こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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緊急当番なので・・・

2010-09-11 23:45:42 | 訪問看護、緩和ケア
先週末もセミナーなどでずっと出ていて、今週もばたばたとした1週間でした。
そして今週は緊急1番の当番です。

要観察者や重症者が多いなかの終末ですが、今朝は朝の5時半からの緊急電話。
そして6時に出動。

9時前に帰宅して、うとつとしているところへ、このところ状態の悪い呼吸器疾患の終末期の患者さんからの電話が・・。
でも担当のナースが、この時は対応して訪問してくれたので助かりました。

そして、夕方からその患者さんの御家族からの電話対応が多くなり、解熱剤の処方が無かったので手持ちのものを届けたりしていましたが、結局先ほど大好きな家で、一生懸命なお子さんたちに看取られて旅立たれました。

呼吸器の患者さんは、終末期にかなり苦しんでしまうので、ご家族も辛かったと思いますが、いつも不安でびくびくしていた娘さんも、今回は動じることなく最後までしっかりとお父様を支えてくれました。
長い介護の中から、何度も何度も危険を乗り越えてきましたから、本当に強くなりました。

一昨日の私の訪問で、『つらくない?食べられている?少しでも休んでね。』と娘さんへ話しかけていました。
彼女は、昔のような不安な様子は無く、笑顔で「確かに、辛いとは思うんですよ。でも、こうして何度も吸引したり、食事を食べさせたりしていると、なんだかそれだけじゃないような気がするんです。」
目に涙をためながら「こんな風にしていると、きっと私が小さいころには、こうやって私がご飯食べさせてもらったり、面倒見てもらっていたんだなって・・・」
「だから、、大丈夫です。ちゃんと看れます。」

「そう。そうですね。大丈夫。ちゃんとお手伝いしますから。」

本当は、みんな体の弱い娘さんが心配で、先生もいつでも入院できるよう紹介状まで書いてくれてたんですが、昨日の時点でも、兄弟全員できっぱりと「ここで、最後まで見ます」と言ってくれました。

担当看護師と私と、兄弟全員で、旅立ちの準備をしてきました。
息子さんも娘さんも、何度も何度もお父さんの顔をなでて、言葉をかけていました。
本当に愛されていたんだな・・と。
こんな苦しい病気になてしまっても、いつも笑顔でニコニコしていた方でした。
やっと、苦しみから解放されたお顔は、とてもきれいで穏やかなお顔でした。


これから、やっと寝ます。
また明日、何があるのかわかりませんが・・・。