかないかも・・

なんでも、もと大きなフランス料理店の総料理長だった方が始めたお店とか。
昨日は、目黒に新しく出店する準備のためいらっしゃらなかったのですが、大和のお店は、その方の愛弟子がやっているとのことでした。
とても素材にこだわったいて、手が込んでいるため、場所の割にややお高めですが、味がいいので満足しました。
いつもながら、おいしいものを前にするとすぐにがっついちゃうので、お料理の写真ほとんど取れませんでしたが・・。

これは「インカの目覚め」っていうジャガイモ、カブ、ブロッコリー、カリフラワー、サトイモに、バーニャカウダというドレッシングがかかったサラダです。
バーニャカウダおそるべし。素材のうまさと、ベストマッチ!
生のカブの甘さが引き立っていました。インカの目覚めもほっくり甘い。

これで4人分。
店があまり大きくないので、カウンターも利用。
焼酎や、梅酒、ワイン、お酒も飲み放題のセットで。
コクのあるごま豆腐の上に、生湯葉と生うにが乗っていて、冷たく冷やした逸品。
 おいしいー!

お刺身の4点盛り、赤茄子とカモのじぶ煮、天然ブリの柚庵焼き、アンコウの煮つけ、タイときのこの炊き込みご飯、味噌汁、これまた絶品のお漬物、最後によく冷えた大納言のくずもち。
おなかパンパンでした。
そして、お店オリジナルの野菜のパウンドケーキをお土産に帰りました。
友人を連れてぜひまた来たいお店です。

二時会は、デイドリッパ―というカラオケへ。

日ごろのストレスを大いに発散した忘年会でした。

セミナー近し!

2009-11-19 22:02:17 | 訪問看護、緩和ケア
瀬谷区内の6つの訪問看護ステーションと、聖マリアンナ西部病院ホームケアで瀬谷区の訪問看護連絡会をやっています。

そこに瀬谷区福祉保健セインター、瀬谷ケアマネットの協力もお願いして、毎年「瀬谷区・福祉セミナー」というのをやっています。
おもに、ケアまねさんをはじめとした、地域の連携先の方々に、在宅医療についての理解を深め、特に訪問看護を上手にご利用して頂けるように7年前から始めたセミナーです。

今年は『在宅療養を地域で支えるために』というテーマでディスカッションと、事例発表をやります。

  日時  12月11日 金曜 18:30~20:30

  場所  聖マリアンナ西部病院講堂

特別講演として、
西部病院皮膚科部長 村上 冨美子先生による「皮膚トラブルについて」
のお話があります。

なんだかんだで、もう11月も終わり、あっというまのセミナーです。
これから、最後の追い込みで内容を詰めなくてはなりません。

お近くにお住まいの福祉関係の方、お時間があればぜひどうぞおいで下さいませ。


そして今日は、横浜市ステーション連絡会でした。
今日は「管理者研修」ということで、「管理者として大切にしていること」をテーマに発表やディスカッションがありました。

訪問看護ステーションといっても、法人であったり、個人経営であったりいろいろなので、体制も悩みもかなり違ってきます。

某ステーションは、個人経営のため、所長の意向で自社保育園もあり、大型冷凍庫には、買い物が出来ないスタッフのために、割安で食料を譲ってくれるシステムまで作っているそうです。
これには、みんなびっくりでしたが、みんなそれぞれ自分のステーションの環境を良くするために一生懸命努力していました。

うちも、少しでも頑張っているスタッフに還元できるように、交渉を続けています。

話し合っていて、最終的にみんなが口にしたのは、「やっぱり、訪問看護がだいすきなんだよね。」っていうことでした。
だからこそ、今のスタッフを大事にするとともに、人材育成をするために、訪問看護の良さをみんなに知ってもらいたい、ということでした。

やっぱり、思いは一つなんだなーと確認しました。

ところで・・・

今日から、うちのステーションには、看護師さんが一人増えました。
わーい!
仲間が増えるのはすごくうれしいです!
あとは、いいケアマネさんが来てくれるといいんだけど・・・・

今日は、そんな一日でしたが、明日は金曜。
そして、月例カンファレンスの後は、忘年会です!

なので、きっと明日はブログの更新はできないと思います。


ということで、あさってまで、お休みなさい。

与えられた使命なのかな?

2009-11-18 22:23:50 | 日々のあれこれ
テレビをみていたら、ダウン症の女の子が、お母さんの影響で書道を覚え、さらに天才的な才能を開花させた、というドキュメントをやっていました。

~不妊治療を経て、やっと高齢出産で授かった娘がダウン症とわかり、最初は一緒に死のうとまで考えた母親が、地震にあって我が子を抱き上げ、その命の尊さにきずきます。
そして、大切に育てていく過程で、知能も発達も遅いわが子のなかに、本当のやさしさや、月を見て美しいと涙を流す純粋さを発見します。
やがて、書道教室を開いた母親の指導で、書道にのめりこんでいきます。
あくまでも母親を喜ばせたいという一心から・・・
けれど、それは群を抜いてすばらしく、大胆でおおらかで、力強くて、見る人を圧倒するような書でした。~

通常ダウン症の子供が何かに集中するのは難しいそうです。
けれど、彼女はものすごい集中力を見せます。

書道は、楷書を教えるとき、右肩上がりで書くことを教えるそうですが、その意味が理解できないと知った母は、彼女の手を引き坂を見せ上ったそうです。
平行を教えるときは、やはり手を引き、線路をずっと歩いたそうです。

そうして、母親の愛情を一身に受け、彼女は天才的な書道家に成長してきたのです。

お母さんの書道教室は、最初は5人くらいの生徒さんでしたが、今では数千人もいるそうです。
なぜなら、障害を持っていて、よそでは断られたお子さんを全員受け入れているからだそうです。

この話をみながら「やっぱりそうなんだ」と、妙に納得してしまいました。

人には、使命があるんです、きっと。
そして、その使命を果たすために、生まれるべき時に生まれるべき人のところに生まれてくるんです。

だから、どんなにつらくても、苦しくても、それを乗り越えてそこにたどり着く。

障害児のお母さんたち、すごいですよ。
賢く、強く、本当に背筋を伸ばして、前を見ている方が多いです。
それは、そのお母さんだからこそ、授かった命なんだなと思います。

うまくいえないけれど、そこにはやはり宿命というか、その子を育てる使命を持って存在しているように思えてならないんです。

すごく飛躍してしまって、ばかなこと言ってると思われるかもしれませんが、私がここにこうして存在することも、この仕事をやっていることも、なるべくしてなったような気がします。
人生においての岐路にあって、自分で選んできたものの、それはそうなるように仕組まれていたみたいな・・・
こんな取るに足らない自分でも、今の仕事に就いたことで、ほんの少しでも誰かに元気を分けることができ、同じ道を目指す後輩ができ、こんな私にも「あなたがいてくれるから、安心。」と言ってくれる患者さんやご家族がいる。

そういうことを振り返ると、自分ひとりの力ではない、なにかの力を感じてしまうんです。
とりたてて、私には宗教もありませんが、目に見えない力を否定する気にはなれません。

これから先、どんな使命が待っているのか、もうないのかはわかりませんが、どうせいきていくのだから、少しくらい何かの役にたてる人生でありたいと思いました。